史上最強の弟子ケンイチ ダメージカンストRTA   作:内弟子虐待おじさん

4 / 13
テコンドー入門編

フルマラソンは毎日続けるRTA、はーじまーるよー。

 

今回は軍人調教師イルベ兄貴に言われた通りにテコンドーの道場に行くんですが、まず行きの段階で体力を回復させるため『鍼灸院』を利用しましょう。

梁山泊が通り道にあるため、一番近いものを利用します。

 

剣星兄貴は810%成功する安心な鍼師、はっきりわかんだね。

まあ、やることは『元気になりたい』を選択して精力剤を購入することくらいですが。

忘れないでくださいね(1敗)

これは後々重要になって来ます。

 

……はい、というわけで、授業後は前回言われた場所に来ました。

ちなみにですが、ここから先は死ぬことがあります(3敗)

 

しばらく歩くと出てくる黒うさぎの着ぐるみパジャマを纏い人参型バッグを両手に持った女性がしばらくの脅威です。

一見優しそうに見える緑のタレ目に斜め分けのロングヘアー、という癒し系にしか見えない彼女ですが、よく見てください。

 

……この両手の人参、90kgとか書かれてますね。

 

というかこのジムからしてかなりの豪邸ですが、よくよく見てみれば全部の部屋がトレーニングルームです。

この点からもう分かるでしょうが、彼女は完全なるトレーニング廃人なんですね。

 

馬師父は最初に話しかけた時だけ薔薇を一本くれる至れりつくせりっぷりなので、それもあげましょう。

好感度が多少上がります。

 

この先出される質問は全てトレーニングの量が増えるものを選択。

ついでに彼女の好感度も上げるために「話しかける」の後で兄の話をして盛り上がります。

 

馬師父はマジモンの有能です。彼に無いのは髪と身長だけ。

 

トレーニングになったらする事は簡単ですね。

動けなくなりかけたら馬師父の丸薬を噛んで再起動、というのを繰り返す通称『梁山泊流ゴリ押し道』で突破するのみです。

だから精力剤(スタドリ)を買い込む必要があったんですね。

 

ちなみに、彼女のトレーニングで再起不能になった方も多いと思うので説明すると、今回は初日なので『スクワット1万回、腕立て伏せ5千回、プランク1時間、腹筋2千回、ランニング80km、組み手1時間』だけで勘弁してくれるらしいです(9敗)。

 

……壺いっぱいの丸薬を全て使い切りましたが、なんとかクリアしましたね。

とりあえず今日はここで……ファッ⁉︎

 

な ん で 敵 が 来 て る ん で す か ね ぇ ?

 

まずいですね、全身のダメージがほぼレッドゾーンの今では道場破りに対処できません。

 

ライダーたす……あっ、黒うさぎの踵落としをくらって一撃で地面にめり込みましたね。

そういえば忘れてました、コイツ敵じゃなくて味方なんですね。

 

ちなみにコイツも達人あるあるの一つである『他にも特技がある』の例に漏れず、超腕利きのドクターとなっています。

……なので、一度死ぬと入院することになって鍛錬と自殺の中間をやや自殺寄りの方向に進みながら永遠に歩くことになります。

通称、『警察病院』とか呼ばれる詰み方ですね。

 

ですが彼女のトレーニングで死なない限り入院することはありません。

また、帰り道に全回復してくれるのも美味しいです。

だから帰り道も絶対に事故で死なないで下さいね(1敗)

 

今回はここまでです、ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 

「とやーっ!……ここ、なんなんすか?」

 

暇を持て余してエロ本を読んでいた矢先、突然聞こえて来たのは少年の声。

お客さんか、と思い店先に出ると、そこには若かりし頃の自分を思わせるほどの美少年が佇んでいた。

 

「ここは鍼灸院ね。お兄さんは治療しに来たね?」

「どこも悪くないっすよ?……その訛りって外国の人なんすか?韓国人?」

「違うね、おいちゃんは中国人ね。どこも悪くないなら帰るといいね」

 

だが、なんというか変な少年である。

話はコロコロ変わるし、帰らないし、失礼なことに帽子をじっと見て来るのにそれには触れてこないのだ。

12歳くらいならそんなものか、と思っていた矢先に、彼は思いついたように右手を上げた。

 

「そういえば今日、師匠のお姉さんのとこに行くんすよ。なんかお土産に良さそうなものとか売って無いっすか?」

「なっ……!そんな大事なことなら早く言うね!」

 

