本栖高校野外活動サークル△   作:園田那乃多

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本当は夏③まであるんですけどキリがいいので次回から本編に戻ろうかと思います。
それにしても映画効果凄いです。毎日新作映画やれ。












幕間 10年後の彼は 夏②

 

海の家の裏手の自動販売機前では、小鞠がコウタロウの金で人数分の飲み物を購入していた。人目もないため、ぶつくさ文句を言いながらジュースのボタンを押していく。

 

「はあ……。これだから海は嫌だったのに。街に繰り出した方が絶対よかったよ……」

 

自分たち子供の分は終え、大人二人はジュースよりは水やお茶の方がいいだろうと一番上の段に手を伸ばした。

 

「んーっ、んんーっ……」

 

が、届かない。

 

「ふんっ…! ふんっ……!」

 

背伸びでは届かないため、思いっきりジャンプして何とかボタンに指が届いた。ガコンガコンと、目当ての飲み物が取り出し口に落ちてくる。

しゃがんで買った飲み物を小脇に抱えながらぶう垂れる小鞠。

 

「この自販機無駄に土台高くない!?」

 

別にそんなことは無い。

 

「自販機まで私を馬鹿にしてるのか!」

 

自身の身長について少々過敏にならざるを得ない出来事があっただけに、いつにもまして荒んでいる。自販機にも一穂達にも、小鞠を馬鹿にする意図はない。

 

と、そんな彼女に近づく若い男二人。

 

「あ、ちょっとそこの君」

 

色黒で金髪の男と、後ろで目を光らせる眼鏡の男。

多少の警戒はしつつ、もしやナンパだろうかとどこかで膨らむちょっぴり嬉しい気持ち。

抱えたジュースで体を隠すようにして答える小鞠。

 

「……はい?」

 

男達が一歩距離を詰めた。

 

「ちょっと、いいかな?」

 

 

 

 

ビーチボールが天高く上がる。

 

砂浜を駆け素早く落下地点に回り込むと、夏海は両腕を構え、所謂オーバーの形でボールを弾いた。

 

「ほいっ」

 

ボールの先にはれんげ。

先に教えてもらった通りのやり方で、夏海と同じようにボールを返す。

 

「ふっ!」

 

そのまましばらくラリーは続いていく。

 

のを、パラソルの下で眺める一穂、蛍、コウタロウの三人。ちなみに卓は未だに顔だけ美少女彫刻のままだ。

 

「二人とも筋がいいな」

「夏海は運動神経いいの知ってたけど、れんちょんもなかなか上手だね」

「……」

「まあ教えることは教えたしな」

「そうだねえ」

「……えっと」

「ところでこのキュウリは味がないの何とかならんのか」

「まあ水分補給だと思って」

「……いや、あの」

 

キュウリやらトマトやらをむしゃむしゃしながら駄弁る教師二人。

そんなあくまで自然体な二人に、たまらず蛍が恐る恐るといった様子で口を開いた。

 

「どうしたの蛍?」

「あの、さっきの……いえ、そのぅ……」

 

頬を赤らめ隣に座る男性教師(半裸)をちらちらと見ながら、歯切れの悪い声で続ける。

 

「さっきの? …ああ、コウタロウがビーチボール破壊したこと?」

「……はい」

 

そう言えばそんなこともあったなと、のほほんと言った様子で思い出す一穂の言葉に、蛍が頷いた。

 

あれは、バレーボール経験者のコウタロウが体の動きなどを軽くレクチャーしていた時。

夏海たちに「アタックしてアタック!」と乞われ、生徒からの期待の眼差しにうきうきで砂浜を跳ね、綺麗な姿勢で弓の如く体を振り絞り利き手を振り下ろした瞬間の出来事である。

