逸般UPOプレイヤーがNWOをプレイする話   作:LR44(ゆっくり)

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 ※注意
 今話以降、筆者が意図的にセーブしていた極振り達が、筆者にも予想できない方向にぶっ飛んでいく可能性があります。ご了承ください。


第34話『いつ出発する? 私も同行する』

 

「いやぁ、【月下の門】のユニークホルダーが増えればいいって言ったけど、言ったけど」

「だね。確かに増えればいいなぁって言ったけどね」

 

 メンテ明けの【月下の門】ギルドホーム。俺とナギ、それと常夜さんは居間? みたいな場所でお茶を啜っていた。今現在ギルドにいるのはここにいる3人を除けばレグルスさん・アーテルさん・オーロラさん・ロウさん・リーフさん・サニーさんが自室でビルドを組みなおしていた。

 シルクさんとリンさんにウルスさんはメンテで変わったところが無いか探しに行って、グリモアさんは幼馴染だっていうLRさんと配信中だ。中々に優秀なプレイヤーらしいし、出来ればギルドに勧誘したいんだがなぁ。

 

 で、何で6人もビルドを組みなおしているのかと言うと──

 

「「まさか2桁近く行くとか思わないよな(じゃん)!!」」

 

 その6人全員が、ユニーク称号を取得してしまったのである。これでギルドメンバーのユニーク称号取得率は77%。100%である【極天】【すてら☆あーく】に次ぐぶっちぎりの2位。取得人数に至っては唯一の2桁到達ギルドとなってしまっていた。

 

「運営、あの全員が実装直前にギルド作るって予想できなかったと思う。だからしょうがない。不慮の事故不慮の事故」

「そうは言ってもなぁ」

「だねぇ。やっかみが増えるだろうし、今から気が滅入るよ」

 

 ユニーク5thの、半数以上が一つのギルドに固まってしまったのだ。当然、批判の声は上がるだろう。運営にも、俺たちにも。

 

「それなら良い手がある。批判なんて握りつぶす良い手が。但し精神面を考慮して非推奨」

「「良い手?」」

 

 批判なんて握りつぶす手? 批判を握りつぶすなんて……いたわ。9人ほど。とんでもなくヤバい奴らが。

 

「暫く極振りと一緒に行動する。事情を説明すれば【トリガーハッピー】【爆破卿】辺りなら乗ってくれると思う。但し活動は新大陸でも屈指の高難度エリアになると思う」

「「何となく想像はついてたけど、ムリ!」」

 

 あの、全てが爆ぜる極限状態フィールドをメインの活動拠点にするとか極振りでも無きゃ無理に決まってんだろ!! 

 

「冗談冗談。まあ、私たちは他より慣れてるし。今回も勢いが収まるまで静かにしとくのが吉」

「まあ、それが得策だよなぁ」

「だね。どうする? 暫くNWOの方に引きこもる?」

 

 いやぁ……ステ倍化スキルの取得条件も全部分かったし、今判明してる範囲ならモンスターは分布もドロップのもテータスも、全部調べ終わったし……

 かといってスキルの取得条件なんて全部調べられるわけ無いし……

 

「いや、新大陸奥地に引きこもろう。ただの愉快犯には到達できないくらいの奥地に」

「それ賛成。常夜ちゃんはどうする?」

「いつ出発する? 私も同行する」

「「【黄泉還り】院!!」」

 

 この後半月ほど皆で新大陸奥地に引きこもった。

 

 ◇

 

「ついに負けちゃったかぁ」

 

【すてら☆あーく】のホームにて、机に突っ伏している黒髪黒目のプレイヤー。彼の名前は『ユキ』。【爆破卿】のユニーク称号を持つ、幸運極振りである。

 彼は【舞姫】【オーバーロード】とのPvPにおいて、これまでも2対1なら負けていたのだが、つい先ほど1対1でも負けてしまったのだ。

 

 当然、お互いに全ての手札を見せたわけでは無い。言うなれば、全力ではあるが本気ではないという奴である。

 だがそれでも負けは負け。1年前に【すてら☆あーく】の自分以外の5人全員を相手にし、圧勝してのけた姿は見る影もない。

 

 幸運極振りというステータスの都合上、戦力の伸びが他プレイヤーよりも遅いのはしょうがないのだろう。だが、それでも他のプレイヤーに追い付かれ、ともすれば追い抜かれかねないこの現状に、彼は一抹の悔しさを感じていた。

 

