深夜更新から逃げられた・・・!
ST90.Memento Mori:Final Destination
流石に知らないはずの「3-A」のメンバーの名前など口に出来る訳もなく、その「AI葉加瀬」とやらについては聞くことはできなかった。まぁ聞いたら聞いたで間違いなくガバそのものなので聞かないのが正解なのだが、いやしかし気になると言えば気になるが……。いや、もしその存在自体がより密接に関わってくる話ならもっと後で(具体的には原作7巻以降の時系列で)なんらかの接触機会があるだろうから、その際に色々と深堀してみるとしよう。
さて、水無瀬小夜子の本体がいるだろうと言われた件の世界樹だが。「ネギま!」時代においても色々とキーとなる要素ではあった。学園七不思議のひとつに数えられるものであり……、そもそも存在そのものが一般的には七不思議めいているがそれはともかく、約22年に一度、大発光するとか、その際に告白すると成功率百パーセントとか、色々な話があったが。その実態としては、22年周期で周囲の魔力を貯め込み溢れた魔力が光っているように見える、その魔力圏内で告白などのレベルの願い事に関しては使用量が軽微なせいなのか「洗脳」めいた呪いのような効果を発揮し、相手の心理を汚染する勢いで働きかけるオソロシイ代物。なおその漏れ出た魔力自体は普通の魔力と変わりないので、麻帆良において魔法の使用が少し簡単になったりといった副次効果もあったりする(例の超もこれに乗じて色々と画策していた)。
そしてネタバレを恐れずに言えば、その地下にこそ「ネギま!」および「UQ HOLDER!」のラスボスたる相手が封印されており――――。
現時点においては空ではあるだろうが、確かになるほど「神霊」級、祟り神のようになりかかっている彼女が隠れるにはもってこいの場所かもしれない。
というより、コノエモン旧学園長とかが手引きしていたりしないだろうか……。どうやら聞く限り本当に妖怪ないしお化けになっているそうなので、水無瀬小夜子の状態のヤバさなど一目で看破できるレベルのお人だろうし。そのあたりは伊達に我が、というより「近衛刀太」の先祖ではないだろうと思う。
「現在、世界樹周辺の魔力による力場の乱れにより、電子機器は強烈な磁場を受けたような機能障害を負う状態になっています。それこそ数百年は先取りした『対魔力』素材などでも存在しない限り、内部に持って行った機材は活動停止するでしょう。
私ですら、短時間ならば問題ないでしょうが長時間の活動には向きません」
「式神とかは無理ですか? えっと、茶々丸さん」
「魔法の発動には問題ありませんが、通信や連絡を行う様な類のものは注意した方が良いかもしれません。パクティオーカードによるアーティファクトの召喚や念話程度ならば大丈夫でしょうが、意識を繋ぐような使い魔相手では長時間は難しいかと」
九郎丸の質問にも、あまり明るい返答はされなかった。つまり、まぁ……、流石にゲームの時のように内部が巨大ラストダンジョンのようになっていることはないだろうが(なっていてたまるか)、事前調査が難しい、そこそこ広い地下施設を探すということになるのか。
「逆にそんな場所に居て、小夜子は大丈夫なのか? むしろさぁ……」
「んあー、たぶん推測というか演算結果自体に間違いは
そしてそれは、今色々と「本当かよ」みたいな目で見ている三太や、私の携帯端末でスヤスヤしている雷獣にも言える。なにせ雷獣は水無瀬小夜子と一緒に「あの場で」色々お話ししていたくらいだし、三太に至っては「未だに取り込まれていない」のが一つの答えと言える。むろん、それを言えば「3-A」の某幽霊にもそれが言えるのだが――――。
と、茶々丸が黒棒をじっと見て、口を少し開く。何か言いたそうにしているが躊躇っているような……。
「そうなると、事前に地下の情報を集めておいた方が良いのかな? 茶々丸さん」
「そうなりますね。流石に現在『学園長代理』から色々と権限を与えられていますが、電子データでない情報までは調べようがありませんので」
とはいえいつ水無瀬小夜子が暴走するか不明ということで。私たちは一度、班分けをして休憩と、再度図書館島への情報収集に乗り出した。……当たり前のように世界樹の地下施設についても資料が上がる図書館島は、やはりニキティスが居座り続けるだけあって魔境というか
※ ※ ※
前回遊びにくり出した時は寄る時間がなかったが、とりあえず私と九郎丸はいつ戦闘が発生しても大丈夫なように休憩時間と相成っていた。流石にこと「最終決戦」的なもの直前になってまで授業に出れるわけもなく、それぞれがそれぞれ必要な形で休憩をとることになっている。なお当然休むと連絡は入れてあるので、今回はしょっ引かれないぞー!(歓喜)
