悲報 告白されたと思ったら親友(♂)だった件   作:むがむが

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お気に入りが100を突破しました本当にありがとうございます。

とても今更なんですがこの小説のサブタイは自分が好きな曲やドラマ、アニメのタイトルを捩ったものになってるので元ネタが存在するのですが、

果たして黙って私の婿になれ!というPCゲームを知ってる方はどれ位いるのだろうかと書き終わってから思いました。


では本編をどうぞ。








黙ってララの婿になれ!

 

 

 

『ザスティンから話は聞いてるぜ』

 聞いてるね……

 

『業腹だがてめぇをララの婚約者(フィアンセ)の1人として認めてやる』

 

 随分とまぁ上から目線だこと……

 

『地球人は貧弱らしいがな……あのララが初めて好意を抱いたほどの男だ

 お前がどれほどの器なのか……オレは期待してる』

 

 期待してるね……。

 

『いいか、いずれオレが決める「婚姻の儀」その時までララを守り通してみろ

 

 てめぇの存在はすでに銀河全体に知れ渡ってる、他の婚約者候補共は遅かれ早かれ必ずお前の前に現れるだろう

 

てめぇからララを奪いとるためにな…!!』

 

 ………………………………………………。

 

『そいつらからララを守り通し無事「婚姻の儀」を迎える事ができたならてめぇがオレの後継者だ

 

 だがもしララを奪われてめぇがオレの期待を裏切ったなら

 

 その時はてめぇの命

 

 ちっぽけなその惑星(ほし)ごとぶっ潰す……!!

 

………覚えとけ』

 

「………言いたいことはそれだけかよ?」

 

『ん?何か言ったか?』

 

「言いたいことはそれだけかよ!って言ったんだよこの野朗!!」

 

 じゃあ今度は俺の言いたいこと言わせてもらう。

 

            ♥

 

「テル(くん)!?」

 

 ザスティンが俺を止めようとするが手で制して止まってもらう。

 

『…………』

 

「黙って聞いてりぁ自分の言いたいことだけ言いやがって!!こっちにはこっちの都合ってもんがあんだよ!!俺もララさんもてめぇの人形じゃねぇんだよ!!」

 

 瞬間背筋に突き抜けるものがあった体の奥から逃げろって警鐘がなってる、でも知るか!

 

「順番が違うだろうが!まずララさんだろ?あんたらにとっては辺境の地球(こんなとこ)まで来たララさんに声をかけるのが最初じゃねぇのかよ?心配するのが先じゃねぇのかよ?てめぇの娘だろうが!!」

 

「それに言ったよな俺とララさんのことザスティンさんに聞いたって………何をだよ、俺の名前か?顔か?そんなんで婚約者候補?ララさんが俺に騙されてたらどうするつもりだ?」

 

 ララさんが自分で選んだからなんて理由にならない、ララさんは恐らく俺がララさんを騙したとしても笑って信じてくれるだろう、まだ話したことは少ないしよく知ってるわけじゃないかもしれない、でもその純粋さはわかってるつもりだ、心を開いた相手のことは信じたいと思う人なんだこの子は。

 

「どういう相手かもわからない、腹に一物抱えてる可能性もある、ララさんの見た目や地位が欲しいだけかも知れない、それがわからないのに丁度いいから婚約者候補にする?」

 

 それで強いだけのクズが婚約者になったらどうするつもりなんだ?デビルーク星なんてどうでもいい……でもそいつと結婚しなきゃいけないララさんは?

 

 もしかしたら中にはララさんを本当に好きだった人もいたかもしれない、政略だとしてもララさんを愛そうと努力した人もいたのかもしれない、でも判断基準がざるなんだそんな人ばっかりではなかっただろう。

 

「お前、ララさんにずっとそんなことさせてきたのかよ!!」

 

 

 

 

 

黙れ

 

 

 

 

 

 瞬間、俺の周りの圧が強くなった、気を抜いたら腹のもの全部吐きそうだ………そいえば昨日から何も食べてねぇから吐くもんなんかないか………。

 

 場違いなことを考えながら俺は酸素を求めてえずく、立体映像越しに人を殺せるなんて宇宙の技術力が凄いのかこいつが規格外なのかわからないが末恐ろしい限りだ、だが俺はクソ野郎から目を離さないよう睨みつける。

 

『口が過ぎるなクソガキ

 今すぐその惑星(ほし)ごと潰してやってもいいんだぜ?』

 

「宇宙の帝王様が人質とって脅すとか小せえことしてねぇで直接来いよ!例え殺されてもてめぇの顔面に意地でも一発入れてやるからよ!!」

 

『………………………』

 

「………………………」

 

 お互い沈黙したまま数秒睨み合った、

 

『チッ』

 

 それを破ったのはデビルーク王だった。

 

『クソガキてめぇがオレを気に入らねぇのは良くわかった、ララを自由にしたいこともな

 

