今回、ゾイドシリーズからアニメでも暴れた超大型ゾイドと『コードギアスナイトメア・オブ・ナナリー』からあるキャラ登場します。
ルルーシュたちがエリア11のトウキョウ租界のブリタニア軍基地に到着する数時間前。
シンジュクゲットーの中心部にて18機のジンクスIII、3機のアヘッド、25機のサザーランド、4機のグロースター、2機のヴィンセント・ウォード、さらにはモビルドールを搭載した無人機十数体が展開していた。
彼らはアロウズのバレル・フォーレン少佐を中心として今まで貴族や騎士の名家という家柄の力を使って好き勝手過ごした当主やその息子たちが、ルルーシュによって権力を奪われ窮地に追いやられたその怨みを晴らすべく武器やKMF、食糧を奪ってバレルの元に集まり帝位を簒奪したルルーシュに制裁を与えるべく今まさに行動を起こそうとしていた。
『諸君!これより我々は偉大なる皇帝シャルル・ジ・ブリタニア皇帝陛下を卑劣な手でその命を奪い、その地位を簒奪した愚かな盗人であるルルーシュを倒し、再び我々は栄光を取り戻すのだ!!』
アヘッドのコックピットの中でバレルはオープンチャンネルで兵士たちを鼓舞するようにアヘッド近接戦闘型の右腕を高く上げながらそう宣言する。それに続くように兵士や貴族たちも声を上げる。今までその地位に胡座をかいて好き勝手やってきた彼らがこうなったのも自業自得でしかないことを彼らは気がつくことは無いだろう。
『そうだ!悪逆皇帝を許すな!!』
『皇族としての誇りを失ったものに皇帝の座は相応しくない!!』
『奴らに我らの誇りを見せつけるのだ!!』
兵士と貴族たちは機体の腕を高く上げながら呼応するように声を上げる。士気は最高潮に高まり後は進軍するのみの状況だった。
────その瞬間、地面を巨大な鋼鉄鋏が砕きながら飛び出すとそのままバレルのアヘッドの胴体を挟んだ。
『がっ!?な、何が────』
バレルは突然の攻撃に動揺し巨大な鋏に挟まれた衝撃で破損したコックピットの部品が体の至る所に突き刺さりながらも確認しようとアヘッドの頭部を軋ませながら動かしたがその姿を捉えるより先にアヘッドの胴体を挟み潰された。爆発する機体の中でバレルが最後に目にしたのは巨大な鋼鉄の鋏を持った青い巨大な蠍のようなロボットだった。
突然この部隊のリーダーであったバレルがあっさりと死亡してしまったことに兵士たちは一瞬呆然としてしまったが、腐ってもアロウズとして多くの戦場で戦ってきた経験のある兵士たちはすぐに気持ちを入れ替えジンクスIIIの武器であるGNランスの槍先を向けようとしたが、ソレの姿を見た瞬間、恐怖で体がすくみ上がってしまった。
地面を砕きながら現れたソレはMSであるジンクスIIIが見上げる程巨大であり、アヘッドを両断せしめた両前脚の巨大な鋼鉄の鋏を振り上げながら巨大な銃口のついた蠍の尾を高く上げながら鋼鉄の蠍は姿を現した。
ソレはルルーシュ皇帝軍においてエスデスたちと並ぶ戦力にしてはるか昔、惑星Ziにて大海の支配者と恐れられた規格外ゾイドが一体、ウミサソリ型ゾイド『デススティンガー』。
『────っ!?散れっ!!』
ジンクスIIIのパイロットの1人がそう叫ぶと同時にデススティンガーは赤いバイザーを輝かせると巨大な鋼鉄の鋏『ストライクレーザーバイトシザーズ』を目の前にいるジンクスIIIに振り下ろすが、大人しく受け止める訳もなくジンクスIIIたちはストライクレーザーバイトシザーズを避けながらGNランスを構えてビームをデススティンガーに向けて放つ。そしてデススティンガーに恐怖してすくみ上がっていたブリタニア貴族と騎士たちだが何とか気を取り直して散開するとデススティンガーを囲むように位置取り、アサルトライフやロケットランチャーを構えデススティンガーに向けて一斉に放つ。
『撃て撃て!!敵はたった1機のデカブツだ!!全員でかかれば恐るるに足らず!!』