ごう、という風圧と共に張り詰めた巨大な風船が破裂するかのような、甲高くも籠るような響きを持った音が海辺に轟いたかと思うと、彼が打ったはずのボールは消滅していた。

何のことななく、コウタロウの剛腕が空気を切り裂きその衝撃は余すことなくボールに伝えられ、その強烈なインパクトに耐えきれなくなったボールがこの世からさよならバイバイしただけのことだ。後で普通に弁償した。

 

ちなみに学生時代助っ人で呼ばれたバレー部でも同じことをして出禁になった過去を持つ。

 

「……それについてはすまんかったと思ってる」

 

事が起こった時、周囲は一瞬ぽかんとしたものの、夏海をはじめ慣れている三人はまたかよーと呆れる程度であった。田舎の寛容さすごい。

一方そうはいかないのが、コウタロウ初心者の蛍である。周りが彼に「早くもう一個買って来いよー」と急かす中、何が起こったのが分からずぽかんとした表情のままだった。普通の人間は素振りでボールが破裂したりしないし、原付バイクの速度に合わせて浜名湖一周出来ないし、指パッチンで火を熾せないので当たり前の反応である。

 

「いえ……。コウタロウさんって、あの、凄いんですね。……色々」

 

理解しがたい現実を、無理矢理飲み込もうと蛍。

そう言えば少し前に先輩たちが言っていたなあ。「コウタロウは人間やめてるよねー」と……。

その時は何かの冗談かと思ったが、目の前の教師のちょっと常人とは思えない肉体だったり、先のボールの件だったりを見て、蛍はだんだん彼の異常性を理解しつつあった。

コウタロウ上級者の一穂が手をひらひらさせて言う。

 

「まーコウタロウはねえ……。そういう人なんだって飲み込むしかないよ」

「別にその、怖いとかそういう訳じゃないんですけど。なんというか常識の範囲外というか、一人だけ世界観が違うというか……」

 

バトル漫画でも難なく生き残れるポテンシャルを秘めているのが彼である。現代社会では全然役に立たない。

 

「ま、何もしなきゃこっちに危害を加えることも無いし、基本おおらかで優しいし面倒見良いし、無害無害。あ、でも逃げるときは背中見せちゃだめだよ? 襲ってくるから」

「俺は大型肉食獣か」

「でも狼ではあるじゃん」

「そうだけど」

 

うりうりーとコウタロウにじゃれつく一穂と、なすがままにされているコウタロウ。

 

猫の親子みたいだなあ。でも狼って何だろう? と、アダルティな内容は流石に分からない蛍の視線の端では、無事れんげのスパイクが見事夏海の顔面に突き刺さっていた。怒った夏海がれんげを追いかけ始める。

 

「あの、ところで、先輩遅くないですか……?」

 

蛍はそんな様子を見つめながらも、思い出したように周りをきょろきょろしながら、不安げな表情で口を開く。

 

「ふむ、そういやそうだね」

 

一穂が同意を見せれば、何事と追いかけっこをしていた夏海とれんげも近寄ってくる。

 

「えー、何してんのあのジュースは」

「一体全体俺の財布は何してんだ? お蔭で一穂に借金だぞ」

「自分の妹と生徒をジュースとか財布呼ばわりすんなよ……」

 

まあビーチボール代は確かに払ったけど、と一穂が真後ろ方向の海の家を振り返る。

すぐ目のつくところだが、小鞠の姿は見えない。

 

「確かに、もう三十分近く経ってるし、店も近くにあるし……」

「お、もしかしてナンパとかされてんのかな?」

「!?」

 

ナンパの文字に小鞠ガチ恋勢の蛍が変な声を漏らす。

 

「ナンパ? ないない。それは無いでしょ! まあ、誘拐とかならされそうだけど」

「……」

 

なーんてと夏海が冗談めかして笑う。確かに小鞠の体格では、(一般的な嗜好の者からは)ナンパはされないだろう。誘拐の方がしっくりくる。

が、その誘拐という単語に過剰に反応したものが一人。まあ飲み物をすぐそこに買いに行って三十分帰って来なかったら十分に誘拐を疑うべきだが。

 

