スーパーロボット大戦Z 魔王が進む覇道   作:有頂天皇帝

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あけましておめでとうございます!!今年もスパロボ含めて色々と作品投稿できるように頑張っていきます!!


第七話 眠れぬ夜の始まり

─────エリア11・ヨコハマ租界。

 

占領後の日本ことエリア11内でブリタニアの国民が住む街《租界》のひとつであるここも、他の租界と同じように全域が人工地盤で覆われ、階層的な構造となっていて、あちこちから太陽光発電のパネルが空へと伸びており、贅沢なエネルギー供給が行われている。

その贅沢なエネルギー供給により、陽光と慈雨と新鮮な空気と潮風を生むスクリーン・ドームに覆われたこの租界は、「地上と海の楽園」と称され、[[rb:日本人>イレブン]]の困窮と犠牲による平和と繁栄を誇っていた。

 

しかしルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが第99代ブリタニア皇帝、そして第3代地球連邦代表として即位し、トレーズ・クシュリナーダが新地球連邦総司令として就任した今、新生ブリタニア・地球連邦の大部隊により、このヨコハマ租界も楽園──ブリタニア貴族やその他シャルル時代の地球連邦の支持者・関係者にとって──から戦場(地獄)へと化そうとしていた。

 

現在、シュナイゼルの配下であるアーヴェント・ヴォルヘイム伯爵を筆頭にした旧ブリタニア軍はヨコハマ基地の製造プラントで開発したデストロイガンダムなどの既存機体だけでなく新型など決戦に向けて大量のモビルドールたちを製造しダモクレスへと運び込もうとしていた。

 

しかしそれを察知したライは自らの配下である第零騎士団をヨコハマ租界へと進軍させ、現在は第零騎士団とヨコハマ基地を防衛している旧ブリタニア軍及び黒の騎士団と戦闘が始まろうとしていた。

 

ヨコハマ租界のスクリーン・ドームの支柱であり、またヨコハマ租界の象徴でもあることから《海楼塔(オケアノス・タワー)》と呼ばれるヨコハマ租界総督府を中心にヨコハマ租界の各所にはサザーランド、グロースター、ヴィンセント、ジンクスIII、ティエレン、アヘッドが合計200機は下らない数で配備され、さらには切り札としてかザムザザーやゲルズゲーなど、地球連邦が所有するモビルアーマー数十体が展開されていた。さらにそこに黒の騎士団から母艦である斑鳩と藤堂鏡志朗の斬月、千葉凪沙と朝比奈省吾の暁直参式仕様、機の暁量産型及び無頼、無頼改そしてブリタニア軍から鹵獲したフラッグやサザーランド、ジンクス、イナクトなど100機近くが部隊を展開していた。

 

『聞こえるか諸君!!我々は何としてでもあの悪逆皇帝を討ち取るためにシュナイゼル殿下の元へこれらの機体を届けなくてはならない!!そのためにも愚帝であるルルーシュの騎士であるライとその配下の騎士団如きに遅れを取るなどあってはならん!!』

 

ヴォルヘイム伯爵は自らの乗機である指揮官用ヴィンセントの槍型MVSを掲げながら戦場にいる戦士たちを鼓舞するように大きな声を上げる。

 

『恐れることは無い!!我ら勇敢なるブリタニア兵士が、奴らのような忠義も礼節も知らぬ愚者に負けるどおりなどあるはずがない!!』

 

『『『イエス・マイ・ロード!!』』』

 

ヴォルヘイム伯爵の言葉にヴォルヘイム伯爵の長男であるビトゥル、長女のリース、次男のホマー、三男のアカスタがそれぞれの乗機である銀色の指揮官用ヴィンセントで、そして伯爵家の親衛隊やヨコハマのブリタニア貴族・騎士たちがKMFやMS、MAのコックピットの中から一斉に声を上げる。

 

『そうだ! ルルーシュとトレーズら国賊どもを許すな!!』

 

『皇族としての誇りを失ったただの若造に、皇帝の座は相応しくない!!』

 

『シャルル皇帝陛下は間違っていない! 競争と支配こそが祖国(ブリタニア)に栄華をもたらした!!』

 

『帝位を簒奪した不逞の輩どもに我らの誇りを見せつけるのだ!!』

 

海楼塔はもちろん、ヨコハマ租界各所で兵士と騎士、貴族たちは機体の腕を高く上げながら呼応するように声を上げる。最高潮に高まった士気は凄まじく大地を揺るがしかねないほどだった。

 

そして今、 第零騎士団はその猛威を振るおうとしていた。

 

『ヴォルヘイム卿!!《終焉の騎士》の親衛隊がこちらへ部隊を侵攻して来てます!!』

 

『そうか、なら奴らに我らの威光を見せつけてやれ!!』

 

部下からの報告にヴォルヘイム伯爵は愉快そうに笑みを浮かべながら配下たちに指示を出すと固定砲台やモビルスーツやモビルアーマー、ナイトメアたちに攻撃を指示した。

 

銃弾とビームが飛び交う中、五体のティラノサウルス種の大型ゾイド《デスレックス》はその強固な装甲で放たれる銃弾とビームを跳ね返しながらヨコハマ基地へと突撃を仕掛けていた。

 

『チッ!随分と頑丈な獣だな。だが何時まで持つかな?全機、敵を撃ち落と────』

 

隊長機のグロースターのパイロットがザッテルヴァッフェとロケットランチャーを構えながら部下たちを鼓舞するように声を上げた瞬間、上空から落下してきた重装甲の漆黒のサザーランド《サザーランド・アビス》の対ナイトメア専用大型ランスによってコックピット部分を貫かれ絶命した。

 

『上空からだと!?索敵は何をしていた!!』

 

『ダメです!!この租界を中心に妨害電波が展開されているため索敵機能が上手く作動しません!!』

 

『クソっ!反逆者共がっ!!』

 

その間にも上空から第零騎士団のナイトメアである10機のサザーランド・アビスと8機の《グロースター・アビス》がヨコハマ基地に着地するとそのままランドスピナーを駆り、縦横無尽に戦場を動き回りながら大型ランスやMVS、ロケットランチャー、ヴァリスで次々と敵機と基地の防衛装置を破壊していく。

 

『えぇい何をしている!!たかが十数機のナイトメア、物量で推し潰せ!!』

 

