妹チャンが見ている……かもしれない
ST102.Memento Mori:Countdown To The Hell -1-
そもそも三太、釘宮と話している最中に黒棒が「出ようか」と言った直後、急激に「刀」自体が制御が利かないくらいに重くなり、「捥げ落ちた」のだ。流石に「ぎゃー!」「何だとっ!」と悲鳴を上げる三太と釘宮だったが、直後に現れ出た、
『それと、さっきから携帯端末が通知を知らせてると思うのだが、出なくて良いのか?』
『通知? いや、着信音が鳴ってねぇし、別にマナーモードとか設定はしてなかったんだけど…………』
『――――あ、相棒、それチュウベェの仕業、って言っていいのかな……。着信されてくる時の「内部電力」をかすめてオヤツしてたから、音量が凄い低いことに……』
相変わらずなアキラちゃん風味な星月だったが、そっかー、正式に契約でもしてないと行動は縛りようがないのかそっかー…………、やっぱりガバの申し子だな気絶してるらしいアイツも(ぴか様的な意味でも)。(???「元祖ガバの申し子が言うと桁違いだ説得力が」)
とはいえ電話に出るよりも先に、釘宮式人間大砲(比喩)により射出されたアイツと念力飛行していく三太とを見送った後、黒棒に確認をとろうとしたのだが。
『お前ら、何故いい加減、僕に頼らないッ! なんのためにわざわざ地下からこんな面倒な状況まで出て来たと思ってるんだ、コノエ・トータ!』
『えぇ……(困惑)』
下手に頼ったらそれはそれで何か言われそうだったからと返せば、一度手合わせしたのだから「そういう何かしら」の繋がりみたいなのは感じないのか貴様ァ! とちびティスに絶叫される始末。口元がローブのようなものに隠れてはいるが、黒棒が肩をすくめて笑ったのは理解できた。
『まあ、何にせよだ。「私」が出た状態のこの刀は、只の超重量物質に等しい。内部で私が制御していないから、先ほどのようなことになるのだ、刀太』
『そういうモンなんかねぇ……? で、お前が持つ分には、お前自身が重量制御する関係上、普通に使えると。だったらお前、もっと早く出て来ても良かったんじゃねぇか? 黒棒』
『だからその呼び方は…………、いや? まぁ私「本体」に名前はないから、ニックネームと考えると否定は出来ないか。グロス、と呼んでもらえるのが一番好みに合致するのだが』
とはいえ黒棒は黒棒だし…………、いや、別に以前に名乗られたような
とにもかくにも、そんな流れがあった上でのディーヴァ&デュナミスVS私&黒棒&茶々丸with雪姫戦なのだが。なお確認したところ、ちびティスは少ししどろもどろになりながら「い、今はちょっと忙しいから少し待て!」と言い出したので、やっぱりあっちはあっちで色々手古摺っているのだろうから戦力にはカウントしない。
「パピルス・タピルス・ロン・ジンコウ――――
すぐさま自分自身とも言えるだろう刀を、なんか物凄い蜷局を巻いた感じの縄に変形させていた。縄……、紐? ロープ? というと、原作「ネギま!」的には一応、佐々木まき絵の「複数」アーティファクトの一つにそういうのがあった気もするが、さておき。
嗚呼そういえば「UQ HOLDER!」原作でもあったなぁ、黒棒のその謎変形機能。唐突に「変形」とか言って、その姿を歴代アーティファクトだったり巨大岩石に変化させたり、変なフレキシブルさを発揮していたが。確か特に何ら説明もなく、唐突に刀太が使用し始めていた機能だった。たぶん原作側でも説明「した」つもりになったかネームの段階で省いたのを忘れたガバだったのではと思っているのだが(名探偵)、そんなものを結わえて、ぶんぶん古いイメージのカウボーイじみた挙措をしている。一体何故それに変形させたお前? いまいち何をやりたいのか判定が付かないが……。
「ヴィシュ・タル・リ・シュタル・ヴァンゲイト――――
「おっとッ!?」
思わず、再び「
そんな彼女に加速しながら接近する私だったが、彼女も彼女で一枚上手とみえる。いくらこちらが「妙な」速度で加速してるとは言え、見てから動いているのに違いはないことを見越したうえで、私が「すぐ」追いつくならばと、その腕片方の術式を私の方に少し向け。
「――――
それこそおっと! である。動きがゆっくりであるとはいえ、そのモーションは流石に血風で妨害しようにも「固定された術式」に吸い寄せられて、散らされる。そして発動したそれは…………、千の雷やら引き裂く大地やら、それに相当するだろう水属性の魔法だった。
というか、軽く圧殺された。
目の前にいきなり「海」が現れたような錯覚と共に、私自身の全身が呑まれるイメージ……、嗚呼なるほど、これをベースにした術なら海天偽壮とかがあれだけチートじみているのも納得がいく。というか圧殺され肉体が粉々になっているというのにこの視界と私の自己認識は一体どこから?