「なーんt――」

「せ、先輩が…誘拐っ!?」

 

脳裏にその光景が浮かんだのか、蛍は涙目になって嘆き始める。

 

「じ、冗談だって……」

 

夏海がたしなめるが、もう遅い。

いくら体が成熟しているとはいえ(もう赤)、まだ彼女は小5。高ぶった感情のままに夏海に詰め寄る。

 

「でもっ、有り得なくはないじゃないですか! 先輩かわいいですし! ちっちゃいですし!! 持ち運びやすいですしっ!!」

「持ち運びっ!?」

 

小鞠の身長はサバを読んで140センチ無い程度と、およそ9歳女子と同じくらいである。ちなみに9歳女子の平均体重は約30キロ程度であることを鑑みて、彼女の体重もそう大差はないだろう。

平均男性のベンチプレスの1RM(Repetition Maximum:反復可能最大重量)が40キロだというから、コウタロウでなくとも割と余裕で持ち運びができそうである。

 

そういった実情的な情報だけでなく、彼女の内面的にも誘拐を可能にしうる心当たりがある夏海が、どこか青い顔で頬を掻き始める。

 

「あー…、あの姉ちゃんなら、アメ1つで誰にでもついていきそうだな……」

 

その場にいた全員が、アメを手渡す見知らぬ人に「アメ! くれるの!?」と目を輝かせてついていく小鞠を想像した。流石にそんなことはしないと思いたい。でもすごく簡単に想像できた。

 

容易に想像ができすぎるその光景に、いよいよもって小鞠誘拐説が現実味を帯びてきてしまった。耐え切れなくなった蛍がシャワーの様な涙を流し泣き始める。

 

「うわーん!! せん、せんぱいがゆうかいされちゃったぁ……!!」

 

そんな蛍の後ろでは、動揺した夏海がどうしようどうしようと頭を抱えて走り回っており。

蛍の横のれんげは漫画的表現の涙の流し方に関心の目を向けていた。

 

「ち、ちょっとみんな落ち着いて。冷静に考えよう」

 

混乱を極める状況下で、年長者の一穂が三人を嗜めた。流石は教師、冷静である。

取り合えず静かになった三人に、こほんと一つ咳払いをして話し始める。

 

「えー、まず、ね? 今回ウチは先生でなく、皆の友達として来てましてね? だから、こう、責任とか? そういうのは……ね?」

 

あからさまに保護者責任から逃れようとする自身の姉だったり教師だったりを見て、スン…と表情が抜けていく三人。

 

(あ、これ私たちが)

(しっかりしないと)

(もうだめかもしれないん)

 

「……ん? 三人って、コウタロウは? コウタロウはどこ行ったの!?」

 

そうだ、保護者は二人いたんだった。頼りにならないかず姉はほっといて、頼りになる方の先生は一体どこに行ったのだろう。

夏海のその言葉に、蛍も彼の姿を探し始める。

 

「ま、まさかコウタロウさんまで誘拐されたんじゃ……」

「「「それはない(のん)」」」

 

逆に誘拐犯を組織ごと壊滅させそうな人間である。彼を倒したかったら圧倒的質量の現代兵器を用意すべきだ。

 

「カタカナなら、ほたるんが泣き始めたくらいでこまちゃん探しに行ったのん」

 

常に彼を視界にとらえていたれんげが事もなげに言う。

れんげが慌てていないのも、彼を信頼してのことだろう。幼少期から面倒を見ていたこともあり、コウタロウへの信頼感は何気に駄菓子屋の楓に次いで高いのだ。なお姉。

 

「さ、流石コウタロウ……。頼りになりすぎる」

「ほんとですね……」

「な、なにさその目は」

 

事態を把握しすぐに行動に移した彼と、責任放棄を始めた彼女を見比べて、はあとため息をつく生徒たちなのだった。

 

 

 

とはいえ。

 

