逸般UPOプレイヤーがNWOをプレイする話   作:LR44(ゆっくり)

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 そういや本作に0評価がつきましたね。まあ、コメント無しの1評価が、割と『自分はここが気に入らない』つて程度の内容ではあるけどコメント有りの0評価に変わっただけなので、逆にそっちの方が嬉しかったりはします。評価コメントの指摘点の大半がどうしようもない部分だったのは置いといて。


第12話『そうだ、膝枕してよ』

 カリカリとシャーペンが小さな音を奏でる。

 普段の授業中であれば対して気にならないその音も、テスト中という静寂の状況であればカチ、カチ、カチという時計の音と相まって焦燥にかられることになる。

 ゲーム内でもリアルでも勉強した結果それなりに自信のある今回のテスト。相も変わらず空間認識能力を使いだしてからというもの解ける解ける。ただし英語、お前はダメだ。本当に英語はよく分かんない。きっと日本語を習うアメリカ人もこんな気持ちなんだろうなと思いながら残り時間をボーっと過ごす。今日の教科は物理と数A。どっちも元々割と得意な教科なのでかなり楽な日だ。

 

 ボーっと過ごすこと10分程。チャイムが鳴り響き本日のテストは終了。どっちも変なミスさえなければ90代は取れてる自信はある。テストが終わったので後は帰るだけ。明日は世界史と現代文なので適当に詰め込んどけば7~80は取れる楽な日。一先ず目先の問題として今日の昼食のメニューを考えながら荷物を纏めていると……背中に重みが生じた。

 

「飛燕、今日の昼ごはんどうする?」

「夕凪、どうしたんだ? 珍しいことをして」

 

 夕凪が幸村先輩に対する瀬名先輩のように背中に飛びつくことは滅多にない……というか記憶が正しけりゃこれが初めてなんじゃないか? 家でも後ろから抱きしめるのって基本こっちだし。

 

「ん? 昨日瀬名さんの話聞いていいなって思ったからやってみただけだよ?」

「そっか。それより昼食だったな。ナギは何か食べたいものあるか? 無いなら余りものにするつもりだが」

 

 そう問いかけると、夕凪は少し悩むそぶりをした。確か昨日の夕食のサバの味噌煮が余っているのだ。丁度2人分ほど。

 

「う~ん……特に無いしそれでいいよ。じゃあ早く帰ろうよ」

 

 そう言いながら夕凪に手をつながれた。しかもご丁寧に所謂恋人繋ぎという奴で。勿論一部の男子からは殺意の籠った視線を向けられる。他には生暖かい視線が大半。後、数人ほど推しのカップルを見るような視線を向けてる方々、ちょっとやめてもらえませんかね。流石にそれは恥ずかしい。そんな目を向けられていいほど綺麗なものじゃ無いし、この関係は。

 

 ◇

 

「明日提出の分の課題終わったぁぁぁぁぁ!!」

「お疲れ。じゃあ少し休憩にするか」

 

 開いていた漢字帳を閉じ、冷蔵庫の外郎を取りに行く。それも、祖父の実家があって幼少期に1度だけ行ったことのある山口県の特産品、ワラビ粉で作られた外郎だ。日持ちしないからこっちじゃ売ってないせいで食べたかったら自作しなきゃならんのが面倒だな。あ、ついでに緑茶でも入れてくるか。

 

 昨日の余りものを昼食で片づけ、夕凪が課題を片づける事かれこれ2時間弱。軽くおやつにしてのんびりしていると夕凪がふと思いついたように、

 

「そうだ、膝枕してよ」

「どうした? また瀬名先輩の話か?」

 

 一瞬急に何なのかと思ったが、すぐに学校と同じく瀬名先輩との話が原因だろうと思い当たる。

 

「うん。去年のこの頃やってもらったって聞いてね、私もって思ったんだ」

「まあ、んじゃあほら」

 

 そう言いながら体勢を整え膝をポンポンと叩く。するとすぐに頭が載せられたかと思えば、1分も経たずに寝息が聞こえてきた。多分昨日一夜漬けでもしたんだろう。

 

「相変わらず可愛い寝顔してんなぁ」

 

 頭を撫でながらそう呟く。こうして夕凪と何でもない時間を過ごしているのがこれ以上なく幸せに感じる。

 

「はぁ……っと、いかんいかん」

 

 だが、それと同時にどうしようもなくもやもやしたものが心に溜まっていく感じがする。何が原因なのか探しても何一つ分からない。何となく俺が夕凪から離れて行こうとしたことが関係している気がするが、あのことはもう終わった話のはずだが……

 

「これじゃあ、付き合えるのはいつになる事やら」

 

 夕凪に聞かれた時には同じだと言ったが、俺が夕凪と付き合わない理由はこれだ。このもやもやが無くなるか、せめてその理由だけでも理解しない事には夕凪と真っ直ぐ向き合えない気がするのだ。

 

 あの時俺は夕凪のそばにいない方が良いのではと思い離れようとした。そもそも夕凪がいじめられていたのは、当時いじめられてた俺と仲が良かったからなのだ。これだけが理由という訳ではないが、それならば俺がいない方が良いのではと考え、実際に実行しかけたのは確かだ。

 だが、あの頃から俺は夕凪に対して依存と言えるような感情を向けているのだ。今冷静になって考えてみれば、本当に夕凪から離れてしまったら2ヶ月も持たずに自殺していた自信がある。そういう意味では夕凪は俺の命の恩人とも言えるだろう。

 

「ん? 今、何か……」

 

 何か、()()()()()()を感じた。まるで何か思い違いをしているような……。だが、いくら考えてもその違和感は晴れない。かれこれ1時間程悩んだところで、それよりテスト勉強でもした方が有意義だと気持ちを切り替え、漢字帳を机の上から手に取った。さて、明日の出題範囲はどこまでだったか。あの先生は満点対策として常用外の漢字からも問題を出してくるからそっちの対策もしとかないとなんだよな。




 極振り読者の方々には気付かれた方もいらっしゃるでしょうが、今回は『第47話 春眠暁を覚えず』のパロディ回です。
 何となく銀鈴さんの小説のキャラをDX3rdで再現したくなって、うちの卓ハウスルール下(初期150点、サプリ全種使用可、アザトースをクロウリングケイオスステージ以外でも使用可、等々)で作った結果『クリティカル7でダイス40個振るアザトースピュアのRCアタッカーなユッキー』とか『マスビジョン+見えざる死神でダメージ+58で殴る光の舞踏隠密白兵エンジェルピュアアタッカーのセナさん』とか『超血統+ピュア+デモンズシードで滅びの遺伝子をLv8にして、殴ってきた相手に80点与えたり殴るたびに20点回復したりするブラムピュアのモロハくんちゃん』とか『味方全体にクリティカル-1(最低6)とダイス+14個をばら撒くオルクスソラリスのクロスなエウリさん』とかが出来ちゃいました。

<今回のオリジナル要素&ネタ解説>

・山口の外郎
 筆者の好物。日持ちしない(真空パックでも1週間ほどしか持たない)ため精々近隣の県までしか出回らないのが欠点。ケン●ンショーでも紹介されたことがある。名古屋のういろうとは原料から違う食べ物。本作では飛燕の曽祖父辺りが中国地方出身だった設定。

・夕凪が聞いたセナさんの話
 『第47話 春眠暁を覚えず』の内容。詳しくは極振り読んでください。極振りのリアル描写のある回の中で筆者が2番目に気に入っている話。因みに1番が『第162話 極振り戦インターバル』で3番が『第137話 文化祭(前夜)②』。
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