「何をやっているんだ刀太は……、ほらッ」
と、言われながら次の瞬間には「引き上げられている」。どうやらディーヴァの眼前、人間くらいならいくらでも呑み込めてしまいそうな、光すら通さない「圧縮された」水球のようなものが生成されているらしい。そこからどういった手段を以って引き抜いたのか、黒棒の持っていた例のロープに吊り上げられた形の私(再生途中)であった。
と、ディーヴァはそのロープを見て不審げな表情。
「その
「半々、といったところだな。不死者としてのコイツの本体が『肉体』ではないと捉えられなければ、こういった手段はとれまい」
相変わらずダンディっぽさがある声ながら軽い黒棒の応対だが、ディーヴァは背後のデュナミスをチラ見して「固定」されていた術式を胸部に――――。砕けた水が彼女の全身を覆い、海天偽壮の形になる。
「デュナミスは逃げた方が良いかもしれない。ひょっとすると『この状態の私』の実体すら捉えてくるかもしれないから、防御はあまり期待しない方がいいだろうね」
「もとよりお前ひとりに頼ろうとは思っていなかったが……、いやそもそも逃げている途中で足止めを喰らったのだが」
「いい加減、今の
「フッ、そう簡単に行けば問題はなかったのだがな? ―――――はァッ!」
両腕を合わせて全身に影と魔族らしい魔力を纏い始めるデュナミス――――を当然放置するつもりはない。背後の茶々丸の狙撃よりも先行して、「腕」やら「仮面」やら形成されつつあるその戦闘形態へ向けて、血風を適当に数個投げつける――――!
砂埃と飛び散る血。いきなりのことで目が驚愕に「見開かれかける」が、血風をまとわせた右手でそのままデュナミスの顔面を殴ろうと――――硬っ!
「…………こういう時、変身中は攻撃しないのがセオリーではないのかね? 少年」
「生憎、自分より実力が上の相手にそうやって変身させるのを待つつもりもないッスからね。あとアンタには用事があるから、真面目に捕まえるつもりがあるんスよ――――」
時感覚が戻ると同時に、「先ほどとは」比較にならないレベルの量の障壁を「顔面に」張っていたデュナミス。いやお前、どう考えてもそれ全身に纏っていた障壁をすべて顔面に集中しているだろ、一体どうやって対応した
「――――それはこちらにも言えることだけど」
言いながら、背後からディーヴァの強襲――――コイツ! 液体どころか「ミスト」状になってきやがった! 白い靄の中にうっすら彼女のようなシルエットと顔が見えるような、見えないようなとか止めろ! 再び時感覚が崩壊し、肌に触る空気が「気持ち悪く」なるが、それで逃走しようにも「両腕に」くっついた霧状のディーヴァが、とれない――――猛烈な嫌な予感に襲われ「胸の傷から血風を放った」。
削り取られるように消える私の両腕と、それに付随していたディーヴァの霧が散る――――。
急いで後退するさ中に加速が切れ、ディーヴァが霧状態のまま追跡してきた。
「どうやら個体名『刀太君』のそれは、持続時間に難があるようだね。チャージと、放電? どちらにせよ、常に張り付いていればいつか隙が出来ると見た」
だから明らかに戦力としてこのタイミングでぶち当たるのに文句があるんだってこの最終局面レベルのお人形ちゃんはよォ!(錯乱)
再生しかかっている腕に「からみつくように」、唐突に流体へと姿を変えたディーヴァが私に「まとわりつく」と、そのまま全身を「氷の結晶化させた」。コイツ、水の状態変化まで0秒タイムラグ無しに使ってきやがるとか無敵か! どうしろって言うんだこんな相手よォ!(白目)
「おや? 流石にこの状態だと『縮む』みたいだ。外見の美醜だけではなく、体温にも関係があると。なるほどね…………」
「い、いや、そ、ういう、話、じゃ、ない――――」
口がしもやけしてしゃべり辛い(体感したことのない痛み)。と言うかこの状態でもまぁ生命活動自体は維持できているのは、無意識に「火星の白」でも使っているのだろうか。感覚的にはまだほとんど感知できないが、流石に人体そのものが凍ってまで「金星の黒」だけだと生き残ることは出来ないはずだし。
そしてロープを投擲する黒棒だったが、ディーヴァもろとも私を捕獲するような形となり、引っ張るに引っ張れない様子だ。
「無駄だよ。実体に魂が依存している以上、両方とも拘束してしまえば身動きはとれない。『実体験』だから良くわかる」
「ああ…………(同情する目)」
「どうやら本当にそうらしい。えぇと、こういう場合に何か使える
