また深夜投稿なんだ・・・本当に申し訳ない(AI葉加瀬)
ST79.Memento Mori:In Salad-Bow To Crash The History History
三日目の行動方針はキリヱと電話した内容そのままなのだが、この場合にちょっと困ったのが三太の扱いである。いくらキリヱによるリカバリーが利くからといっても、そもそも三太を一人で放置するのは現時点において何かしらのフラグの可能性が高い。というより、これもある種のバタフライエフェクトめいたガバがどこかに潜んでいるのかもしれないと仮定した方が、情報の逃しがないだろう。
とはいえ流石に二日連続で遊びに誘うのも色々と問題がある。というより、追跡を喰らった場合に近衛姉妹がそのままふたたび敵に回ると考えると、色々と厄介な話だ。多少なりとも気を遣ったりすれば捕縛される可能性が高く、だからといって全力で逃走すればそれこそ「一等生徒どころの騒ぎじゃない」という話が出て来るような気もする。一進一退、その手をとるのが難しいのだ。
「とはいえ、どーしようもねぇんだけどなぁ……」
「トイレのサヨコさん探し、をするんだよね。でも確かに難しいよね、僕が三太君と一緒に遊ぶと言っても、そこまで仲良くはなってないし。刀太君はなんかすんなりだったけど……」
「まー年は近ぇから、勘所みてーなのはわかるっていうか」
そもそも視線恐怖症、対人恐怖症まではいかないまでもそれに近い接触に関する恐怖心があるだけで、三太本人の気質は割と前向きというか、まともな精神構造をしていたりする。原作的にも闇堕ちした後、自力で光堕ちできるくらいだ。途中の葛藤や自身でもどうしようもない感情の行き所を前に向けられるというのは、それだけで間違いない「お人よし」のそれだ。
『「儀典・英雄一代」のコミカライズ版は中々出来が良かったって思うけど……、単行本の刊行速度が頭おかしすぎて笑ったわ。二月に一冊は出てたぞ、なんだアレ……』
『いや、「P・A・L☆コミックマスター」(※漫画家)がスタジオ製で漫画書いてるって説は未だに有力だろ。あ、コミマスの話で言ったらこの前アニメ化された――――』
なので要は、お互いの会話のとっつき所さえ探れてしまえば、なぁなぁで話し合うことは出来るようになるといったところだった。……会話の内容の大半がゲームだったりアニメだったりするのはどうなのかと思わなくもないが。九郎丸は置いてきぼりだったが、たしなむ程度の私に合わせて名作アニメ映画とかについてもそのテの知識なり何なりを尽くして話を盛り上げてくれるのは、正直言ってだいぶびっくりしたが。
朝焼けを背景に、そんな相談を九郎丸としながら軽く肉弾戦の稽古まがいのことをしていた。流石に魔法関係の技術を下手に使うと何が起こるかわかったものではないので、このあたりは我慢である。とはいえ九郎丸は普通に神鳴流の技を併用してくるので、私も死天化壮の使用は必須なのだが。
「ま! なるよーにしかならねぇんだろうけどなぁ三太も」
しかし、帰宅後早々に普通に打ち解けてる当たり、一緒に出歩いたのでそんなに印象が変わったのだろうか……? 否、普通に遊んでも大丈夫な相手、いじめてきたりするような気質ではないと察したのだろう。多少なりとも心を開いてくれてると言うのは色々助かるのだ(フラグ回収的にも)。
すっと屋上のドアが開き、中から三太がこちらに隠れるように顔を出した。
「…………朝飯作ったぞ、袋麺の」
「素ラーメン?」
「少しくらいは具材入れたよ。カニカマとか」
まぁそのあたり元々彼自身のスキルを期待していなかった我々である。九郎丸と顔を見合わせ苦笑いを浮かべると「なんだよ、インスタント麺だって美味いだろッ!」とこちらに指をさしてわめかれた。その感想には同意なのだが、やっぱり昨日、一昨日に比べればだいぶ打ち解けてくれていた。
