スーパーロボット大戦Z 魔王が進む覇道   作:有頂天皇帝

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スーパーロボット大戦Z 魔王が進む覇道 プロローグ

まえがき
この話は第二次スーパーロボット大戦Z再世編のゼロレクイエムルートを元にストーリー書いておりますが、原作との変更は多々あります。それでも問題ない方はお読みください。


再世編
プロローグ 鎮魂歌への始まり


ブリタニア・ユニオンの首都である帝都ペンドラゴン・神聖ブリタニア帝国皇宮。

 

この『多元世界』の地球を統べる巨大組織・地球連邦の代表国の中枢であるこの場所には、思い思いに着飾り、天井の高いその室内に集まった人間は、まさにブリタニアの中枢に座る者たち────ブリタニア皇族、ブリタニアでも有数の高級官僚たち、政府首脳だ。豪華な装飾が施された広間────謁見の間に、人々のざわめきが満ちていた。

 

そんな謁見の間の最奥にある玉座の近くで、白と紫を基調とした軍服と黒いマントを優雅に着こなした金髪の青年が、どよめき続けるブリタニアの首脳たちに呼びかけた。

 

「────それでは、こちらにお集まり頂いた皇族の方々、そして世界中の皆さんに、連邦軍総司令官に就任した私から新たな地球連邦代表を紹介させていただきます」

 

彼の名は、トレーズ・クシュリナーダ。自分でも公言した通り、地球連邦軍の総司令官に新たに就任して間もない人物だ。

 

そのトレーズの言葉で、ざわめきは収まった。人々が神妙にかしこまり、その人物の登場を待つ。トレーズは玉座の背後にある通路を振り返り、こう声高に呼びかけた。

 

「どうぞ、お入りを────ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア皇帝」

 

そのトレーズの言葉と同時に、人々が驚きの声を発した。

無理もない。そこに姿を現したのは、白い皇族の服と帽子に身を包んだひとりの黒髪の少年だったのだ。艶やかな黒髪をなびかせ、堂々とした態度で人前に出ると、そのまま玉座に腰を下ろす。

そして、不敵さと威厳とを絶妙にブレンドさせた声で、少年はこう宣言した。

 

「私が、第3代地球連邦代表に就任した────ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアです。同時に今日を以ちまして、第99代ブリタニア皇帝に就きます」

 

数瞬の静寂が、謁見の間を包み込む。

が、すぐにそれは蜂の巣をつついたような騒ぎになってかわった。そんな騒ぎをトレーズと共に冷然とした表情で一瞥した後、ルルーシュは声高に言った。

 

「静粛にしていただこう。消息不明の前代表にして……」

 

そう言ってからルルーシュは、一呼吸おいてこう宣言した。

 

「私を地獄へと突き落とした実父で、帝国を、地球連邦を、世界を歪めた暗君────第98代皇帝シャルル・ジ・ブリタニアは、私が殺した」

 

ルルーシュのその宣言に、皇族たちが一瞬無表情となった。それをさらに冷たく一瞥してから、ルルーシュはさらに声高に言い放った。

 

「よって、次の皇帝は私となり、同時に地球連邦の統治者である代表の座も私が継ごう。皇族やラウンズなどの力を独占し、私腹を肥やし、その挙句に臣民や同じ血族ですら使い捨てにし合う……。このブリタニアはおろか、地球連邦を、そして地球をもそうした醜い争いの舞台に作り替えておいたシャルル・ジ・ブリタニアは、まさに暗君に他ならない。そして、その愚かなる暗君によって腐敗し、堕落し、頽廃に満ちたこの世界の全てを、今こそこの手で変えるのだ!!」

 

高々と宙に右手をかざしながらの、ルルーシュのその挑発的な宣言。

そして、「私腹を肥やす」というフレーズに、数人の皇族たちが色めき立つ中、ブリタニア帝国第1皇子のオデュッセウス・ウ・ブリタニアが、慌てふためいた表情で進み出てきた。

