ボクがカズマにご飯を奢って別れてから一週間くらいたったよ。この一週間何してたかって?…………生理だよ……女の子って大変だよね……体がすっごいダルくて、ルナさんに相談してみたんだけど、ボクは特段ひどいらしいんだ。普通はお腹が痛くなったり、ダルい程度で済むんだって。
でもボクは動けなくなる位ダルくなるし、頭がボーってして、頭が働かなくなるし……、当然お腹も痛い……
アビスで回復系のスキルの 抱く深淵 っていう、アビスの中では少ないスキルポイントで取れるスキルを取って使ってみたんだけど、あまり効果ないんだよね………外傷はすぐに治るんだけど、風邪とか、細菌とか難しいやつは無理みたい。
でも、ぷにぷにの影が全身に纏わりついてるみたいで、かなり気持ちいいよ。まぁ、ずっと蠢いてるけど。この体になってからは、全裸でないと寝られなくて困ってたけど、抱く深淵使えば一応、服にも見えなくは……いや見えないね……全身に泥パックしてるみたい。
でもまぁ、抱く深淵のお陰で寝汗とかも気にしなくて良いよ。さて、一週間ぶりにギルドへ行こうかな。
一週間ぶりにギルドへ行くと、ルナさんが
「お久しぶりです。体調はどうですか?」
と、小声で聞いてきた。
「いや、まぁいつも通りと言うか……それより、指名クエストとか来た?」
「いえ、来てませんよ。それと、これをどうぞ」
「?」
ルナさんは白い錠剤が入った瓶をくれた。いや、何これ?………………ハッ!薬物!ダメ!絶対!
「薬物!ダメ!絶対!」
「違いますよ!?」
あ、違うんだ……良かった……
「それは女性のお薬です!良く効くって評判のがやっと取り寄せられたので、キィラさんにもと思いまして」
「なるほど………ありがとう、ルナさん。なってから飲めば良い?」
「はい。一回1錠です」
良いものを貰った。今度からは楽になるかな……まぁ、最悪軽減出来ればね……
ボクがルナさんに薬を貰って受けれるクエストがないかクエストボード見ていると、カズマとアクアがギルドに入ってきた。丁度いいからカズマ達のクエストに同行させて貰おう。
「おはよう、カズマ、アクア」
「お!久しぶりだなキィラ!」
「本当に久しぶりねキィラ。何してたの?」
「………ちょっと、体調を崩してね、寝込んでたんだ」
「え、もう体は大丈夫なのか?ギルドに来たってことは、クエストを受けに来たんだろ?」
「まぁ、そうなんだけど、カズマ達も?」
「おう、今までずっと肉体労働してたんだが、今日から本格的にやろうと思ってな」
「なるほど、じゃぁボクもカズマ達に着いていってもいい?」
「え?着いてきてくれるのか!?助かる!」
「え?なになに??キィラが着いてきてくれるの?ならこんなカエルじゃなくてこれとかにしましょうよカズマ!」
アクアはそう言いながらグリフォンの討伐依頼をもって来た。
あのねぇ……それだとカズマとアクアは何も出来ないでしょうが……
「バッカかお前は!キィラ一人ならどうにでもなるだろうが、俺たちは何も出来ねぇだろ!キィラにたかんじゃねぇ!」
カズマがアクアに喝をいれるとアクアは「そんなに怒らなくても……」と、依頼を戻しに行った。明日まだ残ってたら受けよう。
「悪いなキィラ、あいついつもああでな……」
「いや、大丈夫だよ。それで、今日はジャイアントトードの討伐?」
「あぁ、ルナさんに初心者ならこれって教えてもらってな。もう出発するけど、キィラは大丈夫か?」
「うん、ボクも準備は出来てるよ」
「うし、アクア!行くぞ!!」
そして現在、カズマはジャイアントトードとおいかけっこをしてるよ。
「あああああぁぁぁぁあ!!!助けてくれアクア!キィラぁぁあ!!!」
「ぷーくすくすwやぁばいwちょーうけるんですけど!カズマったら涙目で顔真っ赤でちょー必死なんですけど!」
やっぱ駄目だよこの駄女神……カズマが結果的にだけど囮やってくれてるのに何もしない……やっぱり知力が最低レベルだからか……
ていうかカズマ、特典も無いのによくジャイアントトードとおいかけっこできるね?ボクは出来る自信無いよ。
あ、そろそろ追い付かれちゃいそうだね、助けてあげなきゃ
「カズマ~!足止めするから、止めを!」
「わ、わかった!早くしてくれ!」
「影よ!捕縛せよ!」
ボクが影に呼び掛けると、ジャイアントトード自身の影から触手が飛び出し、ジャイアントトードを地面に縫い付ける。
「カズマ!」
「サンキュー!キィラ!うぉらぁぁぁあ!!」
「いや~助かったよキィラ。どっかの駄女神とは大違いだ」
「む!?誰が駄女神よ!キィラが止めてくれなかったら走り回ってるだけだったくせに!」
「お前は笑ってるだけだったろうが!あ~そうか!駄女神だから、カエル一匹も倒せないクソザコ女神だったな!それは悪いことを言ったよ!だって弱いから倒せないんだもんな!駄女神だもんな!!」
「なにおう!?この女神アクア様に掛かれば!こんなカエルの一匹や百匹!!瞬殺してきてやるわよぉ!!」
そういってアクアはジャイアントトードに突っ込んで行ってしまった。一人で。
何も武器持ってないけどいいのかな……何かスキル取ってあるのかな?
