逸般UPOプレイヤーがNWOをプレイする話   作:LR44(ゆっくり)

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 VS【幻影泥竜】後編~ユニークホルダー&次期ユニーク候補のはっちゃけ~


第19話『ファイナル・フュージョン!』

 

 

「ふふっ、この程度なら一撃で終わらせられますね」

 

 アーテルが担当する1体は、アーテルの用いる【神聖魔法】による防御を破れずにいた。

 そして、彼女は一撃で終わらせるための準備を着々と進める。

 

「《魔法剣・エクストラヒール》《魔法剣・エクストラヒール》《魔法剣・エクストラヒール》《魔法剣・エクストラヒール》」

 

 まずは、対象のHPを5000+Intによる補正分回復させる《エクストラヒール》を【魔法剣】により武器に付与する。

 魔法剣は本来1つの武器につき1つまでしか発動できないが、ある工夫により同種4つの重ね掛けを行っている。

彼女の持っている大剣は複数の武器を合体させ1つの武器とする希少な特殊装備『合体剣』*1。それも極振りクラスのDexが無ければ作れない4つの武器による合体剣である。

 作成難易度も高く、要求ステータスも高い代わりに合体剣にはいくつかの特性が存在する。その1つは『合体させた数だけ魔法剣を重ね掛けできる』というもの。主に弱点が複数ある敵に対して全ての弱点を突く際に使われる仕様であるが、今回は回復魔法で使用している。これにより5000×4=20000の回復が発動する。

 

「《特化付与(オーバーエンチャント)治癒神(パナケイア)》」

 

 続いて発動するのは【特化紋章術】による特化付与(オーバーエンチャント)。システム的な正式名称は【特化紋章術:回復量特化型:代償・詠唱・手段限定・対象限定・回数限定式強化】*2であり、魔法剣による回復魔法でしか回復が出来なくなる代わりに回復量を5倍にし、それが敵対している相手であれば更に10倍、それがエネミーであれば更に10倍になるという非常に使いどころが限定的な魔法である。

今回は対象が敵対エネミーであるため合計500倍もの倍率となっている。これにより20000×500=1千万の回復量となる。更に【幻影泥竜】の持つアンデット属性により回復魔法でHPが回復せずに、回復量分HPが減少するため1000万のHPを誇る【幻影泥竜】HPを削り切れる。

 

 本作であればIntによる補正分ダメージが超過し『オーバーダメージ無効』によりダメージは与えられないだろうが、アンデット属性の説明を思い出してほしい。『回復魔法でHPが回復せずに、回復量分HPが減少する』とあるのだ。H()P()()()()()()、つまりはダメージ扱いではない。つまり――

 

「あなたの敗因はアンデット属性だったことです」

 

オーバーダメージ無効の影響を受けず、ワンパン出来てしまうのだ。

 

「これでもまだ普通の敵にはダメージにならないんですよね。回復でダメージを与えるには、先が長そうです」

 

 

 【幻影泥竜】と相対するレグルスは、ライオンの顔を胸に持つ白い特殊装備*3を纏い、イルカとモグラを模した特殊装備を2体ずつ、鳥を模した特殊装備を1体の計5体の特殊装備を周囲に旋回させていた。

 5つそれぞれが別々の特殊装備であるそれらは、これまでリソースの問題で不可能であったガオガイガーの様々な武装と合体機構の再現を行うための工夫であった。

 

「ファイナル・フュージョン!」

 

 そして、その言葉と共に纏っている特殊装備の下半身が回転しだし、緑色のドームに覆われた。

 ドームを突き破ってやって来たモグラ型の特殊装備が足に合体する。

 纏っている特殊装備の両腕が後ろに回される。

 イルカ型の特殊装備が変形しドッキング、両肩となる。

 鳥型の特殊装備が背中に合体し腕になる。

 胸のライオンに赤い鬣が付き、黒と金を基調とした兜を被る。

 最後に、オレンジの髪が生える。

 

「ガオガイガー!」

 

 それは、最強の破壊神。

 それは、勇気の究極なる姿。

 レグルスと彼に協力した多くのプレイヤーの手によって作られた、大いなる遺産。

 その名は、

勇者王 ジェネシックガオガイガー

 

 

「ウィルナイフ!」

 

 右腕にナイフが装着される。それにより斬りつけられただけで【幻影泥竜】はHPを1割も削られていた。

 因みにウィルナイフはブロウクンガオー(右肩になったイルカ)の機能で、火力の高いナイフを呼び出しているだけだったりする。

 

「ブロウクンマグナム!」

 