 

「ルルーシュ……君が生きていたのは喜ばしい事だけど、冗談が過ぎるんじゃないかな?」

 

言葉を濁す実兄のひとりを、ルルーシュはトレーズと共にさらに冷たく一瞥した。

 

「では、わかりやすくお話ししよう────」

 

ルルーシュは不敵な笑いを浮かべ、自分の両目にすっと手をかざした。それを見たトレーズが素早く後ろへ下がり、自分の視界から消えたのを見計らってから、両目を覆っていた2つのコンタクトレンズを外した。

 

 

「────この場の全ての人間は、我を認めよ!!!」

 

 

ルルーシュの双眸が赤く輝き、その輝きの中から紅い翼のような光が、オデュッセウスの中に飛び込んだ。

いや、オデュッセウスだけではなかった。謁見の間でルルーシュの前にいた全ての者の目に、彼の光は、魔眼(ギアス)の輝きは侵入した。

 

「…………」

 

その魔眼の輝きに魅入られなかったのは、トレーズ・クシュリナーダただひとりだった。彼は玉座の後ろへと下がり、そしてルルーシュの詠唱と共に目を閉じたからだ。

 

「────イエス・ユア・マジェスティ!」

 

目を赤く輝かせ、嬉々として片手を振り上げて賛歌を唱えるオデュッセウス。

少なくとも、オデュッセウスと名乗っていた時の人格も意思も何もない。

 

「オール・ハイル・ブリタニア! オール・ハイル・ルルーシュ!」

「オール・ハイル・ブリタニア!! オール・ハイル・ルルーシュ!!」

「オール・ハイル・ブリタニア!!! オール・ハイル・ルルーシュ!!!」

 

続けて、奴隷となった皇族や首脳たちの賛歌が響き渡る。

熱狂的に、機械的に、声を合わせて────力ずくで命じられて。

 

その光景を、瞼を開くと共に見たトレーズは一瞬息を呑み、これは面白い、と言いたげに冷然とした笑みを浮かべた。

 

「そして、紹介しよう。我が最強の騎士たちを」

 

ルルーシュがさっと右手を挙げると、最奥の両の袖からブリタニア皇帝に使える最強の騎士の称号である『ナイト・オブ・ラウンズ』が身につけるそれと同じマントを身に纏った13人の騎士と思わしき人間が現れた。

 

13人の騎士は、ルルーシュとトレーズのいる玉座の前に並ぶ。

 

「名乗るがいい・・・まずは、そこのお前からだ」

 

ルルーシュは、左端にいる騎士のひとりを指差した。

 

白のマントを羽織り、騎士礼装に身を纏った長い金髪に左右の髪を赤いリボンでまとめた少女が、前へと進みでる。

 

「『女帝の騎士(ナイトオブエンプレス)』───モニカ・クルシェフスキー」

 

 

─────モニカ・クルシェフスキー。

かつて『ナイト・オブ・ラウンズ』の『第12席(ナイトオブトゥエルブ)』として名を馳せた彼女だが、今ではルルーシュの騎士となっている。

 

彼女はブリタニア貴族としてブリタニアに忠誠を誓っていたが、貴族としての務めも果たさず己の欲望を満たすためだけに他者を乏しめるだけのそんざいとなっている貴族たち。そしてそれらに対して何もしないブリタニア皇帝であるシャルルに対する忠義が揺れていた。

 

そんな時、シャルルを殺害したルルーシュと出会った。最初はシャルルを殺害したルルーシュをナイトオブラウンズとして処断しようとしたが、ルルーシュのほかの貴族や皇族からは感じられなかった皇帝の素質と皇族としての理想の姿を見せつけられた。

 

そしてルルーシュの目的を教えられ、シャルルによって歪められた世界を正すべく、ルルーシュの剣の1つとなることを誓った。

 

ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアを護り、その行く手を阻む愚者を断罪するために───。

 

 

緑のマントを羽織り、ブリタニアの騎士礼装に身を包んだ白髪の青年が一歩前へ進み出た。

 

