逸般UPOプレイヤーがNWOをプレイする話 作:LR44(ゆっくり)
《ダンジョン『嘲笑う亡霊の墳墓』》
《現在の当ダンジョンの踏破者 : 5》
《現在のダンジョン内にいるプレイヤー : 2》
《ダンジョン難易度 : 8/10》
《ダンジョン踏破率 : 76%》
禍々しい雰囲気に包まれた墳墓にて、浮遊する弓矢と黒い小ぶりな竜が多数の幽霊の集団と戦闘を行っていた。
「ひい、ふう、みい……よし、一体落としたぞ」
「こっちももうすぐ落とせるよ……って、ごめん。一体通しちゃった」
「問題ない。こっちは多少は余裕ある」
ダンジョン『嘲笑う亡霊の墳墓』。アンデット系モンスターが出現する難易度8のダンジョンで、検証勢の手によって幽霊系ペットの進化素材がドロップする数少ないダンジョンである事が判明している。
幽霊系、という時点でお察しだとは思うが、ここには嶺の進化のためにやって来ている。ヒバリとフォンセを進化させて挑戦してみた所、第1~4階層は上手くいったのだが、第5階層にて嶺が必要だと判明したため再挑戦のための準備中だ。
因みにこの周辺には幽霊系ペットの進化素材がドロップする難易度10のダンジョンも存在する。が、そちらに挑戦したところにゃしいさんの爆裂やらユキさんの爆破やらアキさんの極光やら翡翠さんの隕石やらでダンジョンごと死にまくったのでこっちだ。
難易度10の方では付喪神系の進化素材がドロップする上、にゃしいさんのペットの大半を占める『ファム・アル・フート』と翡翠さんのひーこ──―『
いや、いくらなんでも1つのダンジョンに詰め込みすぎじゃないか? これはアレか? 1つのダンジョンに極振りを集めて実質的に隔離するつもりか?
「横殴り、縦殴り、ちょっと下がって矢を射って、一回転して横殴りっと。ナギ、もう1個集団がチェインしそうだ。一旦逃げた方が良さげだ」
「分かった。じゃあ怯み狙うね!!」
「こっちも足止め重視で……《クトゥルフのわしづかみ》《クトゥルフのわしづかみ》《ナークティトの障壁》!」
ナギが顔面を殴りつけて怯みを狙い、俺は持ち込んだ魔導書ファンネルを利用して、狂気神話系呪文の拘束と障壁による足止めを狙う。
今戦闘を行っているのはダンジョンの第4階層。ダンジョンの階層数は難易度/2+ボス部屋なので、ボス部屋を除けば最下層にあたる。
当然その難易度も尋常ではなく、戦闘に少し時間をかけるだけで他の集団がチェインして敵の数がとんでもない事になる。その上、1体1体も相当強いという鬼畜仕様。
コレが難易度8ダンジョンの最下層のデフォルト仕様だというのだから、本当にここの運営はプレイヤーに対して容赦がないというかなんというか。
「どう? 飛燕。素材揃った?」
「え~っと……あぁ、揃ってる揃ってる。物欲センサー君が仕事しなくて助かったわ」
「だね。流石にアレを何回もってのは勘弁だよ」
実はこのダンジョンに潜るのは2回目で。1回目はボスまでクリアしたけど進化素材が微妙に足りなくて、しかもその足りない進化素材をドロップするのが第4階層のモンスターだけとかいうガバ運を発揮したため、再度挑戦している訳だ。
「よし、進化実行っと。経験値はカンストまで行くか微妙なんだが……足りたか。よしよし」
「見た目の変化は……鎧の色合いに桃色が混じったのと、周りの鬼火が増えたくらいかな?」
「いや、実際に操作する側じゃないと分からないが、若干体のバランスが変わってるな。
見た目で分かりやすい場所意外だと、主に腕周りのバランスが微妙ではあるが修正されてるな。今まであった微妙な鎧のつっかかりなんかが無くなってるのは本当にありがたいな。
で、進化した嶺のステータスが以下の通りだ。
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Name :
Race : 黄泉軍・桃華
Master : 飛燕
Lv 60/60
HP ──
MP 7000/7000(21000)
Str :10 Dex :10
Vit :10 Agl :500
Int :10 Luk :400
Min :10
《ペットスキル》
【我ハ汝汝ハ我】【霊魂の体】【生無き者】【黄泉平坂】【吸魔】【吸命】【黄泉戸喫】【黄泉の存在】
【桃華】
MPリジェネ(中)
自信が戦闘不能になった時、1度だけ100%のMPで復活する。ただしこの効果発揮後、リスポーンするまで自身の全ステータス-50%
《スキル》