 今度は高速回転する右手が射出される。【幻影泥竜】も咄嗟に避けようとしたものの避けられず、更にそのHPを1割半ほど削られる。

 因みにこちらもウィルナイフと同じくブロウクンガオーの機能で、腕部を高速回転させて飛ばしているだけだったりする。ウォーズマン理論か何かは知らないけどダメージが4倍以上になっているのは置いといて。

 

「これで決める! ヘル・アンド・ヘブンッ!」

 

 右手、左手の順に赤、黄の光を放つ。

 

「ゲム・ギル・ガン・ゴー・グフォ……」

 

 言葉を紡ぎながら両手を組む。

 

「ふんっ!!」

 

そして、敵が青緑色のフィールドに閉じ込められる。

 

「ウィータァッ!」

 

 組んだ両手を前に出しながら【幻影泥竜】へと突撃する。

 

「はあっ!」

 

 それにより【幻影泥竜】のHPは完全に削り切られたのだった。

 因みにこちらはガジェットガオーのリソースの大半を注ぎ込んだ正真正銘の必殺技だったりする。

 

 

「じゃあSereneちゃん、手筈通りに頼むよ」

「分かってる」

 

 グリモアとSereneのペアが相手している【幻影泥竜】は……ハメ殺されようとしていた。

 

「天候展開、【彼岸徒花桜】」

 

 専用装備のフラスコを投擲し、専用の天候を展開する。【彼岸徒花桜】は自身とパーティーメンバーを対象外とした、侵入時Dex/2のダメージを与え、ランダムで1ステータスを15%ダウンさせ、抵抗失敗時にDex/10の継続ダメージを与える状態異常【徒花】を与える天候である。

 いくら【幻影泥竜】が高ステータスで状態異常抵抗が高いとは言ってもそれは通常の状態異常相手の話。ユニーク装備による専用の特殊状態異常相手では決して十分とは言えない程度の耐性しか持っていなかった。そして、抵抗判定は毎秒発生するのである。

 

「抵抗抜けた。後お願い」

「あいあいさー、【精神統一】発動完了!」

 

 ここで重要なのがユニーク称号【蝕毒腐敗】の効果、『Potダメージ*4又は継続ダメージによるダメージ発生ごとに移動速度を10%低下させ、被ダメージを10%上昇させる』というもの。これにより【幻影泥竜】は移動速度低下と被ダメージ上昇を毎秒累積させていくこととなる。

 その上Sereneはペット効果で状態異常が累積するようになっているのだ。既に移動速度低下により【彼岸徒花桜】の効果範囲から抜け出せないまま3つもの【徒花】が累積している。うち1つは効果時間を終えかけているが、30秒の効果時間で15000ものダメージとなる。いくら1000万ものHPを誇る【幻影泥竜】だとしても状態異常による消耗としては決して無視できるものではなかった。

 何とか【彼岸徒花桜】の効果範囲から抜け出そうとするが、

 

「いっくよ~、炎系統最上位魔法《インフェルノ》!」

 

 接近したグリモアのゼロ距離魔法によってノックバックさせられ、効果範囲内に戻される。

 その上、怯みから復帰した頃には二人とも効果範囲内からの直接攻撃が届かないような場所まで離れているのも質が悪い。

 それならばと放たれたブレスは

 

「はい、【魔力障壁】っと」

 

 Intと消費MPによって硬度が決まる障壁スキルにより完璧に防がれる。因みにちゃっかり形代*5まで使っている。

 本来VitかMin極振りの【精神結界】*6でもなければ防ぎきれない威力のブレスは、MP特化ペットによるMPブーストと、StrIntの準極振りである事に由来する高いInt、更には最高級素材を惜しみなく使った形代によって完全に防ぎきられていた。

 

 そんなこんなで天候の効果範囲に【幻影泥竜】を閉じ込めて数分。【蝕毒腐敗】による被ダメージ上昇効果がいくつも重複した【幻影泥竜】は体力満タンであるが虫の息と言っても過言ではなかった。そんな中、グリモアがポツリと呟く。

 

「このまま倒しちゃってもいいけど、どうせなら最後は派手に行きたいよね」

 

 そう言いながら再度使用可能になった【精神統一】を使用し、ついでにドーピングアイテムで短時間のステータスアップも付与する。

 

「それじゃあ、《イフリートブロウ》!」

 

 Str任せの跳躍をしながら彼女が使ったのは『射程に難がある代わりに高火力』という炎系最上級魔法。無数に重複した被ダメ上昇効果も相まって【幻影泥竜】のHPを4割半ほど削っていく。

 

「まだまだ行くよ、《エンドオブザワールド》!」

 

そして、リジェネ効果が発動する前に畳みかけるように2撃目を叩き込む。リーフも使用した無属性最上級魔法。こちらも先ほどの魔法に負けず劣らず、4割ほど【幻影泥竜】のHPを持って行った。