ヴォルヘイム伯爵は不甲斐ない部下たちを叱責しながらも迫ってくるグロースター・アビスのMVSを槍型MVSで受け流す。

その間にも防衛部隊を突破したデスレックスたちは蹂躙を開始する。

 

『畜生如きがいつまでも調子に乗るな!!』

 

一機のグロースター・エアが大型ランスを構えて上空から落下するように加速してデスレックスの頭部に大型ランスを突き刺そうとしたが、デスレックスの頭部に当たった大型ランスの槍先は砕け、想定外の出来事に呆然としているグロースター・エアのパイロットの隙を着いた隣にいたデスレックスはグロースター・エアの胴体に噛みつき、そのまま噛み砕いた。その口端からはオイルとグロースター・エアの残骸が零れ落ちており、その姿はまさに凶悪な肉食獣そのものでありその恐ろしい姿に兵士たちは背筋が凍るようなものを感じた。

 

しかし兵士たちが躊躇っている間にも第零騎士団は12機のジンクスIII、10機のビルゴIII、8機のゲシュペンストMark-II。そして第零騎士団の部隊長機である5機のカスタム機が暴れていた。

 

『ハッハァ!!クソ雑魚共が!!とっととぶっ潰れちまいなぁ!!』

 

アルトアイゼン・リーゼに酷似した漆黒の機体《アルトアイゼン・クリンゲ》を駆るルシア・スカーレットは獰猛な笑みを浮かべながら身の丈ほどあるリボルバーガンハルバードで薙ぎ払いながら敵を斬り捨て、

 

『殲滅、開始』

 

ライン・ヴァイスリッターに酷似した紺碧の機体《アズールリッター》を駆るリルカ・スカーレットは無表情に淡々と背部のライフルビットを展開しオクスタンランチャーと同時に敵を撃ち抜き、

 

『皇帝陛下に逆らう愚か者共がっ!!その命で贖え!!』

 

ヴァングネクスに酷似した白銀の機体《コキュートス》を駆る銀城阿含は両腕に装備した巨大な陽電子砲《アブソリュートバスター》で次々と敵を消し炭にし、

 

『未熟者が』

 

ランスロットをより鎧武者に近付けた頭部に赤い三本角を生やした漆黒のナイトメア《餓者髑髏》を駆る獅子王刃矢は日本刀型のMVS《鬼切》と《虎徹》で敵を斬り伏せ、

 

『潰れろ』

 

グルンガスト参式に酷似した漆黒の機体《グルンガスト帝式》を駆るユキナ・グランベルムは敵機を踏み潰しながらその背に背負う巨大な戦斧で叩き潰すように切り裂く。

 

それに続くように《第零騎士団》のメンバーが次々とヴォルヘイム伯爵の部下たちと黒の騎士団に襲いかかる。

そしてひとり、またひとりと成すすべもなく一方的に蹂躙されていきヨコスカ基地に破壊された機体が転がる。斑鳩もスラッシュハーケン、単装砲、ハドロン重砲で抵抗するが、容赦ない集中砲火を浴びせられる。輻射波動障壁で防御しても圧倒的な火力によってスラッシュハーケンと単装砲を破壊され大破し今にも沈みそうになっていた。

 

『くっ!これがライの親衛隊の実力かっ!?』

 

斬月を駆る藤堂は迫ってくるグロースター・アビスのMVSを制動刃吶喊衝角刀で受け流しながら顔を顰める。

数ではこちらが上回っているというのに一方的に蹂躙されているのはこちらの方だった。何とか戦況を巻き返そうとするが状況は一向に悪くなるばかりだった。

 

『藤堂さん!!これ以上はっ・・・!!』

 

『このままじゃ全滅しますよ!?』

 

暁直参式仕様を駆る千葉と朝比奈はハンドガンで牽制しながら斬月に近寄る。シュナイゼルの元へ運び込まれる予定のモビルドールたちはまだ三割程度しか基地から運び込まれていないがこれ以上ここに残って戦闘を続けたところで全滅するのは目に見えており決戦の時のためにも少しでも多くの部下を逃がすことを考えているが、その隙が全くないため思うように動けないでいた。

 

『焦るな!!数はまだこちらが上回っている。今は残存戦力をまとめこの窮地を脱出することを考えるんだ!!』

 

そう口で言う藤堂だがそれも難しい事だと理解している。何とかまだ士気は保っているがそれも何時まで保てるかわからない。何か起死回生の一手でもあれば・・・そう藤堂が考えていた時、ヨコハマ基地の一角の倉庫が爆発しそこから4機のデストロイガンダムと新型のモビルドールである別世界のモビルアーマーであるハシュマルとシャンブロ、そしてモビルスーツである5機のグレイズアインが現れた。

 

『あれはシュナイゼルが用意した新型のモビルドールたちかっ!?だがこちらにとって好都合だ』

 

藤堂は予想外の戦力の出現に驚いたが、突然のモビルアーマーたちの出現に僅かばかり動揺している《第零騎士団》を見て藤堂はチャンスと考え千葉と朝比奈に残存部隊を斑鳩に集結させこの戦域から離脱する準備を始める。

 

一方、シャンブロたちを起動させたヴォルヘイム伯爵は狂気的な笑みを浮かべながら高笑いを上げる。

 

『本来ならばシュナイゼル殿下に届けるべき機体達だが、これ以上奴らの好きにさせてたまるか!!』

 

武装を破壊され満身創痍だった指揮官用ヴィンセントからサザーランド・イカロスに乗り換えたヴォルヘイム伯爵はシャンブロたちに攻撃を開始させた。

 

まず先頭を駆けるのはモビルアーマー・ハシュマル。この世界とは別の次元であるマクギリス・ファリドたちの世界で300年ほど前に人類の八割を殲滅した禁断の無人兵器。鉄華団との戦闘で破壊されたハシュマルのデータを元にモビルドールとして新たに製造されたこの機体は殺戮の天使としてこの地に現れた。

 

ハシュマルは十数機の無人攻撃オプション《プルーマ》を随伴させながら頭部に搭載された高出力ビーム砲を薙ぎ払うように放つとそれだけでヨコハマ基地を破壊しながら味方ごと巻き添えにして第零騎士団に攻撃する。サザーランド・アビスとグロースター・アビスたちは両腕のブレイズルミナスを展開して防御したが、その威力までは抑えきれず何機かが、関節部が破壊したり、コックピット部分が壁や地面にぶつかり潰れたりなどした。

