【転生】転生した先が激ヤバな件【おまけ込み】 作:アーヴァレスト
「・・・よし、これならばなんとか持つか」
(それよりもお前は早く休め、一瞬落ちていたぞ)
「レギオンが引いたら休んでやる・・・超過勤務にはこりごりだ」
そう言いつつも2日目はとうに過ぎて、あと5時間戦えば予定の72時間が来る
そうなったら後はレーナの仕事、俺はゆっくり休ませてもらおう
「ルセット・・・各方面軍の状況は?」
「西部戦線は健在です、東部はギリギリ持ちこたえてます、南部は・・・今入った情報ですと、ほぼ壊滅していると」
「南部で生き残っている部隊は北部方面軍の指揮下に入れろ・・・プロセッサーの子達は回線を集めてヴラディレーナに渡せ・・・彼女なら上手く采配するはずだ」
「了解です」
「南部に回した機体は?」
「トランキライザーですね、前線で継戦しています」
「そうか・・・パイロットには酷な事をさせてしまった・・・無事に生き延びたら、精神的なケアをしっかりやってくれ」
そう言って通信を切り、俺は告げる
「みんな必死に頑張っている・・・俺が引くにはまだ早い・・・そうだよな、サヘラントロプス!!」
俺の叫びにサヘラントロプスは答えるかのように生物的な音を出す
まだ時間は来ていない、俺も折れてないしサヘラントロプスは健在だ
そして各方面に出した機体も同じく健在、パイロットには酷な事をしてしまったがその分しっかりとケアをするよう指示も出した
まだ戦える、少なくとも時間までは・・・
「と言ってもこれはキツイっていやマジで」
眼前には津波の如く押し寄せるレギオンの群れ、減らしはしたがそれでもこの数だ、物量にはもう驚く言葉も出ない
「少しは相手に優しくしてくれませんかねぇ・・・こちとら限界超えてんだぞ」
体力的な限界ならもう既に超えている、神父との戦闘が長引いたのが効いている
それでも一軍の将として逃げるという選択はない、前線で戦う部下達に自らも戦い背中を見せて鼓舞することが俺の仕事だ
それ以外に俺が彼らを勇気づける事が出来るのもあまりないのだが・・・
「擦り切れるまで戦ってやるよ、お前らが擦り切れるのが先だろうがな!!」
だからせいぜい虚勢を張って、部下達を鼓舞しよう
「北部方面、全軍に告げる。あと少しだ・・・もう少しで強力な助っ人たちが来る、それまで何とか戦線を維持し続けろ!!そして生き残れ!!最重要命令を遂行し、最高の祝勝会をあげるためにな!!」
俺の鼓舞に部下達は力強く答えた、それを誇らしく思うと同時に俺は呟いた
「そう・・・必ず、な」
48時間を超えた時点で、北部方面軍には少なくない死者が出始めた
今の時点で2,000名、それも情報にあげられている限りでだ
総数では最低でも5倍はあると思っている
それだけの死を重ねてしまった、これ以上は俺の方が耐えられない・・・
だから、これ以上の死者を増やさないために・・・
「ルセット」
「は・・・」
「85区に極秘裏に建造した
「未完成で、一門しか使用出来ませんがよろしいですね?」
「構わない、その一門だけでも絶大な威力だ」
この時の為ではなく、来る未来に備えて建造していたとある切り札を使おう
本来ならまだ使うべきではなく、使用出来るのも一門だけの切り札を・・・
その切り札の名は、120㎝対地対空両用磁気火薬複合加速方式半自動固定砲。別名ストーンヘンジ
エースコンバットシリーズで出てきた超兵器を再現したものだ
「それでも足りない場合は、戦術核の使用を許可する」
「使いません、絶対に」
「ははは・・・お前ならそう言うと思ったよ」
ルセットが拒否するという稀によくある場面に笑い、俺は彼女も労う
「お前も、もう少し頑張ってくれ」
「貴方は少し休んでください」
「コイツらを片付けたらな」
そう言って通信を切る
さぁ、あと2時間頑張って・・・
「間に合いました!!」
デカい声に思わずキレた
「レイド越しに絶叫すんな阿呆が!!鼓膜破れるかと思っただろうが!!」
「す、すいません!!ですが時間内に間に合いました、中将!!」
そこで俺は疑問に思う
まだ、2時間半残っているはずだと
(ズレだ)
「なんだと・・・?」
(お前は基地に帰ってからカウントを開始した、ヴラディレーナは言われてすぐにカウントを開始した。そのズレは二時間だ)
「は・・・はははははははははははは!!」
俺とした事がそこに失念していたとは・・・少しばかり恥ずかしい
「ヴラディレーナ」
「は、はい!!」
「よく、間に合わせた・・・お前は俺の最高の教え子だ」
「貴方は最低の教師です、中将」
ほう、言うようになったじゃないか・・・と感心して俺は続ける
「お前後で覚えてろ、その言葉を言ったこと後悔させてやるからなぁ!!」
「今にも倒れそうな声で言われても響いてきませんね、どうぞそのまま倒れて病院に行ってください」
「この・・・!!」
「通信切れました」
「ルセット・・・」
「ドレスの用意はお任せを」
俺の言いたい事を理解したルセットはそう言って通信をカットした、集中しろという意味だろう
「ではあと30分に繰り上げて・・・覚悟しろ」
それから俺は最後の力を振り絞り、ヴラディレーナの率いるプロセッサーの反抗開始まで持ちこたえて撤退した
「最新の状況は?」
「反抗開始と共にストーンヘンジで敵を直接叩きました。効果は覿面、現在各方面で押し戻してます」
「よし、お前は少し休め、ルセット」
「私が休むとしたら、貴方もセットです中将」
そう言ってそこからは二人でCICから指揮を行い・・・いつしかレギオンは撤退を始めていた
もちろん掃討戦に移行して狩れるだけ狩り、やれるだけはやった
その途中でルセットが限界を超えたため倒れて医務室に運ばれたハプニングがあったが・・・
「中将・・・全作戦、完遂いたしました」
「そう・・・か」
「中将・・・?」
「少佐、一時的にだが指揮は出来るか?チーム組んでやってくれれば問題ないとは思うが」
「中将やルセット大佐ほどの腕はありませんが・・・」
「悪い・・・しばらく頼むわ」
信頼する部下のもう一人、ルセットの次に付き合いの長い少佐に任せる
その為の指示を失いかける意識の中で何とかこなし、俺は目を閉じた
次話からまた掲示板に戻りますッ!!