守護霊はゴースト   作:修司

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リハビリリハビリ

実写版まだ見に行けてない作者。


さっさと見に行かねば・・・


隠れスポット

あの子を怖がらせた日から1週間ほど経った。その間はみこちゃんが徘徊していたお婆さんと旦那さんの幽霊を家まで運んであげたくらいで特にこれといったことはない。

少しのトラブルといえばその後旦那さんと思わしき幽霊がミスド近くの壁野郎に食べられそうになっていたので無駄にでかい目玉を思いっきりビンタしてやったことくらいだ。

 

「ジャーン!見てみて!こないだ神社で撮った写真いっぱいいいねもらっちゃった!」

 

「・・・・」

 

『・・・・』

 

思わずしぶい表情をしてしまう。

携帯に写っているあの神社の光景。ある意味俺にとってのトラウマである。

 

「写真・・・撮ってたんだ・・・」

 

「うーん、色んな意味で縁起の悪いところではあったけど景色自体は結構良かったし」

 

ふんすと息を吐きそういうはなちゃんを前にしてみこちゃんも思わずため息を漏らしている様子だった。

 

『うっわ・・・これ俺か?・・・明らかになんかやばいパーカー羽織ってる・・・』

 

(あ、ドン引きしてる・・・てかドン引きはこっちだし・・・)

 

どうやら写真の異常は自分にしかわからないようだ。そこに写っている薄汚れたパーカー、否ローブ姿の俺はどうやらあの目玉を用いて変身した姿らしい。

パワーアップアイテムというより呪いの装備だ。

 

「ま、まぁ確かに景色は良かったね。数珠粉砕したけど・・・」

 

「店員さん曰く中の水分があったまって爆発したらしいけどあんなことあるもんだね〜」

 

ちなみに数珠は店員さんにレシートと共に持って行ったら交換してくれた。なんだか申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

 

「あ、そうだそうだ。ついでにそこでこれも買ったんだ〜」

 

 

そう言ってゴソゴソとカバンを漁ってジャーンと取り出したのはインスタントカメラ。それを見た俺の顔は再び渋顔に包まれる.

 

『どう考えても化け物図鑑にしかならない・・・』

 

(どう考えてもやばいの大図鑑が出来上がる未来しか見えない・・・)

 

 なんかみこちゃんも渋い顔してる・・・

 

「これでいい感じのスポット巡っていい感じの写真撮りまくって・・・ ”映え~、な

アルバム作るの!」

 

ガス

 

楽しみ〜というはなちゃんはそのままみこちゃんの写真を一枚撮る。

そうして出てきた写真にはみこちゃんと走り寄ってきた何かに対して引っかけを仕掛ける俺の姿が映っていた。

 

(なんか横切ってた・・・)

 

「やっぱ私才能ありあり!」

 

顔面からスライディングしながら教室から出ていく何かを横目で見ながら話す二人を眺める。するとそこにーーー

 

「すっごく素敵な写真!絶対才能あると思う!」

 

「え・・・あ、ユリアちゃん?」

 

 

『・・・・・⁈』

 

先週怖がらせた霊感のあるらしい女の子、ユリアちゃんが話しかけてきた。

 

『えぇ・・・もしかして全然応えてない・・・!?』

 

「あ!この間倒れちゃった子?大丈夫?」

 

「うん。あの時はちょっとゴキブリに驚いちゃって・・・恥ずかしい」

 

そう言って顔を覆うミリアちゃんだが手の隙間からこっちを思いっきり見てる。

幽霊のはずの俺が思わずビクッとしてしまった。

すると彼女は片手で携帯をいじるとメモ帳アプリを起動してこっちに見せてきた。

 

あとで空き教室

 

 

『おおぅ・・・呼び出しくらっちゃった。』

 

「ねえ!私もカメラで撮ってもらっていい?」

 

「え〜っ全然いいよ〜」

 

ミリアちゃんははなちゃんにそういうと急に自分の隣に来てポーズを決める。

 

 

(・・・・・・⁈⁈)