「はぁ。取り合えず【空間認識能力】は増やすとして……どうしようかなぁ」

 

 彼が、これまで通り長所を伸ばすか、それとも短所を埋めるかと考えている所に、一通のメッセージが届いた。

 

「え~……あぁ、飛燕さんからですか。やっかみが凄くなりそうだから新大陸に暫く引きこもるんですね。……俺も気分転換に【尽焼の燎森】にでも行こうかなぁ」

 

 飛燕からのメッセージを読んだユキは、気分転換に新大陸に行こうとし……直前で思い直した。より最悪な方向に。

 

「気分転換ならルリエ―爆破した方が楽しそうだな……よし。思い立ったが吉日。やっちゃおう」

 

 念のために運営に一通、メッセージを送った【爆破卿】は2度目のルリエ―崩壊を目的とし、ルリエ―に歩き出した。

 

 

 尚、これは全くの余談だが、爆弾を仕掛けている内に楽しくなったユキが核爆弾も仕掛けていったせいで爆破後のルリエ―は復興の前に汚染の影響を取り除かなくてはならなくなったとか。

 数か月後、【アルムアイゼン】を中心とした生産系ギルドの手によってルリエ―の修復が完了した際、メンバーの大半が死んだ目をしていたことは、ここに記しておく。

 

 ◇

 

「という訳で、爆破でスッキリしたら原点を思い出したので皆さんに同行させてもらいますね」

「「「ちょっと待って!?」」」

 

 俺たちが新大陸に引きこもることを決めた翌日。どこの探索をするか決めようとしていた俺たちの元に、突如【爆破卿】にして幸運極振りであるユキさんが現れたのだった。

 

「っていうかそもそもユキさんの原点って何なんです?」

「セナに追い付けそうも無いのでネタに走っちゃおうって奴ですね。最近どうにもネタに走ることを忘れてたので……全力でネタに走ろうかと」

 

 えぇ……ネタに走ったのがあのバカみたいな強さの原点? それが原点回帰で全力でネタに走る? 明らかにヤバいことになる予感しかしないんだが? 

 

「取り合えず【空間認識能力】は増やしてきたので、制御訓練しつつ素材集めしたいですね」

「素材集めって、何か作りたいアイテムがあるんですか?」

 

 いや、空間認識能力増やしたって……ついさっき2つ目買ってきた俺がいう事じゃ無いとは思うが、流石にソレ人間やめてません? 確かユキさんの全力って3つ同時展開でしょう? *1 増やしたって事は最低4つ、多分多くても6はいかないでしょうが、それでも十分ヤバいですよ

 

「ええ。全力でネタに走ると決めたので、ツァー●・ボンバーでも作ろうかと」

「明らかに危険物。流石に作れなさそう。あてはあるの?」

 

 ……え? 核融合反応を利用した爆弾で、衝撃が地球を3周したっていう()()ツ●ーリ・ボンバー? 

 システム的に作れるものなのか? いや、確かに核爆弾ならある程度量産出来てるらしいけど……

 

「ええ。この新大陸には、太陽神なんかがモチーフのボスが結構実装されてます。その中に一体くらい水爆のヒントになるアイテムを落とすボスがいてもいいと思うんですよ」

 

 明らかに物騒なこと言い出したぞこの人!? いや、確かに完全に否定はできないけど、運営だって流石にそんなアイテム実装してる訳、してる訳……してる可能性が否定できない。

 

「あ、それとナギさん。折角ですしちゃんとした近接戦闘の方法勉強したいんで、後でPvPお願いできます?」

「え? まあ、いいですけど。どうして急に近接戦闘の勉強なんて?」

「やっぱり接近戦に持ち込まれると弱いのはどうにかしないとと思いまして。後、今のスキル任せに振るだけの攻撃じゃ同類(極振り)相手に使うにはやっぱり物足りないので」

 

 こ、この人が近接戦闘なんて習得したら余計に手が付けられなくなるぞ……

 ただでさえ今でも手は付けられない上、被害で言えば極振りでもトップクラスなのに……

*1
原作完結から本作までの期間に増やした




 今日(9/25)投稿された元検証班の最新話読んだんですが……UPOサ終の原因ってソレ!?
 ってな訳で今話以降極振り達がぶっ飛んだことになる可能性があります。目指すは元検証班共19話後書き!! キャラは勝手に動くものなのでもしかしたらさらにひどいことになる可能性も無きにしも非ず
<今回のオリジナル要素&ネタ解説>
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