「『塔の騎士(ナイトオブタワー)』───ゼハート・ガレット」

 

────ゼハート・ガレット。

この世界とは別の次元の世界で死んだはずの彼だったが、目が覚めた時にはこの世界に存在していた。そしてこの世界について知り、ルルーシュがかつてゼハートが仕えていた主と同じようにある目的を実現するためにその力を振るうことを覚悟しているのを聞いたゼハートはその目的を成し遂げるためにその力を振るうことを誓った。

 

それがかつての友と戦うことになると分かっていても、ゼハートの意思は固く、不変なものだった。

 

ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが望む世界を実現するために───。

 

 

赤のマントを羽織り、ブリタニアの騎士礼装に身を包んだ黒髪の青年が一歩前へ進み出た。

 

「『戦車の騎士(ナイトオブチャリオット)』────ヴォルフ」

 

 

─────ヴォルフ。

地球から遠く離れた星である『惑星Zi』のソラシティの住人でありディガルドによって最愛の恋人とたった1人の妹を実験体にされ、ディガルドを滅ぼそうとしたが、ソラシティの人間たちによって大罪人の無実の罪をきせられ幽閉されていた。

 

ソラシティの独房の中で胸に復讐の怨嗟を抱き続けていたある日、次元震に巻き込まれ多元世界へとやって来た。そしてルルーシュに出会い、彼の目的と彼の王としての姿に魅入られ、彼に忠誠を従うことを決意した。

 

ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの障害となる存在全てを、破壊し尽くすために───

 

青のマントを羽織り、鎧を身に纏った長い金髪の男が一歩前へ進み出た。

 

「『審判の騎士(ナイトオブジャッジメント)』────アレン・フォルネウス」

 

 

─────アレン・フォルネウス。

かつては最もラウンズに近い騎士として非常に優れた素質を持っていたことから多くのブリタニア兵たちの憧れとして戦場を駆けていた。

しかし、婚約者であった同じ騎士であった女性をとある皇族がその地位を使って無理矢理手篭めにすると陵辱し、ゴミのように捨てたことからが彼の凋落のきっかけとなった。

 

愛した女性を殺されたアレンは戦場から帰った足でそのままその皇族とその配下の貴族たちを皆殺しにした。その結果、皇族殺しの大罪人として騎士として築きあげたものを全て失い、絶望に心を落としていたところをルルーシュに出会った。

 

そして自分と同じ絶望の底から這い上がるほどの闘志と執念、愚かな皇族の頂点たるシャルルを滅ぼしたその力と志に魅入られ、傘下へと入る。

 

自分の絶望に光を当てたルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの行く道を、その剣で切り砕くために────。

 

 

青のマントを羽織り、その下に白のレオタード風の衣装を身に纏った、長い金髪の少女が前に出る。

 

 

「『星の騎士(ナイトオブスター)』──。アリサ・ヴィエルジュ」

 

 

────アリサ・ヴィエルジュ。

とあるブリタニア貴族の一人娘だったが、男爵である父がとある貴族の汚職の罪を擦り付けられ処刑されたことをきっかけに親戚たちに財産を全て奪われ平民であった母とアリサは家を追い出されてしまった。

 

それからの生活は悲惨なもので母は娘であるアリサを育てるために身体を酷使した結果アリサが幼い頃に死んでしまった。母が死んでからアリサは家族を奪ったブリタニアという国に憎悪を抱きながらいつか復讐を果たすことを胸に誓いスラム街で1人生きのびていた。

 

しかし、自分のようにブリタニアに家族を奪われたルルーシュと出会い、ブリタニアを破壊し新たに想像するために戦っていたことを知った時から、絶望の中で唯一の光を見つけたようだった。

 

前皇帝であるシャルルを殺し新たな皇帝となった少年の理想に敬服し忠誠を誓った彼女は、ルルーシュの為にその全てを捧げる。

 