 

「はい、チーズ!」

 

そうして出てきた真っ黒の写真はやがて先ほど撮った風景を映し出す。そこに映るのはミリアちゃんと俺のツーショット写真だ。

 

(え?!この子もしかして見えて・・・てか今の何⁈⁈)

 

「うん!やっぱりとってもいい写真!活かさなきゃ勿体無いわ!」

 

「ユリアちゃん・・・なんていい子!」

 

写真を褒められて感極まるはなちゃんと違ってなんかみこちゃんの機嫌が悪い。一体何があったのか・・・。

 

 

 

 

 

 

 

「あなたあの子の守護霊だったのね」

 

あれから空き教室に言われた通りに向かうとミリアちゃんは一人で待っていた。ちなみにみこちゃんはあれから何故かご機嫌斜めな様子だったのだがなんだったのだろう。

 

『とりあえずジェスチャーで出来るとこまでやってみるか』

 

 

「・・・ふんふん、なるほど。少し前からあの子の守護霊を・・・」

 

だからあまり乗り気じゃなかったのかーと言いつつがっかりしてこちらをみる彼女にどうしたものかと頭を捻る。

せっかく遠ざけようと考えたのにまさかこんな事になるとは。

 

『とりあえずあの子はそういうの見えないからあまり言いふらさないでもらえると・・・』

 

「・・・え、あの子見えないの?貴方みたいなの取り憑いてるのに?嘘でしょ・・・」

 

ジェスチャーで伝えると今度はこの子がドン引きしている。でも仕方ないんだ・・・なんか知らないけどあの子の周りには良くないものが多いんだ。それにーーー

 

『・・・・・』 てれ

 

「はぁ〜〜・・・また贅沢な守護霊もいたものね。まさか仮面ライダーが直接守ってる子なんて」

 

 

『え?・・・仮面ライダー?』

 

 

ふと色々考えているタイミングで呼ばれた謎の名称に意識を彼女に戻す。

仮面ライダー・・・なんだろう、聞き覚えのない名前のはずなのになんかしっくりくるこの感じ。

 

「ま、とりあえず今度あの子たちと遊びに行くけどその時はあなたのお手なみ拝見させてもらうわ!」

 

そうしてクフフという何やら不気味な笑みを浮かべた彼女はジトッとした目線を向けながら空き教室から出て行った。なんだろう、普通にあいつらより怖いかも・・・。

 

 

『・・・うーん、危ないことはやめてほしいなぁ・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうしてやってきた土曜日。あれからミリアちゃんは遊ぶ約束をしていたらしく写真映えするというトンネル近くまでやって来ていた。

 

『うおおおおおおおおおおっ!?』

 

『ダイカイガン!オレ!オメガドライブ!』

 

『◾️◾️◾️◾️◾️◾️⁈』

 

『◾️◾️◾️⁈◾️◾️◾️◾️◾️◾️!』

 

『◾️◾️◾️◾️!!』

 

そんな中自分はカシャと協力をしながらあたり一面に広がる何か相手と戦っていた。どうやらパワースポットということ自体は本当なようだがあまりにも集まりすぎる奴らに辟易としていた。

もしやわざととミリアちゃんの方を見ると狐の窓を使って冷や汗を流しつつも首を振っていた。流石に無力な友達を危険な場所に呼ぶほど無謀ではないらしい。

あと何故かすごい目つきでみこちゃんはミリアちゃんを見てる。

 

(う、嘘でしょ・・・!この場所にこんなに集まることなんてなかったのに)

 

ミリアにとって誤算だったのはその場所がまだ知られていない何か達にとっての休息所のような場所であった事だ。

あたりが陽の気が満ちている中での奴らにとっての避難所。それが今回訪れてしまった場所だったのだ。

 

噂にならないのも無理はない。パワースポットの方に焦点が当てられて誰も気づかなかったのだ。

 

 

(この子・・・・どういう・・・)

 

「あ!見てみて!レールの向こうに滝が見える!」

 

