戦わない最強戦士   作:223系新快速

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第34話 タッグマッチ開始

いよいよ今日から学年別トーナメント開始だ。IS関連の企業の重役が多数出席するこのトーナメントは、上級生にとっては自分の成長具合を、1年生にとっては、自分をアピールする絶好の機会だ。タッグマッチ形式の今回は、ペアが決まらなかった者はくじでペアを決める。

 

シャルロット「緊張の一瞬だね。」

あゆみ「うん。出来れば最初は強敵と当たりたくないけど、くじだから仕方ないね。」

 

組合せが決まった。トップだ。

 

あゆみ「相手は抽選で決まったペアだね。」

シャルロット「うん。さあ、トップを飾るに相応しい試合をするよ。」

 

~実況室~

薫子「さあ、いよいよタッグマッチの開始。1年生部門の実況は私、新聞部部長の黛薫子が、」

楯無「解説は生徒会長の更識楯無がお送りするわ。」

薫子「トップバッターは彗星のごとく現れたスーパールーキー、1組のクラス代表坂上あゆみと、フランスの代表候補生にして2人目の男性操縦者、シャルル・デュノア!」

楯無「相手は抽選で決まったペア。勝負にもならないわね。」

 

~ピット~

あゆみ「今日のラファールは8号機か。」

ラファール8「よろしくお願いします。」

あゆみ「こちらこそ。」

シャルロット「あゆみ、準備できた?」

あゆみ「うん。じゃ、これくらいで。」

 

私はシャルロットさんのもとに行く。

 

シャルロット「じゃあ、事前に決めた作戦でいくよ。」

あゆみ「うん。」

 

「両者、スタート位置まで移動してください。」

 

私とシャルロットさんがピットを飛び出す。

 

「いきなりフランスの代表候補生となんて、ついてないわ。」

 

ピーッ

 

「試合開始!」

 

試合開始だ。私が前衛に出る。当然ながら向こうが狙い撃ってくるが、軽快に躱す。

 

「くっ、相変わらず上手い回避ね。」

シャルロット「感心している暇はないよ。」

 

ダダダダダ

 

シャルロットさんが息もつかせぬ射撃をする。あっという間に相手2人のシールドエネルギーが0になる。

 

ピーッ

 

「シールドエネルギー枯渇により、坂上・デュノアペアの勝利!」

薫子「あっさり決まったー!」

楯無「坂上さんが前衛で攪乱、その隙をついてデュノア君がライフルで射撃。無駄がないわ。」

薫子「これは、準決勝までは楽にこれそうね。」

楯無「準決勝まで?」

薫子「準決勝ではほぼ確実にオルコットさんと凰さんのペアと当たる。ただでさえ強敵なのに、あの2人、物凄い対抗心燃やしているわ。」

楯無「どういうことかしら。」

薫子「さっき状態を取材していたら、あの2人が口をそろえて言ったのよ。フランスのプレイボーイには絶対負けないって。」

 

~観客席~

私はデュノアさんと一緒に試合を見ている。

 

あゆみ「今日は1回戦だけだし、この後は反省と次の相手の分析だね。」

シャルロット「そうだね。ゆっくりと楽しもう。」

あゆみ「私と一緒に特訓した人のペアの強さも見たいしね。」

 

まずは静寐さんとナギさんのペアだ。

 

~ピット~

静寐「私達の番ね。」

ナギ「ええ。私達の実力、しっかり出し切らないとね。」

静寐「こっちは坂上さん直伝の瞬時加速(イグニッション・ブースト)がある。負ける気がしないわ。」

ナギ「ええ。でも、油断だけはしないようにね。」

静寐「分かっているわ。じゃ、事前に決めた作戦で行くわよ。」

 

「両者、スタート位置まで移動してください。」

 

私達はピットを飛び出す。

 

ピーッ

 

「試合開始!」

 

先手必勝!私達は瞬時加速(イグニッション・ブースト)をかける。

 

瞬時加速(イグニッション・ブースト)!?」

「くっ、速過ぎる…。」

 

~実況室~

薫子「いきなり瞬時加速(イグニッション・ブースト)だ!」

楯無「どうやら、いきなり切り札を使って相手のペースを狂わせ、その隙に猛攻するつもりね。最後まで力で押し切れるなら、十分にいい作戦よ。」

 

~ステージ~

間合いを一気に詰め、相手に主導権を握らせない。そして、ガンガン攻める。ナギは近接ブレードで、私は近距離用のアサルトライフルだ。

 

「だ、駄目、このままじゃ…。」

 

相手は焦りから思うような動きができない。私達は手を緩めずに攻撃を続け、遂に相手のシールドエネルギーが空になる。

 

「シールドエネルギー枯渇により、勝者、鷹月、鏡ペア!」

 

よし、1回戦突破。これも坂上さんが技術を教えてくれたから。

 

~観客席~

私は静寐さんとナギさんの戦いを見ていた。

 

あゆみ「2人とも流石だね。いい作戦だよ。」

 

瞬時加速(イグニッション・ブースト)で一気に間合いを詰め、相手が何か行動を起こす前にどんどん攻撃してシールドエネルギーを削り切ってしまう。2人はシールドエネルギーを失わない完全勝利を収めた。

 

「なんだあの2人!?」

「1年生のこの時期に瞬時加速(イグニッション・ブースト)を習得するなんて…。」

「要チェックリストに追加しろ。」

 

後ろに座っているお偉いさんが目をつけている。私は、どうやら目をつけられていないようだ。それは当然だろう、専用機持ちと組んでいる上、攻撃していないのだから。さて、試合は進み、次は玲美さんと癒子さんのペアだ。

 

~ピット~

玲美「私達は連携重視で行こうね♪」

癒子「うん。」

 

「両者、スタート位置まで移動してください。」

 

私達はピットを飛び出す。

 

ピーッ

 

「試合開始!」

 

私達は左右に散開する。

 

~実況室~

薫子「あっと、左右に散開。これは一体?」

楯無「これは面白いことになりそうね。」

 

~ステージ~

「何をする気?」

 

ダァン ダァン

 

左右からの挟み撃ちだ。

 

「う、嘘でしょ!?」

「こういう時は同士討ちを狙うのよ。」

 

相手は同士討ちを狙ってくる。だけど、坂上さんの指導で鍛えられた連携だ。そんな程度の攪乱ではびくともしない。どこに動くかが丸分かりだ。私達はライフルで確実にシールドエネルギーを削る。

 

ピーッ

 

「シールドエネルギー枯渇により、勝者、国津・谷本ペア!」

 

やった、勝った!坂上さん、ありがとう。

 

~観客席~

相手が同士討ちを狙ってきたけど、慌てずに冷静に対処していた。私が教えたことがしっかり物になっている。

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