底辺キング   作:シェーク両面粒高

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第59話 景色とは

 サイレンススズカと再び会ったのは12月中旬、彼女の病院での個室だった。ベッドで体を起こしている彼女の左脚にはあの日と同じ形のギブスが巻かれていた。

 

「よう。あの時ぶり以来だな。天崎から話は聞いてるな?」

「……はい。坂川さんのチームへの移籍を……と」

 

 天崎からサイレンススズカへの移籍話については概ねうまくいったと連絡があった。

 しかし移籍についてまだ最終的な決断には至っていない状況らしい。仲の良い仲間がいて結果も残したシリウスから離れるのは簡単な決断ではないだろう。

 そういう背景もあって、一度彼女と話をすることになったのだった。天崎も一緒に病院には来たが、別の場所で待機してもらっている。

 

「あの……」

「どうした?」

「坂川さんなら、この脚を……」

 

 彼女は左脚のギブスをそっと撫でた。

 

 

「……治せますか? 私は、また走れるようになりますか?」

 

 

 単刀直入。真正面から俺へとその言葉は放たれた。

 

 ここで彼女に移籍を断られたらそれで終わりだ。おそらく天崎は強制的にでも引退させるだろう。それだけは避けなければいけない。

 しかし天崎に宣言した通り、絶対に治るなんて無責任なことは口が裂けても言えない。それはサイレンススズカに対しての裏切りだ。

 

 ベッド横にある椅子に座り、縋るような彼女の視線を受け止めた。

 

「正直に言うぞ。脚が治って走れるかどうかは分からん」

「っ!? そ、そんな……」

 

 不安そうな彼女の顔に更に陰が落ちた。

 

 こんな顔をウマ娘にさせたくないし見たくもない。

 だがここで彼女に腹を割って向き合わなければならない。逃げたら移籍した後にすれ違いが起こるだけだ。

 

「少し話を聞いてくれ。もちろんお前の脚が治るように様々な治療やケアの提案はする。復帰に向けても最大限サポートに努める。でも治って元通りに走られるかどうかは分からない……。俺は神でもなけりゃ魔法使いでもないんだ」

「……なら…………」

「……なら、なんだ」

「なぜ、私をあなたのチームに──」

 

 

 ──移籍させようと思ったのですか? と続いた。

 

 

 研究の発表はまだだが、天崎からは俺が怪我や故障に詳しいと聞いているだろう。脚が治って走れると、その希望を託そうした相手にこんなことを言われたのだ。当然の反応だろう。

 移籍させるのは彼女のためを思ってと言えば聞こえはいいが、当人にとって良いことかどうかは分からない。

 

 地獄を見るだけかもしれない

 俺を恨むかもしれない。

 シリウスに残った方が良かったと、そう思われるかもしれない。

 

 どこまで行っても、これは俺の自分勝手な行為なんだろう。

 

 だがあの日に会った時に彼女は走りたいと、景色を見たいと言っていた。その気持ちが僅かでも残っているのなら、走ることやレースへの復帰に向き合うべきだと思ったのだ。

 ここで天崎に辞めさせられたら、その機会は永遠に失われてしまう。

 

 彼女も今は自身にとっての“底”にいるのだと思う。

 

 

 ──それでも、私は走りたいんです…………また“景色”を見たいんです。おかしい、でしょうか……──

 

 

 病院の中庭で虚空を見つめるあの表情を今でも鮮明に覚えている。

 

 そこで足掻くことは意味があるのだと、俺はそう思いたい……

 

 

 

 ……いや、意味はあるんだ。

 

 

 

「ただ、病院で会ったお前の顔が忘れられなかった」

「私の……顔?」

「お前は俺に走りたいと……“景色”を見たいと言っていたな。覚えているか?」

「……はい」

「あれが耳に残ってた。俺にできることがあるなら手を貸してやりたいと思った。理由ならそれが全てだ」

「……」

 

