戦わない最強戦士   作:223系新快速

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第28話 楯無さんの計略

~生徒会室~

虚「本音、あゆみはどうしたのです?」

本音「生徒会より大事なことがあるって。」

楯無「生徒会より?」

 

楯無お嬢様の目が光ります。

 

虚「お嬢様?」

楯無「臭いわね。」

本音「え、あゆみんが臭いの?」

楯無「そうじゃないわよ。何かありそうって意味。」

虚「分かりました。後は私と本音で片づけておきます。お嬢様は仕事を。」

楯無「ええ。」

 

私は生徒会室を出る。

 

~楯無の部屋~

薫子「あら、生徒会長。今日は随分と帰りが早いわね。」

楯無「貴方、坂上さんと親しかったわね。」

薫子「はい。それが?」

楯無「彼女の周りで何か変わったことは起きなかったかしら。」

薫子「うーん、あ、今日1組に転校生が来たわね。それが一番大きい出来事よ。」

楯無「分かったわ。」

 

私は生徒会室に戻る。

 

~生徒会室~

本音「あ、楯ちゃん戻ってきた。」

楯無「本音、坂上さんと転校生が何か親しくしていた形跡はない?」

本音「うーん、そう言えば、今日の昼休み、ずっと部屋にいたみたい。放課後も、本音が来ないかどうか探っていたよ~。」

楯無「明らかに怪しいわね。本音、ばれないようにしながら彼女のことを監視しなさい。」

本音「分かったのだ~。」

 

私は事務室へ向かう。

 

~事務室~

楯無「外出許可を取っている生徒の中に坂上あゆみはいるかしら?」

「いますよ。今週の金曜日から、月曜の朝までですね。」

楯無「同じ期間に取っている人は?」

「シャルル・デュノアさんです。」

楯無「ありがとう。」

 

どうやら、転校生の一人、シャルル・デュノアさんが関係しているようね。

 

~生徒会室~

私はパソコンを叩いてデュノア社について調べる。

 

楯無「成程、そういうことね。」

虚「どういうことですか?」

楯無「シャルル・デュノア、いえ、シャルロット・デュノアは、男でなく、女よ。そして、デュノア社は業績不振。ここから導き出される結論は一つね。」

本音「何~?」

楯無「坂上さんを外に連れ出し、誰の目も届かないところで言いなりにし、自社の経営改善の犠牲にすることよ。」

本音「じゃあ、あゆみんはデュノアさんの罠にかかったってこと~?」

楯無「ええ。一刻も早く2人をここに連れてきなさい。」

虚・本音「「はい(分かったのだ~)!」」

 

~1020室~

機密事項を話し終えた私達は、晩御飯を食べていた。デュノアさんが外に出れば女の子達が絡むのは必至なので、私だけで夕食を取りに行った。夕食時とはいえ、事態が事態なだけに、お互い黙ったまま食べている。

 

トントン

 

あゆみ「はい。」

本音「あゆみん、本音だよ~。入ってもいいかな~。」

 

私はデュノアさんを見る。頷く彼女。

 

あゆみ「いいよ。」

 

ガチャ

 

本音さんが入ってくる。が、もう一人いた。

 

あゆみ「虚さん?」

虚「生徒会室まで来てもらうわ。デュノア君もね。」

あゆみ「あ、あの、サボったことについてはデュノア君は関係ないと思いますが。」

本音「問答無用なのだ~。こちょこちょ~。」

あゆみ「くすぐったい。本音さん、やめて~。」

 

結局私とデュノアさんはくすぐり攻撃に耐え切れず、大人しく生徒会室に向かった。

 

~生徒会室~

楯無さんが厳とした感じで座っている。

 

楯無「さてと、シャルル・デュノアさん、いえ、シャルロット・デュノアさん。」

シャルロット「ど、どうしてその名前を!?」

楯無「調べればわかるわよ。それに、これは本題じゃないわ。」

シャルロット「え?」

 

次の瞬間、

 

ガシッ

 

本音さんと虚さんがデュノアさんの体を掴みあげる。

 

シャルロット「な、何をするんですか!」

楯無「それはこっちの台詞よ。坂上さんを罠に嵌めようとして、只で済むと思った?」

シャルロット「そんなことしてないです。」

楯無「あら、いつまで持つかしら。」

 

扇子を開く。

 

シャルロット「言い訳無用!?」

本音「くすぐり攻撃なのだ~。こちょこちょ~。」

シャルロット「ひい、やめて、苦しい~。」

あゆみ「いい加減にしてください!」

 

私はたまらず大声をあげる。

 

楯無「坂上さん、これは貴方のためよ。」

あゆみ「何を勘違いしているのか知りませんが、デュノアさんは何もしていません。むしろ、行動したのは私の方からです。」

本音「どういうこと~?」

あゆみ「デュノアさんが男装しているというのは、一目見て分かりました。そして、私は考えました。何か裏があるって。そしてその予想は正しく、デュノアさんは会社の命令で織斑君のデータを取れ、という指示を受けていたのです。」

楯無「え、坂上さんのことは最初から眼中になかったの?」

シャルロット「そうだよ。」

あゆみ「それで私はデュノアさんの生い立ちを聞きました。そして分かったことは、彼女のお父さんが何を考えているか、私達はちゃんと知らないってことです。そこで、私とデュノアさんが2人で本社に行き、お父さんの本音を聞こうと思ったのです。」

本音「美しい友情なのだ~。」

虚「お嬢様、どこが罠に嵌められた、ですか。むしろ立場逆じゃないですか。」

楯無「め、面目ない...。」

シャルロット「取り敢えず、放してもらえるかな。」

 

デュノアさんは解放されて一息ついている。

 

あゆみ「という訳ですので、金曜日、私はデュノアさんと一緒にフランスに行きますね。」

楯無「待って、私も行くわ。」

シャルロット「どうしてあなたが?」

楯無「私は対暗部用暗部の家の当主よ。こういう事には強いわ。それに、上手く行けばフランスに一つ貸しを作れるしね。」

あゆみ「じゃあ、お願いします。私はこういう事には疎いので。」

楯無「疎くて当然。まだ高校生なのだから。」

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