その後「袋麺(※フライタイプ、味付き)は砕いてお湯に入れたらすぐスプーンで食べるものだろ」とコーンフレークじみた食べ方を推奨してきた三太に唖然とする九郎丸と、そんな彼女のどんぶりにラー油だの何だのを色々足して適当に味付けして遊ぶ私だったが、それはともかく。
「調べものって、何を調べてーんだ? トータ」
「七不思議! 旧麻帆良学園時代からのそういった情報を色々集めてぇところなんだけど…………」
本日の予定について話していたのを少し聞かれていたらしく、放課後何をするのかとのを聞いてきた三太。直接ではないが誤魔化しつつ話をすすめているが、九郎丸の方をちらりと見ると「イタリアン風? 醤油味なのに……」と不思議そうに砕いたラーメンを食べていた。原作的に割と考えてることが「近衛刀太」以上に出やすい九郎丸だが、話を聞いているのかいないのか、食事に集中して動揺が出ていないようでなによりだ。
「えーっと何だっけ? 学園長はとりあえず来週にならないと帰って来ねぇらしいから、そっちから辿るのは難し目だと。教職員関係も流石にけっこう入れ替えが激しいだろうし、そうなると古いOBOGから辿るのが正解かって思ってる」
「古いOBOGって誰だよ……、誰か心当たりあんのか? まあここの学園都市って割と人数多そうだけど、アマノミハシラになる前からってなると相当じゃね?」
「というわけで、何か知らねーかと思って相談してるってハナシよな! 『先輩』!」
「先輩!?」
れんげを丼に落とす三太。ここに入学した人間(?)としては我々よりも先なので当然こういう場合は先輩と表現するのが正しいのだが、どうやら言われ慣れてない呼び方に戸惑っているらしい。とは言え「よ、よーし!」と気合を入れ直して立ち上がり、特撮ヒーローの変身ポーズ風なものをとった。
「そーゆーことなら任せとけ! このグレイトデリシャス三太様が、ばっちり相談に乗ってやるぜぃ!」
「グレイトデリシャス……」
「グレイトデリシャス?」
少しばかり「初期段階
と、早々に座って「っていうかまず大前提なんだが」と話を切り出す三太。
「図書館探検部って知ってるか?」
「こっちに来る前、噂話くらいでは聞いたなぁ……。図書館島だっけ」
「図書館島?」
不思議そうな表情の九郎丸に、ざっくりと原作知識を交えない程度に概要説明。「ネギま!」時代から登場する図書館島は、麻帆良湖(現在もこの名前)に浮かぶ明治の頃から存在しているらしい図書「迷宮」である。収容されている本は数知れず、地上階はともかく地下には魔法関係の書籍を含め多くのものが点在している。もっともその書籍の重要度の関係か非常にトラップが多く、またあまりに広大すぎるその内部を探索するために、全校合同部活動として「図書館探検部」が存在するくらいなのだ。
もっとも、その大きさからギネス登録など普通は確実なのだが、魔法的なアレやコレやのお陰でその詳細は秘匿されていたのだが。現代においてはアマノミハシラ学園七不思議のひとつ「いつの間にか本が増えてる図書館」として語られていたりする。
一応は都市伝説扱いであり、現在も「表向き」一般開放されているのはごく一部の区画に限られているらしい。
「とりあえず調べものって言ったら、そっちに行った方が良いんじゃねーの? さすがにアソコなら何かあんだろ。噂じゃ新聞部が刊行してた内容のものまで全部残ってるらしいし」
「そこまでやってるんだろうかマジな話……。いや、まあ確かに学校の七不思議的なのって、アマノミハシラ学園都市の号外新聞とかでたまーにネタにしてるみたいだけど」
「なんでそんなこと知ってるの? 刀太君……」
「いや、妹たち情報」
そもそも帆乃香がこの手の話に興味を持ったのが、学内新聞の番外コラムのようなものがきっかけだったらしい。……と、ここまで話してあの二人にも協力を仰ぐべきかと思った。というよりも帆乃香のことだから「そんな面白そうな話、うちら仲間外れにしたらあかんえ! いくで勇魚!」と二人そろって襲撃してくる気がする。ノリが良いというか元気が良いというか……、まだまだ可愛い盛りではあるのだろうが。