 

『グォォォォォォ!!』

 

ハシュマルの存在に気づいたデスレックスたちは地響きを鳴らしながら迫ってくるプルーマを踏み潰しハシュマルに接近するとそれぞれがハシュマルの首元や両羽、両足に噛み付くとミシミシと噛まれている部分から軋む音を上げる。ハシュマルは抵抗するように暴れ背部の超硬ワイヤーブレードを首元に噛み付いているデスレックスを引き剥がそうと首元に超硬ワイヤーブレードを突き刺す。デスレックスは苦しげな声を上げるが目の前の獲物を逃がす気はないのかより一層力を込めて噛み付く。他の場所に噛みついているデスレックスたちもプルーマたちに組みつかれながらも噛みつく力は一切緩めずより一層力を込めている。

 

しかしそれはハシュマルも同じであり、ハシュマルも超硬ワイヤーブレードによる攻撃を続けながらプルーマに指示を出してデスレックスの装甲を抉るように攻撃させる。5匹の恐暴龍と殺戮の天使は互いにその命を奪いつくさんとしていた。

 

そして少し離れた場所ではモビルアーマー形態となった4機のデストロイガンダムによる背部フライトユニットに装備されている連装2基、計4門装備されている大出力ビーム砲の高エネルギー砲《アウフブラール・ドライツェーン》とフライトユニット円周上に計20門内蔵されるビーム砲の熱プラズマ複合砲《ネフェルテム503》。そしてシャンブロによる頭部口腔内に内蔵された大型のメガ粒子砲《大口径メガ粒子砲》と両肩の《肩部拡散メガ粒子砲》によるビームの嵐が敵味方の区別なくヨコハマ基地に降り注ぐ。

逃げ遅れた黒の騎士団と貴族たちの機体は次々とビームによってかき消される中、第零騎士団は10機のビルゴIIIが展開した《プラネイトディフェンサー》による防御シールドでビームの嵐を防ぎながら一般兵士たちが撤退する中、隊長機であるアルトアイゼン・クリンゲたちはビームの嵐などお構い無しにデストロイガンダムたちに接近する。それを防ぐかのように1つ目の巨大な黒いモビルスーツ《グレイズアイン》5機が立ち塞がった。

 

『『『『『我らがギャラルホルンの正義のためにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!』』』』』

 

『邪魔だ』

 

オープンチャンネル越しにグレイズアインのコックピットから狂ったような男たちの声が響き渡る。グレイズアインたちはその手に握る専用大型アックスを振り下ろす。しかしその専用大型アックスの斧先か先頭を進んでいたアルトアイゼン・クリンゲに当たるより先にグルンガスト帝式が横凪に振りかぶった戦斧によって5機のグレイズアインは胴体をフレームごと切り裂かれ、宙を舞ったグレイズアインたちの上半身たちはそのまま力なく地面に落ちた。

 

『ぶち抜け!!』

 

シャンブロの頭上に上がったアルトアイゼン・クリンゲは背部の大型ブースターを噴かせて加速すると右腕のリボルビング・バンカーを頭に突き刺しそのままパイルバンカーを射出し頭部を破壊し機能を停止させた。

 

『失せろ、デカブツが』

 

『ライフルビット、撃ち抜きなさい』

 

『消え失せろ!!』

 

デストロイガンダムたちの頭上に飛んだ餓者髑髏はアウフブラール・ドライツェーンとネフェルテム503によるビーム砲の攻撃を交わしながら接近すると鬼切と虎徹でアウフブラール・ドライツェーンを斬り捨て、アズールリッターが展開した20機のライフルビットから放たれるビームと実弾の混ざった弾幕の嵐とコキュートスのバックパックと両肩から放たれるホーミングミサイルと両腕に装備した小型レールガン《ジークヴルム》によって4機のデストロイガンダムはあっという間に装甲が蜂の巣のように穴だらけになり爆発を繰り返しながら地面に沈む。

 

そしてハシュマルもまたデスレックスによって完全に噛み砕かれ、プルーマの残骸とともに地に沈んでいた。

 

『馬鹿な・・・』

 

あっという間に鎮圧されたハシュマルたちの姿にヴォルヘイム伯爵は信じたくないと言わんばかりに顔を青白くさせながら目を見開いていた。

 

『有り得ん!!たかが10機程度であのデストロイガンダムたちを倒すだと!?これではシュナイゼル殿下に申し訳が────』

 

ヴォルヘイム伯爵がその言葉を告げ終わる前にサザーランド・イカロスの機体ごと真っ二つに切り裂かれ断末魔をあげる暇もなく爆発に飲まれその命を散らした。

 

『────これでヨコハマ基地の殲滅は完了したな』

 

『黒の騎士団は逃げたけど決戦の時に始末すれば問題ないわ』

 

爆煙が晴れた時にはサザーランド・イカロスがいた場所には黒紫の死神を思わせるような十二枚羽の紫色のエナジーウイングを展開させたマリオ・ディゼル専用機の第九世代ナイトメア《ペルセウス》と赤褐色の剣闘士を思わせるような十二枚羽の灰色のエナジーウイングを展開させたマーヤ・ディゼル専用機の第九世代ナイトメア《アキレウス》が滞空していた。既に黒の騎士団の残存戦力(死に損ない)はヨコハマ基地から逃げ、ヴォルヘイム伯爵たち貴族や騎士たちは全滅しヨコハマ基地は壊滅状態となっていた。

 

 

─────ヨコハマ基地の出来事は瞬く間にシュナイゼルやZEXISたちの耳にも届き、ライの親衛隊たちの恐ろしさを知ることになったのだった。

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

 

ヨコハマ基地が襲撃を受ける数時間ほど前、グランベリーの艦橋ネットとグリンダ騎士団の元に、1本の通信が入った。

 

「・・・あたしたちを孤立させておいて、頼みとは上等だね」

 

指揮官席で腕を組みながら、ノネットがモニターに映る通信の相手に話しかける。その彼女の周りから立ち昇る剣呑な雰囲気に、オルドリン、ソキア、レオンハルト、ティンク、オペレーター席のエリシアとエリスも緊張した面持ちになっている。

 

