国際警察本部、ありとあらゆる地方で捜査権が認められた警察、それが国際警察である。
とある夜、その国際警察本部内で警報が鳴り響いていた。
「お前はあっちを探せっ!!」
「了解!!」
国際警察の捜査員たちが慌ただしく本部内を走り回っていたのだ。
「侵入者は極秘資料室に向かってる模様!!」
本部に侵入者が現れたのである。
その者の特徴は仮面をつけてフードを着用していることのみ、その侵入者は突如と現れ大勢の捜査員をかわしながら本部の極秘資料室へと侵入したのだっだ。
そして、極秘資料室の1冊の分厚い本をとり、パラパラと少し読んだ。
「アーシア島の海の守り神、その守り神の声、シンオウのテンガン山の神聖な地で発すれば創造主と繋がる、そして、その声と同じ音を出す笛、その名前はて…………笛」
その本は一部の文章がかすれて読めなくなっていたのだ。
…声と同じ音を出す物が何なのか分からないがその海の守り神の声を石に記録させれば同じことだな…
「テンガン山の神聖な地……やりのはしらか」
そして、男はそのページの最後の文を読んだのである。
「……その海の守り神の名は……ルギア……」
その時
極秘資料室に捜査員が押し入ってきた。
「そこまでだ、観念しろ」
捜査員はモンスターボールを持ちポケモンを繰り出そうとしていたのだ。
「……」
しかし、男はすぐに手を上げたのである。
そして、次の瞬間。
「なにっ!?」
大量の石が壁を突き抜け侵入してきて捜査員の動きを妨害させた。
そして、人が1人乗れそうな円盤のような石が壁を破壊し入ってきたのだ。
「……ここにもうようはない」
男は円盤に乗ったのである。
「本は頂く……案ずるな、国際警察は計画が完了したら真っ先に排除する予定だ」
男は円盤に乗ったまま飛び去ってしまったのだった。
それから暫くしてロケット団とのライコウを巡る戦いを終えたマリナはもうじき開催されるジョウトリーグに向けて修業も兼ねてオレンジ諸島を巡っていた。
…アイドルトレーナーになるには色んな場所で活動しなくちゃ…
そんな意気込みでマリナは船でアーシア島へ向かっていたのだ。
実際のところは修業するつもりであるが海が綺麗なオレンジ諸島に来たいということも考えでていたのである。
そして、船がアーシア島に到着しマリナはアーシア島に降り立った。
そこに広がるのはオレンジ諸島の中でも群を抜いた海の輝く所だった。
「うわぁ~、やっぱりオレンジ諸島の海って綺麗だなぁ!!」
マリナは海を眺めていたのだ。
そこへ、
「あら?旅のトレーナーさんかしら?」
少女がマリナに話しかけてきたのである。
「あなたは?」
サングラスをかけた少女はマリナを眺めていた。
「あら、中々いいスタイルしてるじゃない、私はフルーラ、このアーシア島で巫女やってるの」
「へぇ、私はアイドルトレーナーを目指して旅をしてるマリナよ」
アイドルトレーナーと言う言葉にフルーラは少々驚いた表情をしたがすぐに笑顔になったのだ。
「アイドルトレーナーか、すごいわねぇ」
「ううん、巫女だってアイドルみたいなものよ!!」
「そうね」
どうやら2人は意気投合したようだった。
それからマリナはフルーラから少し前に世界中で起きた異常気象がこの島のバランスが崩れたことが原因だと言うことや祭りの時にその現象を抑えるために奮闘してくれたピカチュウを連れた少年のことを教えてもらったのである。
「ポケモントレーナーもお祭りなら活躍できたのにね」
「お祭りかぁ……いいな~」
それからマリナはフルーラの家に招かれ祭りの話とかを詳しく聞かせてもらったりしたのであった。
その時
女性が大慌てで家に入ってきた。
「フルーラ!!大変よ、火の島で……」
大慌てで入ってきた女性はフルーラの姉らしい。
「そう……マリナさんって言うの、私はヨーデル、よろしくね」
「はい、よろしくお願いします」
ヨーデルとマリナは自己紹介を済ませたのだ。
しかし、ヨーデルは我に返りったのである。
「……って、こんなことしてる場合じゃないわ、火の島が大変なの!!」
「どうゆうこと!?」
「フルーラ、とにかく来て!!」
「わかったわ!!」
「あの、私も行きます!!」
「「えっ?」」
フルーラは驚いた表情をしたがマリナはすぐにこう告げた。
「私はポケモントレーナーです。お祭りでは操り人って呼ぶんですよね、きっと、役に立ちます!!」
その意思を聞いたヨーデルはマリナの同行許可し3人は船で火の島まで向かったのだ。
