【妹が】猿だと思っていた妹に猿だと呼ばれた件について【魔法使い】   作:かりん2022

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離反

猿は殺さねばならない。

私の大義は定まった。

 

「なん……てこと」

 

 見知った声がして、私は後ろを振り向いた。何故か、魔女のコスプレをした妹の優がいた。

 

「これは、お兄ちゃんがやったの?」

「まさか」

「じゃあ、貴方達?」

 

 村人達を睨み、妹は言う。

 

「これだから神秘を理解せぬ猿どもは支配されるべきなのよ!」

 

 妹は怒り狂って告げた。

 

「皆、皆猿になって仕舞えばいい!」

 

 妹が杖を振り、やな予感がした私は呪霊を盾とした。

 私以外の村人は全て猿に代わっていた。幼女二人を除いて。

 呪霊もまた、猿の形に変わっている。

 

「今、何をした!?」

「なんで無事なの、お兄ちゃん。まさか、いえ。間違いなく猿だわ」

 

 私は驚きを持って妹を見つめた。

 呪術師? 違う。間違いなく猿だったはずだ。

 妹は、再度杖を振る。再度呪霊を盾とする。

 

「猿になれ!」

 

 呪霊の形が猿へと変わった。

 

「ずるいな。次は私の番だよ、優」

 

 そして、私は呪霊で妹を吹き飛ばそうとして……できない。透明な盾に防がれる。無限? まさか。

 連続で攻撃すると、見えない盾が壊れたのがわかる。妹は吹き飛ばされた。

 

「いっつ! なんなのよ。猿の分際で!」

「君こそ、猿の分際でなんなのかな」

 

「おにいちゃんって」

「優って」

「魔術師なの?」「呪術師なのかな?」

「「はあ???」」

「なんだい、そんな夢見がちな」「なんなの、その陰気くさそうなの」

「「あ“?」」

 

「お、お兄ちゃん。お姉ちゃん。やめて。お兄ちゃんは助けようとしてくれたの」

 

 幼女の言葉に、妹は目線を合わせた。

 

「そうなの。私も、あなた達を助けに来たんだよ。あなた達には、魔女の才能がある。もう大丈夫。私が守っってあげるからね」

「待て。その子達は呪術師だ」

「何よそれ。この子達の豊富な魔力が見えないの?」

「呪力なら見えるが……」

「呪力って何よ」

「魔力ってなんだい?」

 

 妹は、手を上げた。

 

「これが見える?」

「「見えます!」」

 

 見えない。

 

「これが見えるかな?」

「「見えます!」」

 

 妹は手の上を睨む。そことはずらした場所に呪霊を出したんだけど。見えないみたいだね。

 

「はぁ。なんなのよ。うー! そう、そうね。私の目的は支配。なら、最初の一人はお兄ちゃんでもいいか」

「何を言っている?」

「奴隷にしてやるからついてこいって言ってんのよ」

「はぁ? 頭沸いてるのかい?」

「簡単よ。服従せよ!」

 

 杖を振る。呪霊を盾にする。

 

「学習能力がないのかい?」

「なんなのよ、一体!!」

 

 ダンダンと足踏みをして、妹は告げた。

 

「ああもう、早くしないと追手が来ちゃう。いくわよ、子供達」

「待った。その子達を連れていくな私もいく。詳しい事を聞きたい」

「好きにしなさいよ。情報交換と行きましょう」

 

 

 私は、一度だけ振り返る。

 

 さよなら、悟。私は多分、二度と戻らないよ。

 

応援するのは?

  • 呪術師がんばえー! 殺れー!
  • 魔術師いけー! 支配せよー!
  • さーる! さーる! さーる!
  • 二つの才を持つミミナナこそ至高
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