守護霊はゴースト   作:修司

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女の子の描写って難しい・・・。
遅くなり大変申し訳ありません!


送る言葉

飲み込む

分離

 災厄   百目  

 

ヒコウ  

 

  食べる  

 

   グレートアイ

 

       眠り   なり損ない

 

失う

        開眼

 

    

         

最初のつながり      ちはる

 

 

学校

 

 

     体

 

               違い

 

 

記憶         

 

3人      

 

 

 

 

燃える地下室

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    

 

 

 

 

 

 

だから大丈夫だよ・・・

 

『・・・・ッ!!』

 

ガバリと起き上がり周りを見渡す。

辺りは暗くなっており所々に民家の灯りが輝き街を彩っている。

どうやら四谷家の屋根らしく隣にはカシャがブゥンと音を立てたっていた。しばらくの間呆然とする。そして自分の身になにが起こったのかを思い出した武命は急いで屋根に頭を突っ込みその下のみこの部屋を覗く。

 

『・・・・・』

 

どうやらみこは布団に包まりながら眠っているらしく布団が上下する様子を見て無事だったと理解し、やがてほっと息を撫で下ろした。

頭を上げふと湧いた胸元の違和感。手を突っ込んでその何かを取り出すとそこには先ほど大立ち回りを繰り広げた時のアイコンが閉まっており耳を澄ますと相変わらず鈴の音が聞こえてきていた。

 

 

(今、何か・・・)

今しがた見ていた夢の内容、内容は思い出せない。しかし見たそれは自分にとってとんでもなく重大なことであった気がするのだ。眉間を揉んで思い出そうとした時ーーー

 

 

『武命君、目が覚めたんだね・・・』

 

『!おじさん、おれ、どれくらい倒れてました?』

 

ふと声がした方を見ると真守さんが屋根の上に登ってきておりこちらを心配そうに見つめていた。

 

『大体帰ってきて2時間くらいかな、心配したよ。その子の上で君は目を覚さないしみこはなんだか疲れてたし・・・』

 

『ああ、そんなに・・・。久しぶりだな眠るのなんて。ご心配お掛けしました』

 

『それでなにがあったんだい?それに君の持っているその新しい目玉、なんだか嫌な感じがするけど・・・』

 

そう言って指差す先にある灰色のアイコンを指差し冷や汗を流す真守。

武命と違い普通の守護霊であり家の守り神の真守だからこそそれがとてつもなく厄介な代物であると理解できた。

 

『これは・・・』

 

手の目に飲み込まれた後の記憶はもちろん残っている。ただ一つだけ違和感があった。あの時自分は何があっても2人だけは守るという気持ちでいっぱいだった。にもかかわらずこのアイテムを使った後奴を倒す際、そこに何の躊躇いも感じなかったりのが気になる。

普段の自分であればあそこまで残酷な倒し方をすれば何かしら思うところがあるはずなのにだ。

 

武命は改めてアイコンを見つめながら今日あったことを振り返った。

友達のハナちゃんが悪いものを連れていた事。

それの退治に乗り出したが勝てずにボロボロにされた事。

2人の向かった神社にて何かからこのアイコンを受け取った事。

 

『・・・・・・』

 

一つ息を改めて武命は真守に今日会ったことを伝えた。話を聞いている間真守は徹底して話を聞く姿勢であり、そのおかげで武命は正確にそれらの事をことばにすることができた。

 

『2人には助けられました。何せ相手の妖怪に手も足も出ませんでしたし、俺自身の傷も治ってるし・・・』

 

 

それを聞いた真守は下の布団にくるまるみこへと意識を向ける。布団に包まり動かない為どんな様子なのかわからない。しかし真守はそんな様子をしばらく眺めるとこちらは振り返る。

 

『武命君・・・僕はね、みことは喧嘩別れでこの世を去ってしまった。』

 

『・・・?はい、そうでしたね・・・』

 

『家族が心配だから残っているというのももちろんだが、喧嘩別れのそれが未練で未だあの世に行くことが出来ないというのもある。』

 

『・・・・』

 

『武命君。みこの友達を助けるなとは言わないよ。娘だけじゃなく娘の周りを守ろうと戦う君に対して僕は感謝している。だけどね・・・』

 

そう言って一度区切ると真守は武命の両肩に手を置いて目を見つめる。その真剣な様子に武命は思わずびくりとし戸惑い気味に見つめ返した。

 

『自分を粗末にするような・・・未練を残すような消え方だけはしちゃいけないよ・・・』

 

『未練、ですか?』

 

『ああ、心残りというものを抱えたままにしてはいけないんだ。それらには決着をつけなければならない。僕が言っても説得力は微妙だけどさ・・・』

 

言いたい事は言ったのか真守は屋根からゆっくりと浮遊し降りてゆく。その背を武命は不思議そうに見つめ続けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(また・・・また何も出来なかった・・・)

 

布団の中でみこは1人そう心の中でつぶやいた。

あの後心配して話しかけるハナと共に近くのファミレスでご飯を奢る事で彼の回復を図ろうとした。幸いバイクを出しっぱなしにしておりそのバイクが何かを労わるように動いていたところを見るに彼はバイクの上にまだいるのだろう。

パフェを頬張りみるみる顔色をよくするハナと横のバイクを交互に見ながら彼の容体を気にする。

 

「・・・・・」

 

結局彼はその日一切現れる事なくみこはその日初めて朝まで布団の中で祈り続けた。彼が無事だと分かったのは結局朝で外から聞こえる戦闘音となにやら動物の群れのような化け物を追い出している彼の姿を見るまでだった。

 

「はぁ・・・・」

 

