皆さんにどう思われているのだろう・・・
とりあえず、早くしろとは思われているだろうな・・・
意外と読んでいただけているみたいだけど・・・
いや、クリックをミスタッチしてしまっているだけでは・・・
そんなことを考えている作者です。
無理やり、フラグを立てたつもりになっている作者です
「そう言えば思ったんですけど、安倍さんっていつも日曜日にいないよね?」
ジャッジメントの支部に最近入り浸っている佐天が、突然質問する。
現在、支部には初春と白井、佐天しかいない。
「そう言えば、安倍先輩って日曜日はいつも非番ですよね」
「そうですわね」
ジャッジメントは基本、支部ごとにシフトを組んで仕事している。そう言う意味では、決められた曜日に非番であることはあまり珍しくはないのだが。
「彼女、ですかしら?」
「ええぇ!安倍さんって彼女いるんですか?」
「見たんですか!?白井さん!」
「え、いや、ただの推測ですけど、そう言えば・・・」
「そう言えば、なんですか?白井さん?」
「なんか知ってるんですか!?」
「いえ、そう言えば、いつも固法先輩とともに非番だなーと思っただけですわ」
「そ、そう言えばそうですね」
「ええぇー!嘘!固法さんって、安倍さんの彼女なの?」
佐天の絶叫とともにドアが開く。
入ってきたのは、美琴だった。
「ああ、やっぱりそうなの?」
「どういうことですかー?御坂さん?」
「いや、さっき、あいつと固法さんに似ている人達が2人で仲良く―――」
「どこでですか!?」
「えっとー。ちょっと落ち着いて、佐天さん」
勢いよく聞く佐天に、美琴はちょっと引き気味になる。
「仕方ないですよー。佐天さん、安倍さんのこと気になってるですから」
「えっ?そうなんですの?」
「え、あ、いや、そ、そう言うのじゃなくて、ただ、同じレベル0なのにかっこいいなーと」
「思っちゃったわけだ」
「ち、違いますって、御坂さん!そんな、にやりとしないでくださいっ」
「で、どうしたんですかー?御坂さん」
「いや、2人で仲良く歩いていたのよね。まるでデートみたいに」
「ちょ、佐天さん。そんなに落ち込まなくても。まだそうと決まったわけじゃないんですわよ」
「で、でも・・・。どうせ固法さんには、色気でも勝てないし・・・、能力でも勝てないし・・・頭でも勝てないんだろうな・・・。ルックスも・・・」
「ちょ、佐天さんっ!」
初春は地面に手をついてぶつぶつ言う佐天を起き上がらせようとする。
「それじゃあ、確認しましょうか」
「どうするんですの?お姉さま?」
「もちろん決まってるじゃない」
美琴は、指を1本立て、ビシッと前に出す。
「尾行あるのみよ!」
◆
4人は、美琴が安倍と固法を見たというところに行ってみる。そこは、ちょうどショッピングセンターの前だった。
「うーん。ここからどこに行ったのかはあたしも見てないのよね」
「やっぱり、ここの中に入ってったんじゃないですかねー」
「まったく。尾行なんて言う割に、何も考えてなかったのですね。お姉さま」
あまりの計画性のなさに、白井が呆れる。
そもそも、美琴が見たというのは5分前なのだ。似ているなと思っただけだから、きちんと見ていたわけでもなく、どっちに行ったのかもわからないのに、尾行をしようという方が土台無理な話である。
「でも。まだ2人が付き合っていると決まったわけじゃない。うん。そうだ」
佐天はさっきからちょっと壊れているのである。
「あっ。みなさん、隠れてください!」
初春が何かを発見して、皆を街路樹の後ろへと引っ張っていく。
「(見つけましたの?)」
「(はい。あそこに)」
初春の指した方向を見ると、確かに固法と安倍が歩いている。しかし、それより問題なことがあった。
「(あの子は誰なのかしらね?)」
美琴の言うように、固法と安倍の間に、黒髪のショートカットの6,7歳の女の子がいるのである。
2人の間で、片方ずつの手をそれぞれとつないでいる。
「(2人の子供だったりしてー)」
「(初春。変な憶測をするんじゃないですわよ)」
「(そうよ。ありえないでしょ)」
「(こ、子供までいるなんて、絶対にこれじゃあ無理・・・)」