バレルの副官であったレンツォ・ボーラはジンクスIIIのGNバズーカで攻撃しながら全員に指示を出す。実際にこれ程の機体による一斉攻撃を浴びて倒れない存在などいるはずがないとレンツォはジンクスIIIのコックピットの中でほくそ笑む。実際数十機に及ぶ機動兵器の一斉射撃をまともにくらって耐えられる機体などZEXISのマジンガーZやゴッドマーズなどといったスーパーロボットと呼べる限られた特殊な機体ぐらいだろう。
しかしそんなレンツォの思惑を砕くかのようにデススティンガーは実弾とビームによる暴雨をくらっても意に介せずストライクレーザーバイトシザーズを振り回して周りにいるサザーランドをビルに叩き飛ばしながら射撃武器であるAZ930mm2連装ショックガン、AZ35mmバルカン砲、AZ120mmハイパーレーザーガン、AZ120mmハイパービームガン、収納式AZ105mmリニアキャノンを展開すると一斉に乱射する。ビルや瓦礫を破壊しながらアサルトライフルやロケットランチャーを構えていたサザーランドとグロースターを容赦なくビームと実弾によって機体を蜂の巣にし、ストライクレーザーバイトシザーズに当たった機体はそのままビルや地面に叩き飛ばされ、運が悪かったものはコックピットごと潰されミンチになっていた。
『舐めるな化け物がぁ!!』
両脚を破壊されフロートユニットで浮かんでいる1機のヴィンセント・ウォードがMVSを連結して両刃の槍にするとデススティンガーが放つ銃弾とビームによる乱射をかわしながらデススティンガーの頭上にたどり着くとその頭部にMVSを突き刺そうとした瞬間、デススティンガーの尾がヴィンセント・ウォードの腹部に当たり、叩き落とされたヴィンセント・ウォードは地面を数回バウンドしフロートユニットと両腕を破壊され達磨状態になったヴィンセント・ウォードにデススティンガーの脚が振り下ろされようとしていた。
『ヒッ!?ま、待ってく────』
ヴィンセント・ウォードのパイロットは迫り来る死の恐怖に思わず命乞いをしようとしたが、無慈悲にもデススティンガーは鋭い脚先を振り下ろし、ヴィンセント・ウォードのコックピットごと腹部を貫いた。ものの数分でデススティンガーによってルルーシュ討伐に集まっていた集団は半壊し、残っている機体も無事なのは殆どいなかった。それに対してジンクスIIIやサザーランドたちのデススティンガーへの攻撃はろくに効かずデススティンガーの装甲は傷一つついていなかった。
その事実に離れた位置で離れた位置からアサルトライフルやロケットランチャーで攻撃を仕掛けていた貴族や騎士の息子たちは今になってようやく自分たちが狩られる立場になっていることに気づき、彼らは恐怖に駆られて持っている武装を投げ捨て無様に逃げ始めた。
『や、やってられるか!!あんな化け物相手に勝てるわけないだろ!!』
『逃げろ!!このままここにいたって殺されるだけだ!!』
『ま、待て!!逃げるな!!貴様らそれでも誇り高きブリタニア人か!!』
我先にと逃げ出す若いパイロットたちが乗るサザーランド達にレンツォは戦うように叫ぶが、その声を無視してサザーランドたちは必死に逃げ惑う。しかし、そんな彼らを嘲笑うかのようにデススティンガーは尾を高く上げ、AZ120mmハイパーレーザーガンとAZ120mmハイパービームガンを展開すると中心部砲身である荷電粒子砲が伸縮し、エネルギーをチャージし始めた。
異変にいち早く気がついたレンツォはデススティンガーが何かヤバイものを放とうとしていると察し、全員にその場から散開するように逃げるよう叫ぼうとしたがそれよりも先に荷電粒子砲のエネルギーが溜まりデススティンガーの尾の砲身から荷電粒子砲が放たれ逃げようとしていたジンクスIIIと既に逃走していたサザーランドたちを容赦なく飲み込み、脱出する暇もなく残っていた機体は跡形もなく消し炭となった。