自分に(希望)を与えてくれたルルーシュを護り、刃向かう愚かなもの達を滅ぼすために────。

 

 

紫のマントを羽織り、その下に陣羽織を着た和風な仮面の男が、前へと進み出る。

 

「『愚者の騎士(ナイトオブフール)』───グラハム・エーカー!!」

 

 

────グラハム・エーカー。またの名をミスター・ブシドー。

 

かつてはブリタニア・ユニオンのフラッグファイターとしてその名を馳せていたが、ガンダムによって敬愛する師を、戦友を、全てを奪われたことで地獄に堕ちるも、執念にも似た闘志と意地をもってその地獄を生き抜いた若き勇士。

 

ガンダムの使い手である刹那・F・セイエイとの激闘によって顔や脇腹、背中に傷を負い、それを仮面と陣羽織で隠して『ミスター・ブシドー』としてアロウズに所属し戦っていた。

 

ソレスタルビーイングのガンダムマイスターである刹那・F・セイエイのガンダムダブルオーライザーに敗北してからは彼に勝利するために1人修行をしていたところ、ルルーシュの筆頭騎士の少年と出会ったことで転機が得る。

 

その後、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが語った真の目的に共感し、自らの[[rb:宿願>願い]]と引替えに彼の敵を倒す『剣』の1人として仮面を外し、再びグラハム・エーカーとして表舞台にたった。

 

 

全ては刹那・F・セイエイとガンダムとの、愛も憎しみも宿命も超越した戦い。ただそれひとつのために────。

 

 

白いマントを羽織り、赤い軍服を身に纏った長い金髪の男性が前へと進みでる。

 

「『隠者の騎士(ナイトオブハーミット)』───ミリアルド・ピースクラフト」

 

 

────ミリアルド・ピースクラフト。

かつて一度滅ぼされた完全平和主義を唱えたサンクキングダム王国の王子にして、復讐のために仮面を被り、ゼクス・マーキスとしてOZの軍人となっていた。

 

コロニーのガンダムパイロットの1人であるヒイロ・ユイとは何度も戦い、そしてヒイロを含めたZEXISと何度も戦っているうちに彼らの生き方に影響を受け、自らの戦士としての有り様に疑問を持つようになっていた。

 

そんな心に迷いを抱えながら戦場をかけていたある日、ルルーシュとトレーズに出会ったことをきっかけに彼もまた自らの進むべき道を定めるようになった。

 

その後、ルルーシュとトレーズの目的を知ったミリアルドはOZの軍人であるゼクス・マーキスとしての仮面を捨て、グラハムと同じようにミリアルド・ピースクラフトとして表舞台に姿を現す。

 

死んでいった部下たちと彼と思いを同じくするものたちの願いを叶えるために、その剣を振るうのだった────。

 

 

青のマントを羽織り、その下に軍服を身に纏った長い青髪の女性が前に進みでる。

 

「『悪魔の騎士(ナイトオブデビル)』エスデス・フリューゲル」

 

 

────エスデス・フリューゲル。

その武力と才能だけで平民から騎士に成り上がった女傑。その出自故にブリタニア貴族や皇族からは疎まれているがそんな他者(弱者)の事など気にすることなく彼女は戦うことに生きがいのようなものを感じていた。

 

故に貴族や皇族という地位だけで自らを強者だと勘違いしているブリタニアという国家に見切りをつけていたが全てを奪われながら自らの力のみでブリタニアと対等に戦える戦力を築き上げたルルーシュの存在を知り、どんな人物なのかと興味を持ち探していた時にルルーシュからコンタクトがあり実際に会合した。

 

その時、ルルーシュが話した目的を知り、彼の見せたふたつの笑顔を見て初めて自分のためではなく他人のために戦おうと彼に従うことを選んだ。

 

自らの戦いを求める本能とルルーシュへの想いの2つを抱きながらルルーシュに歯向かう敵を蹂躙するのだった───。

 

 

赤のマントを羽織り、その下に黒いセーラー服を身に纏った長い黒髪の女性が前に進みでる。

 

