【転生】転生した先が激ヤバな件【おまけ込み】 作:アーヴァレスト
「うむ、これはマズいな・・・」
(旗色が悪いな、やはりヴラディレーナにはまだ早かったか)
「だが、予測済みだ」
ヴラディレーナの研修が終わる日が近くなってきたある日、ハンドラーとして管制をさせていた彼女はミスを連発していた
今は誰も気づいていないが、いずれ誰かが気づくものだ
「この行動、間違いなく羊飼いが裏にいるな」
(あぁ、だがこのままでは包囲されるぞ?)
「さて、ヴラディレーナ・・・どう動く・・・?」
俺は期待を込めてつぶやく、今は通信をカットしており相手には聞こえない
「まだまだ、視界が狭いな・・・」
「中将、これ・・・作戦っぽくないですか?」
「お、気づいたかね小隊長ちゃん?その通りだろうよ。少し前のこちらの作戦で奴らの巣を爆沈したのが原因だな」
相手が作戦行動をしている事に気づいた小隊長ちゃんが俺に接触回線で話しかける
それに同意して俺は単独で行った作戦を話した
少し前にレギオンの前線基地っぽい所を強襲、爆沈していたのだ
「爆沈って・・・まぁ今はそれは良いですけど・・・」
「因縁つけてどうするんですか、相手は激怒ものですよ?」
「やれやれ、引いてくれればいいものを」
俺はそう言ってパッシブレーダーをオンにする
そこに映るのは大量の敵の反応だ
「機先を制して包囲殲滅は常套手段、これまでのレギオンのドクトリンそのままだな」
「だけどそれを破ってきたのが私達の実績だから後背を突くために予備戦力を用意している可能性が高いですね」
「戦場でも話し合ってから行動に移る事が多いしな。さて、その平均時間まで・・・どれくらいかなハンドラーワン?」
「は、はい・・・!?え、えぇっと・・・」
「すぐに出してください!!あなたは戦隊の管制をしているのでしょう?俯瞰的に見た作戦の立案です、
「はい!!」
途中で話を振られたヴラディレーナは困惑しながらも頑張っている
が、ココで意外な発言をしたのが戦隊の切り込み隊長をしているアルシュだった
「よく分からないけどさ、アッチが動く前にこっちから叩き潰した方が良いんじゃない?」
「電撃戦ですか・・・セオリーですが、今はそういう状況では・・・」
「いや、アルシュ君は時折急に賢くなるな。その案を採用だ!!」
小隊長ちゃんも考えたようだが敵の状況からそれは候補から外したらしい
しかし俺はその案を採用と告げる
「敵反応増大しました!!次々に中隊規模で増大しています!!これは・・・こっちを誘っている?下準備・・・?それとも両方!?今急いで解析を・・・」
「言い訳不要、結果を持ってきなさい!!」
キレ気味の小隊長ちゃんがそう言ってせかしてからいったん通信を切る
「中将、少々甘やかしすぎでは?」
「そいつをこれから解決してやろう、俺にいい考えが浮かんだからな」
「中将・・・まさかと思いますが・・・」
小隊長ちゃんの懸念の声を遮るようにヴラディレーナから通信がつながる
「出ました!!敵の現状戦力はおよそ2500!!予備も計算します!!」
「もういいぞ、ハンドラーワン。今から最高に刺激的な遊びをしようじゃないか!!」
「あれ、デジャブ?」
戦隊の人がそんな事を言っていたが気のせいだろう
「戦隊各員に通達、これよりレギオンに対する作戦行動を開始する!!目標は敵であるレギオンの撃滅だ!!半分は俺、半分は君達だ!!以上、通達終了。エンジンスタート!!」
「あぁぁぁぁぁぁ!!最悪だ、赤字だあぁぁぁ!!」
小隊長ちゃんが絶叫する
それもそのはずだ、自分達の戦隊に混ざっている雲の上の存在が本気で戦うと宣言したうえで機体のリミッターを解除しているのだ
その整備費用が莫大なものになる事を知っている彼女からすれば俺の本気=整備費で赤字確定の最悪コースである
「ハンドラーワン、俺は戦闘に集中する。敵の行動から出現地点を把握しその機先を制してやれ。後の先だ、分かるな?それと戦隊各員は
「わ、分かりました!!ですが私が間違えたら・・・」
ヴラディレーナのしり込みした声を聴いた小隊長ちゃんが声を出す
その声は暗に俺の判断を心配してのものだ
「中将含めて全員バッドエンドですね。失礼ですが中将、彼女に任せられるとは思いません」
「小隊長、提言を確認した。答えは却下だ」
「分かりました、中将」
それに俺は却下と告げると渋々といった様子すらなく小隊長ちゃんは返答した
「中将・・・でも私は!!」
「いちいち煩いぞハンドラーワン!!俺は俺の権限でお前に全てを任せると言ったのだ、可能な限りただ命令された事を行え!!」
「私に・・・出来るかどうか・・・」
「ヴラディレーナ・ミリーゼ大尉!!」
「つっ・・・!!」
強く言い放ち、俺は語気を荒げながら告げる
「お前は俺が任せると言った事が出来ないと抜かすか?ならばやらずとも結構だ!!ウジウジグダグダしているガキにやらせるつもりはない!!」
「つっ・・・!!」
「だがそれは、お前の能力で十分に可能であると考えたこの俺への侮辱に他ならない!!ならばお前はこの部隊に不要だ!!」
その言葉にヴラディレーナは沈黙する
「穀潰しを養ってやる酔狂な趣味など俺にはない!!お前が軍に入ったのは何故かいま一度思い出せ!!目標としたものの実現のためにどれほどの資源を無駄にしてきた!?それ等が全て何の成果にも繋がりませんでしたと、恥も知らずに公言するつもりか!!」
「それ・・・は・・・」
恐らく俯きながらも答えた彼女の背中を押すように、優しく返す事にする
「任務を果たせ、大尉。そして失敗したとしてもお前は笑え。全ての責任は、命令を下したこの俺にある。それすらも俺から奪う気か、うん?」
「・・・」
「返事をしろ、ハンドラーワン!!」
「わかり、ました・・・笑います。ですが責任は私にもあります!!」
今度の声は前を向いた声だ、やはりこの程度では折れないか
見込んだ甲斐があったな、間違いなくこの子は今以上の成長をするだろう
「当然だ。自身の行為に責任を感じない奴などゴミムシにすら劣る、そんな教育をしているつもりなどない!!」
「はい・・・!!ですから私は、中将の責任で拝領させられた任務を、私の責任の下に果たします!!間違いがあっては困りますので素直に従ってください、中将!!」
「ははははは!!良い、許可しよう!!」
そしてそこからヴラディレーナ指揮のもと、作戦が展開される
最終的に普通の戦隊なら全滅する可能性が高いそれを、ヴラディレーナは一人の犠牲も出さずに成功に収めた
その代わり頭を使いすぎた影響で丸一日寝込むことになったが、成長に繋がるなら良いだろう
レーナちゃん覚醒させるには早すぎないか主人公!?