デススティンガーが暴れたことによって元から半壊していたビルは幾つか完全に崩壊し、黒い煙と炎を噴き上げているアヘッドたちの残骸が辺りに転がっている中、デススティンガーは一度空を見上げてから生き残りがいないことを確認すると飛び出した穴の中に戻りそのまま地面に潜っていった。その様子を遥か上空から1機の青い可変型MSが伺っていた。
「────全く恐ろしい化け物だぜ」
水生生物を思わせる外装に5基のモノアイを光らせる青い可変型MS『ハンブラビ』のコックピットの中で金髪のリーゼントに浅黒い肌をした男──『ヤザン・ゲーブル』はデススティンガーが暴れ回ったのを見て愉快そうに笑みを浮かべていた。
次元震によってZEUSの世界からこの世界に飛ばされたヤザンをライがスカウトし現在は第零騎士団の団員となったヤザンはライの命令でデススティンガーの戦闘データをとっていた。かつてティターンズとして多くの戦場で戦ってきたヤザンからしてもデススティンガーはサイコガンダムやデストロイガンダムといった強力な機体を上回る力を持っていると思わせられるほどであり、対抗できるのはZEUSやZEXISなどの強力な機体やエースパイロットと限られているだろう。
しかも脅威なのはデススティンガーだけでないというのだからルルーシュたちに敵対する組織にヤザンは思わず同情してしまうが、それ以上にこのデススティンガーを必要とするようなこれから始まるであろう強者たちとの戦いに心躍らせていた。
『ヤザンさん。そちらのほうは終わりましたか』
「あぁ奴さんは今頃元の場所に戻ってるはずだ。後で戦闘データをそっちに送信する」
『了解です。ではこれで失礼しますね』
ライからの通信が切れた後、ヤザンは愛機であるハンブラビのコックピットで一息つくとこれから起こる戦いに思いを馳せるのだった。
◆◆◆◆◆
同時刻
天空要塞ダモクレスの艦内庭園。
色とりどりの花が咲きほこるの最奥に、車椅子に座ったひとりの少女────ナナリー・ヴィ・ブリタニアがいる。その両側を固める4人の男女は、シュナイゼル、コーネリア、カノン、ディートハルト。そして5人の前に、騎士服と色とりどりのマントを纏った男女────ブリタニア帝国最強と名高い、シャルル・ジ・ブリタニア直属の十三騎士《
といってもここにいるその人数は9人しか居ない。《
《
《
《
名門貴族であるヴァインベルグ家の出であるが、その実力は第三席に相応しい技量を持っており、乗機である第八世代ナイトメア『トリスタン』と共にその力を振るってきた。イレブンであるスザクやハーフのライに対しても普通の態度で接してくる。
《
ビスマルクに並ぶ実力を持った褐色肌の女傑であり、その実力は『閃光のマリアンヌ』に匹敵するのではないかと言われている。乗機である第八世代ナイトメア『バロデミス』の火力はラウンズの中でも一、二を誇り、その実力は騎士としても武人としても優れている。
《
元第二席ミケーレ・マンフレディの同期でありマンフレディとは多くの戦場を共に戦ってきた。その功績からラウンズに選ばれた豪傑。乗機はミケーレ・マンフレディが使っていた『サグラモール』の同型機である『アレスタント』を操り、エルドナと同じ志を持った豪傑な騎士たちで構成された親衛隊を配下として数多の戦場を渡り歩いてきた。
《
記録として写真をよく撮る少女だが、感情をあまり表に出すことが少なく、特に興味のないことには無関心である。しかし最年少でラウンズに選ばれたその実力は伊達や酔狂ではなく多くのものに認められた上でその地位についている。
《
ラウンズの中で唯一のナンバーズ出身の騎士。かつては第三皇女ユーフェミア・リ・ブリタニアの専任騎士だったがユーフェミアの死とブラック・リベリオンでのゼロ捕縛の功を持ってラウンズの地位を得た。ブリタニアの白き死神として恐れられる反面、多くのものを裏切ってその地位についたことから多くのものに裏切り者として疎まれていた。第二次ブラック・リベリオンでの紅蓮聖天八極式との戦いで半壊したランスロット・コンクエスターの代わりに新たにキャメロットが製造した第九世代ナイトメア『ランスロット・アルビオン』を操り、今度こそ大切なものを守ると意気込んでいる。