 黙るサイレンススズカ。俺の言葉が届いたかどうかは分からない。

 

「それとな」

「……何でしょう?」

「その“景色”ってのは何か、教えてくれるか?」

「……“景色”は──」

 

 彼女はたどたどしくではあるが、“景色”について説明してくれた。“景色”を追い求めてこれまでレースをしてきたと。

 それはレースなどで走っていると見えてくる……至るものらしい。あらゆるものが綺麗で、何にも邪魔されず、気持ちの良い瞬間に出会える。具体的には、彼女自身だけの蹄鉄の音、先頭で受ける風、ターフの先に広がる水平線など、そのどれもが心地よく、何よりも楽しいのだと。

 その“景色”をたくさん見るために、彼女が走ることで周りの人やウマ娘にも“景色”を見せるために、彼女は走りたかったのだと言った。

 そして最後に、走ることは何よりも楽しいと。まだまだもっと見たことのない“景色”を見てみたかった、見られるはずだったと。

 

 

 自身の中にある抽象的なものを、彼女は懸命に言語化して伝えてくれた。

 

「それがお前の言う“景色”か」

「……うまく説明できていないのは分かっています……」

「いいや、ちゃんと伝わったよ」

 

 全てを掴み切れたとは言わないが、“景色”とは満たされた瞬間のことなんだろうと、そんなことを思った。彼女を外部から見ていた俺としては、『逃げて差す』と言われたあの夢のような走りも……もしかしたら“景色”のひとつなのかもしれない。

 

 

「確かにお前の走りは凄かった。走ってるお前も“景色”を見て気持ちよかったのかもしれないが、見ている俺も────」

 

 

 

 

 ──そこでふと思う。サイレンススズカは他人に“景色”見せたいと言った。つまり彼女を見る立場でも“景色”を見られる可能性がある。

 

 ならば“景色”とは、走ることだけに縛られたものなのだろうか。

 

 

 

 

 

「……今は“景色”は見えそうにないか?」

「……はい。今はもう……見えません。すぐ目の前には大きな暗闇が広がるだけで……」

 

 虚空を眺める視線の先には、ただ暗闇があるばかりと想像するといたたまれない気持ちになる。

 “景色”のために天皇賞秋で彼女が支払った代償はあまりにも大きいものになってしまった。

 

 サイレンススズカについて少し整理すると、走ることもそうだが、より“景色”に執着しているように思えた。

 “景色”を見ることが存在意義であるような彼女にとって、現状は絶望的な状況だろう。

 

 

 そんな彼女に俺は何をしてやれるだろうか……なんて、バカみたいに間抜けなことを一瞬でも考えてしまった。

 

 

 何かしてやるために、この移籍話を持ち掛けたんじゃないのか!? 

 腑抜けたこと抜かしてんじゃねえぞ! 

 

 

 自分自身にそう叱咤してから口を開いた。

 

 

「お前は“景色”を見たいんだな。またあの“景色”を……これからも見たことのない“景色”を見たい。そうだな?」

「え、ええ……はい……?」

「さっきも言ったようにお前の脚が治るとか、また走れるようになるとかは俺は約束できない。分からない。でもな──」

 

 

 俺は自分の意思で彼女の人生を捻じ曲げて背負おうとしてる。

 夢を語ること。約束をすること。どちらも誰にだってできることだ。若い頃の俺だって何のためらいもなくできていた。

 しかし今は違う。それは真に重いものだと、今の俺なら理解できている。

 

 

 だから言い切るんだ。覚悟を決めろ。

 

 

 これだけは約束してやらないといけないんだ。

 

 

 キングヘイローにGⅠを勝たせてやると言った、あの日のように。

 

 

「──“景色”を……絶対に見せるって約束する」

 

 

「え──」

 

 

 サイレンススズカの目が少しだけ見開かれた。

 

