ウマ娘三部作Secondシーズン 鮮血の女王 ~メディアの覚醒~【完結】   作:DX鶏がらスープ

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Q.てんてー、このおはなしってかんぜんではないにしろ、わりと史実の時系列を遵守するようこころがけてるんですよねー?

A.ええ、そうですよ?

Q.てんてー、ならこのしょうせつにおけるたづなさんは、いまなんさいなんですかー?

A.え~と確か...ーー



その後、作者を見た者は誰もいない







最後のピース

 

 

...もう、何もないと思っていた

 

アタシに残されたものなんて何もないって、そう思ってた

 

 

 

「飛ばすわよ!スカーレットちゃん!!」

 

その言葉と共に運転席のマルゼンさんがアクセルを踏む

それと同時に急速に座席に押し付けられる体

唸りをあげるエンジン

あらかじめ校門の前に止めてあった彼女の真っ赤なスポーツカーは、主の命に応え強烈なエグゾーストを月夜に響かせながら発進する

 

 

 

大切なものは全部全部...アンタも含めてすべてがこの手の中から溢れ落ちていって...

アタシにはもう何もない。アタシはもう一人ぼっちなんだって、そう思ってた

 

 

 

「珍しくたづなさんから車を出して欲しいだなんてお願いされたから何事かと思ったけど...こういう事情ならいくらでも手を貸すわ!病院まで全力でかっ飛ばしていくわよ!!」

 

そう力強く宣言するマルゼンさんの言葉に違わず、彼女の愛車である真っ赤なランボルギーニのたっちゃんは唸りを挙げながら夜の高速道路を疾走する

 

景色が流れていく

力強い排気音と共に夜の闇を引き裂き、誰もいない首都高を爆走するたっちゃんの中から見えるオレンジの街灯が、まるで火の玉のように尾を引きながら視界の端から端へと高速で流れていく

それを横目に見ながらアタシは手元を見つめる

そこにあるのは一枚の封筒

トレセン学園を出る直前、アイツが...ウオッカが押し付けてきたもので...

 

(「言っとくが中身は読んでないぜ。

だけど何が書いてあるのかなんて、お前なら見当が付くんじゃないか?」)

 

そう言って強引に渡されたそれの封を、震える手で開く

そして出てきたそれは

 

"スカーレットへ

 

これを読んでいるということは、きっと僕は死んでいるのだろう"

 

本来今のアタシが見るはずのないもの

自分が死んだ時にこそアタシに渡してくれと、そう言ってウオッカに渡されたもの

すなわち、トレーナーの遺書だった

 

 

 

・・・・・・

 

 

ウオッカside

 

 

「それにしても...良かったんですか?ウオッカさん」

 

「?

何がですか?たづなさん」

 

そうオレが聞き返すと、たづなさんは困ったような顔で答えた

 

「あの手紙の話ですよ。なんでもあれ、スカーレットさんのトレーナーさんの遺書だったんですよね?しかも自分が死んだ時にスカーレットさんに渡して欲しいってわざわざウオッカさんに手渡しされた」

 

「えぇ、そうですよ?」

 

「そんな大切なものを、今ここで渡してしまって良かったんですか?確かに彼女のトレーナーさんが危険な状態にあることは間違いないですが、それにしたって今このタイミングで渡すのは...」

 

「あぁ...そのことですか」

 

そこまで言われてオレは気が付く

成る程、確かに端から見たらオレがしたことは不謹慎に見えたかもしれない

なんせ今にも死にそうな奴が死んだ後に渡して欲しいと言った手紙を、その場ですぐに宛先の人物に渡したようなものなのだ

要するに、さっさとくたばれと言っているようなものであるし、それを考えれば渡された側としても良い顔はしないだろう

たづなさんが眉を潜めるのも納得である

 

だが

 

「別に大丈夫ですよ、たづなさん」

 

「しかしですね...」

 

そう事も無げに返すオレに、たづなさんは不安そうな顔をする

でも本当に問題ないのだ。だからオレは苦笑しながらたづなさんに心配ないと頭を降る

なぜなら...――

 

 

 

 

 

「遺書って言ってもどうせあれ、そう言う体裁を取ったアイツへのラブレターに決まってますから」

 

 






Q.てんてー、それならまるぜんさんはー?

A.え、えーと彼女は...――(以下略)

気を付けてはいるんですけど、史実を考えると以前出てきたライスも含めてとんでもないことになる人がたまに出てくるんですよね...
まぁ、ライスはともかくマルゼンさんは本筋には基本関わりませんし、たづなさんも例の疑惑があるだけでそもそもいつの時代のトレセンの人なのかは明記されていませんしね

そもそも会長がいる学園にダスカとかが入るアニメ・アプリ時空の時点で、そのあたりのちょっと古い年代の方はフリー素材的などの年代に配置しても良いキャラ的な感じだと個人的に思ってるんですよね。それにマルゼンに関してはある程度年取ってないと作中の車の運転が無免許運転になっちゃいますし...

というわけで、この二人がここにいるのは許してくださると嬉しいです
(ちなみに会長はもちろん、ヒシアマ姉さんやフジさんも今回の話の時間軸ではもういない設定です。前作で出てましたからね。そのあたりは流石に辻褄合わせてます)

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