次の話まで大きく感覚を空けるので苦手な人はそこまでとばしてください。
翌日起きると体がすっかり良くなっていた……とは言えなかった。
「頭痛い……」
頭が割れそうなくらいに痛くて思わず頭を両手で押さえた
血が多い人って頭痛持ちの人が多いって言うけど…そういうことなのかな?そういう人は献血したりしてるって保険の先生が言ってたような……
「流石に痛いのは嫌だからやらな……いや試してみよう」
影をナイフ状にして左手首を撫でるとツンと鋭い痛みが襲った。
痛みに顔をしかめているとすぐにドクドクと血溢れてきた。
「……あ!か、影!」
床に垂れる血を見て慌てて影でコップを作ってその上に手首を置いた。……床が血まみれになったのは後でどうにかしよう…色落ちるかなぁ……
暫く血が貯まっていくのを見ていると少しずつ、口角が上がっている事に気づいて右手で口を押さえる。
…やっぱ、ボク壊れてるのかな…っと、もう良いかな、大分楽になったし。
抱く深淵使ってっと……うん。傷跡も残ってないね。下手したらリストカットの跡に見えるから。
コップを見るとだいたい7分目辺りまで血がたまっていた。が、問題はこの血をどうしようかという問題だ。
このまま捨てるわけにもいかないし…かといって流すのも……あ、ポーションの空き瓶に入れとこ。
天の声[どうやったらそういう思考回路になるんすかね]
ポータルで村の近くの木下に移動して歩いていると横から馬車が通りかかった。
「あ、こんにちは。お久しぶりです村長」
「へ?……キィラさん!なした!?それより怪我したじゃなか!?」
ほらこれ!と村長に見せられたのは件の新聞だった。……ここまで広まってるのか…めんどくさいな…
「新聞程ひどい怪我じゃないんですよ。完治してますから。あ、それでどちらに?」
「本人が言うなら良いんだけだもよ…あ~しはとなり町に蜂蜜ば売りにいっだ帰りでよぉ…取り敢えずのってけろ何処さいくんだ?おくってっからよ」
村長に言われて馬車の荷台に乗ると空っぽだったけど甘い匂いが染み付いていた。
村長の村に行くことを馬車は村に向かい始めた。
「なしてうちの村さこんのや?」
「まぁギルドに暫く療養しろって閉め出されちゃったんですよね。それで色々と考えた結果ボクも柴蜂達をお迎えしてみようかと」
「なんほどなぁ…なら良い時期さ。ヨシザルんとこの柴がもう少しで孵る筈だぁ。5~6匹持ってってけろ!」
そういって村長はガハハと笑った。今孵る頃ってことはすこし前が産卵だったのかな?
そんなことを考えたり村長と話をしているとあっという間に村についた。
それで降りようとしたら「怪我人は黙って座ってろ!つれてっから!」って理不尽に怒られた……村長いい人だけどサングラス掛けたらヤのつくほうの蝶野さんに似てるから怖いんだよね…
「おう、ついたぞっと、」
「へぇ!?ちょ、村長!?」
馬車から降りようとすると村長がボクを肩抱きにして抱き上げてきた。ボクもう18なんですけど!?恥ずかしいからやめてよ!
「療養中の怪我人に歩かせるわけなかろ?おとなしくしぃやおっことすぞ」
「…もう、好きにしてください……///」
養蜂家…ヨシザルさんの家に行くまでずっとその状態で町を歩いてるせいで町の人たちに滅茶苦茶見られた……もうやだぁ……
「おらヨシザル~はよでてこ!」
「は~い、村長……衛兵さん呼んだほうが良さそうですね」」
「なわけあるかアホンダラが!さっと入れんか!」
「なるほど…要するに寂しいから家族が欲しいと、なら柴蜂達を選んだのは正解ですね」
「うぅ…ハイ…」
ヨシザルさんに説明するとざっくりと略された。あってるけど……はっきり言われるとボクが寂しがり屋みたいで恥ずかしいな…
「では早速行きましょうか。刷り込みをすれば早いですからね」
「うし行くぞキィラさん」
「…自分であるけま「ダメだ」……」
過保護過ぎるよ…
村長さんに抱かれてヨシザルさんの後をついていき、養蜂場につくと突然下ろされた。
「俺ァ柴の羽音は苦手だどうも好かん。後はヨシザルに任せたぞ」
村長柴蜂苦手ならなんで来たの……?え?代わりにおぶりましょうか?自分の足で歩くよ!