「それで? 今度はなにかい。あたしらの粛清の手順でも決まったのかい?」

 

ノネットに剣呑とした言葉をモニター越しで投げつけられるその通信相手────カノンは、弱々しい表情でこう言った。

 

『コーネリア皇女殿下が……撃たれたわ』

 

その言葉に、ノネット、そしてオルドリンたちは一斉に大きく目を見開いた。

 

「え────」

 

「「な・・・・・・」」

 

「コ・・・今、なんて・・・?」

 

ソキアが呆然とした表情でそう呟いた時、ノネットは目を見開いたままカノンに問うた。その眉と頬が、驚愕と怒りにピクピクと微かに震えている。

 

「何だって・・・?カノン、お前今・・・なんて言った?」

 

『言葉通りの意味よ・・・皇女殿下が、撃たれた』

 

「「「っ────」」」

 

オルドリンたちが、絶句させられる。ノネットは大きく俯いて、怒りを懸命に抑えているかのような低く重い声でさらに問うた。

 

「・・・撃ったのは、どいつだ。どこのバカがやった?」

 

『聞いて、ノネット。あなたたちには・・・』

 

「どこのバカがやったって聞いてるんだ。答えろ!!」

 

ノネットは吼えて、肘掛けを思い切り殴った。それにオルドリンたちがびくりとなり、カノンもモニターの向こうで目を伏せたが、

 

『・・・あなたたちグリンダ騎士団には、コーネリア皇女を安全な場所までお連れして、手当てをしてほしいの。ここでは応急処置程度しか、できないから・・・』

 

まるではぐらかすように、カノンはそれだけしか答えなかった。しかしノネットはそのカノンの態度で、コーネリアを撃った犯人に、見当がついてしまった。

 

「カノン・・・お前は・・・」

 

さらなる怒りと愕然に声を震わせるノネット。オルドリンたちは、事実への愕然とノネットの怒りへの畏怖に震え、絶句しながら、この様子を見守っていることしかできない。

 

『お願いよ、ノネッ────』

 

カノンが言い終わらないうちに、ノネットは通信パネルに手を伸ばすや否や、彼との通信を一方的に切った。

 

「え、エニアグラム卿・・・」

 

エリシアが恐る恐る呼びかけると、ノネットは自分の胸元をギリギリと握りしめ、深く俯いていた。

 

「あの・・・男は・・・。一度ならず、二度までも・・・どこまで我々を、バカにすれば、気がすむってんだ・・・」

 

ダモクレスによるペンドラゴンの消滅といい、ナナリーを駒として担ぎ出したことといい、シュナイゼルの我が物顔の振る舞いには、ノネットは我慢の限界を感じてならなかった。

そして今、親友にして後輩であるコーネリアの銃撃という事態に発展した今、そのシュナイゼルへの怒りが一気に湧き上がり、ノネットの理性を吹き飛ばした。

 

「おのれ────シュナイゼルゥウウウウッ!!!」

 

指揮官席から勢いよく立ち上がり、ノネットは魂の底から咆哮した。

オルドリンたちも、魂の底からびくりと大きく震え上がった。そして二、三息を荒くした後、ノネットはオルドリンたちに向かって叫んだ。

 

「おらぁ!!なにボーッとしてんだ!!さっさと準備を整えろお前たちっ!!!」

 

「えっ────!?」

 

「じゅ、準備って・・・何をですか!?」

 

ティンクとレオンハルトが戸惑いながら聞き返すと、ノネットはラウンズの称号である紫のマントを大きく翻して、再び魂の底から吼える形で命令を下した。

 

「テツヤ艦長たちに連絡し次第、グランベリー緊急発進────コーネリア皇女の保護に、あたしらも今すぐ古都コンスタンティンへと向かうよ!!これ以上、シュナイゼルの好き勝手にさせてたまるかぁっ!!!」

 

◆◆◆◆◆◆

 

決戦の舞台である古都コンスタンティンへと向かうZEXISは太平洋を横断中、次元獣の襲撃を受けていた次元震によってこの世界へと飛ばされたばかりのもの達と出会い、その救助を行ったあと彼らはルルーシュ皇帝軍とシュナイゼル旧皇帝軍に彼らにとって共通の敵である存在がいることを知り、彼らに協力することを選択した。

 

そして現在、可変攻撃宇宙空母《マクロス・クォーター》のブリーフィングルームにて。ブリーフィングルームの奥にあるモニターで次々と映し出されるルルーシュ皇帝の手腕と彼に付き従う騎士たちの戦いに、集まったZEXISメンバーと新たな協力者たちは息を呑んでいた。

 

「分かっていたことだがやはり彼の手腕は凄まじいな。あれからたった数日しか経っていないというのにさらに戦力を強化するとは・・・」

 

クワトロはアッシュフォード学園での会談からたった3日しか経っていないというのに新たに様々な部隊がルルーシュの元に集い、現在のルルーシュ皇帝軍の総数は十数万を超えるほどでありそのカリスマ性にかつてシャア・アズナブルとしてジオン軍の将として部隊を率いていた経験があるだけにその凄まじさをよく理解できていた。

 

「キャピタル・アーミィにジット団。他にも色々な勢力がルルーシュの元へ集っている」

 

「随分と慕われているみたいだな。黒の騎士団の連中とは大違い・・・っと、悪いなカレン」

 

「いえ、事実ですから・・・」

 

眉をしかめながら星刻がルルーシュの元に集ったものたちの名を上げるのを聞いたヒュッケバイン30thのパイロットであるエッジ・セインクラウスは思わずそう呟いてしまい隣にいたカレンに謝罪するがカレンもまたそう言われても仕方がないと思っているのか悲しそうに顔を背けるしか出来なかった。

 

「彼らが何故ルルーシュの元へと集まったかは分からないが、その勢力は間違いなく現在の地球で質も量もトップクラスと言っても過言ではないだろうな」

 

モニターに映るモビルスーツやナイトメア、ラグナメイル、カタクラフト、ゾイドなど多種多様な兵器たちが敵を蹂躙する姿を見てラー・カイラムの艦長であるブライト・ノアは冷や汗を流しながら思わずそう呟いてしまう。

 

「その中で特に脅威なのはルルーシュの筆頭騎士である《終焉の騎士(ナイトオブゼロ)》のライと《運命の騎士(ナイトオブフォーチュン)》だろうな」

 

