北国に住む高校生なんだけど、災難に遭いまくってます。助けて。 作:ひいちゃ
わたし、中倉観汐。
この北国の街に住んでる高校二年生。
今、親の都合でこの街に来た幼馴染の従兄、北志雅人くんと同居中。
あ、もちろん、お母さんや妹の朝陽とも同居してるからねっ?
その雅人くんが最近、転んだり風邪ひいたりと災難にあい始めたんだけど、まさかわたしにまで災難が飛び火するとは、思ってもなかったなぁ……
* * * * *
「ふわぁ……」
教室で、あくびをするわたし。
雅人くんは、風邪が長引いていて、今日も休みで、わたし一人だけで登校。
そして、そのわたしの前にいるのは……
「それで何回目のあくび? とっても眠そうね」
「あ、ミサ、おはよ~」
ウェーブの髪のクールそうな女の子。
彼女はわたしの親友、ミサこと清田美佐子。中学校からの縁なの。もちろん、雅人くんとも顔なじみ。
「うん、昨日眠れなくて……ふわぁ……」
そしてまたあくび一つ。
そう、わたしがこんなにあくびしてるのは、昨日のことが原因。
雅人くんのせきが一晩中うるさくて、全然眠れなかった。
雅人くんに責任はないんだけどね。
「あら、雅人くんは?」
「さっきの地の分見て~」
「そんなメタなこと言わないで」
「今日も風邪でお休みだよ~。そのせいで眠れなかったの~。ふにゅ……」
もうわたしは、睡魔の攻勢の前に陥落寸前。机にぺったりと突っ伏すのでした、まる。
「もう……しゃきっとしなさいな。授業聞き逃しても知らないわよ」
「う~、善処するよ~」
…………。
そして一時間目の授業。
授業は古典。でも、担当の佐野先生の話し方がのんびりで、眠気に負けそうなわたしには、それが子守唄に聞こえてきちゃう……。
も、もう限界……。
一時間ぐらい居眠りしても平気だよ……ね?
悪いのはみんな雅人くんなんだよ~ 雅人くん……が……むにゃ……。
…………。
そして学校が終わって、下校時間。
家に帰宅途中のわたしは、背中から声をかけられた。
「こんにちは。これ、買ってくれませんか?」
「え?」
と、振り向いたわたしは、その瞬間、すごくひいてしまった。
なぜなら、わたしの後ろには、デブでおかまな人が、同人グッズとかいうのを持って立っていたから。
「わ、わたし、そんなものいりませんからっ」
「そんなこと言わないで~」
「い、いらないですっ、それじゃっ」
そして走って逃げるわたし。でも……
「買ってください~……」
「いらないよ~……」
街中を必死に走ってにげるわたし。でも、デブでおかまさんはそんなわたしに引き離されることなく、しっかりと追いかけてきてる。
わたし、これでもテニス部で運動には自信あるのに、どうなってるの~?
でも、どうにか振り切って帰宅。すると……。
「買って~……」
「ひっ!?」
背後にはさっきのデブかまさんが。ど、どうなってるの~?
そう考える余裕なく、デブかまさんに押し倒される。
「買って買って買ってカッテカッテ……」
「いやああああああ!!」
…………。
「ちょっと観汐」
「え?」
ミサに揺り起こされて目が覚めると、そこはいつもの教室。
夢だったんだ。 よかったぁ……。
「買って~」
「ひいっ!」
背後からの聞き覚えのあるフレーズに飛び上がらんほどにびっくりしちゃうわたし。
ま、まさか、あれは現実!?
と思って恐る恐る後ろを見ると……。
クラスメイトの米谷宏行くんだった。
「頼む、カレーパン買ってくれよ~。俺、今月、小遣いピンチなんだよ~」
「金使いが荒いからよ。我慢しなさいな」
と、米谷くんが、びっくりして硬直したわたしに気が付く。
「どうしたんだ、中倉? そんなすごく驚いた顔して」
「は、ははは……」
わたしは、米倉くんに、そう乾いた笑いを投げかけるしかなかった。
それもこれも、みんな雅人くんのせいだよ~。ふえーん……。
(つづく?)
これに出てくる夢も、実際にひいちゃが見た夢です。
どうしてこんな夢を見てしまったのか、まったくもって不明(笑
あと今回から、ちょっとタイトルを変えてみましたw