東方迷郷譚   作:Awino

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3 妖怪の素性

 翌日、俺は早くに目が覚めてしまい、特にすることもなかったので身支度を済ませた後家事をやっておくことにした。掃除に洗濯と、大抵のことができる俺は、難なく家事を進める事ができた。

 

 一人ずつ起きてくるのを確認すると、簡単に朝食を作って食卓に並べ、皆で朝食をとった。

そして、俺には一つ予定があった。

 

「なあさとり」

 

「何?」

 

「ちょっとこれから散歩でもして幻想郷を見て回ろうと思う。遅くなると思うから夕飯はいらない」

 

この世界へ来て2日目。あいつに会う為にも、まずはこの世界を知っておこうと思った。これからここで生きるのにも、ここに関する知識は必要だ。

 

「わかった。ちょっと待ってて」

 

(?)

 

そういってさとりは二階へあがっていった。そして暫く経つと戻ってきて…

 

「はいこれ!」

 

「?」

 

さとりは巾着袋を投げてきた。

 

「それでなんか買いなさい」

 

「…ありがとう」

 

「じゃ、気をつけてね」

 

「ああ」

 

こうして俺のちょっとした旅が始まるのだった。しかし、早速この命が危険に晒されてしまうという事をこのときの俺はまだ知らない。

 

 

 まず俺は旧都を抜けて、昨日ぶりの大穴を飛び上がって地上に出た。シャバのようにも感じる地上の空気を吸いながら、俺は森の中を進んでいった。そして、物陰からこちらを見ている存在に俺は気付いた。

 

「さっきからこっちを見ているようですが何用ですか?」

 

そう言うと、木陰から一人の少女が姿を現した。

 

「見つかったのかー」

 

その少女はまたもや幼児体型…というか幼女だった。金髪で、赤いリボンをつけている。

 

「それで、いったい何の用ですか?」

 

「それなら一つ質問させて欲しいのかー」

 

いきなり質問?道でも聞きたいのだろうか…

 

「お前は食べていい人間なのかー?」

 

(?)

 

訳が分からなかった。食べる?俺を?こいつが?まさか?!

 

(!)

 

少女は俺の返答を待つことなくいきなり襲い掛かってきた。とんでもない瞬発力で。これで確信した。この少女は人間ではない。

 

 

人食いの妖怪だ…

 

 

俺はとっさの判断で躱した。身体能力に関しては自信があった。なので底まで問題はないわけだが…

 

「そう簡単には諦めねえよな…」

 

相手が捕食者である以上、目の前にいる獲物を簡単に諦めるとは思えない。ここは逃げながら相手の攻撃を裁いていく必要もありそうだ。それに、能力持ちの可能性もある。

 

(外出たその日に襲われんのかよ…)

 

俺は駆け出した。勿論人食いもついてくる。撹乱して撒くか、都合のいい場所に誘導して戦闘するか俺が選んでいると…

 

突如として俺の視界は奪われた…

 

「ッ?!」

 

光が差し込んでかなり明るかった森が一瞬にして暗闇に包まれた。おそらく能力の可能性が高い。だが俺には最大の武器といえる特技が存在する。そして飛び掛ってきていることも分かっている。

 

「ガハッ?!」

 

腹に思いっきり蹴りを入れた。そのまま何かに打ち付けられた音がする。

しかし、相手は妖怪。人間がたった一発蹴りを入れた程度で倒れるとは思えない。

 

俺はゆっくりと目を閉じ、周りの音、空気のブレ、微かな気配を感じ取る。

 

(ッ!)

 

飛び掛ってきた。そして俺は横に半回転。すると…

 

「ん、あが、あぐ、があ…」

 

………。

 

今何が起きているのかというと…妖怪の顎が木に引っかかっている。

 

「うう…やっと取れた…顎痛い…」

 

相手の位置と行動パターン…そしてその後の動きを予測して誘導した。

 

「えっと…結局何がしたいので?」

 

「だから言ったじゃん!私はあなたを食べたいの!なのに顎が痛くてそれどころじゃないの!」

 

らしい。見かけどおりの実力のようだ…

 

「あなた人食いの妖怪ですよね…口臭くないですか?…」

 

「臭くねえわ?!妖怪だからって獣扱いすんなし?!」

 

「でも森に巣作って暮らしてんでしょ?歯磨きなんて…」

 

「巣とか言うな?!こちとら木造住宅で毎日食後に綺麗にシャカシャカ忘れねえわ!!」

 

やばいwこいつもおもしろいww

 

「ちなみに30年ローンでみすちーの店で週7でバイトしてんだよこっちの苦労知りやがれ!!」

 

社蓄じゃねえかwww

 

「あれ?今日は?」

 

「昨日から週末まで絶賛夜勤中ですはい!!」

 

人生ルナティックモードwww

 

「はあ…まさか人間すら食えない日が来るとは…」

 

「なんかごめんなさい…」

 

「で?何処に行こうとしてたわけ?」

 

「実は最近幻想入りして、この世界を見て回ろうと…」

 

「特に目的地はない…と」

 

「はい」

 

そんなだから襲われたのかな?

 

「(ルーミア)」

 

「え?」

 

「私の名前。あなたは?」

 

「俺は黒葉 漣」

 

そういえば自己紹介まだだったなと食おうとしてきたやつに思う

 

「目的地ないなら博麗神社がいいよ。ここから近いし、外来人だって言うなら尚更」

 

「そうか。なら行ってみる。どっちに行けばいいんだ?」

 

「暇だし私が送る」

 

「ありがとう」

 

こうして俺はルーミアと名乗る人食い妖怪と博麗神社を目指すことになった。

 

 

 

 




主人公の情報まだだったんで入れときます。読み辛いと感じた方すみません。

名前
  黒葉 漣(くろば れん)

年齢
18歳(高校3年)

能力
  不明


大体こんなところです。これからも下手なりに頑張って書いていこうと思っておりますので宜しくお願いします。



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