インフィニットジャスティスガンダムのパイロットであるアスラン・ザラが腕を組みながらモニターに映るライたちルルーシュの筆頭騎士たちを見据えた。

 

「その筆頭騎士たちについてだが、万丈たちが集めてくれた情報のおかげで彼らについて幾つかわかったことがある」

 

ロジャーは皆が集まるブリーフィング・ルームの中央のテーブルにあるプロジェクターの電源を起動させ、さらにリモコンで何かの操作をした。
すると、モニターの前に投影用のスクリーンの布が降りてきて、ロジャーがプロジェクターに向けてリモコンでさらに操作を行うと、ルルーシュの皇位継承の日にライと共に姿を現したあの12人の新たな皇帝騎士たちの写真がひとりずつ投影されていく。

 

 

 

 

「『女帝の騎士(ナイトオブエンプレス)』─────モニカ・クルシェフスキー。元ナイトオブラウンズの第十二席(ナイトオブトゥエルブ)にしてビスマルク・ヴァルトシュタインとバレット・ギュスターヴに並ぶラウンズの中でもシャルル・ジ・ブリタニアに対する忠誠心が高いことで知られていた彼女が、何故ルルーシュに従っているのかは不明だ」

 

ロジャーの説明とモニカの写真、そしてシュナイゼル側についたアーチボルド・グリムズ率いるノイエDCのバレリオンたちを斬り裂くフローレンスの姿を見て、かつてモニカと戦ったことのあるテロリスト派遣組織《ピースマーク》に所属する業火白炎のパイロットであるオルフェウス・ジヴォンと月下紫電のパイロットであるズィー・ディエンは思わず眉をしかめた。

 

「あの女の皇帝に対する忠誠心は本物だった。だが今はそルルーシュに対しても同じ、いや、それ以上の忠誠心を見せている。それもギアスなどによる洗脳ではない」

 

「ってことは本人の意思なのかよ」

 

 

 

 

「『塔の騎士(ナイトオブタワー)』─────ゼハート・ガレット。この場にいるフリット・アスノ氏らの世界でヴェイガンと呼ばれる火星国家所属の火星人であり、かつてはヴェイガンの総司令の地位についていた」

 

ゼハートの写真とロジャーの説明、そして皇帝陵墓でのガンダムレギルスによる一方的な蹂躙を行う姿を見て、ゼハートの親友であるガンダムAGE-2ダークハウンドのパイロットであるアセム・アスノは食い入るようにゼハートの写真を睨み、それをアセムの父のガンダムAGE-1フルグランサのパイロットであるフリットとアセムの息子のガンダムAGE-FXのパイロットであるキオ・アスノ、そして宇宙戦艦《ディーヴァ》と《バロノーク》のクルーとモビルスーツのパイロットたちは心配そうに見ていた。

 

「アセム・・・」

 

「父さん・・・」

 

「・・・っ。(ゼハート。コレが本当にお前の目指した世界に繋がるって言うのか?)」

 

 

 

 

「『戦車の騎士(ナイトオブチャリオット)』─────ヴォルフ。惑星Ziのソラシティにてゾイド研究者として地上に派遣されていた。しかし恋人と妹を現ディガルド武国皇帝ジーンによるバイオゾイド実験に使われ意識不明の重体となり、その復讐のため単身攻め込んだが失敗し、その後はソラシティの地下牢で言われのない罪もつけ加えられ大罪人として地下牢に幽閉されていた」

 

ヴォルフの写真とロジャーの説明、そしてディガルド武国の主力兵器であるバイオゾイドであるバイオラプトルや量産型バイオメガラプトルたちの残骸の上に立つディノニクス種のゾイド《ギルラプター》の姿を見て、ゲッターチームの真ゲッターのパイロットである流竜馬と神隼人を含めた何人かが表情を顰めた。

 

「気に食わねぇな・・・」

 

「あぁ全くだ」

 

 

 

 

「『審判の騎士(ナイトオブジャッジメント)』────アレン・フォルネウス。第二席(ナイトオブツー)候補として最も有力な人物として上がっていたが、第十四皇子チャルロス・ベン・ブリタニアとその配下の貴族たちによって婚約者であるメアリー・クロイツを陵辱し女性としての尊厳を奪い尽くした上でゴミのように捨てられ、その報復として一族郎党皆殺しにした事で皇族殺しの大罪人として終身刑の身となっていた」

 

アレンの写真とロジャーの説明、そしてサザーランドやグロースター、ジンクスなどのナイトメアやモビルスーツたちのコックピット部分を徹底的に潰しながら暴れ回るガンダムバルバタウロスシュトルゥムの姿を見て、ガンダムフラウロスのパイロットであるノルバ・シノとガンダムグシオンリベイクフルシティのパイロットである昭弘・アルトランドを含めたメンバーの何人かが表情を翳らせた。

 

「CGSの連中より腐った連中じゃねぇかよ・・・」

 

「家族の仇をとっただけで、こんな仕打ちされるってのかよ・・・」

 

 

 

 

「『星の騎士(ナイトオブスター)』────アリサ・ヴィエルジュ。かつてはブリタニア貴族の生まれだが、より爵位の高い貴族の汚職の罪を擦り付けられたことをきっかけに両親を失い、ルルーシュと出会うまではストリートチルドレンとなって過酷な生活を強いられていた。そのため、シャルル・ジ・ブリタニアら皇族や貴族、ナイトオブラウンズも含めたそれに与する者たちへの憎しみは十二騎士の中でも後に語る『月の騎士(ナイトオブムーン)』と並ぶほど深いことで知られている」

 

アリサの写真とロジャーの説明、そしてモビルドールであるユーグリットやバイアランたちを破壊する紺碧の指揮官機ヴィンセントの姿を見て、VF-25メサイアのパイロットである早乙女アルトとグレンラガンのパイロットであるシモン、スペースキングキタンのパイロットであるキタンを含めた数人がさらに顔を翳らせた。

 

「無実の罪で両親を失ったってことかよ・・・」

 

「・・・ひでえことしやがる」

 

「これが同じ人間のやることかよ・・・」

 

 

 

 

「『愚者の騎士(ナイトオブフール)』────ミスター・ブシドーことグラハム・エーカー。彼がルルーシュの騎士になったのは、この後で取り上げる『終焉の騎士(ナイトオブゼロ)』の口利きが関係しているらしい」

