戦わない最強戦士   作:223系新快速

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第50話 織斑君の評価と私の評価

千冬「さて、話は変わるが、お前はアイツのことをどう思っている。」

あゆみ「そうですね、彼は志は立派です。ただ、一つ大きな勘違いをしていますね。」

千冬「なんだ。」

あゆみ「皆を自分一人で守り切れると思い込んでいるところです。」

千冬「成程、さっきの話に通ずるな。」

あゆみ「はい。彼が周りを巻き込めるようなタイプなら問題ないんですが。」

 

それだったらのぞみさんやマナさんといったピンクキュアの典型例に該当する。

 

千冬「アイツは周りを頼ることが出来なかったからな。自分で何もかもできなければならないと思っているのだろう。」

あゆみ「織斑先生の弟として生まれたが故の不幸ですね。」

鈴「それ以前に、アイツが弱すぎるのが問題だと思うけど。」

あゆみ「鈴さん、私だって戦士になる前は凄く弱かったよ。だけど、戦士になった後、自分が何をすべきかを必死で考えて、努力した。きっかけ一つで強くなることもあるから、現時点での実力はあまり気にするべきじゃない。」

千冬「そうだな。坂上、アイツに他人を頼ることの大切さを教えてやってくれんか。」

あゆみ「難しいですね。彼は私のこと嫌っています。私の親友なら例え相手に嫌われていても巻き込める強引さがありますけど、私は相手が聞く耳を持ってくれないとどうしようもないですから。」

 

ゆりさんや亜久里ちゃんなら実力行使でいうことを聞かせるだろうけど、私はそういうのは苦手だ。

 

千冬「あの馬鹿、人の好意に気付かないどころか敵視して。」

あゆみ「私のやり方を認められないからでしょうね。仲間さえいれば、彼のやり方も正しいですから。」

千冬「その仲間を作るのが出来てないから問題だ。お前達、アイツのことをどう思っている。」

箒「私が傍にいて注意することで、辛うじて何とかなっていましたが、今や孤独ですね。」

セシリア「一昔前の男尊女卑の男の生き残りですわね。」

鈴「キングオブ朴念仁。おまけに口だけはデカい。」

シャルロット「うざい位にしつこいです。」

ラウラ「教官の経歴に汚点を付けた忌まわしき存在だ。」

千冬「成程、専用機持ちが全員あいつのことを敵視しているとなれば、志を実現するための力がない。力無き理想は叶えられん。」

あゆみ「そうですね。権力はそういうためにありますから。」

 

マナさんが総理大臣にこだわるのも、同じ理由だ。もっとも、同性愛及び一夫多妻制を実現するためという自分達の利益も入っているけど。

 

ラウラ「ところで、教官はあゆみのことをどう評価していますか。」

鈴「あ、それあたしも知りたい。」

千冬「なんだ、気になるのか。」

ラウラ「はい。私の嫁になる者です。知っておくべきかと。」

千冬「そうだな、戦闘以外においては最強だ。前線で派手に戦うわけではないから地味だが、いるといないとでは士気が大きく違ってくるな。後方支援タイプだが、自衛は出来るから前線に投入することも出来る。私の教え子の中でも屈指の実力だ。こういうのがいると、指導者冥利に尽きるというものだ。」

ラウラ「教官はあゆみのことをそこまで評価しているのですか。」

千冬「そうだ。惜しむらくは、戦闘するわけではないから評価が不当に低くなりやすいということだな。」

あゆみ「それに関してはもう諦めています。仲間からちゃんと評価されればそれでいいですから。それに、私はその評価の低さに付け込んでいますから。」

箒「なんだ、それは。」

あゆみ「評価が低いということは、マークを外すということ。その結果、私は動きやすくなり、味方の窮地に駆けつけて一気に形勢を逆転するキーマンになりやすいんです。」

千冬「評価のされにくさを逆手に取った作戦だな。」

鈴「うーん、良いのか悪いのか…。」

あゆみ「タッグマッチトーナメントでも、私の指導した人には皆注目していましたが、私には全く関心がありませんでした。」

千冬「呆れたな。私ならその場で青田買いするぞ。」

あゆみ「多分、シャルロットさんと組んでいたから、シャルロットさんの力だと思ったのでしょうね。」

鈴「スカウトの目も、案外節穴ね。」

ラウラ「そういうのをスカウトして、花を開かせるのが、敏腕スカウトだな。」

千冬「話が脱線してきたし、これで終わりにするぞ。」

 

話が終わり、皆部屋を出る。

 

~1025室~

一夏「千冬姉までアイツのことを評価して…。絶対おかしい。」

 

いつか絶対化けの皮を剥いでやる。だけど、この機体じゃ無理だ。

 

プルルルル

 

~吾輩は猫である~

束「もすもすひねもす。はあーい、皆のアイドル、篠ノ之束さんだよ。」

一夏「あ、束さん、俺の専用機を見てもらいたいんですけど。」

束「いいよ~。確かもうすぐ臨海学校だよね。その時にね~。」

一夏「はい。」

 

束さんならこの使いにくい機体を改善できる。見てろ、今度こそ勝つ。

 

一夏「それと、箒が俺を見捨てたんです。何とかしてください。」

束「オッケー、任せて。」

 

私は電話を切る。

 

束「『いっくんハーレム作戦』を邪魔するものは、誰であろうと排除する。まずは、ハイエンドにして規格外なこの赤椿で、箒ちゃんを坂上あゆみ(あの目障りな奴)からいっくんの元に連れ戻すよ。」

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