変なことを言い出した初春だが、まさか本気にする人間がいるとは思わなかった。本気にしている佐天はどんどん沈んでいく。
「龍兄、固法姉!今日はありがとう」
「いいって。それより、早くしないとな」
「そうよ。別にいいのよ」
そんな会話が聞こえてくる。
「(まさか、どっちかの兄弟?)」
「(それにしては似てないですよ)」
「(いえ、でも、固法先輩に少し似ている気も)」
「(佐天さんはどう思いますかー・・・ってえぇー?)」
初春が振り向くと、そこにはものすごく沈んでいる佐天がいた。
「(どっちの兄弟でもいいですよ。ただ、家族公認って・・・)」
「(ま、まだ、そうってきまったわけじゃ)」
「(そうですよー。ねえ、白井さん)」
「(そ、そうですわね。それより早くしないと見失ってしまいますわ!)」
あまり尾行に乗り気じゃなかった白井も、佐天の気をそらすためか、尾行をしようとする。
そんな会話の間に、尾行対象の3人は地下鉄への階段を下りていく。
3人は、沈んだ佐天を抱えて、急いでつけていくのだった。
◆
児童養護施設、希望の光。
それが3人の入っていった場所だった。
「どういうこと?2人って施設に住んでるの?」
「いえ、この施設は
「さっきの女の子は、この施設の子なんですかね?」
「かもしれないわね。あら、佐天さん、復活したの?」
美琴の横には、施設を眺める佐天がいた。
「どうします?尾行はこれで終了ですか?」
「そうですわね。これ―――」
白井の言葉の最中に、養護施設のドアが空き、子供が10人ほどわらわらと出てくる。
4人がどうしたのだろうと思ったのもつかの間、4人は子供たちに囲まれていた。
「ねーねー。おねーちゃんたちがびこーをしてた人?」
「りゅー兄が言ってた人たち?」
「早く早く」
「えっちょ、ま」
美琴の言葉を聞かずに、少年たちは美琴たちを施設の中へと押し込む。
「あ、あら。い、いらっしゃい」
目の前に、エプロンをつけた、胸の大きな女の人が現れる。
「ほ、ほら、皆。は、早く席について」
「「「は~い」」」
子供たちは、促されるままに一つの部屋に入っていく。
「す、すいませんね。こ、この施設を運営してます、古水花梨と言います。あ、あなたたちもどうぞ」
そう言うと、古水は子供たちの入った部屋の方に消える。
「どうしよう?」
「どうします?」
美琴と初春は、どうすればいいのかわからないというようだ。
「仕方ありませんわ。ここはお誘いに甘えさせてもらって」
白井は靴を脱ぎ、上がる。他の3人も、ついていくことにしたようだ。
部屋の中には、子供と一緒にテーブルにつき、ジュースを飲んでいる固法がいた。
「あら、皆もきたの?」
「固法先輩、これはどーいうことですか?」
「まさか、毎週こんなふうにボランティアしてたんですの?」
「まさか、固法さんと安倍さんって、付き合ってるんですか?」
「ぶっ?なんでそんなことになってるの?」
「固法ねーちゃん、動揺しすぎだよー!」
「ご、ごめんね」
固法は吹き出してしまったジュースを布でふく。
「まったく、佐天さんが変なことを言うから・・・。わたしたちはそういう関係じゃないわよ」
「よ、よかったー」
「よかったですねー。佐天さん」
「で、あいつはどこにいるの?」
「あら、そう言えば安倍先輩がおりませんわね」
「りゅー兄なら、おりょーりちゅうだよ!」
「それに、龍兄は私のです!」
「こら、
「あたしのです!」
「こら、
「あら、安倍先輩ってば、こんな小さな子に手を出して」
「ねえ、何勝手なことを言ってるのかな、白井ちゃん」
いきなり安倍の声が聞こえ、全員が振り返る。そこには。
「やっぱりロリコンですの!?」
「違うから!」
女の子が抱き付いている安倍がいた。右手には、大きなケーキを持って、左手には、ろうそくとライターを持っている。
「安倍さん、それじゃあ、それは何なんですか?」
「いや、これは
「龍兄は、沙夜のです・・・」
沙夜と呼ばれた少女は、さらに安倍に抱き付く。
「ずるいよ、沙夜!」
「そうだ、ずるいぞ、沙夜!」
「だって、今日、沙夜の誕生日・・・」
