~新聞部部室~
クラス代表決定戦のネタで、姉さんはかなりのボーナスが出ることになった。これで私の小遣いも増える。さて、次は何を取材しようか。
ガチャ
「黛先輩いますか?」
薫子「いるわよ。で、どうしたの?」
「大ニュースです。織斑君に、篠ノ之さんが告白して、織斑君がそれを受けたんです。」
これは特ダネだ。
薫子「状況を詳しく聞かせて。」
3人から情報を収集する。
薫子「良く分かったわ。後は本人達に取材して裏を取る。」
「え~、それじゃあ遅いんじゃないですか。」
薫子「なら、速報にするわね。名前は伏せて、告白したであろうことだけは公表するわ。」
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次の日、新聞が掲載された。織斑君に彼女ができたという情報を入手、裏を取りに行くとのことだ。
「この情報、本当かしら。」
「飛ばしの薫子だものね。」
あゆみ「信じていいと思うよ。」
「坂上さん、どうして?」
「この前の取材、かなり丁寧だったから。」
教室でもみんなソワソワしている。気にしていないのは私と本音さんとセシリアさんくらいのようだ。
千冬「静かにしろ。新聞を見て焦るのは分かるが、これから授業だ。」
だけど、授業中もみんなそわそわしている。そのせいか、
バシィ バシィ バシィ
織斑先生の出席簿アタックがいつもよりも多く決まる。
千冬「全く、どいつもこいつも。」
放課後になるや、薫子さんが駆けつけてきた。
薫子「新聞部だけど、ちょっといいかしら。」
箒「私に何か。」
薫子「ここだと話しづらいだろうから、場所を変えるわ。」
~新聞部部室~
薫子「織斑君に告白したのはあなたって誰かが私に伝えたけど、そのは本当なの?」
箒「ええ。」
薫子「それで、彼は受けたの?」
箒「はい。これで一夏は私のものです。」
薫子「成程成程。これは彼にも聞く必要がありますね。」
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翌日、校内新聞に箒さんと織斑君の関係がでかでかと掲載された。見出しは『織斑君に彼女!』だ。中身は、篠ノ之さんが彼女になったいきさつと、2人のこれまでの関係が延々と書かれている。
「くっ、先越された。」
「こうなったら愛人でも何でもいいから、潜り込むのよ。」
皆相当焦っている。
本音「あゆみ~ん、何かみんな大変そうだね。」
あゆみ「そうだね。皆気があったみたいだね。」
セシリア「彼のどこがいいんでしょうか。」
「坂上さん、布仏さん、オルコットさん、何であの記事見て平気なの?」
本音「おりむーは恋愛対象外なのだ~。」
あゆみ「私も。」
セシリア「私もですわ。」
「「「嘘でしょ。」」」
本音「本音はかんちゃんのことがあるから今は忙しいのだ~。」
セシリア「あの男は私の好みには合いませんでしてよ。」
あゆみ「私はこの学園で友人を沢山作るほうが先かな。」
篠ノ之さんの元には数人のクラスメイト達が近寄ってきた。
「ずるいよ篠ノ之さん。」
「抜け駆け禁止!織斑君は私達の共有財産だよ。」
箒「別にずるくなどない。それに、そんなルール、私は聞いてないぞ。」
篠ノ之さんにクラスメイト達が文句を言っている。恐らく、抜け駆け禁止などと言っているのだろう。
あゆみ「ちょっと失礼。」
「何、坂上さん。」
あゆみ「篠ノ之さんの友人として、困っているのは見過ごせなくてね。それで、皆、そんなに織斑君の彼女になりたいの?」
「「「うん。」」」
あゆみ「なら、虎視眈々と狙わないとね。半年から1年も経てばカップルの半数は別れるっていうから、それに期待するべきだよ。」
「1年かあ~。」
「長いなあ~。」
あゆみ「惚れて通えば千里も一里、だよ。それに、幼馴染でもある篠ノ之さんと張り合うなら、それくらいしないとね。」
「なんか納得できない。」
あゆみ「…。分かった。それなら、奪っちゃえばいい。」
「「「えっ?」」」
一夏「なっ!?坂上、お前!」
あゆみ「話は最後まで聞いて。この先、学年別トーナメントがあるから、そこで優勝した人が付き合える権利を手にするってことでどうかな。」
「それなら公平ね。」
「あ、でも、興味ない人が優勝しちゃったらどうするの?」
「優勝した人が興味なければ、次点の人が権利を貰えるのであれば、大丈夫だよ。」
一夏「ちょっと待て。そんなの問題だろ。大体箒だって納得しないだろ。」
箒「私はそれでいいぞ。」
一夏「だけど…。」
「「「織斑君は黙っていて。」」」
「よーし、優勝目指して頑張るぞ!」
「おーっ!」
皆がアリーナに向けて走っていく。
一夏「坂上、何勝手なことしてんだよ。」
あゆみ「これ以上公平かつ可視的な決め方はないよ。それに、篠ノ之さんが駄目と言ったら取り下げるつもりだったし、私は織斑君への恋心がないから公正な判断ができるよ。」
箒「その通りだ一夏。」
一夏「一度決まったことが覆されるのが問題だ。」
箒「その時はその時だ。模擬戦でもやって、その相手を倒せばいい。そういうことだろ、坂上。」
あゆみ「そうだよ。」
箒「よし、早速特訓するか。」
あゆみ「そうだね。」
私達はアリーナに急ぐ。