【魔力核】【魔力核Ⅱ】【魔力核Ⅲ】
【あなたと共に】【忠誠ノ誓イ】【魔力のベール】
【魔力核Ⅳ】MP40%
《装備枠》
無し
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見ての通り、基本的にMPを伸ばすことを重視した進化で。今まで搭載していた【覚醒】を【魔力のベール】に変更することで、豊富なMPを利用してダメージを大幅に減らすことが可能な盤面が出てくるのも変更点だな。
ついでに、【黄泉戸喫】と【桃華】による2重のMPリジェネによって、攻撃頻度がそこまで早くない相手だと疑似的に無限耐久が可能になってるんだよな。Aglも割とあるから攻撃を避けてる間に1割くらいはMPが回復してるし。
「よし。じゃあもっかい挑戦してみるか。出来れば最速攻略したいし」
「う~ん……1~4階層の傾向的に、6階層は多分
「あ゛~、そうなると……刻も進化が必要になるかもな。多分アレとは相性いいだろうし」
尚、6階層はナギの予想通りであり。そのまま死に戻った俺たちは、刻の進化のためにまた別のダンジョンに潜るのであった。
◇
《ダンジョン『徘徊する狂気の寺院』》
《現在の当ダンジョンの踏破者 : 0》
《現在のダンジョン内にいるプレイヤー : 2》
《ダンジョン難易度 : 12/10》
《ダンジョン踏破率 : 30%》
「3時から1、5時から2、8時から5!」
「おう! ブロウクンファントム!!」
『徘徊する狂気の寺院』第3階層──初日に飛燕が挑戦し、死に戻りした階層よりも更に1階層進んだ先。
異形の犬のように見えるモンスター、【The Hounds of Tindalos】の集団と戦闘を行っているのは、胸に獅子の顔のあるロボット──ガオファイガーと
ガオファイガーの方はレグルスの付喪神ペット『ストレングス』が、持ち込み装備である全身鎧に憑依した姿。
尚、仕様上特殊装備一式を持ち込むことは出来ないため、以前使用していた特殊装備のガオファイガーではなく新たにこしらえた全身鎧のガオファイガーである。
そのため、ブロウクンファントムとか言っているが実際には切り離せるようにしてある右腕を左腕で掴んで全力で投擲しているだけである。
小夜鳴き鳥の方はアーテルのペット『トリアイナ』。回復を行うスキルと主人と自身の回復を強化するスキルを所持する回復特化のペットである。
因みに名前の由来はナイチンゲールから遊戯王の『The tyrant NEPTUNE』を連想し、そこからさらにバトスピの『海王神獣トライ・ポセイドス』→『
尚、この名付けに対するレグルスのコメントは『飛燕みたいだな』というものであり、それを聞いたアーテルはしばらく落ち込んでいた。飛燕みたいな名付けと言われるのは心外だったようだ。
それとついでに、この話をロウ経由で聞いた飛燕はしばらく落ち込んでいた。所謂流れ弾である。
「追加、4時と6時から1体ずつ!」
「はぁ!? 無理に決まってんだろ!! キャパオーバーだ!!!」
そんな、ユニーク称号持ちであり全プレイヤー中でも上位に入るPSを誇る2人が苦戦していくことからも分かる通り、【The Hounds of Tindalos】は非常に厄介なモンスターである。
単体でも高い耐久とそれなりの攻撃力を誇る厄介なモンスターであり、それが集団で襲い掛かってくるのだから
尚、そもそも
第3階層と第4階層は、多数の曲がり角が存在する迷路のような構造をしている。一般的な迷路とは異なり、行き止まりの道は存在しないものの、普通に道を進めば多数の曲がり角を通る事となり、多数の【The Hounds of Tindalos】に襲われることとなる。
だがしかし、数多く存在する階段までのルートにはたった1つだけ、他ルートに比べ極端に曲がり角が少ないルートが存在する。そのルートを通ることで戦闘回数を抑える事が攻略には不可欠となっている。
因みに、運営の間では最初にこの階層を突破するパーティーの攻略法は何か、という賭けが行われていたのである。
その賭けは、『偶然にも索敵系ペットを備えたパーティーによって初見突破される』という予想をした極振り対策室チーフが、『響』による索敵と名前からのメタ読みにより飛燕&ナギが初見突破したことにより休暇1日を勝ち取る結果となった。
閑話休題。
現在、【月下の門】では、誰が一番早く『徘徊する狂気の寺院』をクリアするか、という勝負が行われている。
