戦わない最強戦士   作:223系新快速

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第2章 転校生と学年別トーナメント
第25話 鈴さんの深謀遠慮


次の日の朝のHR。

 

千冬「坂上から、皆に話しておきたいことがあるらしい。」

 

織斑先生に言われ、私は壇上に立つ。

 

あゆみ「私が言った秘策だけど、実は、具体的には何もしてないよ。」

ナギ「何もなかったの?」

あゆみ「ううん、皆が秘策を気にすることで、凰さんが動揺するのを狙う作戦。そして、見事に成功した。」

清香「じゃあ、私達、まんまと一杯食わされたの。」

あゆみ「作戦そのものが秘策だって気が付かなかった点でね。」

静寐「も、盲点過ぎる...。」

神楽「何も言わないわけね...。」

一夏「てめえ、鈴に何しやがる!」

 

織斑君が食って掛かってきたが、

 

鈴「やめなさい!」

 

鈴さんが駆け込んできて、私の前に立ちふさがる。

 

鈴「元はといえば、アンタがあたしの思いに気付かなかったからでしょ。」

清香「何何~?」

神楽「どういうことかな~?」

鈴「一夏との関係はもう冷めたわよ。あたしはあゆみに付いていくわ。」

あゆみ「え、鈴さん、付いてくるって?」

鈴「あゆみとの関係を大事にするってこと。」

一夏「鈴、そんな奴のことを聞くのかよ。」

鈴「乱入者に無謀に向かっていってあっさりやられるやつと、気配を察知して周りに被害が出ないように気配り出来る子と、どっちを選ぶか決まっているでしょ。ま、昨日の試合はあたしの負けでいいわ。フリーパス券喜んで受け取りなさいよ。」

あゆみ「うん、鈴さん、改めてよろしくね。そして、ありがとう。」

千冬「美しい友情を邪魔するようで悪いが、凰、今授業中だ。さっさと自分の教室に戻れ。」

鈴「はいはい。じゃ、あゆみ、また後で。」

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

皆で昼食を食べている。因みに鈴さんは豚骨ラーメン、私はそうめん、箒さんは和定食、セシリアさんは洋定食、本音さんはきつねうどんだ。

 

あゆみ「それにしても、さっきはどうして分かったの?」

鈴「虫の知らせよ。あゆみがピンチだって勘が働いたの。」

あゆみ「そっか~、この友情、本物だね。」

鈴「どういうことよ。」

あゆみ「私の中学の親友の中にはね、指笛一つでピンチに颯爽と駆け付ける人もいるんだよ。」

 

それは和音さんのことだ。皆の間では忠犬和音と呼ばれている。もっとも、本人はそれに己惚れることなく鍛錬を怠らない毎日を過ごしている。

 

鈴「へえ、凄いじゃない。」

セシリア「そういう方が私の夫だったら...。」

箒「ウム、この上なく理想だな。」

 

あ、2人が妄想モードに入っちゃっている。こうなると長いんだよね。

 

鈴「ま、兎に角、同じ専用機持ちとその友人としてよろしくね。」

セシリア「こちらこそですわ。」

箒「ウム。」

本音「よろしく~、鈴々。」

鈴「鈴々?」

あゆみ「本音さんは相手のことをあだ名で呼ぶんだよ。」

鈴「へ、へえ。」

 

~生徒会室~

私は作戦の概要を皆に話した。

 

楯無「凄い作戦ね。私でもそうそうやらないわよ。」

あゆみ「楯無さんにそう言われると嬉しいです。」

虚「坂上さん、割と暗部向きな性格なのでは?」

あゆみ「でも真相は全部話しちゃいましたし、何回もやるのは無理ですよ。それにこれは私の独創じゃありません。私の親友が実行したのを真似しただけです。」

 

ゆかりさんが黒樹リオ=ジュリオが敵だとはっきりさせるためにカマをかけた顛末は私も聞いた。その時は流石ゆかりさんだと思ったけど、まさか自分も似たようなことをやるとは思わなかった。

 

楯無「その子、私と似た者同士かしら。」

あゆみ「そうですね、似ていると思います。この前私が考えていた人ですし。」

楯無「会ってみたいわね。」

あゆみ「それが出来たら面白いでしょうけど、ちょっと無理があるので。」

楯無「それは残念ね。」

本音「そんなことより、このお菓子おいしいのだ~。」

本音さんが学食のデザートを食べている。プリキュアの皆に負けない食べっぷりだ。

虚「本音はお菓子にしか興味ないようですね。」

本音「鈴々のお陰でデザート半年フリーパス券が入手できたのだ~。活用しない手はないのだ~。」

楯無「その子、中々見上げたところあるわね。そんな深謀遠慮ができるなんて。」

あゆみ「はい。おこぼれを貰うという魂胆もあるようですが、ああやって自分の負けを認めるなんて簡単にできることじゃないと思いますよ。特に専用気持ちはプライドの高い人が多いと聞きますし。じゃ、私も食べますね。」

 

パクパクパク

 

楯無「そういえば、気になることがあったのだけど。」

あゆみ「何ですか?」

楯無「甲龍の弱点、掴んだでしょ。」

あゆみ「はい。もっとも、あまりにも分かりにくい弱点なので、本人も驚いていましたが。」

楯無「一体どんなのよ。」

あゆみ「教えません。楯無さんはロシア代表ですから。」

楯無「も~、ケチ。ちょっとくらいいいじゃない。」

あゆみ「知りたければ自分で見抜いてください。」

楯無「教えなさいよ~。」

 

楯無さんが私のほっぺをつねる。

 

あゆみ「たふぇなひふぁん、ひゃめてくだひゃい。(楯無さん、やめてください。)」

虚「楯無お嬢様、大人げないですよ。」

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