悲報 告白されたと思ったら親友(♂)だった件   作:むがむが

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今回はむっちゃ難産で小説を書くってことの難しさを痛感しました……


お母さんと呼ばせて?

「ごめんね」

 

 俺に触れている腕が怖いと思った。

 

「私、リトもテルも傷つけちゃった」

 

 俺は必死に逃げようとするが掴む力が強くて逃げられない。

 

「でももう大丈夫だよ、テルを傷つけるものなんてここにはないから」

 

 荒い息が俺にかかる逃げ場がない、それがとても怖くて。

 

「リトもテルも悪くないの」

 

 何より怖かったのはその目だった、

 よく知ってる筈なのにとても昏くて、まるで自分が知ってる親友とは別の誰かに見えて。

 

「悪いのは私……」

 

 怖くて怖くてしかたなかったけど声が聞こえてくる、この声を聞いたら安心できた。

 

「だから、ごめんなさい」

 

 とっても温かかった、この温もりがあれば怖さは少しだけ和らいだ……そして俺の意識は少しずつおちていった…………………ん?

 

 この声、誰だろ?

 

            ♥

 

 目を覚ますと知ってる天井だった、結城家の客間、俺が泊まりにくるといつも使ってる部屋である。

 

 お約束にはならなかったらしくホテルでの一夜ともならなかったんだろう多分、何故ここにいるのかは良くわからないが………。

 

 立ち上がろうと身じろぎしようとすると隣に膨らみがある………………………。

 

 ………………………………………………………

 

「んん…」

 

……………………………………………………………膨らみが喋った………………。

 

 さて突然の疑問なんだが俺は昨日どうなった?俺はホテルでリトに襲われた筈だ、残念ながらその後の記憶はない、そして朝目覚めると推定人と思われる膨らみが隣で眠っていた、さてこの問いに答えよ。

 

 

 俺✖ベッド✖昨日の出来事=ドッキング!!

 

 ま、まだだ…まだ慌てる時間じゃない 

 

 もしかしたら……そうだ美柑だ美柑が部屋を間違えた布団に入ってきたとかだ!そ、そうに違いない、この家泊まるようになってからそんなテンプレなこと1回もないけど、今日に限って美柑がやっちまったに違いない!!

 

 バサッ

 

 そんな現実逃避以外の何ものでもない思考回路で辛い現実から逃げていると起きたのだろう膨らみさん(仮称)起き上がった。

 

「へ?」

 

 思わず間抜けな声が漏れた。

 

 そこにいたのはリトではなかった、

 

「あっ起きたんだ、おはよ〜テル」

 

 えらい美人がそこにいた

 

「誰……?」

 

「私はララ・サタリン・デビルークだよ!宜しくねテル」

 

 全裸で。

 

「宜しくはいいから服を着てくれぇぇぇ!!」

 

「ごめん今ペケがいないから服が出せないんだ」

 

「じゃあせめて前、前隠してお願いだからぁぁ」

 

            ♥

 

 俺の必至の訴えでようやくシーツで前を隠してくれたララさんに俺は向き直る。

 

 まだ脳内に肌色が焼き付いてるので顔が熱いが聞かなきゃいけないことがあるので気にしない、因みに裸は一瞬しか見てない、速攻で目を離したので、ヘタレだと笑いたければ笑え。

 

 まず聞きたいのは何故ララさんが俺とベッドでしかも裸で寝ていたかというところだ、記憶はないが絵面は完全にやっちまったなぁの後である、流石に記憶がない間にしかと初めて会った相手とファイナルファンタジーはないと思うが。

 

 そう聞くとララさんはキョトンとした顔で

 

「覚えてないの?」

 

 といった。

 

「昨日はテルが離してくれなかったんだよ?」

 

 ……………判決は?死刑(ギルティ)

 

 閑話休題

 

 昨日あのホテルの一件の後、俺は気絶してしまい結城家に運びこまれたらしい。

 

 理由はリトから逃げようとし頭を打ったからという我ながら情けない理由である、

 

 それだけでも情けないのだが更に俺はリトに襲われたショックから精神崩壊しており部屋まで運んでくれたララさんの手を離さなかっただそうだ、そして仕方なくララさんは俺と一緒に寝てくれたと………。

 

 指を詰めればいいだろうか?