ぶつぶつ言いながら、黒棒はロープの末端、「そのまま」本来の黒棒の柄になっている部分を調整しつつ。
「……ヨシ、ならば変わり種で行こう。
パピルス・タピルス・ロン・ジンコウ――――
言いながらロープが消え、唐突にタキシード姿に変わる黒棒…………って、いやお前何やってるんだ意味不明だぞそれ(マジレス)。ディーヴァも困惑してるのか「似合ってないですね……」と口調が崩壊している。
と、その状態で黒棒はこちらに突撃し、氷の結晶となっているディーヴァの顔を殴り――――それと同時に、ディーヴァが「氷の結晶」状態から「剥がされた」。私を拘束している氷の状態自体はそのままに、そこに居たはずのディーヴァの要素がすべて抜け落ち、全裸の彼女がやや遠方に殴り飛ばされていた。
「い、いや、お前、一体それ何やってんだ……?」
「この
この場合で言うならば、彼女を殴るために障害となっている術式『そのもの』を無視した、ということだろうな」
多重障壁でも追加で張っていれば別だったろうが、と言う黒棒のそれに、理屈の納得は出来なくも無かったがツッコミを入れたくて仕方がない私だった。いやそれ、どう考えても「実体がない」相手とかへの特攻できるタイプのアーティファクトじゃないッスかねぇ「ネギま!」時代でいう委員長のそれから出た奴! そりゃフェイトもかなり驚いてみる訳だよ真面目な話。ただ黒棒自体の姿が変に変わってしまっていることなどからも、いくらか使用に制限自体は存在しそうなものだが。こちらを半眼で睨んでくるディーヴァだったが、いやせめて睨むなら黒棒の方であって私から視線を逸らしてもらえないでせうかね(混乱)。
なお、デュナミスもまた上方で茶々丸に追い詰められている様子だったが……?
瞬間、唐突にデュナミスの姿が消えた。
「は?」
なんら前置きなくその姿が見当たらない。いや、茶々丸ですら見失い、キョロキョロと周囲を視線が彷徨っている。いや、より正確には「光をおびて」消えたように見える。まるで普段からのアーティファクトを召還する時の光のように。
それを見て「ようやくか」とディーヴァが肩をすくめた。
「どうやら気づいてなかったようだね。状況は最終フェーズに入ったよ」
「気付いてない……?」
「わざわざ教えてあげる必要もないから、そこは話さないとも。……言ってるデュナミス本人が一番色々口にしてしまっていた気もするけれど、あとは私も見届けて帰るだけだ。回収は次の時にでも、ね?」
「いや、待て、一体なんでアイツは――――」
消えたのかと、問いかけようとした瞬間。再び鼓動の音と、巨大な亀裂が、そこを起点に裏返る。
青白く発光していたその形は、女性のようなそれから男性めいたものに。とはいえ、本当に男性か? 四肢の妙に長いシルエットに、「赤黒く」「光ってる」と認識させられるそれは、先ほどとは逆に胸の中央に、白い光が収束して固まる。巨大な頭はそこから枝葉が伸びるようになり、まるで植物のような……、巨木の巨人のようなシルエットになり始めている。
「デュナミスからのオーダーだ。絶望、だけは教えてあげましょう」
――――あれは、ゾンビウィルスをばら撒くだけの神です。
「ばら撒くって、いや、それは水無瀬小夜子が……」
「だから、影響があるのは魂魄のみ、ということだね」
「……どうでも良いが、アレは何だ?」
「「えっ?」」
黒棒の一言に、私とディーヴァとはその指された先を見て――――。
暗い四角のドームに覆われた、その動きの止まったダイダラボッチに、一瞬我を忘れた。
…………あれ? ひょっとしてカトラス近くにいるのか……? いや、それ以前に所属組織に敵対行動とって大丈夫かお前、真面目に……ッ!?
アンケート期限:十月末まで予定
【100話記念企画】以下のうちどれが良い感じでしょうか。なお挿入タイミングは未定です
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登場人物紹介(ネタ)
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主要キャラのステータス情報
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女性陣チャン刀好意ランキング5項目
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いつもの短編アンケート