巨人の墓標   作:敗残兵

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第2話

おいっおいっ、大丈夫か!」

 

うるさい、俺は死んだ、ほっといてくれ。

 

 

「脈はあるが起きないぞ!! どうなってんだ。」

 

 

キンキンする、やめてくれ。

死んだはずだ。

俺はあの時にコクピットを貫かれて.....。

 

 

「生きてんだよ!!、お前は。トドメは刺されてねぇよ。」

 

 

噓だ。

俺以外は死んで、隊長の俺が生きてるなんて可笑しい。

神はなぜ、俺を殺さない。

 

 

「....してくれ。殺して...くれ。」

 

「何言ってんだ。馬鹿!!」

 

 

パァンと渇いたを音が走る。

 

 

「残った命を大事にしろ!! 命令だ。」

 

 

何故だ、涙が零れる。

泣いたことなんて無いのに、俺が殺した。

 

仲間を.....。

 

 

「あ”ぁぁぁ! うあ”ぁぁぁぁぁあ!」

 

 

俺は叫ぶように泣いた。

 

もう誰も死なせない、死ぬのは。

 

「俺だけで....いい......。」

 

 

 


 

 

『敵戦力、40%減少!!』

 

『一気に方をつけるぞ!!』

 

仲間が敵を片付ける。

ジワジワと敵が後退する。

 

そのうちの一機が急速に後ろに下がる。

 

『追撃する。ハブ002も来い!』

 

『了解。』

 

待て、何故このタイミングで後退だ。

普通ならば下がったところでジリ貧になる。

 

もしや....。

 

「おい!。下がれ、ブラックマンバ001、ハブ002!!」

 

『何故だ。下がる必要など無いだろう、これ以上の戦力があるわけもない!!』

 

そう言い、進むのもやめない。

違うんだ、違うんだよ...。

何故わからない、敵は一人でも多く道連れにする気だ。

 

なら取る手段は一つ。

 

「自爆する気だ!!、下がれ。」

 

『何だと、そんな訳......。

 

その一瞬、激しい光と共に爆音。

 

「ハブ003、シールド構えろ!!」

 

『了解!!』

 

 


 

 

ハブ003は生きていたが機体はスクラップ同然の状態。

俺の機体は損傷は少ないが無傷ではない。

 

ブラックマンバ001とハブ002は殉職した。

 

俺の、俺の指示がダメなせいでまた、仲間が....死んだ。

 

 


 

 

「おいおい、ドブネズミ共が帰って来たぜ!!」

 

「また、減ってんなぁ。哀れだなぁ。」

 

そう言い、エゥーゴの奴らは帰還した俺たちを嘲笑する。

 

「後方でぬくぬくしてる奴らに馬鹿にされたかぁねぇな、俺は。ね、隊長。」

 

リンリがそう愚痴を言う。

 

「あぁ、そうだな。」

 

「ホント、嫌になりますよ。こんなクズ共を守るために働くなんて、隊長が作った飯よりクソですよ。」

 

「...そうだな。」

 

「あー、認めた。俺、あれ食った後に連立方程式解けなくなったんですよ。」

 

クウェンスが言ったことにリンリが反応した。

面倒くさい。

 

「それはお前の問題だろ、リンリ。」

 

「そ、それは違いますよ。」

 

「俺が作った飯と方程式の話は関係ない。リンリ、クウェンス。」

 

いつもならそんなしょうもない話をして時間が過ぎていく。

 

艦長がこちらに向かってきた。

 

「今日の戦闘で2人亡くなったのは残念です。」

 

普通なら艦長は俺たちに話をしない。

作戦内容すらメールだった。

それほど嫌われている。

 

「別にいつものことです。気にする必要はありません。」

 

「ですが、人が死んだのですよ! 悲しむべきではありませんか!!」

 

「あなたにとってはこれが非日常であるかもしれませんが、俺達には日常です。」

 

「そんな...」

 

沸々とリンリの中で何かがこみ上げる。

すると、リンリが()()をぶつけた。

 

「ウザいんだよ!! そう言って、偽善ぶる奴が!!!、あんたらは後方で見てるだけで後でどうとでも言える、だが俺たちはあの銃弾が飛び回る中で生きてんだよ。ふざけんなよ...。」

 

「落ち着け、リンリ。今ここで私怨をぶちまけたって何も変わらない。」

 

「ですが、隊長!!」

 

「命令だ、落ち着け。」

 

そう言うとリンリは口をつぐんだ。

 

「とにかくだ。我々はあんたの指示を受ければ動く。あなたが『死ね』と言えば死ぬ、それだけだ。」

 

「そんな、」

 

そう残しゆっくりと歩いて去っていった。

 

「どうやら嬢ちゃんは今日から艦長になったようだぜ。ま、俺達には関係ないさ。」

 

クウェンスがそう独り言のようにつぶやく。

 

「部隊各員は自分の部屋に戻れ、命令だ。」

 

「了解だぜ隊長。」

 

「...了解。」

 

そう言い、自分も部屋に戻る。

部屋に入るとハロが飛び出てくる。

 

「レボロス、ゲンキカ?」

 

「あぁ、元気だ。」

 

「ソレナラ、ヨシ。」

 

「何だよ、それ。」

 

苦笑交じりの笑みを零し、椅子に座る。

パソコンを起動させレポートを書き始める。

 

〈UC.0088 6月12日〉

 

ティターンズ残党とスマトラ島にて交戦、敵はジオンとの混合軍であり旧採掘場内での戦闘。

敵はすべて撃破するも突入し、突出したブラックマンバ001とハブ002は敵の自爆に巻き込まれ死亡。

これによりアイリッシュ級巡洋艦グランディスの戦力は20パーセント減少。

 

 レボロス・ハンス

 

 


 

UC.0087 8月2日 オーガスタ研究所

 

「待ってください! 彼に()()を投入するとはどういうことですか!!」

 

「上の決定だ、ピーピー騒ぐな。」

 

「ですが、あれは未完成ですよ!! 本当にするのですか。」

 

「命令だ。受け入れろ。」

 

「そんな...。」

 

そう言い、()の部屋に向かって行く。

ドアを開ける。

 

「レボロス君、調子はどうかね。手術をするから来てくれ。」

 

実験最高管理委員長は()にそう言った。

 

「了解しました。今向かいます。」

 

彼の部屋のドアが開き、ゆっくりと出てくる。

そして、死んだ目をこちらに向ける。

 

あぁ、ダメだよ。出てきちゃ....、

 

「手術とはどういうものですか。」

 

「それはだな、ちょっとした健康診断だから安心してくれ。なに、レントゲンを撮るだけだよ。」

 

「分かりました。何号室に向かえばいいのですか?」

 

「3号室に来てくれ。じゃあ、我々は準備をしているよ。」

 

委員長は彼の事をモルモットとしか見ていない。

彼は従順でいうことを聞くモルモットだ。

 

「委員長、考え直してください。彼はここ2週間の間で実験を5回設受けてるのですよ。次に命の保証はありありません!!」

 

「だからだ、死ぬまで実験する。その代わりに彼の仲間は助かる。彼自身で決めたことだ、我々の意思ではない。」

 

とうとう手術が始まった。

 

 




リンリ君、情緒不安定....。
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