【妹が】猿だと思っていた妹に猿だと呼ばれた件について【魔法使い】 作:かりん2022
東京の上空に浮かび上がる、優の姿。
響き渡る声。
『聞け! 神秘が影に隠れる時代は終わった! 私は優! 大いなる魔女であり、人間に宣戦布告するものである! 私に従え! さすれば、お前達を闇に潜みし恐怖の化身より守ってやろう! 手始めに、この大いなる光を持って、恐怖の化身を陽の元にさらけ出してくれる!』
朗々とした呪文により、呪霊達が非術師の目に顕現する。
日本は大騒ぎとなり、恐怖の集中した都では呪霊が溢れた。
それを、私の呪霊が祓っていく。全ての呪霊には、魔法界所属のタスキをつけて区別がつくようにしている。
美々子と奈々子の手を借りて遠隔から知覚し、操作していく。
練習してはいたけれど、悟と離れて以来の全力行使。
ああ、私はやっぱり呪術師だ。
力を使うのが、こんなにも……愉しい。
『聞け! 一週間! 一週間の間に服従をしないなら、我が配下の救命活動をやめさせる! そして、恐怖を具現する妖精を東京中に放ってやる! 恐怖は至る所で増幅され、都内は恐怖の化身に沈むであろう! 嫌なら従え!』
神秘のベールは破られ、もう取り返しはつかない。
「傑……良かった。呪霊操術があるなら、傑はまだ生きている」
呪術界最強は、安堵の息を吐く。絶対に親友を助ける。
しかし、彼は勘違いしてる。彼の親友はガッツリと主犯である。
「呪霊? 一体、どういう事なの。あれほどの化け物を生み出したというの? まさか、優……本当に人殺しに?」
魔法界最強は、涙を流す。絶対に、親友を止める。
しかし彼女は勘違いをしている。呪霊は優を殺したところで止まらない。
一方、首相官邸では緊張の面持ちで役人達が動いていた。
「日本政府に真っ向から喧嘩を売ってきた以上、呪術師や魔法使い頼りとはいかないかと」
「まずは詳しい要求を伺いましょう」
政府は使者からの要求書類を熟読し、いくつか確認をし……。
「日本国民の皆さん。日本は、国民の皆さんを守るため、大魔女が約束を守る限り大魔女の指揮下に入ることといたしました!」
まさかの降伏RTAへと走った!
説明しよう!
優も傑も元社畜である!
尽くすことを骨の髄まで叩き込まれた社畜である!
彼らの要求は3つ!
魔法や呪いの存在を認めて敬意を払い迫害しないこと!
過労死反対!
活動費の献上!
以上を守れば守護!
お分かりだろうか、支配と言っても統治や政治についての「些細なこと」は関知しないと言いやがったのである!
更に! 守護には呪霊との戦闘だけでなく、レバロ(修復呪文)などの呪文によるアフターケアフルパッケージ!!
お得ですよ!
活動費の献上を考えてもめちゃくちゃお得ですよ!
魔法界なんて今まで全然従ってくれなかったのが、その魔法を役立てるチャンスですよ!
そういうわけで、呪術界と魔法界にクレームを入れて借りを作りつつ、「日本国民が人質に取られて仕方なく」スピード降伏となったのだった!
あとは円滑な意志疎通のためと言って乗っとり用の人材を大量に送るだけ!
この日本の行動に、両世界は慌て、即座に動き出した。しかし、そもそも互いの世界を知らない。
同調する魔法使いと呪術師も多く現れ、事態は混乱の様相を示し始めていた。
神秘の戦国時代の幕開けである。
応援するのは
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魔法なんてあるはずない呪術師
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呪霊ってなんなの魔法使い
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祭りだ祭りだ猿
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もう頑張るしかないミミナナ