《
相手の命を奪うことに快感を得ているルキアーノ以上の下衆。その正体は別次元で死んだゼハート・ガレットの兄であるデシル・ガレットの生まれ変わりだった。元々幼稚だったのがブリタニア貴族による選民思想によってさらに悪化しておりラウンズの中でも枢木スザク以上に煙たがられているが、その実力だけは本物のためそこだけは認められている。乗機はラウンズの中で唯一のMSである『ゼイドラカスタム』。
《
ジノと同じく名門貴族の出であるが、本人は貴族としての地位など全く興味がなく純粋に自分を倒せるだろう強者との戦いを求める。故に出自など気にせず強者である枢木スザクのことは気に入っている。乗機は第八世代ナイトメア『サフィール』。
《
かつてビスマルクやマリアンヌと共に血の紋章事件でシャルルに反旗を翻したもの達との戦いで両眼が潰れて盲目になってしまったがそれでもその実力は衰えるどころかさらに増しており、その実力はビスマルクが背中を預けるほど信頼出来るものだ。
第八世代ナイトメア『ボールス』を操り、シャルル自らが銘を授けられた長剣『カラドボルグ』を振るう。
1人が離反し、2人が死亡、そして1人が別行動をしているためその数は9人と減ってはいるがそれでも彼らは帝国最強の騎士として名を連ねるだけあり、その整列した佇まいからその覇気が失われていないことがわかる。
現在のシュナイゼル率いる旧皇帝軍最強戦力カードである彼らの他にこの庭園にはナナリーの騎士であるアリスとその同僚であるサンチア、ダルク、ルクレイティアとシュナイゼルたちの同盟相手であるディガルド武国からはフェルミ、アリアンロッドからはガエリオ・ボードウィンとジュリエッタ・ジュリスが立ち並んでいた。
「ナナリー。先にも伝えたように、ルルーシュが生きていたよ。しかし────」
ナナリーのそばに跪く形で目線を合わせ、シュナイゼルが囁くように話しかける。
「お兄さまは・・・ルルーシュお兄さまは、いつも優しかった」
と、最初は悲しそうな表情をしていたナナリーになっていたが、次第に失望と憤りが綯い交ぜになった表情になっていく。
「お母さまを亡くし、目と足の不自由な私が生きていけるようにと、いつも手を差し伸べてもらっていました。けれど、いつからか、お兄さまは変わってしまった・・・人々を騙し、傷つけ、世界を混乱させる・・・!」
そして、一呼吸置いた後、大きく切実な声でこう言った。
「私は・・・ルルーシュお兄さまを止めたい────!!」
「・・・ナナリー・・・」
コーネリアが、そのナナリーの切実な声と表情に息を呑んだ。そしてシュナイゼルは、間を置いてからゆっくりと立ち上がり、《
「《
シュナイゼルの問いに、9人の皇帝直属の騎士たちはこう斉唱した。
「「「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアは・・・皇帝にあらず!!!」」」
それから次に、ビスマルクが一歩前へ進み出て、シュナイゼルとナナリーに向けてこう言った。
「我々の為すべきことはただ一つ。────シャルル皇帝陛下の御命を奪った偽帝ルルーシュを倒すことであります」
ビスマルクの言葉に、シュナイゼルは言葉には出さなかったが、薄ら笑いを浮かべて頷いた。そしてシュナイゼルはフェルミとガエリオたちに顔を向けるとこう話しかけた。
「そういう訳で我々は偽帝ルルーシュを討ち取るために全力を尽くす。君たちにも頑張ってもらうよ」
「無論だ。そのためにエリオン公は貴公と手を結ぶことを選んだのだ」
「そうね。うちの王様もその事に異論はないみたいだし」