いくらコウタロウが頼りになるからと言って、それに甘んじているわけにはいかない。事実、まだ発見に至っていないのが現状である。

そんなわけで、荷物番になった一穂を除く三人は、小鞠を探して浜辺を駆けていた。

 

「せんぱーいっ!!」

 

「おーい!!」

「こまちゃーん!」

 

蛍は一人で、れんげと夏海は二人一組でそれぞれ浜辺の人の間を縫って探し始める。

 

「せんぱーい! どこですかーっ!!」

 

必死になって蛍は小鞠を呼び続ける。

 

「せんぱいっ!!」

 

それは例えポリゴミ箱の中。

 

「せんぱい!」

 

自販機の下。

 

「せんぱぁい…っ!! 居たら返事を……!」

 

自販機の取り出し口の中だろうと。

彼女は小鞠(のサイズ)を何だと思っているだろうか。

テンパるあまり奇天烈な探し方を始める蛍を、途中で合流したれんげは興味深そうに見ていた。

 

そして。

 

「蛍! れんちょん! どう!?」

「全然見つからないのん……」

 

海の家の前で落ち合った三人が、成果を報告しあう。が、芳しくない様子。

いくら探しても一向に見つかる気配のない自身の姉に、夏海は最悪な予想をしてしまう。

 

「まさか、もうどこかに連れていかれてるんじゃ……」

 

その結末は事実十分にありうるもので。

敬愛する先輩が犯罪に巻き込まれたかもというショックで、またも蛍の涙腺が崩壊しかける。

 

「うぅ…せんぱい……せんぱい……」

「わー蛍落ち着いて!!」

「大丈夫なのん、だってカタカナが――」

 

その時だった。

 

ピンポンパンポンという定番のメロディーが流れ、ビーチに音声が響く。

 

『迷子センターからのお知らせです。身長130センチ程度で、ロングの髪の毛、お名前、越谷小鞠ちゃんというお子様を――』

『お子様じゃないって言ってんじゃんっ!!!』

「「「……!」」」

 

キーンとハウリングを起こすその大声量は、まぎれもなく自分たちの姉で、友達で、先輩のものだった。

喜色を浮かべて顔を見合わせる三人。

 

『あ、やっぱいた。おーい小鞠、迎えに来たぞ』

 

と、放送のスイッチがそのままになっていたのか、続けてこれまたよく知る声。

誘拐の線も疑いつつ、迷子センターにいるだろうと当たりをつけ、そして無事正解していたコウタロウの声だ。

 

『コウタロウっ!! おそいおそいっ、来るのおそいよばかぁ……っ!!』

『おうっ……。ごめんごめん』

『ああよかった、小鞠ちゃんの保護者の方ですね?』

『はいそうです。……あの、こいつ本当に中学生ですよ』

『えっ』

 

 

 

 

「迷子じゃないのに迷子センター連れてかれた!! お母さんどこって言われた!! なんだこれ!!?」

 

コウタロウの背中でギャン泣きする小鞠。

不当に迷子扱いされたとはいえ、やはりどうしようもなく不安だったのは確かなようで、ひしとしがみついて離れない。

 

「無事でよかったです先輩……」

「よくないっ!」

「いやー大事にならなくてよかったねえ迷子ちゃん?」

「迷子じゃないって言ってんじゃん!!」

 

背中越しに食って掛かる小鞠。

そのさらに後ろでは、(流石に)放送を聞いて飛んできた一穂が迷子センターの係員に平謝りしていた。向こうも勘違いを謝罪し、無事一件落着である。

 

「さ、もういい時間だしそろそろ帰るか」

「そうなんなー」

「私も安心したからか、ちょっと疲れちゃいました」

「姉ちゃん、いい加減降りたら?」

「やだ。今日はずっとこのままでいるもん」

「そんなことしたらコータロが疲れ……ないか」

「まあ小鞠くらいだったらあと百人くらいは平気」

「イナバ物置か」

「やっぱりカタカナはすごいん」

 