 

グラハムの写真とロジャーの説明、そしてマスラオによってアロウズのアヘッドとジンクスIIIを撃墜する姿を見て、グラハムと因縁深いガンダムダブルオーライザーのパイロットである刹那・F・セイエイはもちろん、同じソレスタルビーイングのガンダムマイスターであるセラフィムガンダムのパイロットであるティエリア・アーデとケルディムガンダムのパイロットであるロックオン・ストラトスことニール・ディランディ、アリオスガンダムのパイロットであるアレルヤ・ハプティズム。そしてグラハムと共に何度も戦った経験のあるGNアーチャーのパイロットであるソーマ・ピーリスたちが表情を険しくする。

 

「ミスター・ブシドー・・・奴もまた戦いを求めるのか」

 

「これは厄介な奴が来たもんだな・・・」

 

 

 

 

「『隠者の騎士(ナイトオブハーミット)』─────ゼクス・マーキスことミリアルド・ピースクラフト。グラハム・エーカーと同じように、ルルーシュの騎士となったのはトレーズ閣下の口説きが関係しているらしい」

 

ミリアルドの写真とロジャーの説明、そしてガンダムエピオンによって元デルマイユ・カタロニアの私兵であったOZの兵士たちが操るキャンサーやトラゴス、リーオーを破壊する姿を見て、かつてゼクス・マーキスの右腕として戦ってきたトーラスのパイロットであるルクレティア・ノインとコロニーのガンダムのパイロットであるウイングガンダムゼロのパイロットであるヒイロ・ユイ、ガンダムデスサイズヘルのパイロットであるデュオ・マクスウェル、ガンダムヘビーアームズ改のパイロットであるトロワ・バートン、ガンダムサンドロック改のパイロットであるカトル・ラバーバ・ウィナー、アルトロンガンダムのパイロットである張五飛は表情を険しくさせる。

 

「ゼクス・・・あなたは一体何を考えているのですか・・・」

 

「(ゼクスとトレーズ。奴らもまたゼロシステムで未来を見てゼロに賛同したということか・・・)」

 

 

 

 

「『悪魔の騎士(ナイトオブデビル)』───エスデス・フリューゲル。元はとある傭兵団の一員として活動していたが傭兵団が壊滅してからは自らの実力でブリタニアでの地位を勝ち取った女傑だが、ルルーシュに従っている理由は不明だ」

 

エスデスの写真とロジャーの説明、そしてティラノサウルス種の大型ゾイド《デスレックス》がヴェロキラプトル種のゾイド《ラプトール》と《ラプトリア》の軍団を引き連れてブリタニア軍基地を壊滅させている姿を見て、元レッドショルダーにしてスコープドッグ・TC(ターボカスタム)LRS(ザ・ラスト・レッドショルダー)のパイロットであるグレゴルー・ガロッシュやラビドリードッグのパイロットであるキリコ・キュービィーを含めたエスデスの傭兵時代を知っている何人かは顔を顰める。

 

「まさかあの女が他人に従うとはな・・・一体どんな風の吹き回しだ?」

 

「・・・・・・」

 

 

 

 

「『死神の騎士(ナイトオブデス)』────ノクス・フリーデン。元はブリタニア貴族たちが自分たちの不都合な相手を消すための使い捨て前提の暗殺部隊の一員の一人だったが、所属していた組織が切り捨てられ殺されそうになったところをルルーシュに助けられそのまま彼に従ったようだ」

 

ノクスの写真とロジャーの説明、そして暗殺仕様にカスタマイズされたサザーランドがシュナイゼルの元へと逃げている貴族たちを強襲する姿を見て、鋼鉄ジーグのパイロットである草薙剣児とビッグシューターのパイロットである珠城つばきを含めた何人かは顔を険しくさせる。

 

「自分たちが都合悪くなったら人でも捨てるって言うのかよ・・・」

 

「酷い・・・」

 

 

 

 

「『月の騎士(ナイトオブムーン)』──────ティア・エリザベート。とあるブリタニア貴族が平民との間で孕ませた彼女はそのブリタニア貴族の間に跡継ぎが生まれないことを理由に母親を目の前で殺した上で無理やり自らの家系に入れ、貴族の血を絶やさないという理由で貴族としての知識を教えこませていたが、平民の血が流れているという理由から家族や使用人、通っていた学園の人間の全てから筆舌に尽くし難い程の嫌がらせを受け世界に絶望していたところをルルーシュに拾われたそうだ」

 

ティアの写真とロジャーの説明、そして量産型ゲシュペンストMark-IIが執拗にサザーランドやグロースター、フラッグなどの機体を破壊する姿を見て、ストライクフリーダムガンダムのパイロットであるキラ・ヤマトやディスティニーガンダムのパイロットであるシン・アスカ、インパルスガンダムのパイロットであるルナマリア・ホークを含めた何人かは辛そうに顔を歪める。

 

「母親を目の前で殺されるだなんて・・・」

 

「こんなの、許せるわけないじゃないか・・・」

 

「酷い・・・」

 

 

 

 

「『正義の騎士(ナイトオブジャスティス)』─────ルミナス・アルカディア。かつて反ブリタニア勢力のレジスタンスのリーダーとして活動していたが、彼女が率いるレジスタンスグループが壊滅しそうになった時残っていた仲間たちによってその身柄を売り渡され、本国の監獄の中で幽閉されていたのをルルーシュが解放した」

 

ルミナスの写真とロジャーの説明、そして燃え盛る町の中を重武装のグロースターがロケットランチャーやザッテルヴァッフェなどを放ち町を破壊する姿を見て、神虎のパイロットである黎星刻とヒュッケバイン30のパイロットであるアズ・セインクラウス、レッドファイブのパイロットであるヒタチ・イズルを含めた何人かは顔を顰める。

 

「仲間に裏切られ敵にその身を売られるとは・・・」

 

「ゼロ───ルルーシュと同じね、彼女も」

 

 

 

 

「『皇帝の騎士(ナイトオブエンペラー)』─────ウォーダン・ユミル。彼に関しては我々のように多次元からこの世界に飛ばされた人間であることとライ自らがスカウトしていることぐらいしか分かっていないが、その実力はほかの騎士たちと遜色ない」

 