ガエリオとフェルミはシュナイゼルに対してそう答えるがガエリオはどこかシュナイゼルを警戒するような目で見ており、フェルミはどうでもよさそうに答える。それでも納得したのかシュナイゼルはナナリーに振り返る。
「ナナリー・・・よく決断してくれたね。いくら血を分けた兄妹であったとしても、凶行は止めなければならない」
「わかっています、シュナイゼルお兄さま。だからわたしは────」
「ナナリー・・・」
つい先日までの穏やかさとは打って変わって、毅然とした態度で振る舞うナナリーに、スザクは息を呑んだ。それはかつての優しいナナリーを知っているジノとアーニャ、アリスたちも同じだった。
そしてその様子を艦内庭園の木々の裏に隠れる形でエンブリオは愉快そうに笑みを浮かべながら見ているのだった───。
◆◆◆◆◆
そして場面は再びエリア11のトウキョウ租界ブリタニア軍基地のエアポートライン。自分たちが乗っていたウラノスのそばに立ちながらルルーシュは、遠くに見える月明かりに照らされたフレイヤの影響を受けたアッシュフォード学園を、ルルーシュは一望する。
「────お待たせ致しましたルルーシュ陛下」
ルルーシュの前から声をかけられたので声のした方を向くと、そこにはレオタードタイプの緑色のパイロットスーツに身にまとったマリーカ・ソレイシィと目元をバイザーで隠している兵士たちが並んで立っていた。
「ライ卿から与えられたデススティンガーのおかげでシンジュクゲットーに潜んでいた反乱軍の殲滅を先程終えました。これによりエリア11に潜む反抗勢力は全て掃討したと思われます」
「そうか、よくやってくれたなマリーカ」
「い、いえ・・・陛下のお役に立てたのなら良かったです」
ルルーシュはマリーカからの報告を受けて微笑みながらマリーカにそう言うとマリーカは顔を赤らめながら嬉しそうにはにかむ。
「そ、それから先程ZEXIS所属艦であるマクロス・クォーターとプトレマイオスII、ドラゴンズハイヴ、イサリビ、ホタルビが到着したとの連絡がありました。予定通り明日にはこちらにつくそうです」
「そうか」
ルルーシュかマリーカからの報告に対してそう頷いた。その時だった。
「おい、ルルーシュっ─────!!」
遠くの方から、聞き覚えのある少年の叫び声が聞こえてくる。
ルルーシュがそちらを向くと、遠くの発着場のフェンスを、人懐っこそうな青髪の学生服の少年がよじ登ろうとしているところだった。
「教えてくれよ、ルルーシュ!!どうしてこんなことを・・・お前は、一体何をしようとして────おわっ!?」
「何者だ? 無礼な!」
「あちらにおわすのは皇帝陛下だぞ!」
どこかから拝借してきたのか、その少年は梯子を使って乗り越えてまでこちらに来ようとしていた。しかし、飛行場の警備を任されていたらしいトレーズに忠誠を誓うOZの兵士たちに見つかってしまい、無理やり引き戻されてしまった。
「ルルーシュっ・・・!ちくしょう、離せよ!!」
「貴様! 自分の身の程をわかっているのか!」
「これ以上許可なく近づこうとすれば拘束するぞ!!」
「だって・・・!だって、友達なんだよ!! アイツは! ルルーシュっ────!!」
青髪の学生服の少年は、OZの兵士たちに取り押さえられながらもこちらに向かって手を伸ばし、必死に呼びかけようとしていた。
だがOZの兵士たちに何度も阻まれ、やがて本気で逮捕されそうになったところを、駆けつけてきた友人と思しき帽子と眼鏡の少女とオレンジ色の長髪の少女の2人に諭され、そのまま彼女に連れて行かれる形でどこかへ行ってしまった。
「・・・・・・」
ルルーシュにとって、その青髪の少年は大切な友人の一人だった。
少年の名はリヴァル・カルデモンド。同じアッシュフォード学園に通う生徒会メンバーのムードメーカーであり、悪戯好きな少年。趣味はバイクでよく自前のバイクを整備・改造しており、それに乗ってよく2人で一緒に賭けチェスなどをしに裏カジノに訪れていた。
「ルルーシュ・・・」
