テンプレオリ主VS勝手に恨まれた可哀そうな馬VSダークライ   作:ハロルド作並

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感想あざまる水産!
はずいから、返信はできてないけど、ちゃんとガン見させてもらてるからね!

感想励みにバイブスあげあげで、次話投稿しちゃうよー!



いざ行かん。お肉への道。。。

 近代競馬の結晶の手先によって、愛しきママンと引き離されてから、幾月か経った。私は悲しみを背負いながらも、もりもりと成長している。今は牧場で放牧されている最中だが、私のほかに有象無象の馬達が何頭かいて正直うざい。

 

 若い馬達のボスが私に一度ちょっかいをかけてきたが、私の圧倒的王者の貫禄を感じたのであろう。ボス馬は私に恐れをなして絡むことはなくなった。ボス馬が絡まないということは、ほかの手下馬達も私に絡むことはなくなった。

 

 

 やはり隠せないものなんだな…。王者の風格というものは…。そこらのバンビーとは一味どころか、百味は違うということが丸わかりなのか。

 

 

 しかし困ったものだ。このように王者の風格丸出しでは、私を欲しいと欲深い馬主たちが私を求めて血みどろの戦いを繰り広げるのは想像にたやすい。

 

 

 

 すまない。人間どもよ。私は何て罪深い存在なのだ。だが許せ。仕方がないのだ。古来より人は黄金に狂わされるものなのだ。そして私は黄金に等しい…否、黄金以上の価値がある存在だ。もはやゴールドシルバーダイヤモンドパールアルセウスみたいな存在だ。自分という存在が恐ろしい…あ、人間がきた。よし殺しにいこう。

 

 

 

 

 

 自らという存在の罪深さを噛みしめながら今日も元気に人間どもを襲う私の一日だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふう…どうしたもんか」

 

「牧場長どうしました?こんな所で溜息ついて?」

 

「おう、田中か…。ゴンタの事考えてたんだよ」

 

「ああ…ゴンタですか。今日も元気に厩務員に襲いかかってますね」

 

「そうだなぁ、今日も厩務員の悲鳴が聞こえてくるよな」

 

「慣れちゃいましたけど厩務員の悲鳴が日常的に聞こえるなんて常識的に考えるとやばいですよね」

 

「それはいうな…禿げそうになる」

 

「襲われてる身としては言わせてくださいよ…。それにもう手遅れでしょ?それでゴンタがどうしたんですか?」

 

「手遅れじゃない。まだまだ手遅れじゃないから。…ゴンタがこのままの気性じゃセリにも出せやしない。セリ場で人に襲い掛かってでもしてみろ?あっという間に噂が広まり、ゴンタは他のセリに出すのも、馬主に売りに出すこともできなくなるだろ…」

 

「なるほど。自信を持って言えますが、ゴンタは間違いなく暴れますね。厩務員として保証します。それと長年牧場長を知る身として、牧場長の毛根は手遅れと保証します」

 

「そんな保証をすんなよ…泣けてくるのと殺したくなるわ」

 

「でもそれだとどうします?ゴンタの気性ではうちの乗馬クラブでも使えないでしょ?間違いなく怪我人、下手したら死人がでますよ」

 

「……今、北海道の牧場を新馬目当てで巡ってる人がいる。馬主の資格を取得したばかりの人で、自分が初めて所有する新馬を探しているみたいだ。その人が近くうちの牧場に来ることになっている」

 

「今週末に来るお客人って、その人のことですか」

 

「ああ。そんでここが重要な点なんだが、その馬主さんは、まだ若い女性ってことだ」

 

「……若い女性が馬主とは凄い珍しいですね」

 

「ゴンタは見た目は物凄いいいだろ?俺はこの商売を何十年としているが、ゴンタほど見た目がいい馬は見たことない。俺はあのトウショウファルコよりも整っている顔つきしてると思っている。それでだ。女性ならゴンタの気性を知っても、その見た目に惚れ込んで買ってくれないかなぁって期待している」

 

「……確かに。トウショウファルコは戦績はパッとしませんでしたが、その見た目から、多くの女性ファンがいましたからね」

 

「いつの世も得するのは顔の良いやつらとふさふさな奴らって事だな。羨ましくてしょうがねえよ」

 

「まあまあ、牧場長。今はリアップとかありますから、馬育ても毛根育ても根気よくいきましょうよ。牧場長の毛根は今はまだ眠っているだけの可能性もあるじゃないですか。めちゃくちゃ長い期間ですけどね」

 

「お前が俺の毛根の何を知る。ゴンタの専属厩務員に任命してやるぞ」

 

