北国に住む高校生なんだけど、災難に遭いまくってます。助けて。   作:ひいちゃ

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第2話:雅人くん、せきで苦しむ

 さて。俺……北志雅人が転んでから数日後。

 打撲もすっかり良くなって、あの災難から脱却した……かに見える。

 

 だが! 次なる災難は、もう目の前に迫っていたのだ!

 

* * * * *

 

「ごほっ」

「どうしたの、雅人くん?」

 

 ちょっとせきが出た俺に、そう声をかけたのは、俺の従妹、中倉観汐だ。

 とても優しくて明るい、妹の朝陽とは偉い違いの

 

「朝陽をバカにするなー、とりゃーっ」

「ぐはっ。こ、こいつめーっ」

「朝陽をバカにするからだよー。へへーん」

 

 本当に小憎らしくて、生意気な奴だな、朝陽は。

 観汐の爪のあかでも飲ませてやりたいぜ。

 

 まぁ、それはともかく。

 

「あぁ、なんかのどがな」

「風邪かなぁ? 今日はもう休んでたほうがいいよ」

「あぁ、そうさせてもらうよ」

 

 そう、このときは、ただせきが出るくらいで、すぐよくなるだろうと思ってたんだ。

 ところが……。

 

「ごほごほっ」

「ちょっと、雅人くん、うるさいよ~。大丈夫?」

「ちょ、ちょっとやばいかも; 済まないけど、ドロップ剤と砂糖湯持ってきてくれるか?」

 

 その俺のお願いに、観汐はやれやれという表情を浮かべると

 

「うん、わかったよ」

「悪いな、観汐」

「うん、悪いよ」

「……」

「それじゃもってくるね」

「あ、ちょっと待て」

「え?」

 

 ……

 

「うー、なんでぐりぐりするのー?」

「やかましい」

 

 お前が余計なこというからだろうが。

 まぁ、それはともかく。

 

 俺は、観汐が作ってくれた砂糖湯でのどをうるおし……。

 砂糖湯は、しょうがが少し利いてて、体が温まっておいしかった。

 本当にどーのこーの言いながらも、こんな風に気を利かせてくれるのがうれしい。

 

 今度あいつが風邪ひいたときは、そのお返しに、砂糖湯を作ってあげないとな。

 

 そして、ドロップ剤をなめながらベッドに入った。

 ところが。

 

「げほげほ! げーほげほげほっ!」

 

 俺の風邪の前には、ドロップ剤も非力だったらしい。

 ドロップ剤がとけきると、またのどからせきがわき出てきてしまう。

 

「げーほげほげほっ!」

「ちょっと、雅人くん。うるさいよ~」

 

 その夜、ずっと俺はせきに苦しめられることになったのだった……。

 

* * * * *

 

 翌日の夜。

 

「うーん……」

 

 二つの缶を前に、俺は悩んでいた。

 

「雅人くん、何悩んでるの?」

「いや、晩御飯の時に呑むのは、缶チューハイを開けるか、それともノンアルにしようか悩んでてな」

「はい?」

 

 観汐が「何言ってるんだこいつ」というような顔をして、こちらを見てくる。

 

 ……。

 

「うー、何も言ってないのに、なぜぐりぐりするのー?」

「顔に書いてあったぞ。 『何言ってるんだこいつ』って」

「うー……。それで?」

「いや、風邪薬飲むんだったら、やはりアルコールはいけないだろうなぁ、って思ってさ。でも酒は飲みたいし、どちらにするべきか……」

 

 俺がそう答えると、観汐はまたやれやれといった感じでため息をついてきた。……やはり、ぐりぐりが足りなかったか。

 

「それ以前に、私たち高校生なんだから、お酒飲んだらダメでしょ?」

「あらあら、雅人さん、学生さんなのにお酒を飲むんですか? それはいけませんね」

「イ、イエ、イッテミタダケデス、ソレダケデストモ」

 

 すごみのある笑顔で聞いてくる菜織さんに、俺は慌てて汗だらだらで返事を返す。それを見て、やはりというか朝陽は馬鹿笑い。オノーレ!!

 

 何はともあれ、俺は缶チューハイを諦め、ノンアルを呑みながら、晩御飯のおじやを食べたのであった。




今回の件も、せきで苦しい思いをしたということは本当です。ドロップ剤と砂糖湯を持ってきてもらったことも。(さすがに持ってきたのは母でしたが)

あと、元々は1000文字に満たなかったので、エピソードを付け足してあります。

次回も、よろしくお願いします! 感想もらえると嬉しいです!
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