まあそれ自体トラブルと言う程のトラブルではないが、昨日を踏まえると二人ともちょっと危なっかしいので、そういうフラグは出来た兄貴としては折っておくに限るのだ。(戒め)
その話をすると、九郎丸は「そうだね」と首肯。三太はといえば、意外そうな顔で私を見て何度も頷いた。
「いや、でも確かに居ると言われると納得できる、のか?」
「何の話だ?」
「いや、何かオレとか相手に馴れ馴れしい訳でもねーんだけど、こう、あんま嫌な距離感じゃなかったっていうか……? いや、よくわかんねーけど、そんな感じがした」
「どっちかというと雪姫さま……、じゃなかった、雪姫さんのお陰かな? 刀太君の場合は」
当然のようにそれは誰だという話になるので、義理の母だという話をした。詳細については語らなかったもの「トータも複雑なんだなー」と感心したような変な反応を返してくる三太であった。
と言う訳で、本日は放課後、場所を教えて集合としたかったが「門で待っとるから迎え来て♡」とメッセージを送ってきた妹ちゃんであるからして、このくらいはまだ可愛い部類のワガママかと聖ウルスラ女学院の方に足を向けた。
思えばこのあたりから、何か背後にヘンな感覚はあったのだ。あったのだが、普段致命傷やら何やらを負う時ほどの違和感というか危機感ではなかったので、一旦スルーすることにした。
いかにもミッション系の学校ですと言わんばかりな大掛かりな建築の建物、その高い壁が続く門の入り口では、近衛姉妹、およびなぜかマコト(今日は制服姿)が待機していた。私に気付くと「お兄さまやー!」と両手をぶんぶん振って飛び跳ねる帆乃香、何も言わず目を閉じて首肯する勇魚、あと前髪をいじりはじめ顔を少し赤くするマコトという三点セット。うーん、原作における三太編をふまえればガバ以外何物でもないこの光景よ…………。
「あー、コンチャっす」
「お兄さま、ごきげんよぅや!」「はい」
「アハハ……、元気いっぱいっスね二人とも。はい、こんにちは」
どうやら特に何かある訳ではなく、門のところで立っていたので気になって話しかけにきただけだったらしい。たまたま私が来たタイミングと被ったということらしいが……? いや、まあ嘘ではないだろうが何かしら作為を感じるようなそうでもないような。
と、すぐさま私の右腕に抱き着く帆乃香と遠慮しがちに左手の袖を引く勇魚のコンビである。なんというか、初日にだいぶ一緒に遊び倒したせいか距離感がベッタベタだった。
「二人ともお兄ちゃん大好きッスねー、ちょっと微笑ましいけど妬けるッス」
「そりゃ、お兄さまちゃんと『お兄ちゃん』してくれるもん。なー? 勇魚」
「………………は、はい」
「なんで勇魚ちゃん反応遅れたッスか……?」
「照れてるんやー、勇魚むっつりやからなー」
「お、お姉様ッ!? 何をいってはるんっ!!?」
「動揺して口調乱れてんぞ勇魚……」
せめて丁寧語を維持しておけ、私が過激派にくびりコロされかねない(このせつ)。
「でもマコトはんも、妬ける言うくらいなら抱き着いたらええやん。別に減るモンやないし」
「「えっ」」
年上二人が困惑する中、堂々と言い放つ帆乃香。私たちの動揺に不思議そうな表情を浮かべるが、本当にコイツ十二、三歳くらいか……? 情緒がちょっと幼すぎる気がする。「私」の知る限りもうちょっと大人びているというかマセているものだと思うのだが、このくらいの年代は。
なおマコトはといえば、もじもじと手をスカートの手前ですり合わせながら顔を赤らめている。
「えっと、そ、その……、今その、ジャージじゃないッスから恥ずかしいっていうか」
「いやジャージの方が露出度多くないッスかえ、マコトはん……?」
「お兄様、お嬢様の口調が移ってます」
「こー、なんって言うかアレっすよアレ! スイッチ切り替えてるんスよ! この格好だとこう、お嬢様モードみたいな感じで色々気恥ずかしいっていうかッ」
「スイッチねぇ……」
「なんか、人格変わるタイプの魔法少女みたいなこと言うてるなーマコトはん」