そのため、飛燕とナギは安全なルートを秘匿しており。それを知らない上、索敵系ペットも持っていない二人は──
「だぁぁぁっ!! 倒しても倒してもきりがねぇ!!!」
「ごめん、流石にそろそろMP切れそう」
「それはこっちも……って、あっぶねぇ! もうそろそろ集中力がヤバい!!」
「これは……何か見落としてる事がありそうですね。今回は諦めましょう」
──このように、初見クリアなど絶望的な状況となってしまっているのである。
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Name :
Race : 付喪神・神打
Master : 飛燕
Lv 60/60
HP 2500/2500
MP 3500/3500
Str : 650 Dex : 650
Vit : 10 Agl : 10
Int : 100 Luk : 100
Min : 10
《ペットスキル》
【憑依覚醒 : 大業物】【スキル共有】【憑依物性能強化(大)】【自律駆動】【神妖の末席】【表裏一体】【自己スキル強化+1】【自己スキル強化+2】
【神代の武具】
与ダメージ1.2倍
全ステータス1.2倍
《スキル》
【覚醒】【弓箭の道】【弓ノ真髄】【あなたと共に】【禍払い】【神も仏も無し】【忠誠ノ誓イ】
《装備枠》
憑依 : 【皇氷之弓】
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Name : ストレングス
Race : 付喪神・神打
Master : レグルス
Lv 60/60
HP 1000/1000
MP 5000/5000(10000)
Str : 500 Dex : 500
Vit : 10 Agl : 500
Int : 10 Luk : 10
Min : 10
《ペットスキル》
【憑依覚醒 : 大業物】【スキル共有】【憑依物性能強化(大)】【自律駆動】【神妖の末席】【表裏一体】【自己スキル強化+1】【自己スキル強化+2】【神代の武具】
《スキル》
【魔力核Ⅰ】【魔力核Ⅱ】【魔力核Ⅲ】【魔力核Ⅳ】【覚醒】【楯無】【鎧の真髄】
《装備枠》
憑依 : 【勇者王の全身鎧】
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Name : トリアイナ
Race : ザ・ハイプリエステス・ナイチンゲール
Master : アーテル
Lv 60/60
HP 2000/2000
MP 4000/4000(8000)
Str : 10 Dex : 10
Vit : 250 Agl : 300
Int : 700 Luk : 10
Min : 250
《ペットスキル》
【治癒者の羽ばたき】
自身のLv×0.5m半径内の味方全員のHPを1秒当たり0.5%回復させる
【戦場の癒し手】
戦闘中、自身の回復の効果を100%上昇させる
【治癒】
MPを消費する事で対象のHPを回復させる魔法を使用できる。回復量は消費したMPと自身のレベルによって変化する
【快癒】
MPを最大の50%消費する事で、味方全体のHPを100%回復する魔法を使用できる
【起動回復】
MP消費を倍にする事で、自身の回復魔法を『対象がダメージを受けた時、対象のHPを回復させる』という効果の魔法として使用できる
【脈動回復】
MP消費を半分にする代わりに、自身の回復魔法を『対象のHPを20秒間、毎秒回復させる。回復量はこの魔法による本来の回復量の5%となる』という効果の魔法として使用できる
【自己スキル強化+1】
【自己スキル強化+2】
【癒しの担い手】
自身の回復の効果を50%上昇させ、消費を50%軽減する
《スキル》
【魔力核Ⅰ】【魔力核Ⅱ】【魔力核Ⅲ】【魔力核Ⅳ】
【回復強化Ⅰ】【回復強化Ⅱ】【回復強化Ⅲ】
《装備枠》
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<今回のオリジナル要素&ネタ解説>
・ストレングス
レグルスのペットの名前は、バトスピのカード『スティールムーンミラージュ/力の獅機龍神ストライクヴルムレオ・ストレングス』が元ネタ。獅子座繋がり。執筆現在で一枚3000円近くするカード。強い。
・【起動回復】【脈動回復】
元ネタはログホラ。書き方が悪くて効果がよく分からない人はログホラの方調べるか読むかしてください。