「うおぉおぉぉぉ!!!私の前に立ちふさがったことを後悔なさい!!ゴッドブロー!!!ゴッドブローとは!女神の怒りと悲しみを乗せた必殺の拳!相手は死ぬ!!!」
おぉ、なんかアクアの拳が青い光に包まれてるね。ん?いやまって、ジャイアントトードには打撃は効かないんだけど……
『ぼよよょ~ん……』
「か、カエルってよく見ると可愛いと思うの」
あ、食べられた
「うぉぉぉおい!?アクアぁ!?なに食われてんだぁぁ!!」
あ、カズマ行っちゃった……カズマ本当に苦労してそうだな……こんど、お酒でも奢って愚痴でも聞いてあげようかな……ん?なんか足が暖かいような………
「みゃ!?」
「キィラもかよぉぉ!?」
くっさ!?ぬるぬるするぅ!?いやぁぁぁぁあ!?!?!?
ボクはパニックになり、叫びながらジャイアントトードに飲み込まれていった。………パニックになるとどうしようもないね……
「はぁ…はぁ……大丈夫か?」
「か、かじゅまぁ!あり、がとうぅぅ!あじがとうねぇぇ!!」
「……………ビルド……ボク、汚されちゃったよ……」
「………おい、アクア大丈夫か?頼むからいい加減に泣き止んでくれ、あとこっちに寄るな生臭ぇ!!あとキィラ、ビルドって誰だよ、人聞きの悪いことを言わないでくれ!死んだ魚の目をしながら空を見ないでくれ!俺が誤解される!!」
大分落ち着いたから冗談言えるけど、ボクも大分やばかったな……ジャイアントトードに飲み込まれるなんて初めてだし、ヌルヌルで臭くて最悪だったよ……
それに、アクアを助けてからだったから、後回しだったし、服の中までヌルヌルで、服が体にピッチリ張り付いてる……普段ぶかぶかな服来てるから余計にね………あとカズマ、チラチラこっち見てるの知ってるからね?まぁ、助けて貰ったから許すけど……それに、助けてくれたとき、結構かっこよくて、ドキッときたし……///
そ、それよりアクアは……ガチ泣きしてるし、女神だから、こう言う経験無いんじゃないかな?
「アクア、今日はもう帰ろう。これは俺たちに負える仕事じゃない。もっと装備を整えてからにしよう」
カズマはいい判断するね。こんな状況でまだ続けるなんて、馬鹿しかやらないよ
「駄目よ……」
「「え?」」
アクアサン?ナンテイッタノ?
「私はもう汚されてしまったわ……今の汚れた私をアクシズ教徒がみたら!信仰心なんて駄々下がりよ!この女神アクア様がカエル相手に引き下がったなんて知られたら!美しくて麗しいアクア様の名が廃るわ!!」
アクシズ教徒ならどんなアクアだって受け入れてくれるよ………むしろ、濡れてるから大歓喜するんじゃないかな?それに臭いだけじゃ信仰心落ちないよ………石鹸……洗剤……あるからね……あぁ……やめよう。考えるのやめよう。うん、そうしよう。
ていうかアクア元気だね?ボクでも結構来てるんだけど……え?なんでジャイアントトードに向かってるの?学習能力置いてきたの??カズマの制止無視して行っちゃった…………あ、別のスキルあるのかな?
