がっこうぐらし!マルチRTA DLCバイオハザードver.1.24 全員生存ルート   作:食卓の英雄

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キャラ視点とかやったことないのでこれでいいか分からぬ


アウトブレイク

今日はすっごくいい日になるはずだった。

毎日が楽しくて、うれしくて、たくさん友達と遊んで。おうちに帰ったらおかあさんとおとうさんにただいまって言って、おねえちゃんにおかえりなさいって言って、いっしょにご飯を食べて、また明日って寝るはずだったのに……

 

「ァ……ヴァアア」

「ヴォー………」

 

「……ふー…ふー……!」

 

泣かないように我慢して、声が出ないように震えている。たまに隣から叩かれたり、ガリガリって引っ掻かれるけど、それに反応しちゃダメ。だって、声を上げたさちこちゃんがみんなに食べられちゃったから。

 

だから、どれだけこわくても声を出しちゃダメなんだ。じっとしてれば、るーはいないってナニカも諦めるはず。ほら、今も唸り声が聞こえるだけで何もない。このまま待ってれば、おねえちゃんがるーのことを助けに来てくれるから。

 

(どうしてこんなことになっちゃったの…?)

 

始まりはお昼の授業のときだった。算数がむずかしくて、窓から外を見ていていたら、体育のせんせいが男の人に噛まれているのが見えた。いや、もうあれは男の人じゃなくてナニカだったんだ。

 

とにかく、色んな場所からそれが入ってきて、みんなが噛まれて血まみれになって、友達も、見たことのある子も死んじゃった。

 

かっこうは人なのに、どんなにケガしても動いて、噛まれた子も同じナニカになっちゃう。まるでおとうさん達がテレビで見るようなゾンビみたいだった。

だからるー慌ててトイレに隠れて、おんなじように何人も隠れて、鍵を閉めた。

 

外で動いてる音が消えるまでじっとして、最初は隣の子とお話してた。そうしなきゃ泣いちゃいそうだったから。

でも、楽しく話してた声は苦しそうになって、こっそりのぞいたらもうあいつらとおんなじになってた。

 

今度こそ一人になった。

 

(誰か助けて……)

 

もう本当にいのるしかなかった。ナニカたちは中にるーがいるって分かればすぐにこのドアなんか壊して入ってくる。そしてるーが何か音を立てちゃえば……かんがえたくない。

 

……ねむくなってきちゃった。

 

でもねちゃダメ。もしかしたら、その間にナニカがおそってくるかもしれないから。……ああ、でも、気づかないうちにそうなったほうが、こわくないのかな…。

 

そんな、ぼやけた頭で考えていると、外からナニカとは違った音が聞こえてくる。

 

明らかに走る音。それはどんどんとこっちに近づいてきて……バタン、とドアを閉める音と、何かが当たるような音がした。

誰かがこのトイレに入ってきた。そう気づくのは早かった。でもそのせいで何とか落ち着いていた隣の子たちが気づいてしまった。

今まで大人しかったのに急に暴れ始めて、バンバンと叩く音がうるさくい。必死に耳をふさいで耐え凌ぐ。

 

すると、個室のドアの下から手が伸びた。

 

すごくひゅっとしたけど、それが何かを握っていることに気づいた。

 

それは包帯だ。るーも保健室でよくみた、学校にある包帯。赤い血の文字でたすけにきたって書いてある。本当はこわかったけど、これを逃したらもう死んじゃうと思った。だからゆっくりドアを開けて、外の人を見た。

 

しらない人だった。外国人のおじさん。でも、よかったってホッと笑うのが、おとうさんみたいで、悪い人じゃないと思った。

 

しーって指を立てて、静かに出ようとしたけど、ドアを開ける前にうしろでバンって音がした。それは私と最後までお喋りしてた女の子がいた部屋だった。ナニカが出てきてしまった、そうすぐにわかったけど、もうにげれない。

 

こわくて、目をぎゅってつむってたら、気づいたら終わってた。ゆっくり目を開けたら、頭にはさみが刺さったナニカがたおれてる。このおじさんがたおしたんだ。

 

おじさんは急いで逃げようとしたけど、外からも叩いてくる。するとおじさんは窓を殴って壊しちゃった。そしたらすぐにるーを抱っこして学校から脱出した。

 

抱えられてるわたしには、その後にドアが開けられたのが見えた。あのままいたら、きっと二人とも食べられちゃってただろう。

 

おじさんは家の中に飛び込んで、るーをおろすと色んな話をしてくれた。

 