……なんと、この少年は憧れのシチュエーションをこの歳にして叶えてしまおうと言うのだ。

まっこと羨ましい、だが応援せざるを得ない。

とりあえず、薔薇は必須だ。

おいちゃんも若い頃はそうしていたから、つまり正しいはずである。

 

「そんなドキドキのシチュエーションを黙って見過ごすおいちゃんでは無いね。まず元気がビンビンのギンギンになる精力剤と……それとこっちは彼女にあげるといいね、ひとっ走りして花屋の中で一番赤い薔薇を買ってきたね!」

「薔薇!確かにプレゼントには良さそうっすね……何から何までありがとうっす、波平系のおっちゃん!」

 

微妙に失礼な呼び名と共に、彼は一万円札数枚を置いて駆け出してゆく。

……結果として、おいちゃんは訂正したいやら大金を前にしたやらで、フリーズしてしまったのであった。

 

 

 

 

この住宅街の端にある家には、噂だが妖精が住んでいると言われている。

曰く、『うさぎの格好をした純真そうな可愛い女の子がいた』。

曰く、『鍛え上げられた鋼の肉体を持つ美しき女戦士がいた』。

曰く、『見知らぬ怪我人にも献身的な治療をする女神だった』。

 

だが、俺は知っている。

……この家にいるのが、『達人』であることを。

 

「嬉しい……とっても嬉しいんだよ!ボク、花を贈られるなんて初めてなんだよ!だからスクワットの回数は倍にしてあげるんだよ!」

「じゃあ一万回っすね、スクワットは」

 

恐らく、弟子だろうか。

弟子がいるとなれば邪魔なので、しばらく様子を見守るとしよう。

 

「……やっぱ、弟さんそっくりっすね。笑った顔とか」

「だよねだよね!ボクと日梅は瓜二つ、鏡写し!like a 鏡音リンとレンなんだよ!話がわかるからランニングの距離も倍にしてあげるんだよ!」

「80km……ってどのくらいの距離なんすかね?」

 

……会話が成り立っていないようだが、互いに気にする様子もない。

数時間ほどさっき言っていたトレーニングを本当にやり終えると、すっかり少年が動かなくなった。

 

──今だ!

 

「呂塞五郎兵衛……と言えばわかるな?大人しくジムを明け渡せ!」

「わかんないよ!……でも、きっとジムに通えない可哀想な人なんだよ。そういう人のためにここはトレーニングだけなら無料で解放しているんだよ!ゆっくりしていってね!」

「ナメた口利いてられんのも今の内だぜ!超時空跳び膝……」

 

呑気なままの女に、俺は全力の膝をお見舞いする。

……否、正確にはそうしようとした瞬間だった。

突然、目の前の女が消えた。

 

「その性根を治療してあげるんだよ!尊厳死脳天蹴り(オイタナジー・チッキ)……!」

 

どこだ、と一瞬思考停止した俺の脳天に、突如ハンマーを撃ち込まれたような衝撃が走り。

俺の意識は、そこで完全に途絶えてしまった。

 




【馬剣星】
異名:『あらゆる中国拳法の達人』
みんながイメージするタイプの中国人。
中国人だからありとあらゆる中国拳法を使いこなす。
中国人だから中華料理はプロ並みの腕をほこる。
中国人だから鍼灸の腕も人知とか超えるレベル。
中国人だからあいやーとかちょわーとか言う。
中国人だから基本何でもありな完璧超人。
HENTAIなのは日本に染まったからだと思う。

昔は美少年だったが、若くしてハゲた。
多分エロいから早くハゲたんだと思うよ。

【呂塞五郎兵衛】
異名:『キックの魔獣』
一撃で倒されることに定評のあるかませ達人。
51歳で達人級、顔は若く見えるが実は整形してる。
プロのキックボクサー数人を一瞬で屠れる。
多分フォルトナよりは強いと思うよ。

金月李(キムウォンリイ)
異名:『久遠の麗拳』『白衣の閻魔』
特A級の達人。
美麗かつ強力な蹴り技と実年齢を感じさせない容姿から、『久遠の麗拳』の二つ名を持つ。
元は優秀な美容整形専門の外科医であったが、同じトレーニングをしていた友人を過労で失った事をキッカケに人命救助に奔走するようになる。
夜勤で家を開けていた隙に弟以外の家族全員を無惨に殺害された、という悲しき過去の持ち主。
地獄の鍛錬こそが真の健康に繋がっているという考えを持ち、リハビリ中の患者にまで地獄のトレーニングを強制している。
日本語は動画サイトで適当に学んだ。なので変な語尾がついている。

好きなものはHIPHOP。
嫌いなものは豆ご飯。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。