 

 むっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっちゃ迷惑かけとる。

 

 しかも初対面の相手に縋り付いて一晩隣に居てもらうとか………。

 

 

「すみませんララさん!この三上テル一生の不覚、このお詫びは私めにできることなら何でもしますので!」

 

 俺はララさんに土下座していた、綺麗なフォームだったと自負している

 

「テルは悪くないよ!」

 

 だがそんな俺の土下座を見たララさんは急に声を荒らげた、そして俯いてしまった。

 

「私が悪いの……」

 

 いやどう考えても悪いのは俺だと思うが。

 

 そう言ってぽつぽつララさんが語り始めたのは昨日のデートの裏話だった。

 

 ララ・サタリン・デビルークさん。

 

 彼女は宇宙人らしい。

 

 はい?

 

 初手にいいものもらったので一瞬怪訝な顔になったが彼女がシーツを捲ると尻尾が見えていた、しかも根本から生えている……一緒に見えてるものの刺激が俺には強すぎるので早くしまってください。

 

 彼女はデビルーク星という星の王族で

 

 そのため毎日毎日したくもないお見合いをさせられにそれに辟易して家出し地球にやってきたらしい。

 

 そんな近所に家出くらいの感覚で人類の夢である惑星間航行をするのはやめて欲しいがそこは割愛。

 

 そこでララさんは偶然リトに出会い俺との関係で悩むリトのために彼女の持つアイテム?発明品?の『ころころダンジョくん』を貸し出したらしい。

 

 それは男女の性別を入れ替える効果を持つアイテムっというSF味溢れるもので。

 

 それを使いリトは夕崎さんの姿になり俺に告白したと……

 

 何だか大分規模の大きい話になってきた。

 

「私のせいでリトが……」

 

 規模の大きい話に処理落ちしかけていた俺だったがその言葉を聞いて固まる。

 

「リトがどうかしたのか……?」

 

「部屋から出てこないの、昨日美柑に怒られても反応がなくて、そのまま部屋に帰っちゃって」

 

 そしてこっちが呼びかけても反応がないと。

 

「私が始めてリトにあった時リト泣いてたの

 そしてリト私がダンジョくんを渡した時本当は喜んでた、これでテルに気持ちを伝えられるってララは俺の夢を叶えてくれたって」

 

 ………………

 

「でも全部駄目になっちゃった…………リトもテルもみんな傷つけちゃった、

 リトは部屋から出てこなくてテルは凄く震えてた、全部全部私が悪いの、リトは悪くない、だからテル……リトを嫌いにならないで………」

 

 そう言った彼女の声は震えてた。

 

 ダンジョくんには時間制限があり本来だったらもう少し持つ筈だったらしい、だが調整ミスなのか機器のトラブルなのかはわからないが時間より前にリトに戻ってしまった。

 

 その事を彼女は自分のせいだと責めていた。

 

 なんだろうな………。

 

 ままならないものである。

 

 確かに根本の原因は彼女かもしれない。

 

 でも

 

「あのさララさん」

 

 それは違うと俺は言いたかった。

 

 俺の声に反応して彼女が顔を上げる。

 

「昨日のこと、俺まだきちんと整理できてないしリトのこともララさんのこともちゃんと理解できてるわけじゃないと思う」

 

 でも……

 

「でも悪いのは俺なんだ

 このことでララさんが自分を責めることなんかない」

 

「ララさんの話聞いて思ったんだ

 俺、ずっとリトに非道いことしてたんだって、あいつが悩んで苦しんでるのに気付いてやれなくて、俺があいつを追い詰めたんだ、友達なのに……ずっと一緒にいたのに……俺達親友だったのに……」

 

 

「でもぉ……でもぉ……」

 

 ぐずる彼女の頭を俺はララさんは悪くないって思いが伝わればいいと思って撫でた。

 

「俺はきちんとリトのことわかってなかった……

 だからララさんには感謝してるんだ、

 多分ララさんに会わないでこのままの生活が続いてたらもっと大きな破綻を起こしてたと思う。

 そしたらもう今まで通りには戻れなかった。」

 