「まったく、沙夜。そろそろ離れてくれ」
「嫌・・・」
「いや、こっちが困るんだが、もう、視線がいたいなんてものじゃないんだ」
「でも・・・」
「分かったから、何でも言うこと聞くから、とりあえずいいかな?」
沙夜と呼ばれた子は、頷くと安倍から離れる。
「んじゃ、説明はあとでするから、今日は誕生日会だし、参加してくれないかな?」
「そうね。参加してくれると嬉しいわ」
「え、私達なんかが混ざってもいいんですか?」
「そうですよ。初春の言う通り、私達なんかがさんかしても・・・」
「だってさ、どうだい?みんな」
「おねーちゃんたちも一緒にやろー?」
「そーだよ。一緒にあそぼーよ」
「・・・それじゃ、参加させてもらうね」
「そうですわね」
子供たちに誘われ、参加を決めた4人。こうして、誕生日会が行われたのであった。
◆
「さてと、どこから説明しましょうか」
「そうね。安倍君とこの子たちの出会いのところからじゃない?」
片付けも終わり、子供たちが何人か庭に遊びに行く中、安倍たちは椅子に座っていた。安倍の膝や、首や足などには、子供たちが数人引っ付いていた。
「あー。街中で合ったってところ?」
「まったくもう。照れ屋なんだから。正確にはね、スキルアウトに絡まれていた子供たちを助けたのよ」
「へー。安倍先輩らしいですねー」
「しかも、その後、勘違いしたアンチスキルが発砲したからって、アンチスキルも全員倒したのよ」
「へ?アンチスキルをですか!?それって、やばいんじゃないですか」
「そうよ。佐天さんの言う通り、アンチスキルは援軍要請をしたわ。私たちジャッジメント177支部に」
「まさか、それでは、先輩方はその時にお会いになったのですの?」
「そうよ。駆けつけた私たちも勘違いして戦ったのよ。こっちは能力者4人。そのころは安倍君も刀を持ってなかったわね」
「それで、ようやく捕まったの?」
「違うわよ、御坂さんもわかるでしょ彼の強さが。こっちの負け。しかも、『女とガキは殴る気はねぇ』とか言っちゃって」
「もう、固法先輩、嫌いだよ。喋りすぎ」
「うふふ。そこに、さっきの花梨さんがでてきてね。事情を説明してくれたのよ。それで、私がジャッジメントにスカウトしたの」
「えっ?安倍先輩って元々ジャッジメントじゃなかったんですかー?」
「違うよ。僕は中1とかの時は普通の学生」
「嘘よ。あの時の彼はものすごい荒れている学生だったし、言葉遣いなんかも今と全然違ったもの」
「いや、あれは若気の至りというか、なんというか」
「しかも、スカウトしたのに、はじめは断るしね」
「嫌だったのに、固法先輩もなかなかしつこかったよね」
「そうね。1ヶ月くらいずっと付きまとって、1年半ぐらい前にようやく受けてくれたのよ」
「ってことは、中2の冬ぐらいですか?」
「そ、佐天ちゃんの言う通り。だから、ジャッジメントになりたかったら、そんな時期でも大丈夫だよ」
「それで、この施設のお手伝いに来るようになったってわけ」
そんな会話をしていると、さっきの沙夜と呼ばれた女の子が部屋に入ってくる。
「りゅー兄・・・、固法姉・・・、皆で遊ぼう・・・?」
「OK。今行くよ」
安倍は沙夜を連れて部屋を出ていく。
「・・・意外です。安倍先輩がずっとジャッジメントじゃなかったなんて」
「初春の言う通り、わたくしもずっとジャッジメントなのだとばかり」
「彼はね、守りたいものを自分の立場で守れないのが嫌なんですって」
「だから、安倍さんってジャッジメントの腕章をいつもつけてないんですかね・・・」
「たぶんそうなんだと思う。彼は、犯罪者をつかまえるために力をふるう、自分の事も嫌いなようなのよ。それはそれで、彼の覚悟なのかもしれないわね」
「・・・」
全員黙り込む。それは、意外な顔を見たことに対する、全員の気持ちだった。
「ま、とりあえず、私達も行きましょうか」
固法に促されて、全員子供たちのところへと向かう。
その後、へとへとになるまで遊び続けるのである。
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