つなげるイヤホン   作:無個性のソーイお茶書き

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ゆっくりのんびり進みます


鑑定もできます

ユウリが4つ目のジムバッチをゲットした。

適当にネットサーフィンしていたら速報で情報が流れてきたから正直かなりびっくりしている。

 

ネットの記事にも天才だとか、今大会のジムチャレンジャー中では最強なのではとか、凄い勢いで持て囃されてるみたいだ。

 

そんな世間が騒がしくなっていく中、俺はというと…。

 

「これは…『かせきのサカナ』だね。こっちは『かせきのリュウ』」

 

「へ〜、よく似たような模様から判別できますね」

 

「お仕事だから」

 

その話題の当人と会話していた。

現在時刻は午前10時。店自体は9時に開けてるから問題ないんだけど君さっき4つ目のジムチャレンジ終わったばっかりだよね?

 

なんでここにいるんだ。というか試合自体たった30分前に終わったばかりだしマジでなんでターフタウンにいるのか。

 

『ねぇねぇマサル。このメス馴れ馴れしくない?処す?処す?』

 

「アシレーヌ…本当に反省してるの?」

 

『じょ、冗談だよ〜えへへ』

 

かわいいなぁちくしょー。

思わず手が出て頭を撫でてしまう。

 

「はぇ〜本当にポケモンと話せちゃうんですね」

 

「そうみたいなんだよ。…厚かましいお願いだけどさ、できればこれ買い取らせてくれないかな。そこそこお金は出すよ」

 

「え〜どうしよっかなぁ〜!?」

 

『うたかたの…!』

 

「アシレーヌストップ」

 

『ハイッ!』

 

ユウリの軽口に過剰反応しないで?

向こうも本気じゃないんだからさ。

…さて、ここからが交渉タイムだ。

 

「まあいいですよ。いくら位です?」

 

「お、本当に?」

 

『ユウリ様本当にありがとうございます』

 

「ふふ、しかし値段次第では売らないかも———」

 

「20万円」

 

「…ふぇ?」

 

「20万円」

 

「売ります!」

 

「毎度あり!」

 

▼ねんがんの イヤホン を 手に入れた !

▼しばらくは せつやく しないと !

 

交渉終了。

変に小出しして値段を上げてくよりもいきなりドンと大金を渡された方が混乱しているうちに押し切りやすいよな?多分。と、そんなノリで20万円出したが効果は抜群だったようだ。

 

現にユウリは札束の入った封筒を震える手で受け取り「20万…20万…!?」とブツブツつぶやいている。

 

ちょっと出しすぎた気もするがまあ、深く考えないことにしよう。ひとまず目標は達成した。

 

あとは単に気になることを聞いてしまおう。

 

「ユウリ。そういえばジムチャレンジってヨロイの孤島で育てたポケモンを使ってるの?」

 

「20まん……えっ?あぁ、いや。あの子達は普通にダメですよ。ルール無用もいいところです」

 

『変なところで真面目ね…普段勝つことしか考えてないくせに』

 

ド失礼だぞアシレーヌ。

…それはともかく、なるほど使っていないのか。

普段の仕事があるからあまりチェックしていなかったけど…ちゃんと公平に戦っているのな。関心関心。

 

一時期道場の先輩と思しき人に影響受けてた頃とは大違いだ。心境の変化があったのは…うん、確か彼に出会ってからだっけかね?

 

「やっぱりホップ君の影響はすごいなぁ」

 

「うっ!……そ、その節は大変ご迷惑をおかけいたしました…!」

 

「いいよいいよ。俺のポケモン達もみんな許してるし。ね?アシレーヌ。ポリツー。マッシブーン」

 

モンスターボールから2人を出して問いかけた。

 

「ポリッ」

 

「マーッシ」

 

『どくびしとステルスロックを場にまいてから勝負仕掛けて来たのはまだ許してないわよ』

 

マッシブーンはやれやれと言った風に首を振り、ポリツーは興味なさげに俺に擦り寄って来た。何だよ今日はずいぶん甘えん坊だな?うりうり〜。

 