そんな訳で早朝から駅前、少し小さいショッピングセンター(今は水底に沈んでるだろう渋谷某所を思い出させる)もどきの屋上、オープンテラスのカフェスペースで、焙煎珈琲にガムシロップを垂らして一人佇んでる私。恰好的には変装的な意味もかねて、三太の持っていたパーカーから赤いものを借りて被っている。トレードマーク化しつつあるマフラーも自室に置いているので、学内での顔見知りも一見してはわからないだろう。
空が青い。天気が良い。そして珈琲は
なお九郎丸は珍しく(?)ついてきていない。「僕は、少し練習したいことがあるから……」と言い、一人どこかへ向かって行った。……向かって行ったのだが、どうにも三人部屋に置かれていたアマノミハシラ学園内のパンフレット(あまりに広すぎるためパンフレットも宣伝用にあったりする)を見る限り、中国武術研究会あたりに向かったのではという感じに印がつけられていた。
あの、そこひょっとするとネギぼーずの某師匠とかの関係者がいても不思議じゃないのですが……(震え声)。何か別なフラグが発生するかもしれないが、と、とりあえず今回は大丈夫だろう。(未来の自分に丸投げ)
「避難誘導というか、連絡は一空先輩が教師側の立場からするって言ってたけど、さてどこまで行くものか……。とりあえず連続殺人への対応としちゃ、学内は」
少なくともウィルステロがあるという方向からは攻められない。キリヱの予言について、我々身内だけならともかく外部への情報公開は難しいところだ。だから言うのなら妖魔とか、そういう方向からだろうか。
そんなことを益体もなく考えながら、1時間、2時間……。ずっとカフェで珈琲だけ飲みながらというのも問題なので、シベリア風ホットサンド(あつあつ食パンにビッグサイズ羊羹を挟んでカットしたもの)やパンケーキなど食べたり、源五郎にオススメと教わってインストールしたソーシャルゲームをして時間を潰したりしているが…………。
いまいち落ち着かない、というか目下の懸念事項が一切解決されていない状況での時間つぶしなので、安心感よりも微妙に苛立ちが募る。いかんいかん、こういう場合でのやけっぱちな心境は低OSRに繋がる。一種の死亡フラグだ。
「でもこんだけ時間が空いても、正直寝るくらいしかなぁ……。『星月』にも色々聞かなきゃならねぇこともあるけど、基本的に『こっちから』あっちに行くことはできなさそうだし」
やっぱり
ん? そういえばだが、仮にその世界に入った場合って黒棒の「本体」の姿も見れるのだろうか。それは……、それはそれでガバかな(白目)。
「――――アイヤ、何かお困りのようネ」
と。がばり、と思わずその声に後ろを振り向けば。
もはや最近見慣れて来た風でもある超鈴音が年甲斐もなく(失礼)麻帆良時代の制服を着こんでいた。もっとも身体的には多少成長しているためか、制服自体は高等部のものになっており、全体的な色が茶系ではなく赤系となっている。
そのまま私の相席につきもぐもぐとドーナッツを食べながら、完全に「今ヒマ?」と聞きに来ているようなこの軽いテンション。色々と心臓に悪いというか何と言うか。
「…………いや、アンタ何こっち直に来てんだ!? アンタこっちに来たら時間軸が分岐するんだろ!」
「イヤ、まさか挨拶より先に文句言われる思てなかたヨ……。
あっ、これ食べるネ? プレーンシュガーシロップ」
「食べる」
とりあえず箱から一つ取り出し差し出す彼女のドーナッツを咥えて受け取り(わざわざ専用小箱なあたり無駄にOSR高い)、指先がべたつかないよう軽く血装してグローブ状にして食べた。うん、小麦と卵と強烈に砂糖砂糖した砂糖の味が良い。一応は店のメニューだから問題はないのだろうが、いや一体いつから出待ちしてスタンバっていたんだこの女。
オープンテラスの駅前喫茶店の中だから周囲からすれば目立ちはしないが、色々と色々な理由から冷や汗ものである。……主に九郎丸とか夏凜とかキリヱとか帆乃香たちとか。
「うーん、味、砂糖砂糖してて滅茶苦茶に砂糖な味ネ。嫌いじゃないケド太りそう」
「黒糖ラテもすんげぇ砂糖砂糖して砂糖のような味してるし、オススメだぞ?」
「アレ、中々に地獄のような甘さで私あまり好きじゃないヨ。そこまで甘党でもないネ、刀太サンと違って」
「いや、俺も別に甘党って訳じゃねーんだけど……」
単にシンプルな味付けが好きなだけなので、その延長で味が濃いのも嫌いではないというだけである。濃い味付けと言えばそういえばだが、夏凜は割と味付けがキツいくらい強いものが好きだったか。激辛とか激甘とか。味噌汁も前にもらった時にかなりしょっぱかった覚えがあるが、このあたりは生まれた年代の差か何かか(婉曲表現)。