 

「『死神の騎士(ナイトオブデス)』───ノクス・フリーデン」

 

 

────ノクス・フリーデン。

両親に酒代の足しとして幼い頃に売られブリタニア軍の暗部に買われた。その後は暗殺者として過酷な訓練を施され何十人もの犠牲の上に生まれた暗殺者。暗部に命じられるままに多くの人間を殺してきた。

 

しかし暗部のトップであった人間が殺されたことをきっかけに暗部は解体。暗部に秘密を握られていた一部のブリタニア貴族たちは秘密裏に処分しようとKMF部隊を投入したがルルーシュの率いる部隊によってブリタニア貴族の部隊を壊滅させられ生き残ったノクスを含めた暗部の人間はそのままルルーシュに拾われた。

 

ノクスは暗部に拾われてから常に死と隣り合わせで安らぎを感じる時など一度もなく暗闇で生きてきたがルルーシュに助けられたことで陽の光のある場所に歩むことができたことをノクスは感謝し、ルルーシュのためにその命を捧げても構わないと感じた。

 

 

ルルーシュの影として生き、彼に牙を剥く愚かな敵を斬り捨てるのだった───。

 

 

 

緑のマントを羽織り、ブリタニアの騎士礼装に身を纏った長い銀髪の女性が前に進みでる。

 

 

「『月の騎士(ナイトオブムーン)』───ティア・エリザベート」

 

 

────ティア・エリザベート。

とあるブリタニア貴族と平民の間で生まれ、自分の中に貴族の血があることを知らずに母と2人で暮らしていた。そんなある日、ブリタニア貴族である父の実家に跡取りがいないことから政略結婚の道具として呼び出された。それに抵抗しようとした母を目の前で殺され、ティアは無理やり父の実家に連れていかれた。

 

それからの生活は地獄のようなものだった。親戚から使用人にいたる全ての人間から嫌がらせを受け、心休まる日もないことから軍に逃げるように入隊した。軍に入隊してからは才能があったのかみるみる頭角を表したが上官や貴族の子息たちからのやっかみによって一般兵でしかなかった。

 

そんな弱い自分に嫌気がさしていたある日、優秀な人材を探していたルルーシュの目にとまった。今まで他者から否定されてばかりだったティアは自らを一人の人間として認め、ティアの力を求めてくれた。

 

 

自分の存在を認めてくれたルルーシュのために立ちはだかる敵を、そして人類の敵となる存在を殲滅するのだった───。

 

 

黒のマントを羽織り、その下に腕や胴元など体の一部を黒い甲冑で覆っている長い白髪の女性が前に進みでる。

 

 

「『正義の騎士(ナイトオブジャスティス)』───ルミナス・アルカディア」

 

 

────ルミナス・アルカディア

かつては反ブリタニア勢力の一つであるレジスタンスの象徴的存在として戦っていたがナイトオブフォードロテア・エルンスト率いるブリタニア軍との戦いに敗れ生き残った部隊と共に敗走していたがそこを別のレジスタンス組織の裏切りにあいルナを除いた部隊のメンバーは全滅し、生き残ったジャンヌは命からがら逃げ延びたがアジトに戻った彼女に待っていたのは味方からの裏切りだった。

 

アジトに残っていた人間はブリタニア軍からルミナスを差し出せば命だけは助けてやるという甘言に騙され逃げ帰って来たルミナスを捕まえそのままブリタニア軍に引き渡した。

 

捕まったルナは牢の中でブリタニアを、自分を裏切ったかつての仲間たちを、この世への憎悪を抱きながら日々を過ごしていた。

 

トレーズからルミナスの存在を知った彼女に会いに来たルルーシュ。自分と同じように仲間に裏切れ、この理不尽な世界に憎悪を抱くルルーシュに興味を抱き、ルルーシュの目的を知った上で自らの復讐にも協力してくれるルルーシュに力を貸すことを誓った。

 

 

