逸般UPOプレイヤーがNWOをプレイする話   作:LR44(ゆっくり)

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 久々に感想が来てたので、書いたけど投稿忘れてたコレの存在を思い出して投稿したので初投稿です。
 極振り側のとある一文から着想を得て、見切り発車で書き出した話なので本編以上に質が下がってます。悪しからず。
どうでもいい話なんですけど、私の持論として『評価平均が5を割ってる奴は大概ヤバイ奴。特に低評価が高評価に比べて極端に多い奴は本当にヤバイ奴』ってのがありまして。
話をより良くするために有用なコメントを残してくれる人なら全然いいんですが、『自分の好きな作品の設定のおかしい部分を突っ込まれるのが我慢ならなくて、その場合くらいしか評価つけない人』とか『人には小説として成り立ってるか云々言っといて、自分は日本語からおかしい人』とか『通報したら消えそうな0評価付ける人』とかはどうしょうもないですからね……
『特定のジャンルに4評価をつけ続けている人』とかは、この中でもかなりの上澄みですね……


逸般?NWOプレイヤーがUPOをプレイする話
第1話『恐怖! 襲い来る白い毛玉』


 

「いやぁ……流石にこれはちょっと……」

「なんなのかしらね。あの子たち」

「化け物、以外の表し方が思いつかんな」

 

 現実世界ではすっかり新学期も始まった頃。なんだかとってもご無沙汰な気がする【楓の木】ギルドホームでは、UPO組(飛燕・ナギ・シルク・リン)を除く8人が集まっていた。

 彼らは揃ってとある動画を見ながら、驚いたような呆れたような表情をしている。

 

「私たちがあんなに苦労したボスを凄く簡単に……」

「いやまぁ、私たちは初見で、あっちはガッツリ研究済みって違いはあるけどね……」

「ちょっ、今の動き何⁉ 明らかに反応速度おかしかったんだけど⁉」

 

 見ている動画のタイトルは『NWO第6回イベントソロ攻略RTA対決』。

 画面上では、よく見知った3人がそれぞれ一度も止まる事無く、イベントの塔を物凄い速度で駆け上がっていた。そしてそれを、これまたよく見知った1人が解説していた。

 

「本当にUPO上位勢は凄まじいね。真似できる気が微塵もしないよ」

「何度も登ってマップを丸暗記してるとは言え──」

「──私たちが何日もかけて登った塔を、一人で2時間かからず登りきるなんて……」

 

 登っているのはナギ、飛燕、リンの3人。解説しているのはシルク。

 丁度UPOのイベントもアップデートも無く暇だった4人が撮影・投稿した、暇つぶしの動画である。

 

「はぁ、アレには一生かかっても追いつける気がしないな」

「そうだな。本当にUPOはどれだけ魔境なんだか……ん? 最後に何かあるな」

「『UPO初心者応援キャンペーン』ですって。初心者は1カ月間無料体験出来たり、経験値2倍キャンペーンをやってたりと、今から始めるにはピッタリのキャンペーン、らしいわね」

 

 動画では何をとち狂ったのか、NWOの動画の中でUPOの宣伝をしていた。

 『この動きはUPOで鍛えられたものです』というプロットをデカデカと表示しているため、多少は集客に効果があるだろうが……なぜ宣伝を行おうと思ったのかは謎である。

 

 ……そして、ここにその宣伝に興味をひかれた者が一人。

 彼女はその画面を目を輝かせながら見つめた後、みんなの方を振り返って一言、言葉を発した。

 

「私もUPOプレイしてみたい!」

 

 ここに、NWO最強格の一人であるメイプルの、UPOプレイが決まったのであった。

 

 ◇

 

「付き合ってくれてありあがとね、サリー」

「軽く見た感じ、NWOよりシビアそうだったし。メイプルだけじゃちゃんとプレイできるか怪しかったからね」

 

 UPO始まりの町、初期地点近くの噴水前。

 ()()()瓦礫が散乱……はしておらず建物があった()()()()場所に積み重なっており、警察と思しきNPCがそこかしこを駆け回っている中、二人の少女が話をしていた。

 

 メイプル・サリーの両名はNWOとさほど変わらぬ容姿であった。違うところと言えば明らかに初心者用な装備一式だろう。

 