はなちゃんは目の前に広がる雄大な景色にご満悦の様子。

地下水の流れる苔の生えたトンネルといい崖の向こう側に見える滝といい神秘的な光景と言ってもいいだろう。絶好の映えスポットだ。

 

『よ、妖怪化まで出てくるなんて聞いてない!』

 

自分の目の前に広がるのは魑魅魍魎の人ならざるものたち。

明らかに関節の動きのおかしい奴、四つん這いでこちらに近づいてくる奴、そして呪いとかした蛸入道。目も覆いたくなるような地獄絵図だ。

 

ガンガンセイバーでドラム缶遺棄の死体から生じたと思われる蛸入道を相手に斬撃を浴びせるも、ドラム缶から伸びる鎖が邪魔をして大したダメージを与えられない。

 

『だったら!』

 

仕方ないと一度離れてチャージしたエーテル右足と右腕に集め視角となるドラム缶真上からパンチを浴びせる。

 

『◾️◾️◾️◾️◾️◾️◾️!◾️◾️◾️◾️◾️◾️!』

 

一撃だけでは完全には倒しきれない。だがドラム缶そのものを破壊して中に詰まっていた本体を引き摺り出すことは出来た。

 

『このままくらええええええっ!』

 

その隙を見逃さずパンチの力を利用して超脚、キックを叩き込む。蛸入道も鎖や手足で防御を固めるも一瞬の間を置いての爆発。後にはドラム缶から解放された蛸入道がゆっくりと黒い粒子となって消えて行く光景が残っていた。

 

 

 

『はあっ・・・!はあっ・・・・!』

 

ガードレールに手をついて息を整える。幽霊だけど。

横を見ると明らかにやっちまったという顔のミリアちゃん。相変わらず雄大な自然を写真に残すはなちゃん。そしてこちらに背を向けるみこちゃん。

 

とりあえずしばらくの安全の確認をすると変身を解いて横になるのだった。

 

 

 

 

 

途中まで焦りに焦っていたミリアは前に広がる戦いに目を輝かせていた。

後ろから迫る幽霊に対しては裏拳と同時に回し蹴り。その瞬間ベルトから取り出した剣を抜いて一閃、同時に二体倒すと消える前の幽霊に対してヤクザ蹴りを叩き込む。

 

(すごい・・・!すごいすごい!これが、これが仮面ライダー!)

 

 

蹴り飛ばされた幽霊は親玉と思わしきドラム缶に捕まり食べられる。その間も投げ飛ばされ、切り飛ばされる幽霊を捕まえながら膨れ上がって行く。

 

(よし!私もここから援護を・・・!)

 

そう考えて右手の数珠、ゴッドマザーの破魔の腕輪を掲げようとしてーーー

 

 

 

 

ぽん

 

 

 

 

急に肩を叩かれて後ろを見るそこには、凄まじい視線でこちらを見つめる四谷みこ。

 

 

 

 

「・・・え?」

 

「あなた・・・・・見えてるね」

 

 

・・・・・?

 

 

 

その声は、これまでミリアが生きて来た中でも聞いたことがないほど冷え切っていた。

幽霊達に驚かされて来た事は何度もある。霊視を否定して自分から離れて行った人間もいた。

そのどれとも違う。まるで頭から氷水をぶっかけられたかのような悪寒が全身を走り抜けていた。

 

「あ、あなたもまさか見えッ・・・⁈」

 

「・・・・・」

 

言葉は続けられなかった。

何故ならその見た目からは信じられないような素早さで首に手を掛けられたからだ。

しかし女子の片手では首を絞めるには至らない。だが目の前の彼女は首の気道を肉ごと掴む事で私の呼吸を止めていたのだ。

苦しいほどではない。だがその指は今の気温からは考えられないほど冷たかった。

 

 

「・・・彼はね、私が見えてる事は知らないの」

 

 

「・・・ッ⁈・・・・!」

 

「ばれたらね、あし引っ張っちゃうの・・・」

 

 

普通だと思っていた彼女の突然のカミングアウト。それらの情報を噛み砕く前に新しい情報を聞かされる。

 

   「でもね、傷つくのを知らないふりするのは辛いの・・・」

 

 

 

「あなた、これ・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

わざと?」

 

 

 

・・・・・ッ!!?

