ギリギリ…………間に合いませんでした!申し訳ありません。
転校生2人の情報は瞬く間に学校中に広がった。
正直あの容姿である、当然のことだろう。
そしてそんな2人に二股かけてる最低男の噂も学校中に広がった。
まぁこれも概ね事実なので特に訂正することもない、そもそも遅かれ早かれ恐らくなっていた事態である、まぁしゃあない、いつものように俺が想定していたより早くにやって来たので心の準備は出来ていたとは言い難いが………、因みに泣いてない、嘘ではない。
だがこれによって1つ困った事態も起きてしまった、2人は最低男に騙されていると周りには思われ2人と俺を接触させないようにしたことである。
俺は後にも先にもあんなに冷たい女性陣の目を見たことはない、ついでに男性陣の嫉妬心剥き出しの俺と2人の間を引き裂いてよしんば自分が、という醜い目も初めて見た。
ということがあり俺と2人、そして事情を知る西連寺、籾岡がようやく集合できたのは昼休みだった。
以下屋上での会話である。
「とりあえず転校して来たのはしゃあないとして今後の身の振り方だよな……」
「ララの希望はなるだけ叶えてやりたいけどペケくん的にはやっぱりララがデビルークのプリンセスってバレるのは不味いんだよな?」
『そうですねララ様がデビルーク星のプリンセスと公になれば命を狙われる可能性もありますから』
『勿論、テル殿がララ様を守れるほど頼りになる男ならそんな心配する必要はないんですがね〜』
「まぁそれに関しちゃ言い返す言葉もないが……」
「美人転校生って騒がれちゃってるからこれ以上目立たないようにして宇宙人っていうのはここにいる5人の秘密でいいんじゃない?」
「だな、ザスティンさんに学校まで護衛に来てもらうわけにもいかないしな……尻尾はアクセサリーで誤魔化そう、でララはちゃんとした制服渡すからペケくんは待機モードで」
「えー!なんで?」
「ペケくんの充電切れたらララすっぽんぽんだろうが!後いざという時は飛んで逃げたりワープくん使ったりで充電きちんとあるペケくんが外付けでいざという時ドレスモードになれたほうがいいだろ」
「ぶー」
という会話が昼休み行なわれ、そして今後の方針としてはララが宇宙人だというのはバレないように行動するという方向でいくことに決まった。
「………………」
「西連寺もそれで頼めるか?」
「……う、うん」
心ここに非ずの西連寺と。
「………………………………」
少し顔色悪そうに俯くリトが少し気になったが。
♥
とまぁそんな会話があったのたが………。
「ほ!」
「ひゃ…100メートル……10秒9」
ララが出した記録に運動場が騒然となっている、中にはストップウォッチの不具合を疑ってるものもいる。
そりゃそうだろいきなり超高校級のタイムを出す転校生が現れたのだ、しかも本人にはまだ余力がありそうと来てる。
「目立たないとは一体なんだったのか……」
「まぁ手加減苦手そうなララっちに目立たないようには最初から無理だったかな」
籾岡と2人でため息をつきながら少し離れた所からララを眺める。
本来なら男子と女子の体育は別なのだが美少女転校生ズを見ようとする野次馬は一定数おりララの様子が気になった俺はそれに混じって籾岡と女子の体育を見ていた。
そして次に運動場の隅に目を向ける。
「てかリトは何で制服で見学を?」
「結城は更衣室でアウト」
「あぁ……(察し)」
確かに元々純情なリトが女になったとはいえすぐに女子更衣室に入っていけるかといえば無理だろう。
それで調子悪いフリして見学してるのか……………ん。
いやホントに気分悪そうだな。
「三上」
そんなことを考えてると体育の佐清先生に声をかけられた、相変わらずイケメンでテニス顧問、女子人気が高いのも頷ける。
「三上はクラス委員だったな、ちょっと頼まれてくれないか?」
勝手に抜けてことを怒られるのかと思ったがどうも違うらしい。
「夕崎が体調が悪いらしくてな、まだ夕崎は保健室の場所は知らないだろうし彼氏なんだろ?連れてってやってくれないか?」
見ると佐清先生の後ろに顔色の悪いリトが立っていた。
「わかりました」
俺は2つ返事でオーケーした。
♥
「げ、涼子ねぇいねぇな、取り敢えずベッド貸してもらうか」
リトを連れ立って保健室に訪れた俺だが保健室の主は不在らしい。
保険医、御門涼子と俺の親父は古い知り合いらしく俺も小さい頃から涼子ねぇの診療所でお世話になっていたので結構親しい。