コミマスの「魔法少女ビブリオン ユウバエ」の新キャラみたいやー、とか言っているが、こう、まあある種の戦闘服と考えるのならわからないではないか。スーツを着ると身が引き締まる、という感想があるような、そんなものだろう。
「もったいないわー、こんなものすっごいおっぱい強調されとんのに――――あいたッ」
女子間でしか許されざるレベルのセクハラ発言は置いておいて……、一瞬脳裏に夏凜の「でも……、好きでしょ? 大っきいおっぱい」の声がエコーでリフレインしてるのを全力でスルーしながら(震え声)。いや確かに実際、ウルスラ制服でスタイル抜群な女子高生さんだったりするのでついつい目線が「そっちに」引き寄せられるのを頑張って逸らしているのだが、今の発言のせいでついつい視線が寄ってしまう。向こうもそれに気づいたらしく、胸元を隠して「あはは……」と照れ苦笑い。何だこの距離感(困惑)。
もっともそれ以上の話はせず「じゃあまた週末? あたりでお願いするッス!」とマコトと別れた後。そう、丁度広場に差し掛かった時点で、三人とも周囲を見渡すことになった。
「あれ? なんやなんや、誰もいなくなっとる」
「人払いの結界……? お嬢様ッ」
すぐさま収納アプリから刀を取り出し腰に構える勇魚。私は例によって黒棒を竹刀袋に入れて背負っているのだが、とはいえそこから「抜こう」という気が不思議と起きない。この戦闘直感めいた最近の私の第六感から考えるに、おそらく襲い掛かられる類のそれではないだろうと判断は出来るのだが。とはいえ以前の釘宮大伍による「一瞬だけ」襲撃するみたいなのに対する感覚を思い出すに、超近距離でいきなり攻撃とかされた場合はその限りではないという事だろう。
果たして――――現れ出たのはツーサイドアップの少女。赤かオレンジ系の茶髪のツーサイドアップにそばかす少々。顔立ちは可愛らしく、スタイルも中学生基準(制服的に)で言えば良く背も高い。
その見た目に複数の既視感を覚えていると、彼女はどこからか一枚のカード、パクティオーカードを取り出して私たち三人、というより私に向けて叫んだ。
「近衛刀太
「――――――――」
「お姉さん、どなたなん?」「私も知りません……」
いや名前間違ってるしとツッコミを入れたいのは山々なのだが、名乗りとその見た目と、あとパクティオーカードとか色々と情報量が多すぎて思わず頭がパンクしてしまった。
えっと、容姿からして「ネギま!」でおなじみ佐倉愛衣の親族さんですね分かります(そっくり)。おまけにその苗字と浦島流柔術とかいう「ラブひな」関係者を匂わせる発言、およびダイゴ……、おそらく釘宮大伍だろうが、なんというかこう、やっぱり情報量多いわ! 少しは加減しろ貴様ァッ!(逆ギレ)
アンケの予定は今の所以下のイメージです。(締日予定:9月上旬)
雪姫:ネギぼーずとネオパクしてトラウマを刻まれる話
九郎丸:熊本時代、お風呂が停電した時初好感度ガバの話
夏凜:カリンと「あの方†」との過去話
キリヱ:刀太のお嫁さん選手権!の話
カトラス:幼少期、野乃香に色々教わった話
キャラクターごとの番外編?に関するアンケートです。投票数が多いキャラのものを作成していく予定です(人気投票ではないやつ)。ジャンルはギャグもシリアスも両方あります
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雪姫
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九郎丸
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夏凜
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キリヱ
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カトラス