転生者は死に戻り、平行世界で強くてニューゲーム 作:namako:BERSERKER
気が付けば俺は今度は、桐ヶ谷和人に成った。
俺は三崎亮に転生した平凡な土工マンだった。
前世、the worldのジョブシステム、錬装士(マルチウェポン)に倣い、小太刀二刀、大剣、大鎌を駆使し、魂に憑いてきた碑文第一相の憑神・死の恐怖/スケィス等と共に100階層のボスをやっとの事で倒したが、その後すぐに連戦でヒースクリフこと茅場晶彦と回復する間もなく少しずつHPを削られて全損、ゲームオーバー=死。
死んだ筈の俺は、ふと意識が戻る。
俺の身体は12歳位の少女に成っていた。
「はぁ、またか。今度は女ねぇ」
これまでの記憶を辿ると、前世の記憶が有って、今世の自意識が芽生えてから今までの記憶が有って状況を理解した。
私は桐ヶ谷和人の実妹で直葉の義妹。
私の名前は、桐ヶ谷夜志乃。
SAO開始が明日で今日明日も歌手業も休みだし、SAO開始に備えてゆっくり休みますか。
翌日昼からSAO開始なのでログインする。
私は次の人生でもSAOをやるよ。
貴方はやりますか?
それともしないですか?
それでも会いたいよ・・・□□□。
私は前世の三崎亮時の姿をアバターとして作って、アバター名をキリノ(Kirino)と付けた。
始まりの町を散策して赤髪のにいちゃんを見つけた。
その赤髪の兄ちゃんは、迷い無く駆けていくプレイヤーに声をかけ、指導してくれと頼んだ。
了承を得て私も同行させて貰う。
「私はキリノ。フレンドを作る目的で同行させて貰った」
「おう、良いぜ。俺はクライン。よろしくな」
「キリトだ。よろしく」
私達はフレンド登録をしてからクラインのソードスキルの発動練習をした。
「ソードスキルを出すには意思よりもポーズを意識して~!」
「ソードスキルが出ればシステムがエネミーに中ててくれるさ」
「そうは言ってもよ~。こいつ動くしよ~。」
何度も練習してソードスキルを思う様に発動出来る様に成ってはしゃぐクラインは17時頃に夕食にピザを頼んでいるとメニューを開いて・・・。
「ありゃ?ログアウトボタンがねぇ」
「そんな筈無いだろう。もっとよく探してみろよ」
「………」
「いや、マジで無いんだって」
そうこうしてる間に17時に成り始まりの町の鐘が鳴り響く。
ゴーン ゴーン ゴーン
その鐘を聞いた全てのプレイヤーが広場に転送され、集められた。
GMアバターが登場し、ログアウトボタンが無いのは仕様であると言う事、二千人の死者が出た事等の説明をしてチュートリアルを終了した。
「これの何処がチュートリアルなのよ!」
「「!?」」
それから真実の鏡でリアルの姿に戻り、キリトに兄妹である事がばれた。
「夜志乃!?」
「にぃ。ネットマナー」
「ああ。悪い」
「あの、お嬢さん」
「何?クライン改まって。キャラじゃないでしょ。今更取り繕っても遅いわよ」
「うっそれもそうか。キリノ付き合って下さい」
「私は片思いの人が居る悪いけど恋人には成れないわ」
「そうか」
「それでも良ければクリアした後アドレスを教えても良いわよ」
「本当か?」
「ええ」
「「それじゃぁ行こうパーティー組んで次の町へ」」
「悪い。俺は行けねぇ。友達と一緒に組むって約束してるんだ」
「そっか」
「クライン。私は置いて先に行く。だから追い付いてきなさい。良いわね」
「応。先に行ってろ。追い抜いてやるから」
そう言葉を残して私達は別れた。