戦わない最強戦士   作:223系新快速

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第36話 白熱!タッグマッチ

清香「こうなったら、奥の手よ。」

神楽「え、何?」

清香「三十六計逃げるに如かず。坂上さんを真似て逃げまくるのよ!」

神楽「き、清香~!でも、それしかなさそうね。あの2人に勝ったの、坂上さんだけだし。」

 

私達は坂上さんの回避を思い出し、再現しようと逃げ回る。

 

2人が攻撃をやめ、こちらの回避に徹しています。私達に勝ったあゆみさんの模倣ですわね。

 

鈴「どうやら、あゆみの真似ね。」

 

鈴さんも気付いたようです。

 

セシリア「模倣は模倣ですわ。ですが、その模倣のレベル、どこまでのものか検証しましょう。」

鈴「オッケー。」

 

ドォン ドォン

 

鈴さんが龍砲を連射します。

 

清香「ワワッ。」

神楽「ヒャッ。」

 

あちこち逃げ惑っているのを見ると、あゆみさんのレベルには達していないようですね。これなら心配なさそうですわ。

 

清香「もう、見えないって凄く厄介!」

神楽「坂上さんに弱点聞いとけば良かった。」

鈴「その弱点、分かっていてもあゆみ以外に対処できる生徒がここにいるかしら。」

清香「どういうこと?」

鈴「余りにも微妙すぎて、本国の技術者たちも指摘されるまで気付かないくらいなのよ。」

清香「え、ええ!?」

 

代表候補生の機体の弱点を指摘できるなんて…。桁が違う。

 

セシリア「狙い撃ちですわ。」

 

ビッ

 

動きが止まったところで、ブルー・ティアーズのレーザーが追従します。

 

清香「くっ…。」

 

回避しても無駄ですわ、偏向射撃(フレキシブル)ですから、どこまでも追いかけます。しかも、回避先にはペアがいるのです。

 

~実況室~

薫子「ああっと、先ほど迄から一転、ひたすら逃げまくっています。何と、坂上さんを真似て回避に徹する戦術に切り替えたようです。」

楯無「狙いは悪くないけど、駄目ね。」

薫子「えっ?」

楯無「動きにところどころ迷いがあるわね。あれじゃ被弾するわ。」

薫子「と、言っている傍から偏向射撃(フレキシブル)で狙い撃ちだ!これは被弾必至!」

楯無「例え躱しても正面衝突よ。こんな短距離では止まり切れない。」

 

~ステージ~

神楽「清香、このままだとぶつかる。」

 

何とかしないと。

 

清香「神楽!」

神楽「清香!」

 

パシィ

 

私達は手を合わせてお互いを押しやり、すれ違う。そのすぐ横をレーザーと衝撃砲が通過していく。危なかった。咄嗟に出来たからいいものの、失敗したら正面衝突で確実に落とされていた。

 

~観客席~

観客席がざわめく。

 

偏向射撃(フレキシブル)と見えない衝撃を巧みな連携で…。」

「それより今の衝突回避だ。」

あゆみ「あの息の合い方、咲さんと舞さんみたい。そう言えば、清香さんと神楽さんも中学一緒だったね。」

 

この2人は今後もペアを組んだほうがよさそうだね。

 

~ステージ~

レーザーと衝撃砲が躱され、衝突も回避。まるであゆみさんが自分の分身を作ったかのような動きでした。

 

鈴「どうやら、あゆみが指導していたという事実を甘く見ていたようね。」

セシリア「ええ。あゆみさんが2人いると思って当たらなければ負けますわね。」

 

あゆみさん相手なら、一対二でも油断できません。ましてや二対二です。

 

レーザーと衝撃砲の嵐だ。でも、こっちも反撃だ。

 

清香「神楽、こっちも死力を尽くして応戦するよ!」

神楽「ええ!」

 

ガガガガガ

 

ヒュンヒュンヒュン

 

ドォンドォンドォン

 

~観客席~

「専用機持ちが普通の生徒にこれほどの本気を出すなんて。」

「それに耐えるあのペアも凄いぞ。」

 

確かに、凄い。でも、競り合いになるとやはり地力の差が出てくる。

 

~ステージ~

清香「シ、シールドエネルギーが、」

神楽「も、もうない…。」

 

ピーッ

 

「シールドエネルギー枯渇により、オルコット・凰ペアの勝利!」

 

~ピット~

清香「ううっ…。負けた…。」

神楽「清香、私達は精いっぱいやったわよ。」

清香「そう言う神楽だって声が涙ぐんでいるよ…。」

 

競ったとはいえ、負けは負けだ。坂上さんはあの2人に勝った。大きな差だ。

 

清香「もっともっと強くならないと坂上さんには勝てないよ。」

 

オルコットさんと凰さんがやってくる。

 

セシリア「凄かったですわ。」

鈴「正直言うとね、あゆみとやるためには1回戦くらい楽勝で勝ち上がらないといけないって思っていた。」

セシリア「ですが、それは間違いでしたわ。1回戦から死力を尽くさなければならない相手と当れたのは良かったですわ。」

鈴「間違いなくアピールできたわよ。」

清香「だといいけど…。」

神楽「記録上は1回戦負け…。」

あゆみ「大丈夫。届いているよ。」

清香「坂上さん…。」

あゆみ「観客席で見ていたよ。私が指導した皆が頑張る度に、近くに座っていた偉い人達が感嘆の声を漏らしていたよ。」

清香「そ、そうなの。」

神楽「ということは…。」

あゆみ「負けはしたけど、清香さんと神楽さんの凄さは十分に伝わった。自信持っていいよ。」

 

2人の顔が明るくなる。織斑先生には負けない。

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