「元の“景色”を見られるかどうかは……すまないが、俺には分からない。でも、“景色”だけは必ず見せてやる」

「……坂川さんが見せてくれる“景色”…………」

「走ることもそうだが……走りに向き合うことで、新しく見えてくるものは必ずある。それは“景色”にも繋がっているって、俺は思うんだ」

「走ることだけじゃなくて、走りと向き合うことでも……」

「ああ。お前は走りで俺たちに“景色”を見せることができるんだ。だから“景色”ってのは決まった形のものじゃない、色んな形があるんだと思う」

 

 彼女は視線を落として考え込んでいた。

 

「お前にとっての新しい“景色”……それを一緒に探しに行こう。お前が行くならどこまででも付き合ってやる」

「……」

 

 言葉は尽くした。

 

 俺は彼女の返答を待った。

 言えることは言った。嘘偽りのない俺の思いを伝えた。これで駄目なら──

 

「私は“景色”を見られるんでしょうか?」

「……ああ。お前は“景色”をまた見れるよう、俺も精一杯やる。それに……」

「……?」

「俺にも、お前の“景色”を見せてほしい。いや、俺もお前と一緒に“景色”を見たいんだ」

「……!」

 

 彼女の陰った表情が晴れていく。

 

「……あの」

「なんだ?」

「私も、また“景色”も見たいです。坂川さん……ううん、()()()()()()()にも私の“景色”を見せてあげられるように、頑張ります」

 

 彼女は俺を目を見て『トレーナーさん』と言ってくれた。そういうこと、なのだろうと思う。

 

「改めまして。サイレンススズカです。これからよろしくお願いします」

「坂川健幸だ。これから頼むぞ。なら早速」

 

 俺はメモ帳を取り出してペンを走らせた。

 そして書き終えたメモをちぎって何枚か彼女へ渡した。

 

「? これは……?」

「病室でもできる筋トレだ。リハビリの内容を天崎から聞いた。患部まわりのリハビリは十分行っているが、右脚と体幹のトレーニングは不十分だ。足りない。リハビリできる時間が決まってるから仕方ねえが…………そのメモにさっき言った筋トレメニューを書いてる。毎日欠かさずそれをやれ。また走れるようになるためだ。いいな?」

「えっ? あ、はい……分かりましたっ」

「連絡先教えとくから、物足りなかったり逆にキツかったらすぐに言え。あとくれぐれも左脚を鍛えようとは思うなよ。左脚については担当の医者と理学療法士に任せとけ」

 

 メモに携帯の連絡先を書いて渡した。

 

「よし。俺はこれで今日は帰る。また明日にでも顔を出す。お前の両親とも話さないといけないから、また打ち合わせをしよう」

「……はい。また、よろしくお願いします」

「ああ。それと後から天崎が来る。あいつに……ちゃんと礼を言っとけよ」

「はいっ。あの人がいなければ、今の私はありませんから。感謝の気持ちを伝えます」

「……そうか。じゃあな」

 

 そうして俺は軽く手を振って病室を去った。

 

 

 落ち合う場所となっていた病院内の喫茶店にて天崎と会った。平日の午前中、しかも中途半端な時間帯なだけあって客は全くいなかった。

 

「終わったぞ。移籍してくれるようだ」

「うん。知ってるよ。()()()()

「は……!? お前……!」

 

 彼女はわざとらしく髪をかき上げて左耳を見せてきた。そこにはワイヤレスイヤホンがついていた。

 

「盗聴してやがったのか……!」

「当たり前じゃん。移籍のために私の本性がとか引き合いに出されたら困るし。保険だよ」

「チッ……」

 

 元からそんなことは言う気が無かったが、だからと言って盗聴されていい気分のはずがない。

 どこかに盗聴器が仕掛けてあったのだろうが、全く気がつかなかった。もっとも、気づかれるような場所に彼女が設置するはずもないが。

 