ヨシザルさんの後をさらについていくと重低音の羽音をたてながらドンドン柴蜂がよってきた。
柴蜂はまるで挨拶をするみたいにボクとヨシザルさんの回りを飛んだ。前回はこんなことされなかったけどな。
「キィラさんが来るのは二回目ですが皆覚えてるみたいですね。柴は懐っこいですからキィラさんにもう慣れてるんですよ」
「へぇ~…うわ!?」
背中にドンッ!と衝撃を感じると背中からチキチキと音がした。
「あ、こら!ビーク!すいません…ほら、前回来たときにキィラさんに引っ付いてたちび柴ですよ」
「……あ~髪の毛に絡まった」
「そうそう!いやぁ…あの時は焦りましたぁ…」
あの時のキィラさん無表情で怖かったですもんと言ってヨシザルさんは笑った。
ボクだって村長怖かったんだよ…
「まぁともかくそいつも連れてって良いですよ。あの後も貴女を追いかけようとして大変だったんですから」
「はぁ…わかりました」
孵化場に向かう途中でビークについての簡単な説明がされた。肝心のビークは正面に回ってボクに抱きついている。
たまに首を甘噛み?甘挟み?してくるのがチクチクする。
「そ、それは…愛情表現ですよ…ほ、他にも引っ付いてきたり気に入った花を持ってきたりしますよ」
「なるほど…可愛いですね。噛んだりお花を持ってくるとか特に。物凄く求めてくれるみたいで」
「そ、そうですよね」
(言えねぇ…!首への甘噛みは求愛行動なんて言えねぇッ!てか同族以外に求愛とか一代目以来だぞ!?)
「どうかしました?」
「な、なんでもないですよ?ウン、なんでもない」
?まぁ、いっか。
それでビークの事についてだけど、ビークはオスの兵隊蜂らしい。だからメスより大きくてスタイリッシュ…らしい。
確かに熊蜂にしては体がとがってる気がするけど…十分丸い。
簡単に区別できるのは顔の形と前足の鎌くらいだし。
オスは針で刺すことはできないけど協力な噛みつきと鎌で巣を守り、メスは針で反撃したり熱殺蜂球をするらしい……熱殺蜂球はニホンミツバチだけの攻撃じゃなかったっけ…?
「柴の鎌と針は注意してくださいね?ブルーアリゲーター位の皮も簡単に切れる上に、食いちぎったりもします。鎌は定期的に生え変わります。
メスの針には神経毒ありますから。一撃熊も動けなくなるくらい強力です」
「……鎌ボクの首もとにあるんですけど…怒らせたりしたらボク殺されません……?」
お迎えした家族に殺されるとか嫌なんだけど……死なないけど…また貧血になるのは嫌だよ…?
「それは大丈夫です。柴は温厚ですし、懐いてる奴には絶対には絶対に攻撃しません。まぁ…目の前で仲間を殺したりすれば流石に殺されると思いますけど」
「それはどんな生き物だってそうですよ」
「ですよね~あ、つきました」
目の前には石造りの大きな蔵みたいなのがあった。
中はでっかい木材があって穴が掘られててその中にサナギがあった。
サナギのなかには切れ目が入っていてもう少しで出てきそうだった。
「1.2.3.4.5.…6匹があと数分で孵りそうですけど、全員引き取って貰うことってできます?」
ろ、六匹…多いような気がするけど…庭も結構スペースあるし、大丈夫かな。
「そうですか。ならあと…3.40分くらいで孵りますからここで待機です」
(全員メスで良かったぁ…オスいたらビークが…おぇ…)
「わかりました。その間もうすこし柴蜂についてもっと教えてください」
「了解しました」
ヨシザルさんの説明を纏めると
オスはメスよりは攻撃的。理由は基本兵隊蜂だから。
メスは動けなくなる神経毒で毒自体には殺傷能力はほぼない。
でも毒が多すぎると内臓まで回ると呼吸困難とか臓器不全になる。
(ハチミツ目当てで巣を襲撃したモンスターで確認済み)
オスの鎌は2~3ヶ月で生え代わる。
(生え変わった鎌はオスがどこかに保管して、たまに気に入った人間にあげたりするらしい)
メスの針は生え変わったりしない。
次に柴蜂の防御力だけど……マンティコアに噛まれたり踏まれたりしても無傷らしい。逆に仲間全員で殺り返したそうで…マンティコアって有名な強者冒険者がパーティー組んで討伐するくらいの強さの筈なんだけどね…まぁ、チートで作られた柴蜂が弱い訳がないんだけどね…
攻撃力が高くて、
防御力が高くて、
人間に協力的…
「こいつらのおかげでモンスターどころか魔王軍もうちの村には寄ってきませんよHA!HA!HA!HA!」
あ、柴蜂って【ぼくの考えたさいきょうのいきもの】だこれ。
「でも強すぎるせいでアクシズ教徒と同類にされるのが癪ですけどね。流石に柴達でもデストロイヤーには負けますっての…」
「それは同感」
アクシズ教徒はくたばって欲しい切実に。
コメントしてくれた方々本当にありがとうございます……!
この性格は自分でもチョロイと思ってますハイ
ですが事実なのでこれからもよろしくお願いいたします!
【メヴィのトリセツ】
評価コメントを頂くと喜んでモチベーションが上がり投稿ペースが上がります
「はよ投稿しろ」
「続き早くしろハゲ」
等のコメントでも喜ぶ変態です。