そして、火の島に到着するとそこでは衝撃的なことが起きていたのである。
「これは!?」
マリナはあまりのスゴさに言葉を失ってしまった。
あの伝説のポケモン、ファイヤーが無数の石に拘束されて身動きが取れなくなってしまっていたのだ。
「フルーラ、これって伝説のポケモン、ファイヤーよね」
「そうよ、この火の島にはファイヤーがいるの、そして、他にも向こうの氷の島と雷の島っていうのがあって、それぞれフリーザー、サンダーの縄張りがあるわ」
…この島、そんなすごい島だったなんて…
「でも、今朝から火の島の様子がおかしくて見に来たらファイヤーがこうなっていたの」
その時
「いいや、こうなってるのはファイヤーだけではない」
「「「!?」」」
フードを被り仮面をつけた男が姿を現したのである。
「申し遅れた、私はハデス」
「ハデス?もしかしてあなたがファイヤーを……」
マリナの問いにハデスはコクりと頷いた。
「ああ、そうだ、今やファイヤーはおろかフリーザー、サンダーは私の意思でどんな場所にでも動かせる」
そう言いハデスは手を横に動かすとファイヤーは拘束している石ごと動かされてしまったのだ。
「はやく解放しなさい!!」
フルーラは怒りに満ちた声でハデスを怒鳴り付けたのである。
「……断らせてもらおう」
「以前、似たようなことをして世界のバランスを崩した男がいたわ、同じようなことは二度とさせない」
「心配はいらない、もうじき、ファイヤーたちは解放する」
ハデスの以外な一言にフルーラは一瞬戸惑うも即座に我に返った。
「じゃなんでこんなことを……」
「3体のエネルギーを終結させてこのアーシア島の海の守り神を誘き出すためだ」
「何ですって!?」
「だから邪魔しないでくれないか?」
しかし、マリナがフルーラの前に立ったのだ。
「ハッキリしたわ、あなたが悪者であることが、アイドルトレーナーとして私はあなたを止めるわ!!」
マリナはモンスターボールを出したのである。
「ムーちゃん!!」
マリナはモンスターボールからムウマのムーちゃんを繰り出した。
『ムゥゥゥ!!』
「仕方がないな」
ハデスの近くに石で作られたモンスターボールが2つ飛んできたのだ。
「ラムパルド、トリデプス」
そして、石のモンスターボールからラムパルドとトリデプスが現れたのである。
「この石は便利でな、そんなに多くは出来ないがポケモンの動く石像を作ることが可能だ、まぁ、石像と言っても姿、能力は本物と殆ど同じだがな」
マリナはハデスの言ってることが殆ど理解出来なかったがこのポケモンが2体とも戦えることだけは理解できた。
「あのポケモン、見たことない種類だわ……」
マリナは見たことないポケモンが気になるが今はバトルに集中することにしたのだ。
そして、2対1では不利だと思いすぐにモンスターボールからアリゲイツのワニワニを繰り出したのである。
「お前らそのポケモンの相手をしろ」
ラムパルドとトリデプスは命令が下ったにも関わらず泣き声1つ上げずにマリナのポケモンに襲いかかってきた。
「さて、それでは私は奴を呼び出す準備を……」
ハデスが手を上げると石がファイヤーからエネルギーを吸い取り始めたのだ。
そして、
「準備は完了だ」
火の島からは赤いエネルギー、氷の島からは水色のエネルギー、雷の島から黄色のエネルギーが放出されその3つのエネルギーは海の上で集まり海上目掛けて注がれたのである。
「成功だ」
その言葉の直後にハデスの背後の海から渦巻きのようなものが現れその中から海の守り神、ルギアが姿を現したのだった。
「待っていたぞ、海の守り神」
『お前がこの島を荒らしたものか』
「そうだ」
そこへ、
「ルギア!!」
フルーラがルギアに近づいた。
『フルーラか、所でその少女は?』
ルギアがマリナを見てそう言ったのだ。
「マリナです」
『フルーラの友人か、私はルギアだ』
しかし、
「話はそこまでだ、ルギア、悪いがお前の声は頂く」
『声だと?』
次の瞬間、ファイヤーを拘束していた石が解かれ、石はルギアを拘束しようとしたのである。
『何のマネだ』
「お前の声を頂くのだ」
『声、なぜ……』
次第にルギアに集まる石の数が増え続けた。
マリナはルギアを助けようとするも自身のポケモンは現在戦闘中であり離れることができずにいたのだ。
「こうなったら」
マリナはモンスターボールからプリンのピンクちゃんを繰り出したのである。