「……大丈夫かい?」

「うん。おじさんがたすけてくれたから」

 

 あのままあそこにいても、きっといつか見つかってた。だから、すっごく感謝してる。

 

「俺はイーサン。イーサン・ウィンターズ。見ての通り、アメリカ人だ。きみは…この街の子供…だよな」

「…うん」

 

おじさんはイーサンさんって名前で、この街にはたまたま来ただけで、こんなことになってるから人のいそうな所を探してたらしい。

 

「君はこんなことになった理由を……ああクソ。違う、そうじゃないだろ。…あー、君は……なんて呼べばいい?」

「私は…るーちゃんっておかあさんたちにはよばれてるよ」

「わかった。るーちゃんだな。それで、るーちゃんは、他に生きてる人とかを知らないか?」

「……」

 

知らない。ううんと首をふってこたえる。今まで生きてたともだちはいたけど、食べられるかナニカになっちゃった。

 

「……そうか。畜生!こんなことに幼い子供まで巻き込まれて……!」

「おじさん…?」

「いや、悪い。…ところでるーちゃんは、家族はいるのか?」

 

イーサンおじさんが聞いてきた。それは一番あいたくて、でもこの街に居てほしくない大切な人たちのことだった。

「おかあさんとおとうさんと、お姉ちゃんがいる。おかあさんとおとうさんはわからないけど、りーねぇはこうこうに行ってるの」

 

「…そうか、みんな無事だといいな」

「うん」

イーサンおじさんは頭に手を置いてよしよしなでてくれた。おとうさんとはちょっと違うけど、ごつごつして大きい手はおんなじだった。

 

「おじさんにも家族がいるの?」

「…ああ。妻と、娘がいる。名前はローズ。まだ生まれたばっかりの赤ちゃんなんだよ。それがまた本当に可愛くて…それで妻と揉めたこともあったな。守るべき家族がいる。だから俺はこんなところで死ねないんだ」

「そっか…。帰れるといいね」

 

いつの間にかことばにでてた。それにきょとんと目を落としたおじさんはすぐに笑ってまたるーの頭をなでてくれた。

 

「君は優しい子だな。…大丈夫。きっと君の家族も無事さ。……るーちゃんの家族のことも教えてくれるかい」

「っうん!おかあさんはね、優しくてお料理が得意で―――」

 

 

―――りーねぇが育てたやさいをいっしょに食べる約束してるの。それでねそれでね、」

 

くうぅ〜

 

「あぅ…」

 

夢中でたくさんはなしてたら、おなかがなっちゃった。するとおじさんがバナナをくれた。久しぶりにたべたバナナは、これまでたべたどんなスイーツよりも甘くて美味しかった。

おなかいっぱいになったら、だんだん目が重くなってきて…。でも、いま眠ったら化け物におそわれたら逃げれないから、起きとかないと…。

 

「そのまま寝ていい。大丈夫、すぐ近くにいるから」

 

なら、いいか。そうおもったら体はもう動かなくて、すぐに目の前が真っ暗になった。

 

 

 

■■■■■

 

 

 

その日、私達が当たり前に享受していた筈の『普通の生活』は一変した。

とはいっても私達が何かを成し遂げたとか、そんな環境のこととか気持ちの問題なんてものでは断じてない。

これはもっと悪辣なレジデントイービル(邪悪な居住者)だ。

 

放課後、何気ない日常がまた明日もやってくると、そう思い込んでいたときの事だった。

 

「あら、ゆきちゃんまだ残ってたの?」

 

ここ、3年C組教室を訪れるとまだ一人机に向き合っている少女がいた。私の声に反応した彼女はぱっと顔をあげると声を上げる。

 

「あ、めぐねえ!」

「こらっ、めぐねえじゃなくて先生でしょ?」

 

まったく困ったものだ。他の生徒にも注意はしているが、一向に直らない。このままでは教師としての威厳が保てないではないか。

 

「もういい時間だから帰りなさい。補習もないんでしょ?」

「うっ…それは…そうだけど」

「そうそう。今回のテストは赤点回避できたからって、油断したら駄目よ。もう3年生なんだから気をつけないと」

「うぅ〜、分かってるけどさあ〜」

 

やっぱり勉強はちょっと苦手みたい。まあ、むしろこの年代で好き好んで勉強ばかりやっていた思い出は私自身無いのだけど、教師なのだからそれ相応の態度というものもある。

 

どうしようかと思考していると、現代日本では聞く機会が少ないであろう身の毛もよだつような絶叫が轟いた。

 