「神に牙を剥いたこと!地獄で後悔しながら懺悔しなさい!!!ゴッドブロー!!」
『ぼよよょ~ん』
駄目だ。学習能力ないよあの駄女神は!何で同じスキル使うの!?あ、食べられた
「またかよちくしょぉおあああ!!!」
あ、助けに行った。カズマ本当に苦労するね………今度ご飯奢ってあげるから頑張ってね……あと後ろのトード君。わかってるからな?カエルにかける慈悲はもう無いよ
「ニードル!!」
そして、ジャイアントトード5匹の討伐が終わった
依頼が終わり、ヌルヌルのまま帰るのは嫌だったから、その場でアビスポータルを使って、アクアとカズマを家に招待した。アビスポータルに入る時、アクアが怖いって駄々を捏ねて、最終的にカズマが蹴りおとした。アビスポータルは地面に出来るから、出るときは地面から飛ばされるように出てくるわけで、蹴りおとされたアクアは受け身を取れなくて顔面を床に打ち付けちゃった。まぁ、自業自得だよ。ナイスカズマ
ボクとアクアはお風呂で体を洗っている間、カズマも疲れてたみたいだから、抱く深淵でマッサージモドキをしてあげた。すっごい変な声出してて、面白かった。
そしてギルドに行って、清算をして、晩御飯を食べながらパーティー会議になった。
「あれね、三人じゃ無理だわ!仲間を募集しましょう!」
いやそれ以前の問題だよ。特にアクアとかアクアとか駄女神とか。アクアがカズマに支援魔法を掛けて、カズマが戦っている間にアクアが回りを警戒しつつ攻撃すれば良いんだけど……無理だね、うん。あの学習能力じゃ無理。
あと、しれっとボクをパーティーメンバーに数えたね?出来るならボクも入っても良いんだけど……正式にパーティー組んじゃうとボクの指名クエストに連れていかなきゃならないから……カズマはともかく、アクアは連れていきたくない………でもこのままじゃカズマが過労死しちゃう………あ、仮メンバーとしてなら良いかな?
「えっと、ボクは正式にパーティーには入れないんだ」
「「え?」
うっ、カズマ……そんな捨てられた子犬みたいな目しないで……ボク可愛いの好きだから……その目は心にくるよ……
「ぼ、ボクは別の街のギルドとかから指名クエストを受けることがあって、正式にパーティーを組んじゃうと、カズマとアクアも連れていかなきゃいけなくなるんだ。だから、仮メンバーとしてなら、大丈夫だと……思う」
お願いだからその目やめて……!!
「あ、カエルの唐揚げなかなか美味しいわね、歯応えがあってなかなか……」
「話聞いてた??」
人が説明してるのに唐揚げ食べて……!!はぁ……カズマだけ引き抜こうかな………
「お、おほん、仲間って言ったって、駆け出しで装備もない、俺たちとパーティー組んでくれるやつなんてそうそういないだろ」
「こにょあたふぃがいりゅんだかりゃ」
「飲み込んでから喋れや!」
「んっんっんっ……ぶはぁぁあ!!」
………アクアって、本当に女神なの……?どうみてもおっさんなんだけど………あ、確かにカエル美味しいね。でも、一個の半分で限界だよ……いつぶりだっけ?この前カズマ達に奢ったときは野菜スティックだったし………もしかしてこの世界で肉食べるの初めてじゃ?
うぇ……あとはカズマにあげよう……
「私は最上級職のアークプリーストよ!!どこのパーティーも喉から手が出るくらいほしいにきまってるわ!そんな私が募集を掛ければ一瞬よ!!わかったらカエルの唐揚げよこしなさい!」
そう言いながらアクアはカズマの皿から唐揚げを取っていった。カズマは深いため息を着いていた。
どんまい……
「はぁぁあぁ…………」
「………カズマ、ボクのあげる。あまり、沢山は食べれないから」
「はぁ……キィラだけが俺の癒しだよ……」
「ふぇ!?あ、ありがとう……?///」
か、カズマに撫でられただけでこんなに……あ、やめちゃった……
……………ボク、この2年で、本当に女の子になっちゃったんだなぁ……
……ボク、カズマが好きなのかな……
ーーーsideカズマーー
やっべぇ、勢いでキィラの頭撫でちまった!てか髪の毛サラサラ過ぎだろ!てか、ふぇってなんだよふぇって!!!可愛すぎだろ!無表情の癖に、何で俺が撫でただけでそんな顔あかくしてんだよ!可愛すぎかよ!!!
と、とりあえず撫でるのやめて………クソ!そんな名残惜しそうにすんなよ!!良いのか!?俺にそんな態度取って!良いのか!?勘違いしちまうぞ!?また撫でてやろうか!?あぁん!?いや、駄目だ!アクアの前でそんなことしたらロリコンだのロリニートだの言われる!クソ!アクアなんて選ばないで、チート選んだらキィラとパーティー組んで一緒にいられたじゃねぇか!!!
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カズマはこの時ほどアクアを憎んだことはあるとか無いとか
はい!!これが作者のやりたかったことです!!!
いやっフゥーーーー!!