ウォーダンの写真とロジャーの説明、そしてインベーダーや次元獣たちに対してスレードゲルミルが斬艦刀で斬り伏せる姿を見て、リ・ブラスタのパイロットであるクロウ・ブルースト、ブラスタEsのパイロットであるエスター・エルハス、パールネイルのパイロットであるマルグリット・ピステールを含めた何人かはウォーダンの未知数の実力に顔を強ばらせる。

 

「ここに来てまた未知数の敵か、全く厄介だぜ・・・」

 

「でもライが選んだ騎士ってことはかなりの実力者ってことだよね・・・」

 

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

「──────以上の『運命の騎士(ナイトオブフォーチュン)』十二騎士とその指揮官である『終焉の騎士(ナイトオブゼロ)』ライを従え、さらにマリーベル・メル・ブリタニア皇女やマリオ・ディゼル、マーヤ・ディゼル、トレーズ・クシュリナーダなどをはじめとした有能な協力者や同盟者を得るだけでなく、弱小貴族や元ナンバーズなどといった今まで虐げられてきた者たちの一部はルルーシュに希望を見いだして彼に付き従うことを選び彼の軍門に下っている」

 

ロジャーはモニターにルルーシュの協力者であるマリーベルやマリオ、マーヤ、トレーズ。そしてこの場にいるゴッドガンダムのパイロットであるドモン・カッシュの師匠と兄である東方不敗とキョウジ・カッシュ、渡瀬青葉にとって大切な存在であるヒナ・リャザンなど新たにZEXISに加わったもの達の関係があるものたちがルルーシュに従っているという事実に驚きを隠せないでいた。

 

「師匠・・・兄さん・・・どうしてなんだ・・・」

 

「ヒナ・・・」

 

動揺が拡がっていく中、ロジャーはむしろここからが本題だと言わんばかりに話を続ける。

 

「現在分かっているだけでルルーシュ率いる皇帝軍とシュナイゼル率いる旧貴族連合軍はモビルドールなどの無人機を数えても互いにその数は数十万を超えていると言っていい」

 

ロジャーのその一言にこの場にいるメンバーに緊張が走る。この場にいる誰もが何度も死線を潜り抜けてきた強者達ばかりだが全員がこれほどの大規模な戦闘を経験したわけでないため、中にはその凄まじい数に顔を強ばらせているものたちもいた。

 

「だけど恐れて立ち止まる暇なんて私たちにはないわ」

 

「その通りだ。ルルーシュの真意は分からないが少なくともシュナイゼルをこのままにしておけばフレイヤによってさらなる犠牲者が増えてしまうだろう」

 

スメラギとジェフリーが言う通り、躊躇いなく自国民に対してフレイヤを使用したシュナイゼルをそのままにしておけば間違いなく他の国家に対してもフレイヤを使い、それによって大勢の人間が犠牲になる可能性を考えれば止めない選択などありえないし、かといって何を目的として戦力を集めているか不明のルルーシュたちを止めるためにも古都コンスタンティンでの決戦に割り込むことを宣言する。それはここにいる全員の共通認識であり、怯みかけていた者たちも気を取り直すことが出来た。

 

「それにミスルギ皇国のあのクソ王子をぶちのめしてウェンディたちを助け出さなきゃならねぇしな」

 

「あぁ、ついでにユリカたちにいやらしい視線を送っていたエンブリヲにもしっかりと仕置気をしなくてはな」

 

そう言うのはダン・オブ・サーズデイのパイロットであるヴァンとブラックサレナのパイロットであるテンカワ・アキトを筆頭とした多元世界にてZEXISのように様々な部隊が集まって人類のために戦ってきたドライクロイツと地球艦隊・天駆のパイロットやその関係者たちはミスルギ皇国のジュリオとエンブリヲに対して怒りや殺意を隠さないものもチラホラいた。

彼らがジュリオたちに対してそんな態度をとっているのも理由がある。

 

次元震によってこの多元世界に飛ばされた際に突然の事態に動揺していたドライクロイツと地球艦隊・天駆をまるでそこに現れるのが分かっていたかのように待ち伏せしていたミスルギ皇国とその同盟戦力の襲撃にあい、強敵との戦いで疲労していたため反撃することが難しかったために部隊を分けて戦線離脱を図ったがそれによってドライクロイツと地球艦隊・天駆の代表であるミツバ・グレイヴァレーと沖田十三を含めた多くのメンバーがミスルギ皇国に捕まってしまったため彼らを助け出すために彼らの気合いは十分だった。特にアキトやガンダムF91のパイロットであるキンケドゥ・ナウやフルアーマーユニコーンガンダムのパイロットであるバナージ・リンクスなどの一部のパイロットや艦長たちは自分たちにとって大切な女性たちを卑猥な目で見ていたジュリオやエンブリヲに対して情け容赦なくぶちのめす気満々だった。

 

「決戦まであと数日。それまでに我々もできる限りの準備を済ませておく必要があるな」

 

「えぇそうですね。我々の戦うべき相手はルルーシュたちだけではない」

 

「ルルーシュとシュナイゼルを倒してもまだまだ人類の脅威は尽きませんものね」

 

宇宙艦ガランシェールの艦長であるスベロア・ジンネマン、航空艦シグナスの艦長である倉光源吾、MS運用専用母艦エターナルの艦長であるラクス・クラインがそう語るのを聞いて誰もが固唾を飲む。事実ラクスたちが言うように敵はルルーシュやシュナイゼルだけでないしそのどれもが強敵であり決して油断出来ない存在たちだ。むしろこれを好機として攻めてくる勢力が現れる可能性は充分有り得る。

 

「長い戦いが始まるな・・・」

 

アムロは ニュータイプの勘なのか思わずそう呟いてしまう。そしてアムロの予想通りルルーシュやシュナイゼルたちとの戦いはこれから始まる永き戦いの序章に過ぎないことを、後に彼らは知ることになるのだった。

 

 

◆◆◆





あとがき

はい、本当なら年末に投稿するつもりでしたが間に合わず正月に何とか投稿できました。今回チラッと登場したマリオやマーヤ専用機たちの活躍は次話から始まるシュナイゼルとの決戦で見せる予定です。今回新たにそれぞれの陣営に加わった部隊は以下の通りです。


