『はぁ......今回ばかりは焦ったよ。君に話しかけられなくなるとはね』
「あぁ......さすがに今回は死んだかと思った」
さて、謎の黒ローブの襲撃を受け、体に重大な傷を負った俺は、アジトに戻るなり
如何にかベッドにはついてないものの、体のあちこちに巻き付けた包帯が赤く染まっている。
それほどひどい出血だったのだろう。
包帯を取り換えながらミラと話す。
『......強かったね、アイツ』
「俺とは、年季が違うんだよ。あいつは、刀を使うのが様になってた。だから多分、昔の刀遣い......」
「それはないよ、カイト」
俺の言葉を食い気味に否定しながら寝室に入ってきたクルアは、そのままの口調で続けた。
「刀遣いの歴史は僕で途切れたんだ。それ以前の刀遣いは、皆命を落とした」
「そう、なんだ。ごめん、クルア」
「いや、いいさ。それより、その黒ローブっていうのは?"壱"を使っていたんだろう?」
「あぁ。俺と全く同じに見えたけど、刃こぼれがひどかった。あと、「お前が次の所有者か」......とかなんとか」
俺がそう言うと、クルアは考え込みだした。
「それはおかしいね。壱はここにあった、今カイトが使ってる一本しかないはずだ」
けど、それよりも。
「どうしたら、アイツに勝てるんだ」
「さぁ、どうだろうね。少なくとも、今のままでは無理そうだ」
「あぁ、わかってる。もっと、鍛錬を積んで......」
そう言いながら、立ち上がる。
新しく巻きなおした包帯は真っ白のままで、外してみても血がにじんでくることも、それどころか傷がもう塞がっていた。
「......相変わらず、カイトの治癒力には恐れ入るね」
「こればっかりは、自分でもびっくりだよ」
「確認だけど」
「はっ!なに!?」
「その黒ローブは厄災が憑いていた?」
「いや、微塵もそんな気配はなかったし、頭痛もしなかった」
「そうかい、なら......!」
「よっ......!」
刀を打ち合いながら、黒ローブの特徴について話す。
クルアの太刀筋もだいぶ見切れてきて、いなすことができるようになってきた。
「はぁ......とりあえず、人ってわけだ」
「いや、それとも違う感じがしたな」
「と言うと?」
「あいつが、根源な気がする」
黒ローブと対峙し、刀を交えてわかった。
人間ではあるが、すでに魂がないような。
何かに操られているような、そんな感じ。
もしかしたら、あの黒ローブが厄災を生み出している......?
「その辺も含めて、もう少し考察しよう。何せ、今はカイトの目撃情報しかないからね」
「分かった」
厄災の正体については、いまだ分からないままだが、絶対悪とは言い切れない、何かがある気がする。
ダレてきた、まずい
自分でやるって言い始めたオリジナルなのに、ダレてるのは非常にまずい。