今回も例によって、独自解釈「大」注意ですナ
ST106.Memento Mori:Black And White Lines
ザジ・レイニーデイという彼女について「ネギま!」抜きで語ることが出来る訳は当然ないのだが、だからといってその肝心の「ネギま!」ですらどれくらい語られているかと言うと中々謎な少女……、少女? まぁ少女なのである。ご存じネギぼーずが担当した2-A→3-Aのクラスメイトにして、いまいち誰と仲が良いか不明だったりする。一般生徒で言えば委員長だったか、あと
つまりは、有体に言って凄い強いし、エヴァちゃん程では無いがわりと何でもありなお人なのだ(偏見)。
…………ちなみにその目立たなさからキャラクターの扱い方に各方面のスタッフが四苦八苦し、セリフらしいセリフがない(ゲーム)、最終回以外でしゃべらない(
現在、例の儀式が破壊されただろう地下空間において。原作「ネギま!」におけるちょっとエッチなピエロ悪魔さんな衣装(どうも魔族としての正装?)ではなく、手品師なのかヴァンパイアモチーフなのかタキシード風の恰好でシルクハットを構える姿は、何と言うか非常に「ネギま!?」を思い出させられるものがあった。
ていうか絶対ネオパクしてるだろ相手誰だよ(マジレス)。やっぱネギ先生なのか? ネギ先生なのか……? いったいいつ頃からあったんですかねこの世界におけるネオパクティオー(震え声)。ひょっとして「ネギま!?」ベースの世界とか言われるのが一番怖いというかガバいので、それだけはないと信じたい。あっちと違って下のシャツに該当する服が袖以外は存在していないようだし(謎露出)。
ともかく、話を聞き終わって早々にザジはディーヴァが「消滅させられた」、白い血の飛び散った中心部、赤い勾玉を拾い上げた。
「ではこの勾玉を使用し、貴方の精神を彼女の下まで飛ばしましょう」
おそらくは取り込まれてはいるのでしょうから、と言われても、私としてはコメントが出てこなかった。というか、本当に彼女にとっては敵判定なのか、情けのなの字も存在しないあたりは、流石に人間ではなく魔人といったところなのか。クラスメイトに対する情はあれど、それ以外に関しては下手すると龍宮隊長よりもシビアな判定なのかもしれない。
まあ、それでも私に元気がないことは承知しているのか、少し背伸びをして頭を撫でて来る謎挙動があったりなかったり……って、チョットマテ。
「な、何なんスかね? その微妙に優しい感じの目は」
「いえいえ。事情不明でも落ち込んでいるのは判りますが、私たちの孫的存在相手ですので」
「茶々丸さんもそんなこと言ってたわね……? えっと、貴女って――――」
「ザジ・レイニーデイです。『夜明けの』、とつけた方が姉と混同しないで済みそうですが、詳しくは雪姫さんにでも聞いてください」
にこりと目が笑っていないアルカイックな営業スマイルをキリヱや釘宮、および私たちに向けたザジ。ちなみに帆乃香は「なんか大変なん? こう、ぎゅーってしたら悲しくなくなるえ!」とか言い出し勇魚共々腰に抱き着いてキリヱに謎絶叫されていたりするが、まあそれは大したことではない(諦観)。まぁ妹ちゃんだし、甘えたいときもあるだろう。
「というより、何でコイツらを?」
「そちらの近衛帆乃香は、一応は封印術師として『そこそこ』見られるレベルの術師です。木乃香さんがかつて行った『西洋魔術と東洋魔術の合一』という偉業、その一端を引き継いでいらっしゃいますので、今回の案件には適任かと」
「いや、だからさぁ……、その、何でもかんでもこっちが知ってるものと思って会話すんの止めてくれないッスかね? その名前は、雪姫の愚連隊とか言ってたので聞き覚えがあるッスけど」
キリヱが「あー、そういえば」と頷いた後、目を見開いてザジの全身を二度見した。どう見ても語られた年齢相応な姿をしていない以上、彼女もまた不死者かそれに該当する何某かなのだと思ったのだろうが、それにしてはそういった凄みのようなものを感じなかったのだろう。おそらくこの格好すら擬態にすぎないので、間違ってはいない感想なのだろうが。
当人たるザジはそんなキリヱに、一度目元も含めた愛想笑いの様な微笑みを向けてから、空を見上げた。
「…………現在、地上のダイダラボッチは、全盛期のリョウメンスクナノカミに匹敵するレベルとなっているでしょう。封印解除にともない『神代の』魔力を継承したならば、かの神はやはり人が操れる存在ではなく、ジャックラカンを十人程度は連れてくる必要はあるでしょう」
「ジャック・ラカン? えっと、人名?」
「有体に言うと、条件さえそろえば雪姫さんよりも凄い強い人ですね」