ZEXIS
《スーパーロボット大戦30》
エッジ・セインクラウス ヒュッケバイン30th
アズ・セインクラウス ヒュッケバイン30

ヴァン ダン・オブ・サーズデイ
エルドラチーム エルドラソウル
ヴォルケイン改 レイ・ラングレン
ブラウニー プリシラ

フャイヤージェイデッカー
スーパービルドタイガー
シャドウ丸
カゲロウ

イカルガ エルネスティ・エチェバルリア
ゴルドリーオ エムリス・イェイエル・フレメヴィーラ
ツェンドリンブル×3 アデルトルート・オルター アーキッド・オルター ヘルヴィ・オーバーリ
ジルバティーガ 
アルディラットカンバー エドガー・C・ブランシュ
グゥエラリンデ ディートリヒ・クーニッツ

レッドファイブ ヒタチ・イズル
ブルーワン アサギ・トシカズ
パープルツー クギミヤ・ケイ
ローズスリー イリエ・タマキ
ゴールドフォー スルガ・アタル
ブラックシックス クロキ・アンジュ
ライノス×3 ランディ・マクスウエル、ラケシュ・チャンドラセカール、パトリック・ホイル
ゴディニオン スズカゼ・リン

グリッドマン 響裕太
グリッドナイト アンチ
グリッドマン同盟

ガオガイガー 獅子王凱
ガオファイガー ルネ
ガオガイゴー 戒道幾己 天海護
キングジェイダー J
覚醒人V2 彩火乃紀 蒼斧蛍汰

ナラティブガンダム ヨナ・バシュタ

エルガイムMark-II ダバ・マイロード リリス・ファウ
エルガイム ファンネリア・アム
ヌーベル・ディザード レッシィ

《スーパーロボット大戦V》
フルアーマーユニコーンガンダム バナージ・リンクス
バンシィ・ノルン リディ・マーセナス
ガランシェール スベロア・ジンネマン
ネェル・アーガマ オットー・ミタス

クロスボーン・ガンダムX1フルクロス トビア・アロナクス
ガンダムF91 キンケドゥ・ナウ

テンカワ・アキト ブラックサレナ

グレートマイトガイン 旋風寺舞人
バトルボンバー
ガードダイバー

《機動戦士ガンダムZZ》
ジュドー・アーシタ ガンダムZZ
ラー・カイラム ブライト・ノア

《バディ・コンプレックス》
ルクシオンネクスト 渡瀬青葉
ブラディオンネクスト 隼鷹・ディオ・ウェインバーグ
ベリルアサルト ヤール・ドゥラン
ベリルコマンダー リー・コンラッド
ベリルエクスプローラー フロム・ヴァンタレイ
シグナス 倉光源吾

《ガンダムGのレコンギスタ》
G-セルフ ベルリ・ゼナム
G-ルシファー ラライヤ ノレド
G-アルケイン・フルドレス アイーダ
ダハック クリム・ニック
メガファウナ ドニエル・トス

《ガンダムAGE》
ガンダムAGE-1フルグランサ フリット・アスノ
ガンダムAGE-2 ダークハウンド アセム・アスノ
ガンダムAGE-FX キオ・アスノ
ディーヴァ
バロノーク

《ガンダムSEEDDESTINY》
アークエンジェル マリュー・ラミアス
アカツキガンダム ムウ・ラ・フラガ
プルデュエルガンダム イザーク・ジュール
ヴェルデバスターガンダム ディアッカ・エルスマン



ミスルギ皇国(人質)
ドライストレイガー ミツバ・クライヴァレー

宇宙戦艦ヤマト 沖田十三
ヴァングネクス 如月千歳
グランヴァング 叢雲総司

レーヴァテイン 相良宗介
M9 ガーンズバック×2 マオ、クルツ・ウェーバー
M9D ファルケ 
トゥアハ・デ・ダナン 

ナデシコC ミスマル・ユリカ ホシノ・ルリ
スーパーエステバリス 
エステバリスカスタム

ガンダムMark-II ルー・ルカ
キュベレイMark-II プル プルツー
クシャトリヤ マリーダ・クルス

マジンガーZ(infinity) 兜甲児
ボスボロット(infinity) ボス ヌチャ ヌケ
イチナナ式 
グレートマジンガー(infinity) 剣鉄也

轟龍 エースのジョー
ブラックマイトガイン

フェネクスガンダム

ULTRAMAN
SEVENSUIT
ACESUIT

光武二式×2 大神一郎、真宮寺さくら
光武F2 エリカ・フォンティーヌ
STARV(フジヤマスター) 大河新次郎
STARV(ロデオスター) ジェミニ・サンライズ

ボルテスV 
コン・バトラーV

V2アサルトバスターガンダム ウッソ・エヴィン
Vダッシュガンダムヘキサ×2 オリファー・ノイエ マーベット・フィンガーハット
ガンブラスター×5 シュラク隊
リーンホースJr ロベルト・ゴメス

ハンマーヘッド 名瀬・タービン
辟邪 ラフタ
百錬 アミダ・アルカ

ケンブ斬 椎葉アモウ
ジョウガン改 鉄塚ガシン
レイキ改 紫々部シオン
ジョーハウンド 熊井ゴウケン 馬崎エイジ 
ルイツァリジアマン アレクセイ・ゼレノイ
ゼリーゼジアマン ダリア・リヴォフ
無人機 ニュウレン バンイップ・ブーメラン ソボーテジアマン

ルルーシュ皇帝軍
《ガンダムGのレコンギスタ》
‪α‬・アジール クン・スーン
カバカーリー マスク
ジャイオーン キア・ムベッキ
ジーラッハ マニィ・アンバサダ
ユグドラシル バララ・べオール


以上が今回新たにそれぞれの勢力に加わった組織たちです。また、ミスルギ皇国には他にもクーデリアやカガリ、ミネバ、かなめなどの非戦闘員も捕まっているため彼らが強く抵抗出来ないでいるのもこのためである。次回からはいよいよシュナイゼルたちとの決戦が始まります。原作と舞台や規模が異なるため展開に多少の変更はありますができるだけ努力して書いていきたいと思うのでよろしくお願いします。まぁ少し参戦作品増やしすぎてこの後大丈夫なのか少し不安はありますががんばります。

ルルーシュの未来はどちらがいい?

  • 原作通り悪逆皇帝
  • オリジナルとして賢帝
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