ほぼ反射だった。

首に手を掛けられている状態だったが構わず横に振る。

力があるとか、能力があるとか関係ないもっと恐ろしいものの断片が今目の前にいる彼女から醸し出されていたのだ。

 

 

 

間違えたらヤられる・・・・!

 

 

 

 

「あ!二人も一緒にとろーよ!」

 

唐突に掛けられた声にハッとする。声の方を見てみるとそこにはカメラを片手にこちらに寄ってくるはなちゃんと戦いを終えて横になりながらベルトから何かを取り出してゆっくり姿を消す彼が見えた。

 

「・・・ッえ?!うん、あれ⁈」

 

 

「りょうかーい。今行く〜」

 

気がつけば私の首を握っていた彼女は私を追い抜いてはなちゃんに近づいていた。

さっきのは夢?あいつらが見せたら幻?でも、さっき握られた首の感覚は確かに・・・

 

 

ピタリ・・・

 

 

「⁈」ビクッ

 

 

「・・・・・」

 

 

 

走り寄っていたはずの彼女はこちらに首だけを向けて口元に人差し指を当てていた。そして一言つぶやく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

表情はなかった。

それを見て下唇を噛みながら首を縦に全力で振るう。

 

(やっぱり幻でもなんでもない!みこって能力とか、そんな次元にいる人じゃ、ない

・・・・!)

 

ぞわぁ

 

 

 

その日、私は思い知った。世の中には、触れすぎては行けないことというものがあるということを・・・。

自分の身の丈をきちんと把握しなければならないということを・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰りのバス、その後ろをカシャに乗って追いかける。3人はどうやら満足しているようではなちゃんがテンションを上げながら写真を眺めお土産の饅頭を食べている。

 

「うーん、結構いい運動にもなったね・・・」

 

「いやー、ほんと映えスポットだったね〜!麓ではお土産も買えたし大満足だよ!ミリアちゃんまたこんなとこあったら教えてね!」

 

 

「ふぇ⁈あ!、うん。ま、また見つけたら誘うね・・・・」

 

ミリアちゃんはこちらに気づくと梅干しでも食べた後のような顔でこちらに両手を合わせながら謝罪のジェスチャーをしている。

 

(ま、まぁあのトンネル付近以外は純粋なパワースポットだしこれまで見えてなかったってのもコミで・・・)

 

とりあえず悪い子というわけではないみたいだし、飲み込むことにしよう。

 

(なんだが今日は疲れたな・・・)

 

そんな主人の様子を見たカシャは、ホイールを獄炎に変えてわずかに浮遊する。今回はたくさんの獲物をとらえてエネルギーは十分にある。少しでも快適に過ごせるよう走り抜けるのだった。

 

 

 

 

 

夕陽に向かってバスとバイクは走ってゆく。そんなバスの中でバイクの様子をチラリと覗くもう一人。

 

「〜〜〜〜〜ッ!」

 

二人との会話の隙を見てに見えないように頬を膨らませるみこの姿があった。

 

 

(私もまだ喋ったことないのに・・・!)

 

・・・・・

 

あえて明確に描写するのは避けよう。

今回のことについては読むものの主観に任せるが、要はそういうことである。

ある意味仕方ないだろう。こちらはいろいろ我慢しているにも関わらずいきなり現れてパートナー面だ。これまで経験して来た怖いものを組み立てて威嚇することぐらいは絞め落とすことに比べれば可愛いものだろう。

 

 

結局なんやかんやあったが、今回二人には新しい友人が出来た。一人は若干恐怖体験ではあるものの、ホラーな展開としてならありだろう。

 

 

 

 

 

チリン

 

 

 

後二回ーーー。




うーむ、
どうもコミュニケーションの描写の腕が落ちている気がする。
はなちゃんがいないと会話のペースが保てない汗
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