「…………」
釘宮は祖父伝手で知っているのか顔をそむけるが、まぁいわゆる一つのチートキャラというかバグキャラの類のオッサンだ。なんでもかんでも大概は「気合」でなんとかして、変なポーズから変なビームを放ったりもする(しかも強い)。その当人いわく、戦闘力で言えば封印解除後のリョウメンスクナノカミが八千、ジャック・ラカン当人が一万越えときているので、それを基準に考えれば…………、いや、そもそもジャック・ラカンを単位として使う事自体色々と頭がおかしいのだが。
「えっと、正攻法は無理だってのは分かったんスけど、でもどっちにしたって今、時間停止っぽいの喰らってますよね?」
「先ほど転送された魔力を使って、力業、自力で結界を破壊し始めました」
「いやどうやって勝てって言うんだよ真面目にそれ、少しくらい手加減しろガバの塊じゃねーかッ! そのままゴロゴロして周辺のガバもまとめて回収でもするつもりかッ!」
「と、刀太……?」
「ストレスでも溜まっているのかい……?」
「お、お兄様、少し怖いです……」「ええこ、ええこっ!」
「おっとッ! …………いや、えーっと、だから正攻法じゃ勝てないからって、どうするつもりなんスか?」
流石に限界が来て思わず素で悪態をついてしまったが、包容力ある微笑み(アルカイックスマイル)でさらっと流して話を続けるザジである。
「つまり、一寸法師作戦です。――――霊体の外部から倒すことが出来ないのならば、内部から色々と手を尽くしてしまいましょう、ということで」
「内部からって……? いや別に食われるわけじゃないんでしょ?」
「……おそらく霊体経由ということだと思うよ、近衛」
鋭いですね、と釘宮にもアルカイックスマイルなザジ。……いい加減表情が有るんだか無いんだかわからなくて、軽く不気味の谷が発生しそうである。なお、釘宮の一言に「あっ、私そーゆーん得意や!」と帆乃香が手を上げてぶんぶんと振り回す。
ちょっと危ないのでその誰かの頬でもかすめそうな拳をキャッチしてやり、ザジに続きを促した。
「作戦はこう、です。このメンバーのうち、戦闘要員たる人間が自らの魂魄を、肉体にパスをつないだ状態で、この勾玉を介してダイダラボッチに送り込む。送り込んだ先で、核となっている対の勾玉を破壊する。破壊され依代を失った魔力は彼女から抜け出ますので、そこからは私の方で受け持ちましょう。――――ね? 簡単ですよね?」
「言うに易く行うに難しを地でいってるのでは?(白目)」
「それ以前に戦闘要員って、俺もカウントされているのか……」
鳩尾を押さえながら表情が引きつる釘宮だったが、とはいえ「仕方ないか」とため息をついて特に逃げない当たり、育ちの良さなのか本人の気質なのかが出ていると思う。そういうツンデレは
あ、それはそうと一つ確認しなければいけないことがあった。口に出すと、ザジは私に向けてアルカイックスマイルのまま少し首を傾げた。
「どうしましたか?」
「帆乃香たち連れて来た手腕? から考えたんだけど、『あっちの』妹チャン来てるよな、たぶん。……大丈夫なのか今回のこれって。どう考えてもバレたらヤバい案件だろ。いくらアンタみてーなのがサポートするにしても」
「…………フフフフ、想像以上に察しが良くて少し妬けちゃいますね? いえ、私には先生がいますが、ちゃんとお兄ちゃんしてくれてるのは。大丈夫、そのあたりは抜かり在りません。
しかし、貴女たちも幸せですね?」
「ざ、ザジしゃん!?」
「あはは~、まぁお兄さま、すっごい『お兄ちゃん』って感じで、大好きやけどな~?」
「いや、そういう話は今は置いておいて、時間ねーだろ?」
勇魚が「どうでも良いんですか、それ、どうでも……」「私的にすごい大事な話なんですけど、私的に……」とか顔を赤くしながらぶつぶつ言っているが、なんだか九郎丸味を感じて何とも言えない気分になる。どっちかというと原作「UQ HOLDER!」だと近衛刀太より九郎丸に懐いていた印象があるのだが、一体どこでチャート管理を失敗した、最初からだいぶ言い訳きかないレベルでブラコンめいてたろこの妹。(???「あの三番目の元人形相手に、変に好感度稼いだところかねぇ」)
と、そんな話をしている間に、魔法陣が形成される――――というか、それは魔法アプリの一種なのか? シルクハットを傾けて、中から取り出したパレット状のそれを操作すると、棺を中心に2メートルくらいの大きさの魔法陣がすらすらと描かれていく。
…………あの、とはいえなんか模様が逆五芒星にヤギの頭とか明らかに悪魔崇拝チックな魔法陣なんですがこれは……?
