真耶「今日は転校生を紹介します。それも2人。」
転校生は普通ばらけさせると思うけどな。あ、姉妹なら一緒のクラスにするか。満さんと薫さんみたいに。
シャルル「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。」
本当に男の子かなあ。雰囲気も容姿もいつきさんに似ている。確認した方がいいよね。
静寐「キャーッ!」
清香「男よ男!」
神楽「しかも美男子!守ってあげたくなる系の!」
女の子だって知ったら、皆どういう顔するだろうなあ。
千冬「静かにしろ。まだ自己紹介は終わっていないぞ。ボーデヴィッヒ、挨拶しろ。」
ラウラ「はっ、教官。」
千冬「その呼び方は止めろ。私はもう教官ではないし、お前もここでは生徒だ。」
ラウラ「了解しました。」
軍人ってこんな感じなんだ。
ラウラ「ラウラ・ボーデヴィッヒだ。」
真耶「それだけですか?」
ラウラ「それだけだ。」
山田先生が涙目になっている。うーん、教師としての威厳がないからなあ。
スタスタ
織斑君に近づいた。
バシィ
平手打ちを食わせる。
一夏「な、何するんだ。」
ラウラ「認めぬ。お前があの人の弟であるなどと、認めるものか!」
何か因縁があるのかな。
千冬「ゴホン。それでは、今日から2組と合同で実習を開始する。全員着替えてアリーナに集合しろ。織斑、デュノアの面倒を見てやれ。解散!」
一夏「は、はい!」
ゆかりさんなら、誘導尋問で相手が女だと言わせられるだろう。だけど今は接点を作る方が先。
~第一アリーナ~
千冬「今日から実習を開始する。では、これから専用機持ちと坂上の元で訓練だ。」
あゆみ「えっ、私もですか?」
千冬「
あゆみ「はい。」
うーん、デュノア君の班に潜り込んで囁くって作戦は使えなくなったな。何か考えないと。
あゆみ「あれ。」
清香さん、静寐さん、神楽さん、箒さん、本音さんが勢揃いしている。
あゆみ「もしかして、私を希望?」
箒「当然だ。IS操縦者としてはあゆみの方が上手いからな。」
あゆみ「じゃあ、早速やるね。まずはISの起動と歩行、そして解除まで。」
清香「うーん、自分でイメージすると言っても、難しいよ。ズレがある。」
あゆみ「じゃあ、自分がスーパーヒーローになったのをイメージしてみて。」
清香「スーパーヒーロー...。分かった!」
次の瞬間、清香さんが物凄い勢いで走り始める。
清香「おお、速い速い!イメージ掴めた!」
あゆみ「き、清香さん、スピード出し過ぎ。止まって~!」
清香「えっ?」
ドォーン
あゆみ「あちゃ~。壁にぶつかっちゃった。」
慣れないうちは力を制御するのに失敗して、このようなことも起きる。つぼみさんも初変身で着地に失敗して地面に大穴を開けたそうだ。
あゆみ「調子に乗り過ぎないでね。」
清香「う、うん、もう少し慎重にやるよ。」
だが、この後のメンバーは何事もなくこなし、予定より早く終わった。
あゆみ「皆上手いよ。」
本音「あゆみんの例えが分かりやすいのだ~。」
あゆみ「そう言われると指導者冥利に尽きるよ。分かりやすさは大事だからね。」
ピーッ
織斑先生が笛を鳴らす。
千冬「今日はここまでだ。各班ISを元に戻しておくように。」
~1年1組~
「「「坂上さん、次は私達にも指導して!」」」
あゆみ「どうしたの?」
「聞いたわよ。凄く分かりやすい指導だって。」
あゆみ「他の皆は?」
「酷いものだよ、1人を除いて。」
~一夏の場合~
一夏「えーと、ここはこうだから...。」
「えー、織斑君、さっきはこう言ったよ。」
一夏「え、えっ?」
あゆみ「つまり、そもそも理解できていないってことだね。」
「「「うん。」」」
~セシリアの場合~
セシリア「ここは重力が干渉して、それからここは...。」
「む、難しすぎる...。」
セシリア「であればもう一度。」
あゆみ「つまり、教え手と受け手の知識量のギャップが大きすぎるんだね。」
「「「うん。」」」
~鈴の場合~
鈴「ここはこれくらいの角度で、ここはこっち向いて...。」
「ど、どれくらい?」
鈴「あーもう、こうよ。」
あゆみ「つまり、感覚で掴んでいるから、他人が真似するのは難しいんだね。」
「「「うん。」」」
~ラウラの場合~
ラウラ「...。」
「えーと、ボーデヴィッヒさん?」
ラウラ「貴様らに教えることなどない。」
あゆみ「つまり、初っ端から責任放棄していたんだね。」
「「「うん。」」」
あゆみ「それで、例外の1人は?」
「デュノア君だよ。」
「分かりやすくて手取り足取り教えてくれるから、呑み込みが早いんだよね。」
あゆみ「織斑先生に授業形態の変更を進言しようかな。これじゃあ人によってばらつきが大きすぎるよ...。」
千冬「何を進言するのだ。」
あゆみ「あ、織斑先生、実はですね...。」
私は今日の授業での出来事を話した。
千冬「フム、だが私はこの授業形態を変えるつもりはない。慌てずとも、次の実習では改善される。」
あゆみ「分かりました。」
織斑先生がそうおっしゃるのなら、私があれこれ考える必要はないだろう。さて、デュノア君にどうやって接触するかだ。