というかホント、何でアンタここに来たのだ。
「イヤイヤ、別にハカセのAI化には私いっさい関わっていないネ。そう何でもかんでも諸悪の根源を私に求めるの止めるヨ。むしろ私的には最近、先輩のガバが
「アンタがガバ言うな、アンタが。アンタがガバとか言い出すな、アンタがガバとか。
って、えっと……、いや困り事は色々多いんだけど、そもそもアンタがここに来て時間軸というか、世界線的なのが分岐するのも困ってる話に――――」
「あっ、それは安心するネ。――――『
と、そう言いながら取り出した仮契約カード……、デザイン的に「ネギま!」関係の超パクティオーカードなので、ひょっとしてそれはネギぼーずとの契約カードなのかしら……?(震え声)
そして輝くカードから取り出した、見覚えのある様な、しかし外形のデザインだの色だのがブルーだったりシャンパンゴールドたったりして色々と違いすぎるデザインになっているその懐中時計型装置は……。
「こちら『
「えぇ……(ドン引き)」
「ちょ! 何ネそのリアクションっ!?」
「いやだって、そんなもの作れたんならアンタ絶対過去にまた戻って――――」
「流石にかつてのアレの再演はしないネ! っていうより『制限』に引っ掛かるから出来ないというのが正しいガ……」
それにそもそもお師匠からお叱りが飛んで来るヨ、と超。その言い分を聞く限り、どうやら本当に時間軸が分岐しない方法でのタイムトラベルに成功したらしい。したらしいのだが、どんな方法でそれを可能にしたかによってはキリヱ大明神の頑張りがなんだか無駄だと言われているような気がして、それはそれで微妙に嫌な気分になる。もっとも当事者たる超本人には関係ない話だろうし、キリヱの事情も判った上での開発なのだろうから、私が何か言うのも筋違いではあるのだが。
ん? いや、とするならそもそも、それだけの技術があるのだとすると「ネギま!」本編から考えたら一体何年後の話なのだろうか。ひょっとするとこの女子高生お姉さんくらいの格好すら年齢詐称して……「アイヤー! 雑にパンチ!」痛いっ。
後、というかトワイライトって渡界機のことだろうか、「ネギま!」実質最終回にてある意味猛威を振るいまくった物品。そこから更にフィードバックを受けて開発された後継機だというのなら、なるほど確かにそれくらいの無茶は出来そうなものだが。
「いや、困ってることも無い訳ではないけど、正直アンタに話してどうこうなる部分のことじゃ――――」
「では、忘れてるだろうお悩みをこちらからサジェスチョンしよカ。『水無瀬小夜子』と『佐々木三太』を『どう決着させるか』。いまだに悩んでいるのではないカ?」
「…………」
いや、確かにそれも迷い所と言えば迷い所ではあるのだが。
「タローマ……っ、アイヤ、お師匠から聞いた感じだと、代案とか思いついてないネ? しいて言えばキリヱサンの力を使って、何度か一緒にやり直しながら解決策を見つけ出す、といったところネ?」
「……いや、まぁ何かしら方法はあるんだろうと思ってはいるんだが」
「無い訳ではないだろうけど、あくまでそれ『当人たちが納得する形』でしかないネ。この後にあるイベント的な話からすると、やぱり消滅する形しかあり得ぬよう見えるが……」
「えっと、葉加瀬さんみたいに『AI化』とか、そーゆーのは出来たり?」
「しないネ。あくまでハカセがやったそれは『自分の魂のコピー』のようなもの、あくまでコピーはコピーということ、本人ではないネ。生前の本人からスキャンして学習して再現して生成することは出来ても、死後の魂の複製なんてしたら劣化するし色々と予想つかないこと多いヨ」
先輩が目的としてるのて二人ともが納得いく形で生き残る事カナ? と。私にそう言ってくる彼女に、返答が思いつかない。それは確かに理想形ではあるのだろうが、しかしそれが難しいだろうことを私は知っている。
むろん、それは私が近衛刀太というより「私」であるからというのが理由の大半ではあるが……。最悪の最悪、原作における最終決戦よりも先にネギぼーず達すら救えない可能性を検討するくらいには、私は私としての能力に自信がない。それに元が別に大したことのない人間一個人の人格「のはず」なので、既存の常識をぶっちぎるような振り切れたことが出来るとは思っていないのだ(自棄になったとかは除くが)。
そんな私に、特に慰めの言葉を言うでもなく。ただにこにこと普段のような微笑みを浮かべながら、超はじっと私を見ていた。
「んー、別に『先輩なりの』ハッピーエンドの求め方でも良いと思てるガ。裏技を少しも使わなければ、所詮は『あっち』の面々は全滅エンドが常な訳だし」