憎悪を胸に抱きながらルルーシュが自ら進むと決めた地獄のような道を共に進み、立ちはだかる敵と裏切り者たちを焼き尽くすのだった────。

 

 

黒のマントを羽織り、その下に紺色の軍服を身に纏った素顔を兜と麺頬に似せた厳めしい鉄仮面で口部を除いて覆い隠されている男が前に進みでる。

 

 

「『皇帝の騎士(ナイトオブエンペラー)』───ウォーダン・ユミル!!」

 

 

────ウォーダン・ユミル。

この世界とはまた別の次元の世界に存在する組織『シャドウミラー』がある敵を倒すために創り上げた人造人間『Wシリーズ』の一人、W15(ダブリュー・ワン・ファイブ)。ゼンガー・ゾンボルトという一人の武人の人格を元に作られた。

 

本物のゼンガーと戦い倒すことで自らの存在を掴もうとゼンガー・ゾンボルトと一騎打ちを行い、敗北し命を落とした。

 

そしてウォーダンは気がつけばこの多元世界で目を覚まし、ルルーシュの筆頭騎士である少年と出会ったことでこの多元世界のことを知った。

 

ウォーダンは再びかの人物と刃を混じえる日に備えて鍛え、そして自分に新たなる力を与えてくれたルルーシュと筆頭騎士の力になるためにその力を振るうことを誓った。

 

全てはゼンガー・ゾンボルトに勝利し、自らが唯一無二の存在となるためにその剣を振るうのだった────。

 

 

そして12人の騎士たちを代表するかのように水色のマントを羽織り、黒い学生服を着た銀髪の少年が騎士たちの前に進みでる。

 

 

「『終焉の騎士(ナイトオブゼロ)』────ライ」

 

 

────ライ。

元黒の騎士団参謀にして紅月カレンと双璧を成すエースパイロットで、同じギアスの力を持つものとしてルルーシュと深い絆を結んだ少年。

 

神根島でルルーシュと共に枢木スザクに捕らえられ、シャルル・ジ・ブリタニアの気まぐれによって記憶を改竄されブリタニアの騎士として一時期ルルーシュたちZEXISの敵として立ちはだかった。

 

アザディスタン王国での戦いの時にルルーシュとの再会とガンダムダブルオーライザーのちからによってシャルルのギアスの呪縛が解かれ、再び黒の騎士団参謀としてその力を振るうのだった。

 

第二次ブラックリベリオンの戦いの後、黒の騎士団の裏切りによってルルーシュがシュナイゼルに売り渡されそうになった所をロロと協力して脱出した。

 

そしてCの世界にてルルーシュがシャルル皇帝たちを打ち倒した後、新たな決意を持って皇帝となったルルーシュの目的を果たすためにその障害となる全てを斬り伏せる覚悟を持って最強の騎士として再び表舞台に姿を表わす。

 

 

ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアと共に、この世全ての罪と悪、そして戦いと争いをなくす『鎮魂歌(レクイエム)』を奏で、全てを終わらせるために────

 

 

◆◆◆◆

 

 

「ライとこの12人───モニカ、ゼハート、ヴォルフ、アレン、アリス、グラハム、ミリアルド、エスデス、ノクス、ティア、ルミナス、ウォーダンにはそれぞれ騎士(ラウンズ)を超える騎士(ラウンズ)の称号を与えた。それが『終焉の騎士(ナイトオブゼロ)』と『運命の騎士(ナイトオブフォーチュン)』だ」

 

ライを中心にして目の前に並んだ13人の騎士の名乗りが終わったところでルルーシュは冷たく目を細めながら言った。

 

「今この瞬間、『終焉の騎士(ナイトオブゼロ)』ライと、彼に次ぐ『運命の騎士(ナイトオブフォーチュン)』が、無能なる先帝シャルル・ジ・ブリタニアに仕えた紛い物の騎士団に代わる存在となる。そう────ここにいる13人の我が騎士たちが、新たなる帝国と、地球連邦の象徴にして守護者となるのだ」