「今のって……悲鳴?」

「何かあったのかしら」

 

二人して、原因である教室の外を覗く。あまりに緊迫したそれに恐怖がないわけでは無かったが、それは生物として持つ好奇心と、この世界は安全であるという潜在意識に則ったものであったが、それを目にした瞬間にそのような楽観的思考は消え失せた。

 

「う、嘘…」

「ひっ…」

 

眼前に広がるのはヒトノカタチをしたものが人を貪り食らう惨劇。逃げ惑う生徒に飛びつき、その首を噛みちぎろうと迫る者。ある教職員に群がり腕を、腹を、顔の肉を引き千切る様。

それは下の階に繋がる階段からやってきているようで、まだこちらにはそれほどいない。

 

「め、めぐねえ」

「っ、こっちよ!絶対離れないでね!」

 

すぐにゆきちゃんの手を引き、反対側に駆け出す。見れば同じ様に反対側を目指す生存者もいる。もう一つの階段に辿り着こうとしたとき、反対側からも悲鳴が届く。

 

どうやらそちらの階段からも上がってきたようで、先行していた生徒や職員が掴みかかられている。

 

「下はもう駄目、上に行きましょう!」

「う、うん」

 

顔を青ざめて言われるがままの彼女を無理矢理にでも走らせ、あのゾンビもどき達に捕捉されないように振り切る。その最中に懇願するような顔で手を差し伸べる生徒たちは見ぬふりをした。ゾンビもどき――かれらの様子を見るにその感染力はあの事件当時と同等のものとみて間違いないだろう。

噛まれている時点で、未来はない。少なくとも、この時点では。

 

「屋上ならっ…!」

 

僅かな望みをかけて切り抜けた先。閉ざされていない扉の先を開く。

開いた視界の先には非日常は存在せず、いつもどおりの放課後が広がっていた。

 

「あら…鍵閉め忘れちゃってました?」

 

この惨状に気づいていないのか、園芸部の活動をしていたであろう若狭さんは呑気にも顔を傾けた。

その挨拶も放り捨て、近くのロッカーを移動させて扉に押さえつける。けれどそれも杞憂で、ベタベタと肉が硬質なものを叩く音は介入しなかった。

 

ほんの僅かに落ち着いた空気で、上から学校全体を俯瞰する。

 

「な、何ですかこれ…!?」

 

眼前に広がっていたのは地獄絵図。血と肉片が舞い散り、無惨な死体と動く死者の殺戮劇場。それはまるで、この事態全体の縮図であるかのようだった。

遠くで、何かが爆発する音がした。

 

その後、何とかかれらの隙間を潜ってきた恵飛須沢さんとその先輩がやってきて……結局、先輩はかれらと化して恵飛須沢さんの手によってその生命を絶たれた。

 

学校はもうまともに機能していない。あまりに対応が遅すぎた。

 

「せ、先生、これからどうしたら…」

「……このまま、様子を見ましょう。何かあるかもしれないわ」

 

結局の所、あの扉を開けて徘徊するなんてことは無かった。この惨劇を目の当たりにした彼女たちは怯えている。正体不明の恐怖がそのままに日常を破壊したのだ。身近な大人に縋りたくもなるだろう。

もしそんな中、私が一人で探索に向かうと言えば……。着いてこようとするのか、それとも行かないでと頼むのか。いずれにしろ、彼女たちには時間が必要だ。

 

だから私はまた見ないふりをした。

 

まだ生き残っている人を探したい気持ちはある。それでも、頭の冷静な部分がここに留まっておけと言うのだ。あの事件から生還したといっても、それは運が良かっただけだ。この狭い屋内で複数の彼ら相手に、武器もない状態では何もできない。無力なんだ。

 

「…とりあえず、もう少しだけバリケードを厚くしましょう。きっと、明日には国が気づくでしょう」

 

その言葉で僅かに期待を寄せる生徒たち。きっと、大人だからこういう事柄にも詳しいという考えからのことだろう。ああ、期待が重い。

果たして、これはそういった対処が取られるのだろうか。あの時は、残った市民ごと焼却したというのに。

日本だから…などという常識はこのバイオハザードが起こった時点で考えないほうがいいのかもしれない。

 

そのまま、生き残った私達は肩身を合わせてただひたすらに待った。みんな疲れているのだろう。少しだけ言葉を交わしたものの何かを為す気力もなかった。

 

そのまま、暫くの時間が経過した。時計の類は無かったが、日が沈む様子を眺めていたから分かる。最初こそ自己紹介や、色々と話をしていたが、やがてそれも落ち着いてきた。それからは皆何をするわけでもないが、熟睡する子はいなかった。