「坂川くんはああいう風に言うんだね」

「何をだ?」

「私はあの娘に“景色”を見たいなんて言ったことなかったからね。前も言ったけど、“景色”とか意味不明だったからさ」

「……俺だって全てを理解したわけじゃない。でもあいつの気持ちみたいなものは伝わったからな」

「ふ~ん。ま、もう私には関係ないからいいけど」

 

 天崎は最後にカップに一口つけ、イヤホンを外してカバンにしまって立ち上がった。

 

「じゃ、私もスズカちゃんのとこ行ってくるよ」

「……ああ」

「明日からよろしくね」

 

 いつもと変わらない様子の彼女の背中を見送って、ため息をひとつついてから気づいた。

 伝票がテーブルに置いたままだった。

 

「チッ……あいつ……」

 

 天崎の分だけ払うのも癪なので、俺も自分の分のコーヒーを注文した。

 

 

 いつもは入れないミルクと砂糖を入れて飲んだコーヒーの味は、思ったよりも甘かった。

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 

 有馬記念の数日前に催された学園の研究発表会にて、俺はウマ娘の怪我や故障についての口演発表を行った。同時に発表の元になったReviewも発表会の資料の付録として配布した。あくまで雑誌に投稿させる予定のものではなく、配布資料としての形をとったが、内容的にはアクセプトできるレベルまで論文として仕上げたつもりだ。……実は、清島に一度メールで送って見てもらい、いくつか口出ししてもらって修正していた。

 質疑応答も問題なく答えることができて、反応を見るに概ね好評だったように思えた。印象付けとしては十分だったようで、天崎には再び『ドン引き』とお褒めの言葉を頂いた。最後の数日は完徹した甲斐があった。

 

 

 それからしばらくして、有馬記念が終わった次の日のトレーニング前に、サイレンススズカを学園に連れてきてチームの面々と顔合わせさせた。

 事前に聞かされていたとはいえ、キングヘイローとペティの2人は面食らった顔をしていた。逆にダイアナヘイローが感激したように話しかけていた。それを見て若干の緊張は解けたのか、ダイアナヘイローが離れた後に2人ともサイレンススズカと言葉を交わしていた。

 彼女が移籍してきた経緯をキングやペティには話していなかった。同じチームで過ごすのだから追々分かって来るだろうし、仲が深まってきたらサイレンススズカ本人から話してくれるだろうと思ったので余計なことは言わなかった。

 事の顛末を全て伝えている(天崎とのことを除いて)カレンモエはいつもの態度を崩さなかった。サイレンススズカと一言二言最低限の自己紹介をしているの見るに、同学年であったが面識はなかったらしい。

 

 その日はトレーニングが終わるまで学園にいてもらい、キングヘイローの有馬の振り返りを一緒に行った。

 

 

 

 ホープフルステークスの翌日、正式にシリウスから俺のチームへサイレンススズカが移籍するとリリースされた。

 流石に大ニュースだったようで、発表当日からSNSなどのネット媒体は勿論、テレビのニュースでも俺が取り上げられていた。表向きにピックアップされていたのは天崎と同期であることや、俺が怪我や故障について学園で発表したことだった。

 大手メディアは概ね応援すると好意的な報道してくれる一方、ゴシップに近いネットニュースやSNSではまあ好きなことや否定的なことを書かれているようだった。

 全部に目を通したわけではないが、『シリウスのトレーナーは怪我したから捨てたんでしょ』なんて声も多くあり、それに『ライスシャワーやナリタブライアン、メジロマックイーンは重い故障してもシリウスで面倒見てるだから別の理由だろ。シリウスのトレーナーがそんなことするわけない』と少数ながら反論されていたり。

 曰く『シリウスの天崎と坂川はデキてんじゃね? 同期なんだろ』、『シリウスのトレーナーさんは優しいから坂川に脅されたんじゃない?』、『絶対シリウスにいた方がいい』、『治せるわけないじゃん。坂川はサイレンススズカを移籍させて売名したいだけ』など。