「ねえ、ちょっと大丈夫? なんか絶対、失敗したら悪魔将軍! とか言って凄い唸り声をあげそうなバケモノ召喚されたりしない? お前の命と引き換えに願いをかなえてやろうとか言わない?」
「流石にそこまでじゃねーだろうけど、アレ使って大丈夫なやつなのか……?」
「奇遇だね、二人とも。俺もなんだか微妙に寒気がするというか……」
「では、これより簡易的に儀式を行いましょう。『出てきてください』――――」
「きゃ~~~~~~ッ!」
突如魔法陣を囲むように「湧いてきた」、某神隠し映画とかに出てきそうな
例の「オトモダチ」が外を囲う魔法陣の中。棺桶の手前で寝転ぶように指示をされ。私と釘宮とが頭を対にするように。陣の中央には帆乃香を立て、肝心の勾玉を握らせる。…………あと何故か、キリヱは陣の手前で待機させられ、勇魚はといえば寝転ぶ私と、立つ帆乃香と手をつなぐ状態にされた。
いや、何で?
「今回、帆乃香さんと勇魚さんの魔力だけでは、あれほどの霊体相手にパスをつなぎ続けることはできませんので、近衛刀太。貴方の内の『金星の黒』を、少しだけお借りする形で使います」
「が、外部から使えるんスか? それ」
「金星の黒……?」
キリヱが首を傾げるのはともかく、帆乃香と勇魚は特に違和感もないようにザジの話に聞き入っているのは、一体どういう流れなのだろうか。確かに原作描写からしてフェイトから多少なりとも聞いたりはしていそうだが、特に今までそういう素振りを見せてこなかった二人だからこそ、少し違和感があるというか。
なお、釘宮は無言で胃を押さえながら目を閉じ深呼吸していた。
辛そう(真顔)。
…………今回のこれが終わったら、一緒にラーメンか焼肉でも食べに行こうか(謎気遣い)。
「まー、何て言ったか。カトラスいわく『俺達』の不死性の根源に引っ掛かるやつ、らしい。
って、手をつなぐだけでその、『使えたり』するんスか? 正直俺自身、今自力で使ってる分に関しても、結構偶然とか重なった結果使えてるような感じなんスが」
「そこは問題ないでしょう」
「せや。だってお兄さまの『扉』って、フェイトはん曰く『勇魚の扉』やもん」
…………えっ?
「ちょ、ちょっと待って、あの、その話、私が今聞いて色々大丈夫な話だった? いや、意味判らないところ多いけれど」
「(私……?)あー、あれ? 別に口止めはされてへんよな、勇魚。例えばお兄様の『白の方の扉』だって私の――――」
「ストップ! ストップ! ちょっと待て、わからないなりに受け入れがたい情報が多いッ!」
「きゃうぅッ! お兄様、強く握らないで……、ひぅ」
「あー! もう、勇魚ばっかずるいわー、絶対後でもっと頭撫でてな?」
「勇魚お前もお前でヘンな声出すな、キリヱが白い目でこっち見て来てんだろ訳わかんねーからッ!」
「ふ~ん……、別にぃ? 好きなだけ兄妹でいちゃいちゃしてればいいじゃない。業が深い趣味じゃないの、さっきのディーヴァってのが残ってたらそれこそ興味津々になるくらい……なる……あー ……、ゴメン」
混乱してばたばたしてた私たちだったが、ディーヴァの話題が出た時点で意気消沈。……それほど私は酷い表情をしているのだろうか。彼女個人にそれほど思い入れがあったかどうかは別として。そもそも、ここを上手い事クリアしたらひょっとしなくても再生怪人枠のノリで復活してくる可能性だって十分あるのだし。
ただ…………、まあ確かに、あの表情を前に手を差し伸べられなかった自分が、歯がゆかったというのはあるが。
場が意気消沈としたところで、空気を読まずザジが「では始めてください」と帆乃香の背を押した。
「じゃあ、いくえ、勇魚も気張り?
ニギタマ・クシタマ・サキミタマ――――
そして上げられる祝詞の様な始動キーと、西洋魔術の呪文。省略アプリを使用していないのはどういう理由かはわからないが、魔法陣が光り…………そして確かに「勇魚とつないだ手のひらから」、私の「金星の黒」の側のつながっている何処から、魔力が流れている感覚があった。
それも、明らかに私が普段やっている以上にスムーズに。
魔法陣による補助でもあるのだろうか、それとも彼女たちが言った通り……、私とつながっている金星の黒の扉が、本当に「勇魚由来」であるということなのか――――。
『――――これは』
『………………目に痛いな、色が』
『こ、怖いです……』『勇魚ぁ……、いい加減真面目にやろな? 刀ちゃんと持ったら、怖くあらへんで?』『え、ええッ!? そんな、私、いつも真面目やんお姉様――』
『いや少し黙っとけ、何か敵とか出て来るかもしれねーだろ。テレビゲームとかで良くありがちなやつ』
『『はーい』』
『…………何と言うか、素直なんだね』
そして気が付けば。私と釘宮、および帆乃香と勇魚は、なんだかム〇クの「叫び」みたいな溶けた色合いが延々と入り混じり合った、そこに顔が所々生えているような、そんな「道」の上に立っていた。
アンケート期限:十月末まで予定
【100話記念企画】以下のうちどれが良い感じでしょうか。なお挿入タイミングは未定です
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登場人物紹介(ネタ)
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主要キャラのステータス情報
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女性陣チャン刀好意ランキング5項目
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いつもの短編アンケート