後は適当な魔法をゼロ距離ヒットさせても倒せそうなほどHPが減少したが、グリモアは何を思ったのか【幻影泥竜】の真下に潜り込み、

 

「《クローズバースト》、からの《インフェルノ》!!!」

 

 魔法の射程を白兵攻撃程度のモノに落とす代わりに爆発的に威力を上昇させる《クローズバースト》を発動した上で、炎系統最上位魔法をゼロ距離で真下から叩き込んだ。

 その衝撃の大きさに【幻影泥竜】の巨体が浮き上がり、少し遅れて大爆発を起こす。

 

「た~まや~」

 

 そんな呑気なことをのたまっているグリモアを巻き込みながら。

 

 

 余った【幻影泥竜】を担当する、多数の火力が足りないと判断されたプレイヤーは……(いか)っていた。

 

「お前らぁ、準備はいいか?」

『おう!!』

「俺らの力を見せてやるんだ!!」

『おう!!』

 

 なんせそうだろう。いくら20秒以内で1000万の体力を削り切るのが一部の変態にしか成し得ない所業だとしても、彼らは新大陸で活動しているプレイヤーなのだ。

 『全員で【幻影泥竜】をタコ殴りにしろ』、そんな風に指令を出されては憤るのも仕方ないだろう。

 

「必殺の、ハイパーオーラ斬りだぁっ!」

「蛆には腐肉を、蝿には糞を。百舌には蛙の串刺しを」

「νガンダムは伊達じゃない!」

「銀の翼に望みを乗せて、灯せ希望の青信号」

深、第九階位の攻(ダヴ・ノヴィエ・ル・バン)電撃(エルタリア)電撃(エルタリア)電撃(エルタリア)――猛雷(エクスランドルガ)!」

 

 故に、【幻影泥竜】が袋叩きにされるのは至極当然の結果であった。

 結果として、【幻影泥竜】のHPが削り切られるまでに、5分もかからなかったとか。

*1
“剣”とあるが剣以外も含まれる。スーパー戦隊ロールプレイしているプレイヤー等が主に愛用している

*2
回復量を強化する代わりに代償(今回はHPとMPへのスリップダメージ)、詠唱(今回は60秒)、手段限定(今回は魔法剣による回復魔法でしか回復が発動しなくなる)、対象限定(今回は敵対者、及びエネミーの場合更に回復量が増加する)、回数限定(回復量強化が次の1回しか発動しない)という意味。

*3
ジェネシックガイガーである

*4
状態異常による一定時間ごとのダメージ

*5
制作:れーちゃん、素材提供:飛燕・リーフ・ロウ

*6
MPを消費することでVitとMinの合計値の障壁を張るスキル。極振り原作では主に翡翠が使用していた。




 タタラさんは【嗜虐体質】のバフでリジェネを上回るダメージを出せるまで粘るだけ、ツムギさんはユニーク装備効果と合わせてリジェネを上回るダメージを出し続けるだけ。射手子さんに至っては極振り弾ぶち込んで終わりなのでカットです。
 因みにガオガイガーの描写は()()()()3()0()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ので間違ってるかもしれません。ちょっとジェネシックのヘル・アンド・ヘブンの動画が見つからなかった。近くのレンタルショップにも勇者ロボはエクスカイザーしか置いてないし。
 あ、後ニコニコのゆっくり茶番劇投稿祭とゆっくり動画投稿祭に参加するつもりなので少し更新が不安定になるかもです。

<今回のオリジナル要素&ネタ解説>

・合体剣
 シャンフロの対刃剣がかっこよかったので考えた合体する武器。所謂ロマン武器ではあるが、ビルドと上手く噛み合った時の爆発力は絶大。

<おまけ:オリキャラ達のUPOでのステータス>

飛燕…Str・Dexの準極振り(2ステータス均等)
ナギ…Str・Vitの準極振り(2ステータス均等)
レグルス…Dex・Vitの準極振り(Dex偏重)
アーテル…Int・Minの準極振り(Int偏重)
オーロラ…Dex・Lukの準極振り(Dex偏重)
ロウ…Str・Dexの準極振り(Str偏重)
リーフ…Int・Dexの準極振り(Int偏重)
常夜…Min・Aglの準極振り(Min偏重)
グリモア…Str・Intの準極振り(2ステータス均等)

<おまけのおまけ:極振り原作に登場した準極振り一覧>
シルカシェン…Str・Lukの準極振り(Str偏重)
Serene…Int・Dexの準極振り(本編にてステータスの振り方に言及無し。本作では2ステータス均等)
ミザリー(射手子)…本編にて言及無し。TwitterにてDexとStrかAglの準極との言及を確認。本作ではStr・Dexの準極振り(Dex偏重)
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