 

それから、ライたち13人の騎士が左右に退いて視界を開けた後、ルルーシュは玉座から立ち上がった。

 

 

「全ての民は我に従え。世界は────我と共にある!!!」

 

 

拳を高く掲げ、ルルーシュは高らかに叫んだ。

そして僅かな間、しん、と静まり返った空気を────。

 

 

「────イエス・ユア・マジェスティ!」

 

 

騎士たちの名乗りの時から沈黙を守っていたオデュッセウスが、再び嬉々として手を振り上げ、賛歌を唱える。続いて、

 

「「「オール・ハイル・ブリタニア! オール・ハイル・ルルーシュ!」」」

「「「オール・ハイル・ブリタニア!! オール・ハイル・ルルーシュ!!」」」

「「「オール・ハイル・ブリタニア!!! オール・ハイル・ルルーシュ!!!」」」

 

 

熱狂的に、だが機械的な賛歌が、巨大な謁見の間へと満ち満ちる。

そんな賛歌を響かせながらギアスの力に屈しルルーシュの奴隷となったもの達を、モニカ、ゼハート、ミリアルド、ティアはそのあまりの光景に息を呑み、ヴォルフ、アレン、アリス、エスデス、ルミナスは冷たい笑みを浮かべ、グラハム、ノクス、ウォーダン、ライは無表情で奴隷たちを見ていた。

 

 

(・・・聞こえるか、ZEXIS。そして黒の騎士団。この俺を称える声が・・・)

 

賛歌が響き渡る中、ルルーシュは再び玉座に座りその上で冷たく残虐な笑みを浮かべながら脳裏でかつて共に仲間として戦ったもの達と、自分を追放し、殺そうとしたもの達を思い浮かべていた。

 

(さぁ始めようじゃないか。俺たちとお前たち、そして世界の全てを巻き込んだ戦争を!!)

 

 

そして、その拍手喝采を、奥の両端にひとつずつある舞台袖から観衆として見ている者たちがいた。

 

「……さすがは、ルルーシュお兄さまだわ」

 

右の舞台袖で、マリーベル・メル・ブリタニアは冷たく目を細め、不敵に笑っていた。

 

「これがギアスの力・・・いえ、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの力ですか」

 

同じく右の舞台袖でシュウ・シラカワは不敵な笑みを浮かべながらルルーシュを見ていた。

 

「・・・・・・」

 

「アンジュ・・・」

 

「アンジュ様・・・」

 

同じく右の舞台袖でアンジュが黙ってルルーシュを見ているのをタスクとモニカを心配そうにアンジュを見ていた。

 

「中々に面白い余興だな。さて、ここからどうするのか・・・」

 

左の舞台袖でザーツバルムはこれからルルーシュが何をなすのか期待するように笑みを浮かべていた。

 

「ルルーシュ・・・」

 

「これから始まるんだな。俺たちの世界への復讐が」

 

同じく左の舞台袖でルルーシュの力の一端を見てマーヤ・ディゼルとマリオ・ディゼルはこれから始まるルルーシュとの戦いに改めて決意を高めるのだった。

 

 

────ルルーシュと13人の騎士、そしてルルーシュたちの協力者たちはこの日、世界にその名を轟かせたのだった。

 

 

────これは今の世界を壊し、新たな世界を想像するために地獄のような苛烈な道を進むことを選択したルルーシュと仲間たち。

 

しかし、世界はたった一つのきっかけで思わぬ方向へと進んでしまうものだ。

 

この世界がどのような道を歩むのか、それは神すらもが知りえぬ物語なのであった────。




あとがき

またスパロボ小説リメイクしました。何度もリメイクして恥ずかしい限りですが頑張って投稿できるように書いていきたいです。ルルーシュの騎士たちは設定ができ次第まとめて書かせていただきます。

ルルーシュの未来はどちらがいい?

  • 原作通り悪逆皇帝
  • オリジナルとして賢帝
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