戦わない最強戦士   作:223系新快速

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第19話 連携

~アリーナ~

箒「さてと、今日こそは負けん。」

セシリア「返り討ちにして差し上げますわ。」

あゆみ「2人ともちょっと待って。今日は臨時コーチが来ているんだ。」

「「臨時コーチ?」」

楯無「私よ。」

箒「せ、生徒会長が直々に!?」

あゆみ「私がお願いしたら、引き受けてくれたんだ。」

楯無「という訳で、私が相手するから、二対一でかかって来なさい。」

 

フン。オルコットの助けなど借りなくても、私一人でいい。

連携なんて、やったことありませんわ。そんなの、面倒なだけです。

 

駄目だ。お互いの意地から、全く連携が取れてない。楯無さんは全力を出すことなく2人をいなしている。楯無さんの専用機、霧の淑女(ミステリアス・レイディ)は、大槍の他に微細ナノマシンを使って水を操るという機体だ。相手の機体に侵入させて爆発させることも出来るし、水の幻影を作ることも出来る。だけど、それは完全に封じている。それでも、2人は手も足も出ない。

 

楯無「退屈ね。いなすのも飽きたし、2人纏めてやっちゃうわ。」

 

ドーン

 

2人はあっさり吹っ飛ばされる。

 

楯無「まるで駄目ね。おねーさんがやる意味なかったわ。」

あゆみ「いえ、ここからです。次は私とセシリアさんです。」

 

私はセシリアさんの元に駆け寄る。

 

セシリア「情けないですわね。」

あゆみ「楯無さんはロシア代表だし、生徒会長だからね。でも、連携が取れていなかったのは事実。だから、ここからは連携を重視するよ。」

セシリア「連携ですか?ですが、私は連携の訓練は一度も…。」

あゆみ「うん。だから、急造で良い。私がセシリアさんに合わせる。セシリアさんは偏向射撃(フレキシブル)で楯無さんを狙う事だけに集中して。」

セシリア「はい。」

楯無「じゃあ、いくわよ。」

 

楯無さんの攻撃を躱してセシリアさんが攻撃する。その前に私が立ち塞がる。

 

楯無「ブラインド…。考えたわね。」

 

楯無さんが水で楯を作る。レーザーはそれで防がれた。

 

セシリア「ふ、防がれましたか…。」

あゆみ「ううん、相手は今まで使っていなかった水の楯を使ってきたよ。さっきよりは確実に余裕が消えている。どんどん行くよ。」

 

シュッ

 

私の体の横を掠める。

 

楯無「クッ、やるわね。」

 

楯無さんが大槍で弾く。

 

あゆみ「惜しかったね。」

セシリア「ええ。ですが、命中しないことには。」

 

その後も、私がブラインドになってセシリアさんがレーザーやライフルで攻撃をする、というのを繰り返した。

 

楯無「初めて組んだにしてはやるじゃない。」

あゆみ「ええ。ですが、本当の連携にはまだほど遠いですね。」

楯無「分かっているわね。坂上さんはセシリアさんの動きをよく見て上手く隠れるように動いていたけど、セシリアさんはただ闇雲に撃っていただけ。違うかしら。」

セシリア「は、はい…。」

楯無「そこをもう少し工夫するべきね。そうすれば、おねーさんにも一発ぐらいは命中したと思うわ。」

あゆみ「じゃあ、次は箒さんとだね。」

箒「私は近接戦が得意だ。どうする。」

あゆみ「そうだね、じゃあ、こうしよう。」

 

箒「分かった。それでやってみよう。」

楯無「じゃあ、始めるわよ。」

 

スタートと同時に私は後ろに下がり、箒さんが楯無さんと撃ち合う。

 

楯無「あら、正面からぶつかって来るとはいい度胸ね。でも、それじゃ無理よ。」

あゆみ「箒さん、いったん退いて!」

箒「よし!」

 

箒さんが後退する。直後、楯無さんの周りで爆発が起きた。

 

楯無「あら、良く気付いたわね。」

あゆみ「じっと観察していれば、これくらいは分かります。」

 

ナノマシンを爆発させ、箒さんにダメージを与えるというのだ。

 

楯無「なら、貴方も捨て置けないわね。」

楯無さんが接近してくる。私は右に左に回避する。

楯無「相変わらずの素早さね。おねーさん、それは苦手よ。」

あゆみ「必要ないだけの強さがありますからね。」

箒「う、動きが速すぎる…。」

あゆみ「箒さん、構わず突っ込んできて!」

箒「し、しかし、下手をすれば同士討ちも…。」

あゆみ「楯無さん相手にノーリスクで勝つのはまだ無理だよ。」

箒「…。分かった。」

楯無「あら、言ってくれるじゃない。私は未来永劫抜かれるつもりはないわよ。」

あゆみ「流石に二対一では難しいと思いますが。」

箒「はあーっ!」

 

ガキィ

 

楯無さんが槍で受け止める。

 

楯無「太刀筋が素直過ぎるわ。」

箒「うう…。」

あゆみ「一旦引いて。」

 

私達は体勢を立て直す。

 

箒「どうする。」

あゆみ「またブラインドで行くしかない。」

 

私は作戦を伝える。

 

箒「それだとあゆみが危ないぞ。」

あゆみ「大丈夫。少々の被弾は平気だよ。それより、箒さんのほうが心配だよ。」

箒「わ、私は大丈夫だ。」

 

私は箒さんを背負い、突撃する。

 

楯無「あら、何をする気かしら。」

 

私は箒さんを投げ飛ばす。

 

箒「はあーっ!」

楯無「なるほど、考えたわね。でも、」

 

ガシィ

 

楯無「おねーさんに攻撃が通るにはまだまだ甘いわね。」

箒「くっ…。」

 

その後も、私達は1回もダメージを与えることはなかった。

 

楯無「中々面白かったわ。」

あゆみ「今日はありがとうございました。」

楯無「初めてでこれだけ連携できるなら、私が教えに来た甲斐もあると言う物ね。」

箒「あゆみ、まさか私達に連携の大切さを教えるために…。」

あゆみ「そうだよ。それには、今の私達ではどうしても敵わない相手が必要だった。だから、楯無さんに頼んだんだよ。それに、2人が喧嘩しているより、仲良くしていた方がいいしね。」

セシリア「そうだったのですか。」

箒「すまなかったな。」

あゆみ「気にしてないよ。私の友人達も、傍から見れば何で仲良いのか分からない位性格違うし、しょっちゅう喧嘩するから。」

 

特にスイートのメンバーは喧嘩が多い。と言っても、痴話喧嘩だけど。

 

箒「そうか。これからよろしく頼むぞ。」

セシリア「こちらこそですわ。」

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