なお、忘れられていた卓は帰る前に無事コウタロウに救出された。

 

 

 

 

 

へやキャン△

 

 

名古屋。とある出版社。

 

(あーまた企画通らなかった……)

 

先の企画会議のプレゼンが上手くいかなくて、のぼせるようにデスクの椅子に体をうずめた。今は部屋に私一人だし、誰かに見られる心配はない。

 

まだ編集部に異動になって日は浅いが、でもそんなこと言い訳にはならない。

とはいえ、自分で考えた企画が没になるというのは、なんだか自分自身まで否定されているようで正直メンタルにくる。結構つらい。

 

(うぼぁー……)

 

そのままずるずるとデスクに突っ伏した。

何となくスマホを開けば、待ち受けにはコウタロウとのツーショットが写る。

 

……あいつに何でもいいから何かの大会で優勝してもらって、その密着取材とか出来れば手っ取り早いんだろうなあ。格闘技の世界大会とか、世界陸上とか。とにかく数字を持ってるやつ。

 

そこまで考えて、しかしふるふると首を振る。

確かに、私が困ってるからと相談すれば彼は首を縦に振ってくれるだろう。けど、そんなんじゃだめだ。マッチポンプにもほどがあるし、何より私が私を許せない。

 

(……でも、会いたいな)

 

ここしばらく会っていない彼を思うと、どうしようもないくらい感情があふれてくる。

 

(会いたいよ、コウタロウ……)

 

……そうだ、取材と称してあいつの家まで行ってやろうかな。部屋余ってるって言ったし。

 

末期だなあと自分で自分に呆れながらも、それでも編集者としての自分は冷静に何がネタになるかを考えていた。何度か言ったことのあるあいつの住んでるところを思い描く。

そして。

 

(……なんもねえわ!)

 

少なくとも名古屋で需要になりそうなネタは、彼の住む田舎には見つからなかった。

一面自然だし、牛横断注意の標識とかあるし、時速50キロで走れば1時間後にきちんと50キロ先に着くし。地元の身延もなかなかに田舎だったと思うが、あそこほどではない。

 

(なんであんな辺鄙なとこに住んじゃうんだよ……。愛知で就職しろよ……)

 

画面の中の彼に悪態をつく。

もう何度同じことを言ったか分からないそれに、いつも彼は笑顔のままだ。まあ写真だし当たり前なんだけど。

 

「お? 誰それ志摩さんの彼氏?」

「っ!!?!?!!??」

 

後ろから唐突に声がした。

驚愕の余りスマホを放り投げてしまう。

 

「あッ――」

 

反射的に手を伸ばすがもう遅い。空に弧を描いた我がスマホは、何物にも遮られることなく地面に激突した。

 

恐る恐る拾い上げれば、バキバキに蜘蛛の巣が張っている。

その状態を認識し、しばし気まずい沈黙が下りた。

 

「……あの、何というか……ごめん」

 

後ろを振り返れば、ばつが悪そうに刈谷さんが謝っていた。心なしかもじゃもじゃ頭も縮んでみる。

 

「いえ、幸い電源はちゃんとつくので。それに、買い替えようと思ってましたし」

「お金は出すから……」

 

その言葉に嘘は無い。高校からずっと使っていたし、そろそろ新しいのにしなければと思っていたところだ。メジャーな機種じゃないし、だいぶ型落ちだし。

ただ、いろんな場所に行っていろんなものを撮ってきたこいつに思い入れが無いと言えばそれも噓になる。だってあいつも同じの使ってたから。

 

コウタロウだったらキャッチしてたのになあと。

なんでお前はここにいないんだと。

何でお前は……いてくれないんだと。

 

そう、割れた画面越しに悪態をついた。

 

 





リンちゃんの職場の先輩の刈谷氏が既婚者だとパンフレット見て知ってちょっとほっとしてしまった。映画鑑賞中は無いとは思いつつもオフィスラブの可能性にハラハラしてました。




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