「・・・放っておけ。今はそれよりも明日のZEXISとの会談のことを考える方が優先だ」
かつての友人であるリヴァルに声をかけなくていいのか思わずルルーシュに確認するライだが、それをルルーシュは首を横に振って断る。今のルルーシュにリヴァルたちに会う資格などないとルルーシュはそう思っていた。
「それよりマリーカ、デススティンガーの方は今のところ問題はないか?」
「はい。デススティンガーは現在専用の格納庫で待機しており、暴走の危険性などは今のところありません。念の為直ぐに鎮圧できるよう周囲にデスレックスを筆頭とした部隊を展開させております」
ルルーシュはマリーカに現在最も注意すべき存在であるデススティンガーのことを確認し、マリーカは敬礼しながらそれに答える。ルルーシュも周囲を確認すると大型ゾイドであるデスレックスの他にディバイソン、セイバータイガー、ナックルコングなどのゾイドの他にサザーランドやグロースターといったKMF、グレイズやフラッグなどのMSが多数待機していた。もしデススティンガーが暴走したとしても足止めすることは可能な戦力か整っていた。
「モニカ、ミリアルド。お前たちもデススティンガーの警戒にあたれ、最悪の場合は破壊しても構わん」
「「イエス・ユア・マジェスティ」」
ルルーシュはモニカとミリアルドにそう指示を出すとC.C.とライ、マリーカたちを伴って歩き出す。
その後、数度の暗殺者などの刺客の襲撃を退けながら新たにルルーシュに恭順の意志を見せたものを受け入れたりなどを行うのだった。
そして現在、ルルーシュを持て成すために用意された部屋でルルーシュは各地で行動している配下たちからの報告を確認しながらZEXISやシュナイゼルたちに対するプランを数十通り練っていた。その様子をベッドの上で寝転がりながらチーズくんを抱えるC.C.はじっ、と静かに見つめていた。
忙しなくコンソールを動かしていた指を突然ピタリと止めるとルルーシュは後ろを向いた。
「何かあったかノクス」
ルルーシュが名を呼ぶと闇の中からペストマスクで顔を隠した黒のロングコートで全身を隠したノクスが現れた。ノクスはペストマスクを外すとルルーシュの前に膝まづく。
「はっ。例のものたちとコンタクトが取れたことと南極の調査隊が破壊龍たちの眷属を発見したとの事です」
「そうか、やはり南極に眠っていたか・・・。彼女たちの方はどうだった」
「はっ、警戒はされていましたが向こう側としても戦力が欲しかったようなのでこちら側の提案を前向きに考えるそうです」
ノクスからの報告を聞きながらルルーシュは予想通りの結果に笑みを浮かべる。彼女たちのことを知ったのはシュウ・シラカワが偶然彼女たちの世界に転移したことで、神聖ミスルギ皇国の真実を知った。故にルルーシュはそれを自らの目的のために利用しようと彼女たちと接触することにした。それから何度かの交流を得て今回こうして交渉まで持ち込めるようになった。
「そのまま交渉を続けろ。彼女たちとしても今回の提案は喉から手が出る程欲するものだ。無碍にすることなど無いはずだ」
ルルーシュは椅子から立ち上がりノクスに近づくとその頬に手を伸ばしてそっと撫でる。ノクスは思わず顔を赤らめ慌てふためきそうになるのを必死に堪えてじっと耐える。
「お前たちは当初の予定通り、交渉が終わり次第ミスルギ皇国に潜入しろ」
「い、イエス・ユア・マジェスティ・・・」
ノクスは頬からルルーシュの手が離れたのを少し名残惜しげにしながらペストマスクを被ると再び闇の中へと消えていった。
「相変わらずの女誑しだなお前は・・・」
「?なんの事だ」
C.C.はルルーシュをジト目で睨むがルルーシュはC.C.の言っていることの意味が分からず首を傾げる。それにC.C.は思わず呆れてため息がこぼれる。
「それで?ノクスたちの方は問題ないとしても南極の方はどうする。目的のものがある可能性が高いがそれを回収するための戦力はあまり残っていないんじゃないか?」