「あっちってえっと、
「そっ。……まぁ先輩的には『死人はちゃんと死んでいられるのが幸せ』という考え方でもありそうだけど。佐々木三太はともかく、水無瀬小夜子に関しては少し思う所があるのでないかナ? その考えに真っ向から反対して、どうにか佐々木三太に納得する形を取らせてあげたい、というのが、たぶん先輩が煮え切らない原因の一つと思うネ」
「煮え切らないって言われてもなぁ……」
死人は死んでいられるのが幸せ――――「ネギま!」や「UQ HOLDER!」に限った話ではなく、もっと「私」個人に沿った話としても。育ての母に守られ、託された私としては、その母が心配で心配で化けてでなければいけないようなことは避けたいのは、個人の記憶として深く刻まれている。今思えば、あの頃も育ての母にもよく甘やかされていた覚えはあったが……。血のつながりもなくお互いの年もまあアレだったろうに、一緒に風呂へ入りたがるのは私の年齢的に止めて欲しかったが。
そういう私個人の人生観と三太たちお互いをお互いが納得できる形に持ち込んでやりたいと言うのが、私の中で二律背反していると言われると、それは、確かに無い訳ではないだろう。実際問題、水無瀬小夜子に三太と一緒に、と言う所までイメージは描けているが、その後についてのチャートと言うより展望がふわふわしてるのは、指摘されれば確かに言い返しようがない。
でも何故そんなことをお前さんが知っているのかと言う話になるのだが、それは一体……。
「んー? どうしてそんなこと察して指摘してくるのかって言いたいネ? まぁ前にも言ったけど、そのあたりの事情は『一通り』聞いているから。今は仲間と思てくれて問題ないネ」
「知ってるって何だよ知ってるって……。ということは『私』が今少し思い悩んでいる――――」
「――――アナタの内に居る『誰か』のことも、その正体も、ネ?」
「オイオイ……」
「ま! それは今気にする話違うネ。そのうち嫌でも『その問題』に対面することなるから、協力してもらてる内はせいぜいコキ使てやると良いヨ」
『――――ふみゅ?』
「ちみゃー?」
なお全然さっきから話題に上がっていないが、私と超がいる丸テーブルの上では、半透明の雷獣とドラゴンの赤ちゃんのようなそれらがガジガジとドーナッツを仲良く半分こして食べ合っているのが少し癒しな光景だった。
くつくつと笑いながら、超はドラゴンの頭をポンポンと指先で撫でる。
「ま、これを使うといいネ。私からヒントというか、ちょとしたプレゼント」
と、制服の胸ポケットからすっと取り出した小型の巻物状のもの……、魔法のスクロールというか一部の術式を簡易に実行するためのアプリの一種(以前キリヱと仮契約する際にも使ったものと同型)を置き、席を立ちあがり、赤ちゃんドラゴンの首を掴んで。
「えっ? 茶々ま――――コレまずいネ! カシオペア起動ッ!」
次の瞬間、超の場所へピンポイントにビーム兵器が降り注ぎ。おそらく非殺傷兵器「脱げビーム」(公式設定)なのだろう、それを受けて一瞬だけ全裸になりかけながら「おヨメ行けなくなるよなこと止めるネー!」と(髪が解けて少し刹那っぽい容姿になり)泣き笑いながらその姿を「消した」。おそらく時間転移だか空間転移だかをしたのだろうが、いや、去り際のオチがそれで良いのかお前さん……。というか「ネギま!」学園祭編で散々それを武器に遣っていたお前さんの台詞ではない(断言)。
その後、眼前に上空からジェットを足の裏から吹かしつつ降りてきた茶々丸は「今ここに色々と胡散臭い似非中国人の天才がいませんでしたか?」と関係者以外わかるようなわからないような確認を焦りながらしてきた。姿を消した以上はそれ以上のことは知らないとしか返しようがなく、それに茶々丸はどこか焦ったようにしながら、ふたたびジェットを吹かして彼女を探しに行った。
「嵐は去った………………。って、さて、一体何の魔法なのか。師匠リミッター付きの干渉ってことは、そこまで大したこともねぇんだろうけど……?」
とりあえず手に持ったそのスクロールを、雷獣が「ふみゅ?」とハムスターが「へけっ」とでもするように可愛らしく見えるよう頭を傾げた。
アンケ締め切り予定:10/10
【緊急アンケ】雷獣(子)くんを今後どういうキャラでラーニングさせるか
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シワシワおっさん(CV子さん安イメージ)
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ヘッヘッヘな三下(CV金朋さんイメージ)