流石に案内だけど授業まるまる抜けるわけにはいかないので
ちらっとリトのほうを見る、一応ここに来る前にどこが悪いのか聞いてみたがうんともすんとも言ってくれず俯くのみ。
さてどうしたものかと思っていると
突然リトに胸元を捕まれ。
「っ!?〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!?」
キスをされた。
しかもバードキス的なものではなくがっつりしたディープなほうである。
突然のことで俺が目を白黒してると数秒で開放された。
「テル成分補充…………、テルの肺の中に俺の息が入って循環していく感じいいな…………」
…………今のは親友兼恋人の情けできかなかったことにしてやる。
「なにすんだよいきなり」
俺がそう言うととリトはベッドに身体を倒して腕で顔を隠した。
「別に……………ただ女の子って大変だなって」
リトがため息を吐き出す。
「女の子になったとたん男子からジロジロ視線を感じるんだ……足とか胸とかに………こんなに露骨に不快に感じるとは思わなかった」
「それで顔色悪かったのか?」
「それもあるけどさ………」
リトは少し考えるように間を置くと。
「休み時間の度に言われたんだ、三上と別れた方がいいって、あいつララとも浮気してるって、騙されてるって」
そりゃまぁぐぅの音も出ない正論だわな。
「怒らないのか?」
「別に、事実だしな、それに目くじら立てる資格は俺にはないだろ」
それはリトを好きって言ってララを好きかもしれないと言った俺が受け入れなきゃいけない部分だと思ってる。
「俺は………悔しかったよ、テルのことなんにも知らないくせにって、しかもそういう奴に限って言うんだ、三上なんかよりも自分と付き合ったほうがいいって」
……………………………………………………………………。
「そう言われると、言ってやりたくなる、お前は俺が結城リトだとしても男だったとしても好きだって言ってくれるのかよって」
「リト…」
「テルは俺が男だって知ってても受け入れてくれたお前らに同じことが出来るのかよって、そう思って
ちょっと不安になる、だって…………」
その後をリトは言わなかったが………俺にはわかった気がした。
だってテルが好きなのも結城リトじゃないんじゃないか?と思ってしまうから。
結局リトは俺の彼女はまだ自分が男だったことに対するコンプレックスを払拭できてないのだ、そして今回は女になった途端ちやほやする周りを見て俺も自分の容姿を好きになったのではないかと不安になった。
確かに俺が最初に好きになったのは夕崎さんの姿のリトだから不安もわからなくはないんだが………。
失礼な話である、俺はもうそこは超えてる。
けど今から俺が言葉で説明してもリトの不安は完全に解消されはしないだろう。
ならどうするか。
ちょっと考えて俺は腕のブレスレットに向けて話しかける。
「ララ、聞いてるんだろ?
ちょっと頼みがあるんだけどいいか?」
「テル?」
突然ララに連絡を取り始めた俺にリトが怪訝そうな声を出す。
『どうしたのテル?』
ブレスレットからは当然のように返事が返ってき、通信機能もあるんだな、これ。
「今から少しの間だけでいい、リトを男の姿に出来るか?」
「!?」
『出来るよ!リトは女の子の姿に固定されてるから戻せても1分位が限界だけど』
「それでいい、頼む」
「やめっ!?」
俺が何をしようとしてるか悟ったリトが俺を慌てて止めようとするがブレスレットから伸びた光の線がリトを捉える。
そして次の瞬間には。
「そんな………なんで……」
リトは男の姿に戻っていた。
戻ってしまった自分の身体を見てリトが泣きそうな顔をしてる。
リトにとって今の男の姿はもう戻りたくない過去の姿なんだろう、だがその姿になって貰わないと俺の気持ちは伝わらないだろう。
身体を確認しながらベッドに座りこみ俯くリトに俺は近づき……………
「!?」
今度は俺が男のリトにキスをした。
そして離すとリトが驚愕に目を見開いてる。
「なんで男同士で………」
そんなリトの頭を俺は撫でる、不安になんてもうなってほしくないから。
「俺はもうリトが男でも女でも関係ないんだ」
「えっ……」
リト、ずっと驚いてるな、まぁそっか。
「確かにリトに告られる前の俺だったら多分男同士なんて考えられなかった
でも今はもう違う、俺は男とか女とか関係なく結城リトが好きなんだ
これからもしまたリトが男に戻って、もう女に戻れなくなったとしても俺はリトを好きでいるよ