「ピンクちゃんも戦って!!」
ムーちゃんとワニワニとピンクちゃんがラムパルドたちと戦っており、ラムパルドのラスターカノンにピンクちゃんとムーちゃんの攻撃で対抗し互いの技が弾け飛んだ。
「ワニワニ!!ハイドロポンプ」
『アリゲイツ!!』
ハイドロポンプがラムパルドとトリデプスを押し破ったのだった。
しかし、
「ルギア!!」
ルギアの周りは石に囲まれてルギアは完全に身動きが取れなくなってしまったのだ。
「ルギア!!……ムーちゃん、サイケこうせんでルギアを助けて」
『ムゥ!!』
ムーちゃんはサイケこうせんをルギアを拘束している石に放ったのである。
しかし、
「前々効いてない」
石同士でバリアのようなものを展開し、攻撃を全て無効化していた。
「始めるとするか」
ハデスの合図でルギアもファイヤーたちのようにエネルギーを吸い取られ始めてしまったのだ。
『ぬっ、ぬうぉぉぉぉ!!』
そして、
「完了だ」
少し大きめの石が拘束されているルギアの前に現れ、ルギアから吸いとられたエネルギーがその石に注がれたのである。
そのルギアのエネルギーが注がれた石はハデスの方へ飛んで行き、その石をハデスは取った。
「ルギアの声は手に入れた、もうようはない」
そして、円盤型の石が飛んできてハデスはそれに乗り込み飛び去ってしまったのだった。
「待ちなさい!!」
マリナは追いかけるも既に見えなくなり拘束していた石もルギアを解放しラムパルドやトリデプスも石のモンスターボールに回収され、他の石とともにハデスの方へと飛び去ってしまったのだ。
そう、完全にマリナたちの敗北だった。
ハデスは目的を達成し逃走したのである。
幸いなことにファイヤーたちをハデスが拘束したことはアーシア島の天候が一時的に崩れた程度で済んだのであった。
それから少ししてマリナはジョウトリーグに向かうためジョウト地方へ戻ることを決意した。
「もしもしケンタ~」
マリナはポケギアで友人のケンタに連絡していたのだ。
『マリナ!?なんだよ急に……』
「急にじゃないわよ!!前々連絡してくれないんだもん、ジュンイチなんて良くしてくれるわよ」
『ジュンイチだからな!!』
「なによそれ?」
『マリナ、今どこにいるんだ?』
「オレンジ諸島のアーシア島!!」
『オレンジ諸島?随分遠くにいるんだな、ジョウトリーグには来るんだろ?』
「もちろん、ジュンイチも来るのかな?」
『多分な、でも、ジュンイチは寄り道が多いから間に合うかわからないかもな』
「そうね」
マリナは深呼吸をしたのである。
そして、
「ハイパーキュートでスペシャルラブリー!ワカバタウンの人気者、アイドルトレーナー・マリナ!!じゃ、ジョウトリーグでね、ケンタ!!」
『……おう……』
ポケギア越しではあるが恐らくケンタは動揺しており数秒後にようやく声が聞こえてきたのだった。
マリナはケンタの遅い返事に反応することなくポケギアを切った。
するとそこへ、
「今の彼氏かしら?」
フルーラが少し笑いながら近づいてきたのだ。
「フルーラ……全然違うわよ!!」
「そう、ごめんごめん……もう行くんでしょ?」
「うん」
「この草原の先に不定期船でカントーまで行ける船があるわ」
「うん、そっからジョウトに戻るわ、ありがとう、フルーラ」
「ええ、グッドラック、よい旅を」
そして、マリナはフルーラと別れムーちゃん、ワニワニ、ピンクちゃんと一緒に草原を走っていたのである。
その時
「えっ!?」
海辺の近くにルギアが現れて走っているマリナと平行しながら飛行していた。
『協力感謝する』
「いいえ、貴方こそ体は平気?」
『問題ない、ポケモンリーグという物に参加するらしいな、健闘を祈る』
そう言い残すとルギアは海へと帰っていたのだ。
その後、マリナは船でクチバシティに向かい、ヤマブキシティからリニアモーターカーでジョウトに戻り、そこからポケモンリーグが開催されるシロガネ山の方へと向かうのだった。
…ありがとう、ルギア……ジョウトリーグ頑張るね…
…ハイパーキュートでスペシャルラブリー!ワカバタウンの人気者、アイドルトレーナー・マリナ!!レディーゴー!!…
ルギアの話をかきました~次回はエンテイのエピソードを投稿します。因みに最後に草原を走るマリナの近くにルギアが現れるシーンは『劇場版ポケットモンスター ポケモンレンジャーと海の王子マナフィ』のオープニングにワンカットのみマリナが登場するのでその時の映像を組み込んでみました。