いつ終わってもおかしく無い物語。
ーーー退屈な授業、退屈な夜学
「ここは、次のテストでも出るので、しっかり書き写しておくように」
「えー書く所多いし」
「ねー」
それ程多く無い板書に、文句の声を上げるクラスメート達
このクラスで唯一良かったのが仲の良い事だった。
「ここが黄色で、ここが赤で、うわっ間違えた消しゴム貸して」
「はい、って言うか桜のノートカラフル過ぎじゃないの」
「でも、黒板と同じ様にしなきゃ」
「馬鹿なの?」
思わず出た言葉は、本心だったがそれでもクラスメート達の笑いを誘ったらしい
「あははははは」
「居るよね、黒板通りに色変える奴」
「出たクロの毒舌」
授業中の私語もお構いなしなのが、低偏差値の夜間学校の特徴の一つかも知れない。
もう一つこのクロと言うのは、自分の事で髪の毛も目も黒い事からそう呼ばれている。
現代日本では当たり前の黒髪黒目だが、それが夜学と言うだけでとても貴重な存在となる。
クラスメート達は、とてもカラフルな髪の毛や目をしている。
染髪、カラコン当たり前なのである。
そこで黒髪黒目の上毒舌と言うか、口が悪い自分が浮かない、いじめられないのが、この十数名のクラスの唯一の良い所の明るさ、フレンドリーさなのである。
ーーーピンポーン
「えっ」
「インターホン?」
「放送じゃ無いよね?」
「静かに、先生が出ます」
板書していた先生が、久しぶりに口を開いたと思ったらインターホンを覗きに行く。
この学校は、インターホンの番号を押すと、押したクラスに繋がる仕組みなのである。
「えっうわっ」
インターホンを覗き込んで居た先生が、驚きの声を上げる。
前の方の自分の席から飛び出し、数人と一緒にインターホンを覗きに行く。
そこに写っていたのは、ひび割れた画面とピエロの様なマスクを被った人物が、ゴルフクラブでインターホンを殴っている光景だった。
「えっヤバくね」
「こわっ」
生徒の怖いと言う声に正気を取り戻したのか、先生が震えながらインターホンにでる。
「もっもしもし、こちら2−3組ですが」
先生の勇気を振り絞った声に対する返答は無く、インターホンから聞こえて来るのは、気味の悪い笑い声だけだった。
「へへへっ」
尚も画面を殴り続けるピエロに、先生が静止の声を上げる。
「何のつもりか分かりませんが、止めなさい警察を呼びますよ!」
その声にピエロは、ピタリと止まり先生はほっと息を吐く。
ーーがピエロはまた画面を殴りだす。
「呼べるもんなら、呼んで見ろよ!」
ピエロがそう言うのが早いか、インターホンが壊れるのが早いか、ピエロの叫び声とほぼ同時に画面が消えた。
ゴルフクラブを持ったピエロって怖いよねって言う話。
ピエロじゃ無くても怖い。
ヒロインほしいのですか?
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欲しい
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欲しくない