「・・・・・・」
C.C.の言葉にルルーシュは思わず苦虫を噛み潰したような顔をする。C.C.の言う通り現在のルルーシュが所有する戦力の殆どはシュナイゼルたちを相手に想定して本国に待機しており、残りの戦力もノクスを含めそれぞれ別の任務につかせているため南極の調査隊に新たな増援を向かわせることは不可能だった。
「・・・正直お前の言う通り南極に回す戦力は無い。アレの存在は他の連中に知られる訳にはいかないからシュナイゼルたちとの戦いが終わるまで調査は中断した方がいいかもしれないな」
ルルーシュは舌打ちしながらコンソールを走らせると南極の調査隊にメールを送る。ルルーシュとしては南極に眠る破壊龍たちを回収しておきたかったが無理に作業を行えば厄介な敵に存在がバレる危険性が高まる。故に調査の中断を決定した。
「・・・いよいよ明日か」
「あぁ、明日のZEXISとの会談が終わった時、俺たちの戦いが始まる」
「今更だがいいのか。裏切ったあの連中と違ってZEXISならお前の話を聞いてくれるはずだ。お前の目的を話せば────」
「それでは意味がない。これから先の戦い、俺たちを越えられなければ奴らにも地球にも未来は無い」
C.C.はルルーシュに対して思わずそう言ってしまうがその程度で揺らぐルルーシュではなく確固たる意志を持ってそう返す。
(そうだ、今更引き返す道などない。あの日ナナリーを失った時から俺自身の未来などもう不要だ)
ルルーシュは窓から見える満月を見上げながらそう内心で結論づける。それをC.C.はルルーシュに顔を見られないようにチーズ君に顔を埋めながら悲しそうな目でルルーシュを見ることしか出来なかった。
◆◆◆◆
デススティンガー
番号:EZ-036
分類:ウミサソリ型ゾイド
全長:328.6m
全高:69.7m
重量:548.2t
武装:レーザーファング×2、ストライクレーザーバイトシザース×2、レーザーカッター×2、AZ35mmバルカン砲×4、Eシールドジェネレーター、収納式AZ105mmリニアキャノン×2、荷電粒子砲、AZ120mmハイパーレーザーガン×2、AZ120mmハイパービームガン×2、AZ930mm2連装ショックガン、ストライククロー、ロケットブースター×2
アニメに登場した超大型ゾイド。アニメ版のサイズが詳しく分からないためこれ位の大きさと予想しています。もしおかしかったら教えて貰えるとありがたいです。暗黒大陸の地下深くにてゾイドの化石を発掘中に石化していたのを眷属であるサックスティンガーたちと共に発見した。復元した際に暴走したがヴォルフとエスデスによって何とか鎮圧された。その後は暴走の兆しを見せることなく命令に従っているがいつ暴走してもおかしくないため機体の内部に爆弾を仕掛けその上ですぐにでも鎮圧できるよう常に大型ゾイドを含めた部隊を近くに待機させている。今作オリジナル設定としてデススティンガーはかつて惑星Ziを襲った神々の怒りと呼ばれる大災害にてある国が造りあげたゾイド。多くのゾイドと国を滅ぼしたことから大海の支配者として恐れられていた。滅ぼしたゾイドの中にはギルドラゴンも含まれておりその危険性から昔のソラシティの人間はデススティンガーを含めた一部のゾイドたちに関する資料を封印していた。
アニメに登場する超大型ゾイドたちのサイズって調べても見つからないから想像で書いてますが大丈夫でしょうか?今後も超大型ゾイドたちの出番はあるのでもし大きさに問題があったらコメントお願いします。今回、『コードギアスナイトメア・オブ・ナナリー』からギアスユーザーであるアリスたちが登場しましたが彼女たちの機体を原作通りにするかそれともオリジナルにするかはまだ決まってないのでアリスたちの戦闘が始まるでにしっかりと考えておきます。
ルルーシュの未来はどちらがいい?
-
原作通り悪逆皇帝
-
オリジナルとして賢帝