「それでメイプルはステータスどんな感じにしたの? 私はAgl優先でバランスよく振ったけど」

「NWOと同じでVit極振りだよ。【愚者の守備】っていう【絶対防御】みたいなスキルが取れたから、もうVitは500超えてるよ!」

「……えっ」

 

 メイプルがさらっと言ってのけた内容に、サリーは一瞬固まった。

 正気に戻り、頭を振ると恐る恐るメイプルに質問する。

 

「え、え~っと……極振りしたって本当?」

「うん。どうしたの? そんな顔して」

「……HPとMP、いくら?」

「え? え~っと、HPが50/310でMPが25/25だね」

 

 それを聞いたサリーは、アチャーとでも言うように頭に手を当てた。そして、

 

「極振りのペナルティ、しっかり発動してるね」

「ペナルティ?」

「そ。ポイントを振ってないステータスがあるとペナルティが発生して、極振りすると更に追加のペナルティもあるんだって」

 

 極振りによるペナルティ。UPOにおいて極振りが厳しいビルドである要因の一つ。

 今のメイプルは『物理攻撃力低下・攻撃速度微減少*1』『 魔法威力・成功率低下*2』『被魔法ダメージ増加・被状態異常確率増加*3』『遠距離攻撃命中率低下・道具作成成功率低下*4』『移動速度低下・回避スキルの無敵時間消失*5』『クリティカル発生率低下・アイテムドロップ率低下*6』『初期HP・MP半減*7』という、非常に重いペナルティを背負っている。

 この中でも初期HP・MP半減は特に痛い。ありとあらゆるリソースが足りない序盤に、最も基本的なリソースが他プレイヤーと比べ半分から始まるのだ。幸い、レベルアップによる成長分とステータスによる補正分はペナルティ対象外なため、レベルが上がれば自然と差は埋まっていくが、差を埋まる前に序盤で詰んでしまってはどうしようもない。

 

「い、一応Vit極振りだからHPも高いし、魔法攻撃してくる敵が出てくるまでは大丈夫……だと思いたいけど……」

「え? 魔法攻撃? もしかしてUPOってVitで魔法攻撃が軽減出来ないの?」

「基本的にはそっちの方が普通だからね。Vitで魔法攻撃まで軽減出来るNWOは大分異色ね。

 魔法攻撃を軽減するのはMinってステータスで、それが高いと状態異常への抵抗も上がるみたいね」

 

 因みに、NWOでメイプルが無双出来た要因の一つである状態異常耐性スキルは、Minが0では取得は絶望的だったりする。

 

「ま、まあ取り合えずフィールドに出て戦ってみようよ。まだ戦えないって決まったわけじゃないし」

「それもそうね。初めてすぐならキャラの再作成も楽だし」

 

 ◇

 

「せぁッ!」

 

 一閃。見事な斬撃により、ウサギの体はポリゴンの欠片に分解される。

 『始まりの町』近郊の森の中で、サリーはウサギ狩りを行っていた。

 

「高乱数引けば2発で行けそうね。最初は4発かかってたし、序盤はStrとAglに多めに振るのがよさそうね。

 Vit・Minは最低限でもなんとかなりそうだけど、どうせそのうち避けれない攻撃も出てくるしある程度は上げときたいわね」

 

 先ずはそれぞれソロでどれだけやれるのか試してみよう、ということでメイプルとサリーは分かれて狩りを行っていた。

 攻略サイトを読み込み、基本に忠実なキャラクリをしたサリーは順調だったが、メイプルの方は……

 

「メイプルは……あっ、死に戻りした⁉

 あのVitとHPでどうして……?」

 

 あれだけのVitとHPがあればウサギの攻撃はいくらでも受けられるはず。そして、Strが0でもウサギの体力は1割は削れることはナギから聞いていた。

 流石にウサギ相手に死に戻りするとは考えていなかったサリーは、一瞬固まるとすぐに気を取り直して

 

「とりあえず直接話を聞いてるとするか」

 

 直接、話を聞いてみることにした。

 

 

 『始まりの町』リスポーン地点。メイプルはそこでガタガタ震えていた。

 

「ちょっ⁉ どうしたの⁉」

 