「だから

 だからありがとうララさん、リトの願いを叶えてくれて。

 ここからはリトと俺の問題だから、俺がちゃんと話し合って答えを出すから、だからもう大丈夫」

 

 一気に喋りきったが……

 

 ララさんは気にしなくていい、ララさんが居たからまだ2人で話し合えば元に戻れる位で済んでる、そういう思いが伝わってればいいと思う。

 

 瞬間、ララさんが俺を抱きしめた。

 俺の身長はかなり低いほうなので抱きつくというより覆いかぶさるという感じで子供をあやしてるみたいで少し照れくさかったけど。

 

「もう怖くない?」

 

 ララさんの質問に即答は出来なかった、昨日のことは正直まだ少し怖い………リトが怖いという思いも払拭できたわけじゃなかった。

 

「ママがね、子供の頃よくこうしてくれたの、寂しくないようにって」

 

 そうやって頭を撫でるララさん。

 

「ごめん、もう少しだけこのままでいい?後少し勇気貰ったらちゃんとリトと向き合うから……」

 

「いいよ!」

 

 ララさんの嬉しそうな声に照れくさかったけど今は身を委ねることにした……

 

            ♥

 

 ララSIDE

 

 

「行っちゃった……」

 

 リトの部屋に向かったテルを見送った後邪魔をしてしまわないように部屋に残った私はベッドに横になった。

 

 そして自分の身体を抱きしめる、そうするとテルがまだそこに居るような気がした。

 

「テル……」

 

 リトから聞いていたテルの印象は強くて頼りになって自分が困った時に助けてくれる凄いテルだった。

 

 でも実際に会ってみるとその印象は変わった。

 

 テルは、強いんじゃなくて友人や家族の為に強くなれるテルだった。

 

 でもそんなテルとそして地球に来たばかりの私を匿ってくれたリトを私は傷つけた………。

 

 テルは震えてた、何かに怖がってた……

 

 リトは泣いてた、そして部屋に籠もってしまった。

 

 私のせいで………胸が傷んだ…

 

 せめてとそんなテルが怖くないようにと抱きしめてあげたら少し安心して眠ってくれた。

 

 そして自分もまだ怖いのに私を気遣ってくれた………

 

 テルは全然強くない、そんなテルを守ってあげたい、二度と傷ついて欲しくないそんな思いが自分の中に渦巻く。

 

 怖い時は抱きしめてあげたい、成し遂げた時は撫でてあげたい、身の回りのお世話をしてあげたい、辛いことなんてなにもしてほしくない。

 

 そして私がいつもテルを笑顔にする。

 

 いつもずっっっっと一緒にいてテルの笑顔を私が守りたい

 

 部屋を出る時テルは言ってた

 

「リトのこと部屋から出せたらララさんのことも何とかしないといけないよな……

 婚約者が理由で星に帰らされそうなら地球で王様が認める婚約者を見つけるのが1番手っ取り早いだろうけど」

 

 あれはどういう意味だったんだろう……自分がそうなってくれるって意味だったのかな?

 

 もしそうだったら嬉しいなぁ。

 

 

 

 

 この気持ちってなんだろう?

 

 

 

 

 1番近いものは母親が子供に向けるような無償の愛かな……

 

 わからないけどリトと美柑と一緒にいつまでもいつまでもテルのお世話をして暮らす生活はとても幸せなものな気がした。

 

 テル、リトと一緒にいっぱい甘やかしてあげるからね

 




前書きでも言いましたが今回難産でした(^_^;)

理由としては自業自得でまだどういう立ち位置で話を進めるか決めてなかったララを前の話で出したことです

ダンジョンくんの説明にララがいるからララの説明はサクッとすませて次に行こうとか考えてたんですが思ったよりララの扱いが難しく結果何度か書きあげて消してを繰り返してたんですが、そんな時に

ララは私の母になってくれたかもしれない女性だ

という謎電波を広い、そうやんララをバブみ強めのママキャラにすればええんや!!という結論にいたり際限なく子供を甘やかして子供を駄目にする系のララママという背徳感に溢れるキャラが出来上がりました………


上手く書けてれば嬉しいなぁ……
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