戦わない最強戦士   作:223系新快速

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第20話 中国からの転校生

予定通り、IS学園での人間関係の構築は順調に進んでいる。プリキュアはお互いを名前か綽名で呼び合うようになって初めてチームとしての形ができたとみなされる。つまり、現時点では仲良くなった順に本音さん、清香さん、静寐さん、神楽さん、セシリアさん、箒さんの6人だ。プリキュアだった時のレベルに持っていくには人数上は1年生全員と親しくならないといけないけど、それは結構大変だ。プリキュアの場合、既に人間関係が出来上がっているチームが集合して有機体になっているが、ここでは一から作り上げないといけない。機会があったら逃さずものにする必要がある。

 

~アリーナ~

千冬「今日は実習だ。よし、織斑、オルコット、専用機を展開しろ。」

 

セシリアさんはすぐ展開したけど、織斑君は時間がかかっている。

 

千冬「遅い。熟練の操縦者なら0.5秒で展開する。よし、試しに飛んでみろ。」

 

ギュン

 

セシリアさんは楽々と上昇するけど、織斑君はふらついている。

千冬「どうした。スペック上では白式の方が上だぞ。」

一夏「そんなこと言われても、空を飛ぶイメージって何か分かりにくいんだよなあ。」

セシリア「鳥人間でもイメージしたらどうでしょうか。」

千冬「よし、次は急降下だ。目標は地上から10cm。」

セシリア「お先に失礼しますわ。」

 

セシリアさんはピタリと止まった。

 

一夏「よし、俺も。」

 

あ、加速し過ぎ。これじゃ止まれない。

 

ドーン

 

案の定、地面に大穴が開く。

 

千冬「全く、誰が地面に穴を開けろと言った。ちゃんと直しとけ。」

一夏「は、はい…。」

白式「全く、一夏は下手なんだから。これじゃ皆に笑われるよ。」

ブルー・ティアーズ「クスクスクス…。」

ラファール「ププッ。」

打鉄「ククク…。」

 

ISの皆が笑っている。

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

セシリア「そこですわ!」

箒「ハアーッ!」

 

セシリアさんと箒さん、凄い気合の入りようだ。この前の連携訓練以降、2人の距離も縮まったし、いい感じだ。私も負けていられない。

 

あゆみ「ふう、今日の訓練もいい感じだったなあ。」

 

ちょっとその辺をうろつく。その時私はきょろきょろしている子を見つける。

 

鈴「全くもう、これじゃ分からないわよ。」

 

チャンスだ。私はその子に近づく。

 

あゆみ「どうしたの?」

鈴「あ、ここの事務所知っている?」

あゆみ「この角を曲がってしばらく行ったところだけど。案内した方がいいかな?」

鈴「ええ。お願いするわ。」

 

よーし、この子とも上手く関係を築けそうだ。

 

あゆみ「私は坂上あゆみ。1年1組の所属だよ。」

鈴「あたしは凰鈴音。中国の代表候補生よ。」

あゆみ「へえ~、中国の代表候補生なんだ。でもどうしてこの時期に?普通なら入学式に間に合わせるよね。」

鈴「幼馴染がここにいるって聞いてね。急遽転入してきたの。」

あゆみ「そうなんだ~。クラス一緒だといいね。」

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

次の日、私が教室に入ると、皆が噂をしていた。

 

「聞いた?転校生が来るんだって。」

「中国かららしいよ。」

あゆみ「あ、私、昨日その子と会ったよ。」

「何何?」

「どんな子?」

あゆみ「えっと、ツインテールで、快活な子って感じだったな。」

静寐「それは兎も角、あゆみさん、クラス代表戦(リーグマッチ)頑張ってね。」

清香「クラス代表戦(リーグマッチ)に勝ったら、デザート半年フリーパス券がもらえるからね。」

あゆみ「そんな簡単じゃないと思うけどな。」

神楽「大丈夫だよ。専用機持ちはうちと4組の子だけ。でも、4組のこの専用機は未完成。」

あゆみ「専用機が未完成?何かわけがあるのかな。」

静寐「さあ。でも、使えないということは、ないに等しいから、実質うちだけ。その専用機に勝ったあゆみさんなら楽勝だよ。」

鈴「そう簡単にはいかないわよ。」

「えっ?」

鈴「2組も専用機持ちが代表になったから。」

あゆみ「あ、凰さん。2組だったんだ。」

鈴「そうよ。1組にはもう専用機持ちがいるようだし。」

一夏「鈴。鈴じゃないか!」

鈴「久し振りね一夏。」

あゆみ「あ、凰さん、後ろ。」

鈴「えっ?」

 

織斑先生が立っている。

 

千冬「もう始業のチャイムはなっているぞ。自分のクラスに戻れ。」

鈴「は、はいっ!」

 

凰さんは脱兎のごとく駆けていった。どうやら織斑先生とは知り合いらしい。

 

 

昼休みになるや、凰さんがやってきた。

 

鈴「一夏、早く食堂に来なさいよ!」

一夏「お、おう!」

あゆみ「私達も行こうか。」

箒「す、すまない、今日は別の席でいいか。」

あゆみ「いいよ。あの子のことが気になるんだね。」

箒「ベ、別に気にしてなどいない。ただ、一夏とどういう関係か探るだけだ。」

清香「気にしているね。」

静寐「気にしている。」

神楽「気にしていますね。」

本音「気にしているのだ~。」

箒「うう、言うな~!」

 

箒さんが大声を上げたため、教室にいた人が全員こちらを振り向く。

 

ピューッ

 

箒さんが逃げるように食堂に向かって行った。

 

~食堂~

鈴「一夏、びっくりしたわよ。IS学園に入学していたなんて。」

一夏「お前こそ、元気だな。」

箒「一夏、そろそろどういう関係か説明してもらおうか。」

一夏「ああ、箒はファースト幼馴染で、鈴はセカンド幼馴染。鈴、前に話したと思うけど、篠ノ之箒。剣道をやっている。」

鈴「一夏は私のだからね。」

箒「そっちこそ諦めたらどうだ。今の彼女は私だぞ。」

鈴「フン。なら奪うまでよ。言っとくけど、あたし、強いから。」

 

ゴゴゴゴゴ

 

箒さんと凰さんが火花を散らす。

 

あゆみ「これは修羅場だね。」

 

幼馴染の女の子二人が同じ男の子に恋をすれば、こうなるのは必然だ。しかも全くタイプが違う。

 

清香「どっちが勝つと思う?」

神楽「やっぱり代表候補生の凰さんだと思うなあ。」

 

その声に箒さんが反応する。

 

箒「あゆみ、今日から猛特訓だ。何が何でも優勝するぞ。」

あゆみ「うん。」

鈴「何の話?」

本音「おりむ~を巡って、女子同士の喧嘩が絶えないから、学年別トーナメントで優勝した人がおりむーと付き合える権利を手にするんだよ~。」

鈴「へえ~、分かりやすくていいじゃない。ま、勝つのはあたしだけどね。」

 

その言葉に周りの人が反応して凰さんをジロリと見るけど、本人は涼しい顔をしている。かなりの自信家なのだろう。

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