いよいよ今日から学年別トーナメント開始だ。IS関連の企業の重役が多数出席するこのトーナメントは、上級生にとっては自分の成長具合を、1年生にとっては、自分をアピールする絶好の機会だ。タッグマッチ形式の今回は、ペアが決まらなかった者はくじでペアを決める。
シャルロット「緊張の一瞬だね。」
あゆみ「うん。出来れば最初は強敵と当たりたくないけど、くじだから仕方ないね。」
組合せが決まった。トップだ。
あゆみ「相手は抽選で決まったペアだね。」
シャルロット「うん。さあ、トップを飾るに相応しい試合をするよ。」
~実況室~
薫子「さあ、いよいよタッグマッチの開始。1年生部門の実況は私、新聞部部長の黛薫子が、」
楯無「解説は生徒会長の更識楯無がお送りするわ。」
薫子「トップバッターは彗星のごとく現れたスーパールーキー、1組のクラス代表坂上あゆみと、フランスの代表候補生にして2人目の男性操縦者、シャルル・デュノア!」
楯無「相手は抽選で決まったペア。勝負にもならないわね。」
~ピット~
あゆみ「今日のラファールは8号機か。」
ラファール8「よろしくお願いします。」
あゆみ「こちらこそ。」
シャルロット「あゆみ、準備できた?」
あゆみ「うん。じゃ、これくらいで。」
私はシャルロットさんのもとに行く。
シャルロット「じゃあ、事前に決めた作戦でいくよ。」
あゆみ「うん。」
「両者、スタート位置まで移動してください。」
私とシャルロットさんがピットを飛び出す。
「いきなりフランスの代表候補生となんて、ついてないわ。」
ピーッ
「試合開始!」
試合開始だ。私が前衛に出る。当然ながら向こうが狙い撃ってくるが、軽快に躱す。
「くっ、相変わらず上手い回避ね。」
シャルロット「感心している暇はないよ。」
ダダダダダ
シャルロットさんが息もつかせぬ射撃をする。あっという間に相手2人のシールドエネルギーが0になる。
ピーッ
「シールドエネルギー枯渇により、坂上・デュノアペアの勝利!」
薫子「あっさり決まったー!」
楯無「坂上さんが前衛で攪乱、その隙をついてデュノア君がライフルで射撃。無駄がないわ。」
薫子「これは、準決勝までは楽にこれそうね。」
楯無「準決勝まで?」
薫子「準決勝ではほぼ確実にオルコットさんと凰さんのペアと当たる。ただでさえ強敵なのに、あの2人、物凄い対抗心燃やしているわ。」
楯無「どういうことかしら。」
薫子「さっき状態を取材していたら、あの2人が口をそろえて言ったのよ。フランスのプレイボーイには絶対負けないって。」
~観客席~
私はデュノアさんと一緒に試合を見ている。
あゆみ「今日は1回戦だけだし、この後は反省と次の相手の分析だね。」
シャルロット「そうだね。ゆっくりと楽しもう。」
あゆみ「私と一緒に特訓した人のペアの強さも見たいしね。」
まずは静寐さんとナギさんのペアだ。
~ピット~
静寐「私達の番ね。」
ナギ「ええ。私達の実力、しっかり出し切らないとね。」
静寐「こっちは坂上さん直伝の
ナギ「ええ。でも、油断だけはしないようにね。」
静寐「分かっているわ。じゃ、事前に決めた作戦で行くわよ。」
「両者、スタート位置まで移動してください。」
私達はピットを飛び出す。
ピーッ
「試合開始!」
先手必勝!私達は
「
「くっ、速過ぎる…。」
~実況室~
薫子「いきなり
楯無「どうやら、いきなり切り札を使って相手のペースを狂わせ、その隙に猛攻するつもりね。最後まで力で押し切れるなら、十分にいい作戦よ。」
~ステージ~
間合いを一気に詰め、相手に主導権を握らせない。そして、ガンガン攻める。ナギは近接ブレードで、私は近距離用のアサルトライフルだ。
「だ、駄目、このままじゃ…。」
相手は焦りから思うような動きができない。私達は手を緩めずに攻撃を続け、遂に相手のシールドエネルギーが空になる。
「シールドエネルギー枯渇により、勝者、鷹月、鏡ペア!」
よし、1回戦突破。これも坂上さんが技術を教えてくれたから。
~観客席~
私は静寐さんとナギさんの戦いを見ていた。
あゆみ「2人とも流石だね。いい作戦だよ。」
「なんだあの2人!?」
「1年生のこの時期に
「要チェックリストに追加しろ。」
後ろに座っているお偉いさんが目をつけている。私は、どうやら目をつけられていないようだ。それは当然だろう、専用機持ちと組んでいる上、攻撃していないのだから。さて、試合は進み、次は玲美さんと癒子さんのペアだ。
~ピット~
玲美「私達は連携重視で行こうね♪」
癒子「うん。」
「両者、スタート位置まで移動してください。」
私達はピットを飛び出す。
ピーッ
「試合開始!」
私達は左右に散開する。
~実況室~
薫子「あっと、左右に散開。これは一体?」
楯無「これは面白いことになりそうね。」
~ステージ~
「何をする気?」
ダァン ダァン
左右からの挟み撃ちだ。
「う、嘘でしょ!?」
「こういう時は同士討ちを狙うのよ。」
相手は同士討ちを狙ってくる。だけど、坂上さんの指導で鍛えられた連携だ。そんな程度の攪乱ではびくともしない。どこに動くかが丸分かりだ。私達はライフルで確実にシールドエネルギーを削る。
ピーッ
「シールドエネルギー枯渇により、勝者、国津・谷本ペア!」
やった、勝った!坂上さん、ありがとう。
~観客席~
相手が同士討ちを狙ってきたけど、慌てずに冷静に対処していた。私が教えたことがしっかり物になっている。