 そこへ戻って来たサリーは、驚いた様子で何があったのか質問する。

 メイプルはサリーの方に顔を向けると、ゆっくりと口を開く。

 

「ウサギ……コワイ……」

「ちょっ⁉ なんでそんなカタコトなの⁉」

 

 妙にカタコトなメイプルの返答に思わずツッコミを入れるサリー。

 それを気にも留めず、メイプルはゆっくりと経緯を話し始める。

 

「ウサギさんがね、私の攻撃を全部避けるんだよ。でね、私にダメージが通らないのを見ると仲間を呼び出してね。

 沢山、本当に沢山集まってきてね、柔らかい部分……目とか耳とか口とかをね、こうぶちっぶちっと……」

 

 メイプルの言葉で情景を想像してしまい、サリーは青ざめる。

 まさか序盤のモンスターにそこまでのAIが搭載されているだなんて思いもしなかったのだ。

 

「……ッ、部位ごとにダメージ倍率が違うとは聞いていたけど、最初のモンスターが弱点狙いしてくるなんて……」

「私、このステータス、無理。作り直してくる……」

 

 そう言うや否や、メイプルはログアウトしていった。

 

「これは日を改めた方が良いかもね……」

 

 その様子を見ていたサリーはポツリと呟いたのであった。

 

 ◇

 

「ふふっ、まさかそこまで予想通りな展開になるなんてね」

「笑い事じゃないよ。すごい怖かったんだからね」

 

 翌日。学校の教室で(メイプル)理沙(サリー)は夕凪と飛燕に相談していた。

 楓の身に何が起こったか聞いた飛燕と夕凪は、笑いをこぼしていた。

 

「まあ、とりあえず本条さんは攻略サイトに載ってる直受けタンクのテンプレを真似するのが一番いいだろうな」

「不遇と言えば不遇だけど、新大陸までなら普通にやれるしね」

「あ~、前聞いたことがある気がするわね。後半の敵の攻撃力が高すぎて直受けタンクが不遇だって」

 

 サリーの言うように、UPOでは直受けタンクで新大陸探索するのは相当厳しい。多数の壊れスキルを貰った現在でも、一般的な新大陸勢からは頭一つ抜けた技術が要求されるのだ。

 

「ま、ここは先達として──」

「──私たちが、一肌脱ぎますか」

 

 そう言いながら、夕凪と飛燕が立ち上がる。一体何をするつもりだ、と怪訝そうな目で見つめる二人を無視し、二人は言葉を発する。

 

「「ここに、『【月下の門】のパーフェクトUPO教室』の開催を宣言する(します)!!」」

 


 

【次回予告】

 

 突如宣言された『【月下の門】のパーフェクトUPO教室』の開催。UPO始まりの町の町に集められた【月下の門】、メイプル&サリー、そして偶然そこにいたせいで巻き込まれる初心者プレイヤー。

 

「『【月下の門】のパーフェクトUPO教室』の時間だぁッ!!」

「俺らみたいな立派な新大陸勢目指して頑張るんだよあくしろよ」

 

 深夜テンションで行われる指導の数々。

 

「先ず第一に【空間認識能力】だよね。これがなきゃ始まらないし」

「先ずは出力を押さえて起動して下さいね。でないと──」

『おろrrrrrrrrrr』

「──あんな風になってしまいますから」

 

 【空間認識能力】の特訓で発生する嘔吐、強制ログアウト。

 果たして、二人は『【月下の門】のパーフェクトUPO教室』を卒業することができるのか。

 

 次回、『逸般? NWOプレイヤーがUPOをプレイする話』第2話『【月下の門】のパーフェクトUPO教室』

*1
Str0のペナルティ

*2
Int0のペナルティ

*3
Min0のペナルティ

*4
Dex0のペナルティ

*5
Agl0のペナルティ

*6
Luk0のペナルティ

*7
極振りのペナルティ




 下書き用に使ってたWord君が更新で、『NWO』を『NOW』に自動で校正してくれやがるせいで本当に苦労しました。
 やっぱり下書きはハーメルンでするべきですね……

<今回のオリジナル要素&ネタ解説>

・ビルの残骸
 ユキの仕業。イオ君に会いに【空色の雨】に来たついでに花火ルしていった、って感じ。
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