それをわかって欲しかったから」
俺がそう言うといつもの間抜けな音が響いてリトの姿が見慣れた姿に戻る。
「ちょっとは伝わったか?」
顔を真っ赤にしたリトはこくんと頷いてくれた
ならいいや。
俺の言いたいことは多分伝わっただろう、それを確認できたなら良しである。
「そろそろ戻ろうぜ?ずっと2人でいたら変な噂たてられるかもしれないし」
そして俺も照れ隠し気味に立ち上がろうとしたが、
「テルは俺と変な噂たてられたら困る?」
リトに手を引かれベッドに引っ張りこまれた。
♥
リトSIDE
「これからもしリトが男に戻って、もう女に戻れなくなったとしても俺はリトを好きでいるよ」
テルの言葉が頭で反芻する度頭の中の回線がショートしそうになる。
それは結城リトがずっと待っていた言葉だった、ずっと聞けないと諦めてたいた言葉だった。
テルが頭を撫でてくれる。
女の俺としたキス、男の俺でしたキス。
2つが重なってテルの唇に視線が集まる。
男の俺も女の俺も。
あぁテル、いますぐテルが欲しいよ。
気づいたら押し倒していた。
心臓の音が耳元から聞こえて煩い、あの時と同じ止まらなくなってしまってる。
だけどあの時とは違うことに気づく……心臓の音が1つじゃない、
テルもドキドキしてくれてるのか?
「それとも俺と変な噂たてられたら困る?」
頭は沸騰寸前で回線は火花を散らしてる。
熱くなってシャツのボタンの前を開けていく、テルの視線が吸い込まれていって更に身体が熱くなる。
「困ら………ないな………むしろどんと来いだわ!変な虫もつかないだろうし」
♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡
「テル………俺もう無理だ………テルが欲しくて堪らないテル、あの時の続き、シヨ?」
テルは………拒まずに俺の頬に手を重ねる。
「俺も、もうちょっと限界だから……初めてだからとか気を使えないと思う………痛かったらごめんな……」
テルーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!
そして俺の顔はテルに
テルの顔は俺に近づいて。
後ちょっとで触れるというところで。
「はいストップ」
邪魔が入った。
リトSIDE END
♥
「保健室でラブコメまでなら許すけど流石にラブホとして使わせるわけにいかないから」
という
まぁ当然なんだが…………完全に途中から見てたよなあのエロ教師!!
俺は身内にそういうのを見られた居たたまれなさを感じながら横を歩くリトを見る。
正直あの時、涼子ねぇが止めなかったら俺はリトと行くとこまで行ってただろう…………ぶっちゃけ惜しいと思う思いもある。
「あの時の続きはまたお預けだな」
横にいるリトがそんなことを言ってくる。
なんの………
『がんがん責めて、俺が作っちゃたテルの嫌な記憶も上書きしてテルが俺なしじゃいられない位になるように頑張るから』
あぁ………そいえば言ってたな。
「期待しとけよ」
照れ隠しのように耳元で囁いてリトは早足で行ってしまった。
期待か………
俺午後の授業集中して聞けっかなぁ………
顔がまた熱をもってしまったのを感じて俺は午後の授業を悶々とした気持ちで過ごす羽目になったのだった。
♥
ララSIDE
「リトいいなぁ〜」
テルのブレスレットから聞こえてくる音声を聞いた私の素直な気持ちだった。
『ララ様、気持ちはわかりますが授業中に急に悶るのはやめたほうがいいと思いますよ』
ペケが話しかけてくる、そうかな?
それにしても凄い告白だった、聞いてるだけでお腹が熱くなっちゃう。
いつか私にもテルの口から好きって言ってほしいな〜
でもテルに告白してもらうにはどうしたらいいだろう
今朝も
「ララさん」
そんなこと考えてると誰かに声をかけられた、振り向くとそこには
「春菜!!」
リトとテル共通の友人で自分にとっても浅からぬ仲である春菜が立っていた。
「どうかしたの?」
「うん」
随分思い詰めた顔をしてる気がするのが気になった、だけど何も聞かず先を促した。
すると春菜は深呼吸をして気持ちを整えるようにして決意を込めるように言った。
「ララさん放課後ちょっと話があるの」
「大切な話が」
色々意見はあるかもしれませんが自分はTS美少女を愛したならば男の姿もきちんと愛しなさい派なのでこのようになりました。
反省はちょっとしてる後悔はしてない