 

 中にはごく少数アルファーグやキタサンブラックのことについて述べているものあったが、そういう経歴だったという以上のことは無く、胸を撫でおろした。

 

 キングヘイローのトレーナーとして名前を売っていたので、多少は知名度があったのも助けになったみたいだった。キングヘイロー担当以前だったら更にバッシングを食らってただろう。

 

 

 騒ぎは予想される範囲に収まった……というのが俺の見当違いだったと分かるのは、年を越してからのことだった。

 ホープフル後は報道機関も年末年始ということで活動を縮小していたようで、正月休みが明けてから俺へのインタビューや取材のアポが殺到した。予想以上のことだったので流石に辟易した。改めてサイレンススズカというウマ娘の存在の大きさや影響力には驚かれた。

 全てに応じていてはキリがないので、月刊トゥインクルをはじめとした大手の出版社やテレビ局に限って取材を受けた。

 どのメディアも移籍の経緯と治る見込みはあるのかと訊いてきた。移籍については天崎、サイレンススズカと話し合った上で決めたと答えた。治る見込みについては、全力を尽くすと、当たり障りない返答に終始した。復帰に向けて取り組む予定のトレーニングや治療についても一部公開した。

 案の定メディアの反応は微妙なものが多かったが、月刊トゥインクルの女記者など好意的に受け止めてくれる者もいた。

 

 学園内に目を向けると、キタサンブラックとのことについて蒸し返されたり噂が流れたりしている雰囲気は無かった。天崎と清島にも訊いて確かめたが、少なくとも2人の周りではそういう声は聞こえてこないとのことだった。忘れられているのか、覚えているが口にされていないだけなのかは分からないが……

 ただサイレンススズカについてはトレーナー間でも色々好き勝手言われているようだ。天崎に怪我人を押しつけられて可哀想な奴だと同情的な声や、逆に目立ちたいだけと批判的な声など……まあ、気にせずやっていくしかない。

 

 サイレンススズカは入院しているだけあって、公にメディアが突入していくなんてことは無かったらしい。それでも見舞いに扮して接触してくる奴はいたようだったが、一切何も答えるな、トレーナーに口止めされていると言えばいいという俺の指示通りに動いてくれていたようで、大きな騒ぎにはならなかった。こんな状況を見ると、不幸中の幸いと言ったら不謹慎かもしれないが、入院してくれていて良かったのかもしれない。

 

 

 

 そんなサイレンススズカも2月には退院して、学園生活に戻ることができた。まだ移動は車椅子のことが多いが、寮内なら松葉杖で歩ける程度には回復していた。

 病院と連携して復帰に向けたトレーニングを行うと同時に、俺は空いた時間でサイレンススズカにレースの傾向や作戦、そしてスポーツ医学やトレーニング理論などの座学を行っていた。加えて土日の中央のレースを全て見た上で勝ちウマ娘の短評を書く……というのも課していた。

 現時点で想像できる範囲だが、走れるように戻ってもかつてのスピードを取り戻せない可能性が高い。もしそうだったら、故障前のように圧倒的なスピードに任せた逃げはできない。逃げをするにしても()()()()や、そもそも作戦を変える必要があるかもしれない。彼女は“景色”のこともあり、逃げに拘りを持っているのは知っている。しかし、それで勝てないとき…………その時の選択肢の幅を少しでも広げておくためだった。

 この座学や課題が生かされる日が来るかどうか……正直、確信はない。邪魔になるだけの可能性もある。だがそれでも俺はこの座学やレース分析が意味を成す時が来ると信じている。レースでも、()()()()でも。

 

 

 サイレンススズカとの歩みはまだ始まったばかりだ。

 彼女に対する俺のスタンスも、これまでのウマ娘と何も変わらない。

 

 彼女が再び“景色”を見られるように、俺も一緒に見られるように、全力で彼女に応えるだけだ。

 

 

 

 

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