不安なのだろう。眠っている間に何かあったらと考えているのかもしれない。

 

月明かりに照らされるグラウンドは、時折蠢く影を捉えながらも静寂に満ちていた。

 

その時、下から乾いた破裂音が連続して鳴り響いた。

 

「何!?」

「お、おい。今のって…!」

「!!」

 

それは過去にほんの僅かな期間ではあるが、嫌というほど聞いた音。

 

――銃声だ。

 

「まさか下に誰かいるのか…?」

「でも、危ない人だったら…」

 

そう。それも有り得なくはない。こんな世界になったのだ。変な気を起こす人とはどこにでもいるものだ。

 

けれど、あの音…マシンピストルだろうか。そんな代物を初日に所持している時点で、それはもとから所持してものに他ならない。

 

何者かの存在に警戒していると、階段を駆け登る音がする。

 

―――こっちにやって来る!

 

バリケードをどけるか、それとも知らないふりをするか、その迷いが動きを鈍らせた。

 

足音が扉の前で止まり、どんどんと叩かれる。もう着いてしまったのだ。

 

意外にも、次に聞こえてきた声は私が想像しているようなものではなかった。

 

「誰かー、いるんだろ、開けてくれ!」

「だれかー!」

 

それは高い女性の声と舌足らずな女児の声。内一人は聞き覚えがある。あれはゆきちゃんと同じクラスの、柚村貴依さんだ。

いつも首にチョーカーをつけていたから印象に残っている。

 

慌ててバリケードを撤去し、扉を開けるより前に若狭さんが飛び出した。

 

「るーちゃん!!」

 

その言葉に扉の先の一人が抱きすくめられる。小学校低学年くらいの女の子。二人とも、本当に嬉しそうにしている。

 

そして他の面子。一人は柚村さんで合っているが、ほか二人は外人だ。それも一人は完全に武装している。

 

一瞬逡巡したが、言葉を待たずして彼らは屋上へと転がり込み、慌てた様子でバリケードをはり直す。

 

その瞬間に気がついた。完全武装の男の腕に縫われたワッペン。あれはバイオテロ対策組織、BSAAのものだった。

 

バイオテロの被害を知っている身からすれば、それ一人で劇的に変わるものではないということを知っている。知っているけど、それでも救いはまだあったのだと、そう心の重責が少しだけ降りた気がした。

 

自己紹介によると、るーちゃんと呼ばれる女の子は若狭さんの妹で、柚村さんと共にこの二人に助けられたらしい。

 

ピアーズと名乗った彼は恵飛須沢さんの先輩の死体を観察している。バイオテロ対策組織というのは伊達ではないらしく、それだけで何かわかったようだ。

 

「……まともな人に会えてよかった。こんな地獄になって、よく耐えたな」

「え、あ、はい。イーサンさん…?」

 

ピアーズさんと違って一般人らしい。なんでも、この国にいる人に会うために訪れたのだとか。

 

「メグネエ…アンタはよくやってる。こんな状況なのに生徒たちを見捨てず安全な場所にいる。中々できるものじゃない」

「あ、ありがとうございます。…って、めぐねえは勝手につけたあだ名みたいなもので、本名は佐倉慈です!」

 

生徒たちはともかく、大人の男の人に言われるのは全然違う。というかねえじゃないし…。

 

「わ、わかった。悪かったメグミ。でも少し気負い過ぎじゃないか?確かに教師としてはとてもいい人なんだが、そのままだといつか壊れてしまいそうだ。俺だって、年少者の事は守りたい。あのBSAAの奴もそこは同じはずだ。あんな化け物の巣窟になっちまったが、きっと生き残れるさ。そうだな…力仕事なんかは任せてくれ。こういうのには多少は慣れてるからな」

 

その言い分から、彼も頻発するバイオテロに巻き込まれた被害者らしい。

 

「似たような人を知ってる。でもその人は責任感と恐怖で帰らぬ人になった。だから心配なんだ。それだけさ」

 

彼はそう言うと、荷物と食料を彼女たちに預けて輪に入る。

 

それからはごく短い時間で緊張は解れていき、交代で見張りを立てることで安心したのか、そのうち一人、また一人と床についたのであった。

テンポって……どうですかねぇ

  • TMP早いっすね
  • ああ〜いいっすね〜
  • ちょっと遅い……遅くない?
  • TMP早くしろ〜↑(ホモはせっかち)
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