「まあ、笑って流してください。そしてそれだけはマジで勘弁してください。その馬主さんもゴンタを購入しなかったら、どうするつもりですか?」

 

「流せねえよ。絶対に絶対に流せねえよ。………その馬主さんが駄目で、他の手も駄目だったら、そん時はあれしかないだろ。馬は経済動物だ。そこに存在するだけで金がかかる。そして俺は経営者だ。酷な言い方だが慈善だけで商売はできないからな…」

 

「………そうですか」

 

 

 

 

 

 

 何やら先ほどから、私の世話をする下僕どもから熱い視線を感じる。ふう。王者というのはこれだから困る。そこに存在するだけで、下々の視線を集めるのだから。私という存在はさながら太陽のようなものなのか…。今度奴らが私の傍に来たら、草を恩賜してやろう。奴らも泣いて喜ぶことであろう。出来る馬はそういった気配りも一流なのだ。わっはははは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 馬主になろうとした切っ掛けは何だったのですか?

 

「私の父は中堅所と言える会社の企業者でしたが、ある時事故で急逝したために、私が急遽後継者となりました。若い身で後を継いだため、色々と苦労しましたが、それから2年ほどで企業を安定することに成功し、後を継いで4年ほどで、父の代から更に会社を成長させることに成功しました。私は会社の更なる発展のステップアップの一環の一つとして馬主になる事にしたのです」

 

 会社の発展のために馬主になったとは?

 

「馬主になるには様々なメリットがありました。まず第一に私自身に馬主という身分が追加されるということ。馬主になる人は社会的に成功されている方々が殆どです。その方々と繋がれるという事。それと私の仕事でお付き合いのある方々は基本的に年配の方々が多かったのですが、その方たちは1980年代の第二次競馬ブームを体験されていた方が多いんです。そういった方とより親しくなるのに、馬主という身分は最適でした。何頭も買うつもりは無く、馬主の方や、競馬好きの方々が関心を抱いてくれるような馬を1頭だけ買おうと決めたのです」

 

 その1頭が彼だったとは凄い話ですね。

 

「彼を見たとき、この様な美しい馬がいるのかと衝撃を受けました。そして血統。この容姿にこの血統ならば、例え彼が走らなくても、話題性はあると思いましたね」

 

 では彼が走るとは思っていなかったということですか。

 

「いいえ、私はその時彼は走るかもしれないと思っていました」

 

 何故そう思ったのですか?失礼ですが、彼の血統は当時の主流血統からは遠く離れたものです。とても走るとは思えませんが。

 

「私は馬を見る目はありませんが、人を見る目には長けているつもりです。彼の瞳を覗いたとき、まるで人の瞳を覗いた気がしました。彼の瞳は狂わんばかりの激しい感情と確かな理性が同居した瞳をしていたのです。言葉は悪いですが、天才とバカは紙一重…。彼は競走馬として大成するかもしれないと思ったのです」

 

 それは凄い話ですね。馬主の鐘木氏が馬の瞳を見て、購入する馬を決めているとは聞いていましたが。

 

「ふふふ。私は鐘木氏とは違いますよ。彼を購入した理由を何だかんだと付けましたが、実際はたった一つの理由です」

 

 その理由とは?

 

「私は彼に恋をしたのです」

 

 …は?

 

「今では世界一美しいサラブレッドと称賛される容姿。その狂わんばかりの感情と理性を宿した瞳。全てが私の心を鷲掴みにしました。私の心は彼で満たされたのです。今すぐ馬に生まれ変わり、彼と番いになりたい。彼の子供を産みたいと心底思いました。それが叶わぬ願いと知りながらも」

 

 ……へ?

 

「私の心を狂わせた黄金の獣。私はその時、恋に破れ恋に狂った英雄の姿を私自身に見出して彼の名前に決めました。狂える『オルランド』私の愛しい愛しい英雄の名前に」

 

 …………これって記事にしていいんですか?

 

 

 

 200×年11月号 月刊ターフ。

 

 

 

 株式会社オルランドゥ代表取締役 西島 綾香氏からのインタビュー 検閲前より抜粋




テンプレオリ主。危うくお肉になる所一歩手前で回避できたことを知らないお気楽転生者。最近何故か来世の事を考えると寒気がするようになってきた。幼名ゴンタ。

牧場長。金田牧場の代表者。自分の毛根は眠っているだけと信じている。

田中。金田牧場の厩務員。牧場長の毛根は死滅していると確信している。

西島綾香。テンプレオリ主の馬主さんとなる。ネタバレだから言えないけどウマ娘編での登場がきまっている。これ内緒だからな。
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