大幅遅刻で申し訳ない
ーー僕は、彼が怖い。
刀を握って成長を続ける彼が。
僕は怖い。
あまつさえ、彼は厄災を吸収していた、という話すらある。
「彼は、何者なんだ」
珍しく意識を落とさなかった俺は、クルアのアジトに戻って、そのままベッドに座った。
先の厄災のことについて思考する。
「異様に硬かった......何だったんだ、あれは」
『わかんない。けど、今までの攻撃じゃ傷も与えられない』
「じゃあマジでどうすればいいんだ」
打つ手なしで諦める、というわけにはいかない。
俺は、必ずこの世界を護ると、そう決めたのだから。
と、ミラがとんでもないことを言い出した。
『とりこんだ厄災使ってみたら?』
「あのな、そんな簡単に出し入れできるわけないだろ」
と言いつつも、手元の壱を見ながら、刀の形を思想する。
目を閉じて、より一層、強く思い描く。
『あ、出来た』
「は?」
俺の手には、紫色の、いかにも邪剣と言った感じの刀。
『対厄災専用、特攻武器って感じ』
「それは意味わからんけど、まあいいか」
あんなあっさりとできてしまった。
と、手から刀の感じが消える。
「なるほど、ちょっと経つと消えちゃうのか」
『というか、今のはカイトが他の事考えたからだと思うよ』
......前から思ってたけど、時々こいつ、俺の思考を呼んだようにしゃべるんだ。
実はこいつと脳共有してる?
『やめて、キモイ』
「女にキモイって言われるのは堪えるわ」
と、部屋外から声。
「カイト、少しいいかい?」
「あぁ、問題ないよ」
ミラは下がって、クルアが入ってくる。
「ケガはどうだい?」
「今回は珍しく無害だよ、意識も保ってる」
「それは良かった」
と、クルアの目つきが鋭くなった。
途端に殺気。
思わず壱を抜いて構える。
「......君は、一体誰なんだ?」
「は?俺はカイトだよ、クルアがそう名付けたんだろ?」
「あくまでそれは外側、つまり君の見えている部分の話だ」
何を言ってるんだ、クルアはずっと俺を何と認識してきたんだ?
「正体を現せ、《呪》」
そう言われた途端に、俺の意識は落ちた。
と、言うより、眠気に負けてすっと眠るような。
強引な感じじゃなかった。
「『よぉ、お久』」
やはり、彼は混ざりものだった。
厄災の力をとりこんでたのは、自身の強化、及びカイトの側を必要としなくなるようにということだろう。
「僕としては会いたくなかったな。なぜカイトに潜伏していた?」
「『別に大した理由はねえよ。流れ着いた埃が、たまたま人間に入り込んで、たまたま吐き出さなかっただけだ』」
奴が彼に入っている、と分かったのは今さっきではあるが、それまで疑念はあった。
「何が目的だ」
「『おいおい。お前は俺を知ってる。なら俺がやりたいことぐらいわかるだろ?』」
それで言葉を切って、僕の顔の横まで音もなく顔を寄せた。
僕が顔を話す一瞬の内で、奴は
「『というか、理解してくれよ。
と、言った。
展開的には考えてたことなので、まぁ、うん。
形にするのが絶望的に下手かつ時間もなかったというわけで
はい、言い訳終わり。
月一になりそうだなぁ