アシレーヌのは…うん。

実際俺もちょっとヤバすぎるって思ったし。

まともな指示出せない俺は応援するしかなかったが、あの戦いは相当辛かったはずだ。アシレーヌ勝ってたけど。

 

しかしそんな彼女も恋する季節。春風とともにやってきた少年ホップの眩すぎるほどの真っ直ぐさにユウリはメロメロ。昔を知るものならビックリするぐらい()()()に変貌していったのだ。

 

「でもそうなるとユウリに会えなくて寂しい思いしてそうだね、ウーラオスたち」

 

「一応師匠に預けていますし、頻繁に行くようにしてますから大丈夫ですよ」

 

「あ、もしかして俺のところに来たのって」

 

「はい。空を飛ぶタクシーでヨロイの孤島に行くついでです!結果的には大正解でした!ぶい!」

 

『マサル!こいつ生意気!!』

 

「よしよし落ち着いて」

 

『はぅん♡』

 

超ご機嫌なVサインだな。

アシレーヌもアゴをこしょこしょしたら大人しくなってご満悦だ。かわいい。

 

それにしてもヨロイの孤島かぁ…。

 

懐かしいなぁ。マスターは元気にしているだろうか。いや元気だろうな。あの人が元気ないところなんて想像できない。ずっとお世話になってたし今度珍しい骨董品でも持って遊びに行こう。

 

と、それはともかく。彼らを使っていないのならジムチャレンジ用に新しいメンバーになったってことだよな。ちょっと気になる。

 

「なぁ、ユウリ。ウーラオスたちじゃない今のメンツってどんな感じ?」

 

「あ、気になります?」

 

「気になる気になる」

 

「それじゃあバトルしましょう!」

 

「唐突」

 

……丸くなったとは思ってたけど、バトル狂なのは全然変わってないなこの子。正々堂々を覚えただけで本質はそのままみたいだ。

 

俺は別にアシレーヌ達が良ければ良いが…。

というか彼女達が良くなければ俺は何もできない。

1匹ずつ聞いてみようか。

 

「どうするアシレーヌ」

 

『今日は嫌。マサルと一緒がいい』

 

アシレーヌはしばらくバトルは無理そうだな。

無理強いなんて俺がする権利ないし。

 

「ポリツーはどう?」

 

『めんどくさい!!!』

 

ポリツーはきまぐれだからなぁ。

ノリに乗ってる時はむしろ挑みに行きたがるが、今日はダメみたいだ。

 

「マッシブーンは行ける?」

 

『いくらでも相手になるぞ』

 

おお。マッシブーンはやる気満々だ。マッスルポーズをとって筋肉を流動させ、赤い筋肉の中で炭酸のような気泡がシュワシュワと湧き踊っている。

 

今日のマッシブーンはきっと誰にも負けないぞ!

 

「ユウリ、マッシブーンが相手してくれるって」

 

「おや、1匹だけで良いんですか?ふふ、いくら此方が育成途中とはいえど、アシレーヌを入れないのはそれは舐めすぎじゃあないですかね?」

 

「マッシブーンはつよいよ」

 

そういえば前にユウリはアシレーヌとしか戦ったことなかったんだっけ。アシレーヌが印象に残りすぎていて他ならなんとか行けると思っているのかもしれない。

 

ああ…それとも単に挑発をしているのかもな。

マッシブーンのゼンリョクを引き出すために。

俺は何もできないが、精一杯応援させてもらおう!

 

「マッシブーン。たのんだ」

 

『ふっ、まかせろ。オレが最強であるということをその身に覚えさせてやるからなぁ?(暗黒微笑)』

 

やる気が斜めの方向に傾いている気もするが気のせいだろう。さあやるぞ!

 

「……よっし!それじゃあ始めましょう!」

 

「OK!」『かかってこい!』

 

 

「「『対戦、よろしくお願いします!』」」

 

 

▼ポケモントレーナーの ユウリが 

 勝負を仕掛けてきた!

 

 




次回 バトル
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