とある転生者の術式構築《プログラミング》 作:一狩り行ってきます
俺、空霧は不良共から逃げていた。隣にいる―――
「―――ええいっ!くそっ!くそっ!あーもうちくしょー不幸すぎますーっ!!」
…変態じみた叫び声を上げている友人、|上条当麻(・・・・)と共に。
「はい、残り8人~。ファイト!」
「うっせぇ!」
いや~こいつの不幸って酷いよね。ちょっと人助けをしようとして不良に追いかけられるとは。俺もいつも巻き込まれるし、たまったもんじゃない。
「結局頼んでた苦瓜と蝸牛の地獄ラザニアくる前に飛び出しちまったし、まだ食ってもないのに食い逃げ扱いされてるし。あーもう何なんですかこの不幸は!?」
「いや食い逃げはともかくラザニアは食わなくてよかったと思うぞ」
頭をかきむしる当麻に冷静に突っ込む。というか本当食わなくてよかったと思う。
「というか空!お前の能力でなんとかできるだろ!?」
「運動は必要なことだと思うんだ」
「うう、不幸だーっ!」
こいつは長距離走はそこそこできたはずだからな。相手は酒とか煙草で体を壊し、靴も機能性皆無のブーツ。しかもペース無視での全力疾走。これなら追いつかれることはないだろう。あ、また一人脱落した。
「おるぁ!!ちくしょうこのクソガキ共止まれやこの逃げ足王!」
…。
「うるっせぇ!ぶん殴られないだけ感謝しやがれ|サル並み野郎(I.Q.80)!」
「だが断る」
さらに走ること2km、ようやく都心部を離れ、大きな川に出た。そこには大きな鉄橋がかかっていた。車は通っていない。
その鉄橋を走りながら上条が後ろを見る。
「く、くそ…やっと撒いたか」
…あれ?後ろにちゃんといるじゃないか。見えないのか?
「ったく、何やってんのよアンタたち。不良を守って善人気取りか、熱血教師ですかぁ?」
やっぱり気づいていなかったな当麻のやつ。
「残念、実は犯罪者です。食い逃げで」
「え、ホント?」
「うん、こいつが」
「ちょっと待てええぇぇい!!」
当麻復活のお知らせ。…ちっ!
この普通の中学生くらいの女の子は、レベル5である。だが、それも当麻の右手の前では無駄。さすが幻想殺し。
「で、またやるつもりなのか?いつも負けてんのに」
「うっさい!今日こそは勝つ!」
まったく、気の強いことで。
ちなみにこいつが上条と戦おうとする理由。「私より強い人間がいるのが気に食わない」らしい。…もうちょい何かないのかおい。
「それにアンタ!逃げてばかりじゃなくてちゃんと戦いなさいよ!」
「いや、俺まだ死にたくないし。レベル5相手に正面から戦えとか無理ゲー」
レベル5相手に本気の勝負挑むとか死亡確定じゃないですかやだー。
バチィッ!
「うおっ!」
いきなり電撃飛ばしやがったよこいつ。上条がいなければ即死だった。
「な~に言ってんのよ、アンタ!書庫で調べたけど、アンタも|レベル5(・・・)じゃない!」
「お前のほうが格上だろうが第三位!」
「うっさいわね第七位!そんなのはどうでもいいのよ!」
「どうでも良くないわ!死ぬだろ馬鹿!」
これは酷い。まさか調べられていたとは、知らんかった。
「あの~、レベル0の上条さんはどうすれば…」
「「あ、忘れてた」」
「ビリビリはいいとして、空!お前忘れんなよ!!」
「俺は悪くない。そこのビリビリが悪い」
「悪くないわよ!」
む、来るか!
「必殺上条ガード!」
バチィッ!バチィッ!
「盾にすんな!」
「良いじゃないか最強の盾」
「よくねえよ!前も俺を売って逃げやがっただろうが!」
「お前に携帯電話を踏み抜かれた俺の気持ちを考えろ!!大体お前h「わ~た~し~を~無視すんな!!」
「上条ガード!」
バチバチッ、バチィッ!!
「また盾にしやがったなこの野郎!」
「気にすんな気にすんな」
「…アンタ達、|超電磁砲(レールガン)って知ってるかしら?」
げっ!忘れてた!!
「ファイヤー!」
ゴウッ!
ドオンッ!!
危なかった。ギリギリレールガンを溶かしきったな。超能力って凄え。
「おい上条、逃げるぞ!」
「待ちなさいよアンタ達!」
「ふ、不幸だぁー!!」
上条の声が鉄橋の上で響き渡った。