制服に着替え下に降りる。

相変わらず彼とお父さんはボードゲームをしているらしく何やら地面にカードを置いて向かい合っていた。

 

『あ、そこでスピリットを墓地でお願いします』

 

『え、ウソ・・・しまったなぁ・・・』

 

「みこ、どうしたの・・・?」

 

「・・・え?」

それを横目に見ているとお母さんがトーストを乗せた皿を持ってみこに問いかける。

 

「なんだか少しへこんでるみたいだけど・・・」

 

「え?そ、そうかな・・・。昨日少し夜更かししすぎたからじゃないかな」

 

そう言って手を合わせてトーストを齧った。その様子を見てお母さんは怪訝そうな顔を浮かべるものすぐに目玉焼きとサラダを持ってくるため離れる。

 

「姉ちゃん、最近楽しそうだったしな〜。彼氏と喧嘩でもした?」

 

「もう、だからなにもないって・・・」

 

『・・・・・』

 

『おじさん目がこわい』

 

朝食を手早く済ませ登校したみこは途中はなと合流していつもの道を歩いてゆく。

 

「はぁ・・・」

 

「昨日はなんだったんだろうね。お気に入りの数珠も壊れちゃったし・・・」

 

「あー・・・なんか水晶の中に水が入ってたみたいでそれが太陽の熱で破裂したんだって」

 

「えー!そんなの不良品じゃん!ドンキに文句言いに行かないと」

 

そんなハナの声を聞きみこは大丈夫大丈夫と言いつつ改めて周りを見る。視界の端には相変わらず幽霊や化物が闊歩しておりそんな中で私たちに近づこうとする化け物にだけ彼は攻撃している。

いつも通りの登校だ。ただなんだろう、なんだか少し違和感が・・・

 

 

「あ、ここの占いの館なくなってる」

 

「本当だ〜。占ってもらいたかったのに残念だな〜」

 

よく見たらいつも見かけていた雑貨屋軒占いの館が閉まっているのだ。そしてここには前彼が入っていたのを思い出したみこは少し後悔しながらシャッターを眺めた。

 

(もしかしたら何かしらいいものがあったかもしれないのに・・・もっと早く行っとけばよかった・・・)

 

 

『あれ?ミツエさんいないんだ。今日これ見てもらおうと思ったんだけどな〜』

 

横の彼を見ると何やらいつもよりへこんでいる様子。彼もこのお店に何かしら用があったのだろうか?

 

名残惜しそうにしながら店を眺める彼。しかしそれもわずかな時間のみ、すぐいつもの様子で私たちの周りを警戒しながら歩いて行った。途中ハナにぶつかりそうな霊を押し退けているのを見ながら再びため息をつく。そんな様子が気になったのかハナはこちらを見て問う。

 

「なんだか元気ないね。やっぱり数珠壊れちゃったの気にして?」

 

「あ、いや・・・そうじゃないんだけど・・・」

 

 

聞かれたみこは最初何でもないと答えようとした。だが最近色々あったこともありついこの友人に愚痴をこぼしたくなってしまった。気がつけばみこは悩みを誤魔化しながら打ち明けていた。

 

「?」

 

「・・・お世話になってる人がいてさ、色々助けてもらってるんだけど・・・その人の仕事私も手伝ってあげたいけどなかなか上手く行かないというか・・・。ごめん、意味わかんないよね」

 

「それって・・・難しい仕事してる人なの?」

 

「うーん、まぁそう、かな?だけどどんなふうに力になってあげればいいかわからなくて、最近だと空回りも多くて・・・」

 

「・・・・もしかして彼氏⁈」

 

「⁈いや、ちが、まだそんなんじゃなくて・・・!」

 

話を聞いていたハナは目を輝かせみこへと問い詰める。

 

「私に内緒でいつのまに・・・!」

 

「だから違うって・・・。何というかその、元お父さんの同僚(守護霊)の人で前にちょっとね・・・」

 

 

「なーんだ。残念」

 

「残念って失礼な・・・」

 

ため息をつく様子を見ながら呆れ顔でみこはハナを見る。思わず相談する人間違えたかな、なんて考えるも直ぐにハナは真剣みを帯びて言葉をかける。

 

「でもお仕事ってことならやっぱり下手に手を出さないほうがいいんじゃない?」

 

「?いや、手伝いたいって話なんだけど・・・」

 

「違う違う。みこがやりたいことって多分そういうことじゃないんだよ。」

 

そう呟くハナにみこは視線を向けて続ける。

そうして続けられた言葉、それは驚くほどみこの心にストンと当てはまった。

 

 

「多分みこはねー、その人に感謝を伝えたいんだよ。」

 

「・・・・感謝?」

 

「そう!それをお手伝いって形で伝えたいんだろうけど色々空回りしてるんだよ。だから贈り物をしたりとか感謝を伝えたりとかーーーみこ?」

 

 

「伝える・・・・感謝を伝える・・・」

 

ハナの言葉に思わずなるほど、と納得するみこ。

そう、確かに彼の負担を減らしたいというのはある。だが少し考えればわかること、あの様に互いに傷つけ合う戦いという現場において自分達は圧倒的に力不足だ。下手に動けばそれだけで彼の足を引っ張ってしまう。現につい先日もそのせいで彼はおかしな事になったわけだし。

 

(思えば私、未だ彼にお礼の一言も言ってない・・・)

 

自分が彼の手伝いをしたいと考えたのはそうすることで彼に報いようとしたが故だ。だが今考えると、それは見えることが化け物にバレることを恐れての事である。

 

その考えにたどり着いたみこは少ししてある決心をすると再びハナに声をかけた。

 

 

「ハナってさ・・・たまに真理をつくよね」

 

「?何が?」

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