 だがならどうする?てめぇの言ってることはただのガキの感情論だ、ただ自分のしてほしいことを喚くだけ性質の悪いガキの我儘、そんなものにオレが乗る理由がどこにある?』

 

 コイツにだけは言われたくない台詞である。

 

『オレは良いのさオレには我儘を通す力があった、だがお前にはそれがない』

 

 だから泣き寝入りしろって?冗談じゃない。

 

 だけど力か………俺にこいつを納得させる力なんてない、でもララさんをこのままにしたくない、その我儘を通せる力があるとすれば………。

 

「確認させろ、俺はデビルーク王が認めたララさんが選んだ婚約者で、そのことは宇宙中にもう広まってる、だからその話を聞きつけララさんを狙ってる婚約者候補が俺からララさんを奪おうとする

 

 極端な話俺を排除しようとしてくる、それから婚約までに守り抜けなければ処刑、でいいんだな?」

 

 いやララさんを奪うのは黒服を追っ払った本人の戦闘力を考えると現実的じゃないだろう、なら十中八九俺のほうを狙ってくる、何せ辺境の未開人だ、殺す位訳ないと思われるだろう。

 

 なら何とかなるかもしれない、蜘蛛の糸とかいうレベルじゃないかもしれないけど。

 

『それがどうした、オレにあれだけ啖呵を切ったんだ今更嫌ですなんて………』

 

「じゃあ俺は

 

 逃げることにする」

 

『アン?』

 

 怪訝そうな声だ気でも触れたかと言わんばからだ、大丈夫だ俺も自分で正気だとは思えないから。

 

「誰よりもみっともなく、何よりも無様にどんな方法を使ってでもララさんの婚約者候補から逃げる」

 

「ザスティンさんそんな奴がララさんとの婚約までいっちまったらデビルーク星の人間はどう思う?」

 

 俺から急に話を振られたザスティンは少し考える素振りを見せたが……。

 

「君を次の王とは認めないだろう、そんなことを無理矢理通せば国が傾く」

 

 まぁそうなるだろう、そもそも次代のデビルーク王擁立の為の婚約者騒動である、それがひ弱な地球人でしかもただ生き残っただけでは運良く生き残っただけでそんな奴には任せられないとなるはずだ。

 

「勿論結婚を白紙にしてララさんを連れ戻そうとするだろうけど、婚約まで行ってしまえばそれは銀河を統一したカリスマと強大な力を持って我儘を散々通してきたデビルーク王が認めた婚姻だ、おいそれとひっくり返せるもんじゃない、そしたらもうララさんを王族の席から抜いて自由にすることを認めるしかなくなる……」

 

 撃退はできない、元々力付くなんてことできないのもあるが恐らくそこは罠だ、何の後ろ盾も実績もないガキを王につけようと思ったら周囲を納得させられる実績が必要になる、それをコイツは婚約者候補からララさんを守ったというので無理矢理作ろうとしてる気がするし多分間違ってない。

 

 デビルーク王は俺から婚約者候補がララさんを奪える期間に期日を設けてる、それを反故にすることはデビルーク王に喧嘩を売ることに等しいつまり俺は期日までララさんを連れて逃げ切れれば良いわけだ…………多分。

 

 正直穴だらけである、確かに上手くいくかもしれないが失敗する確率のほうが高いまである、何より

 

『オレを利用してララの自由を得ようって訳か?だがオレがこう言えば済むだけだ、やはり貧弱な地球人にララは任せられなかった、とな』

 

 そのとおり、コイツが梯子を外すだけで瓦解する、だから俺は。

 

「逃げんのかよ?」

 

 挑発することにした、煽り耐性低そうな皇族には挑発、古事記にも書いてある。

 

『フフフ………ハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!

 

 俺を銀河の王である俺を罵倒し煽り挙げ句に挑発したのかクソガキ!!いい度胸だ!』

 

 やっ……べぇ……呼吸がまた苦しくなった、思わず膝をついてしまうが倒れるのは気合で耐えた。

 

『良いだろう!クソガキ、テメェの態度に免じてその安い挑発に乗ってやる!だがあれだけ啖呵を切ったんだ約束は守ってもらう、ララを守りきれなけばお前を殺す』

 

 脅しが陳腐なんだよ王様……んなことよりララさん泣かせてララさんが望んでもない結婚してララさんのこれからの人生辛いものだったって思わせるほうがよっぽど怖いわ!ボケ!!

 

「地球で幸せな結婚生活送るララさんの写真を送りつけてやるから覚悟しとけお義父さん!!」

 

 宇宙人に通じるかは知らないが中指立てて返答しといた、完全に勢いで喋ってるが気にしない。

 

『フン…』

 

 その時、ふっと俺を襲っていたプレッシャーが消えた、通信が切れたのか空に浮かんでた映像も消えてる。

 

 俺は耐えきれずに地面に倒れこんだ……そして何度も深呼吸をする、はぁ………普通に息ができるって素晴らしい。

 

 心配そうな顔した2人の顔が見える、ごめんちょっとだけ休ませて。

 

            ♥

 

デビルーク王SIDE

 

「腹の立つガキだ、言うことまであいつにそっくりとはな……」

 

 誰もいない玉座、さっきまで地球と通信していたクリスタルを眺めてデビルーク王、ギドは呟いた。

 

『宮仕えなんて今更する気はねぇよ

 

 猫は自由なもんだぜ?』

 

 そう言って自分の元を去っていったかつての友を思い出す。

 

 誰よりも自由を愛する奴だった、理不尽を嫌いそれに苦しめられてる相手をほっとけない奴だった。

 

「テメェのガキか?バカ猫

 まったく、今になってしゃしゃり出てきやがって」

 

 傲岸不遜に生きてきた誰よりも我欲に忠実だった、でも偶に過去を振り返り自分が正しかったのかと思う時位ある。

 

「お前はちゃんと父親になれたのかよ?」

 

 ギドにどういう思いがあったのかわからない、でもその日ギドはクリスタルを眺めながら妻が呼びにくるまで玉座の間で過ごした。

 

ギドSIDE END

 

            ♥

 

 やらかしてしまった感がある。

 

 リトへの返事もマトモに出せてないのにララさんの婚約者になることに前向きな発言、普通に二股で答えは出さないけど両方と付き合う、控えめに言ってクズである。

 

 こんな筈じゃなかったと思いつつもおぶってもらってるので頭を抱えることも出来ない。

 

 そうおんぶである、大変遺憾だが現在俺はララさんにおぶってもらって結城家に向っていた、あの後腰が抜けて動けなくなってしまったのである。

 

 オレカッコワルイ。

 

 最初はザスティンさんが運んでくれようとしたがララさんが自分が運ぶと言って聞かなかったのでザスティンが引き下がったのだ、もっと頑張ってよ………。

 

 なおこのまま結城家に辿り着いたらリトと美柑にどんな顔されるか非常に不安である。

 

「パパに啖呵切っちゃうなんて……テルったら本当に無茶するんだから

 私怖かったんだよ………テルに何かあったらって……」

 

 そしてララさんちょっとお怒りである、心配かけたのは申し訳ないと思ってます、ハイ。

 

「取り敢えず俺が生き残ってれば婚約の儀まで本当の恋愛をする時間稼げる訳だし、良しとする方向でお願いします。」

 

 居たたまれなくなった俺は強引に話題を変える。

 

 あの後ザスティンさんと話をして1つ取り決めをした、それはララさんが俺に愛想を尽かした俺より好きな人を見つけた場合どうするかというものだ。

 

 あれだけララさんの自由を主張した俺がララさんの自由を阻害することがあってはならない、なのでその場合は俺は身を引き、そして新しい婚約者に俺が持ってた権利を譲渡するというもの。

 

 その旨の誓約書を書いてザスティンさんに預けた、王にも確認をとって、ゴネるかと思ったが特に何も言ってこなかったらしい。

 

 これで俺が逃げ回ってそしてその間にララさんは本当に好きになれる人を見つければいい、そしたらお役御免である。

 

 ララさんには俺なんかよりずっと相応しい相手がいるだろう、だから地球(ここで)幸せになればいいと思う。

 

「ララさんはその間に本当にやりたいこと見つけなよ」

 

 俺がそういうとララさんが立ち止まった………ララさん?

 

「私ねしたいこと、もう見つけたよ」

 

「えっ……?」

 

「テルの側にいるの、だってテル危なかっしいんだもん、ほっとけないよ、だから私がいつも側についててあげるテルを守ってあげる」

 

「いやそういうんじゃ……」

 

「テルの側にいるのが私のしたいことなの、それに」

 

もうテル以外なんて考えられないよ………

 

 最後の言葉は小さすぎて聞き取れなかった。

 

 もうすぐ結城家につく。

 

 

            ♥

 

 テル、あんなこと言われたらもう私たまんなくなっちゃうよ。

 

 ザスティンに怒ってくれた、パパに私の本当の気持を伝えてくれた。

 

 私の中にテルへの気持が溢れて止まらなくなるのそれと同時に不安にもなるテルは本当は弱いのに無理をして目を離したら遠くへ行ってしまいそうで。

 

 だから私は離さないテルのことを。

 

 テル?もう私テルがいいんだよ?

 テル?私はテルじゃなきゃいやなんだよ?

 

 だからずっとずーーーーーと一緒だよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 








過去最長分量でした……もっとスッキリ纏められる文才が欲しい

補足するとテルくんのララに対する感情は恩義が大多数でリトに対する後ろめたさもあって婚約者してというのもララに自由に幸せになって欲しいからという思いで引き受けてます、一応ララもそれがわかってるので告白はしませんでした。



まぁ何が言いたいかと言うと無自覚に相手が好意を持つようなことを言うとどうなるかそろそろ存分にわかって貰おうという話です、結城家に到着ですしそろそろ年貢の納め時ですかね




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